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2016年04月19日

188.Puzzle Quest

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「パズルクエスト」のレビューです。

 非常に古いXBLAで、何を今更という感じですが、3マッチパズルがやりたかったんだ! 仕方ないだろ!

 いやでもこれめちゃくちゃ面白いですよ。ぶっちゃけ神ゲーです。
 ついこないだプレイしたHDD容量7G超のスパークルハンティングがどうとか、ハクスラじゃないハクスラのなんとか無双とかのクソゲーなんか目じゃないくらい面白かったです。
 ちなみに容量は100メガにも達しません。

 私にとって本作の一番の面白味はストーリーにありました。
 地味なTRPG風テキストで小難しい漢字は*に化けてたりと翻訳が不自然なのは仕方ないですが、しばらく続けているとこれが独特の味になってきて病みつきになります(笑)
 そんなことよりも、本作のストーリーは筋がきちんと通っていて、なおかつ複数の軸が丁寧に絡まっていて、世界観に深みを持たせているのが何より驚きでした。

 こういった軽いアーケードゲームというとよくあるストーリー、よくある世界観で、さらっと出来事を撫でてはい終わりってな感じの非常に薄っぺらい作品が多いのですが、本作は何度も戦闘を強いられますし、ボスキャラも豊富ですし、サブクエストだけでなくメインクエストも非常に長く、マップが広く感じられます。
 そんな中、パーティーメンバーと呼ばれる仲間たちが8人(+DLCで1人)加わるのですが、この人たちの個性がとても強く、そして仲間になったらそれっきりのオプションにはとどまらないのです。
 基本サブクエストになりますが、きちんと彼らとの会話があり、それぞれ独自のストーリーを持っており、時にパーティーメンバー同士の絡みがあり、そしてきちんと起承転結を持っているんです。
 これが非常に驚きで、だからこそ新鮮に感じられ、感動しました。

 本作の何より素晴らしいところは、このきちんと練られたストーリーがあり、ちゃんと導入からオチまで揃っているところです。
 そっけない文字やセリフだけだからこそ想像を掻き立てられるんですね。
 不覚にも終盤のドラゴンとドラゴンナイトの下りは涙腺が緩みかけましたし、仲間の「ドロンゴ」のエピソードは笑えます。いやぁ、彼は癒しですね。このゲーム自体まったり癒し系な面がありますけど、その中でも彼はトップクラスの癒しキャラです。
 個性の強さで言えばドワーフの彼が一枚上手でしょう。
 一番最初に仲間になるハンターが、サブクエストとしてしっかり伏線を持ち、メインの終盤にまで絡んでくるとは、いやはや脱帽です。

 さて、面白いのはもちろんストーリーだけではありません。
 戦闘=パズルも非常に楽しめました。
 序盤こそ魔法の貧弱さから地味な3マッチに終始し、勝敗も運に委ねる展開になりがちですが、レベルがあがり、魔法を覚え、敵を捕らえ、さらに魔法を覚えるころになると、魔法同士のコンボ(敵をスタンさせてから髑髏を赤髑髏に変え、ブレイクする等)、組み合わせが非常に楽しく、奥深く、パズルの展開はいかに効率よくマナを溜め、相手を妨害するか、に変わってきます。
 これがすごく楽しかったです。
 また、これは私が主人公として選んだキャラが合っていたのも良かったのかもしれません。
 私は実績wiki通りのナイトではなく戦士を選んだのですが、この戦士がレベルアップとともに非常に強力かつ、見た目的に派手な技を覚えていくので、序盤耐えて頃合いを見てフィールドもろともひっくり返して大ダメージ、大逆転というのがものすごい爽快でした。
 具体的に言うとしっかり赤マナを溜めた後にバーサク→死の呼び声のコンボです。
 うまくはまればフィールドに大量の髑髏が出現し、見た目も派手で爽快だし、実ダメージもとんでもない量になります。

 さらに運の良いことに、ちょうどこの運もほどほど戦略もほどほどの一番おいしいレベル帯の時に談合相手を見つけまして(といっても本作のオン実績は、マルチプレイで一勝をあげる、のただ一つです)、たまたまその相手が私とほぼ同じレベルのキャラを持っていたんですね。
 だもんでガチ対戦が可能になり、これがまた楽しくて……(笑)

 難易度簡単のNPCとはまったく違う、髑髏を相手に取らせない、確実に4ジェムイレイスを潰す、ここぞというところで魔法の妨害、などなど、新鮮な感覚で新たな戦術を練る必要があり、博打ビルドの私のキャラでは思うようにカオス爆発を起こせず、押し負けることが多かったです。

 個人としては、この後も興味深いストーリーのモチベーションに任せて実績コンプまで非常に楽しんでプレイできたのですが、人によっては後半はだれることもあるかもしれません。

 強くなりすぎる、という点です。調教した乗り物に乗って落とした城を巡ればいくらでも金策が可能になります。増やした金を使ってスキルを伸ばしたり、装備を買い替えたりして自分の魔法構成に都合の良いビルドを構築していきますと、もう敵はいません。

 序盤は運が強く、中盤は戦略と運が半々、となると終盤はほとんど運は関係なくなります。
 こうなるときっと対戦も一方的な展開になり面白くないんだろうなぁという予感がします。

 プレイする価値はありますね。ゲームとしての本質的な面白さを備えていますのでいつプレイしても問題ないと思います。また、前述のようにアーケードにしては、というか本質的な世界観の奥深さで比べれば、「ウィッチャー」や「ドラゴンエイジ」にも引けをとらないハイファンタジーを楽しめるはずです。

 実績観点からのコスパは最悪ですが、ゲームプレイの観点からはコスパは非常に優秀な上、長時間楽しませてもらいました。
 近々続編(ではないけれど)の「ギャラクトリクス」もプレイしたいです。こちらは実績コスパは良い方(つまり総プレイ時間は短い)のですが、楽しみで仕方ありません。

P.S.
 BGMもなかなか秀逸なのも見逃せません。
 戦闘メインや序盤(体験版)のみだと気づきにくいですが、汎用BGM数曲のループだけでなく、ボス専用BGMやパーティーメンバーおよび主要NPC専用曲もあり、非常に芸が細かいです。
 BGM一つ一つの出来も素晴らしいのでやっぱり神ゲーだと思います(笑)

 結構いろんなハードで出ているようですね。攻略サイトによると、XBLA/PSNだけでなくPSP、DS、スマホでもプレイできるようです。

攻略サイト(いくつか未完成のページあり)


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