こんばんは お越し頂きありがとうございます
「おい、ちょっと来て」
同じ弟子の先輩から 呼ばれました
「また、サインもらいに行ってくれ
じゃないんでしょうね?」
「どうしてわかるの?」
「‥‥今度は誰?」
「西城秀樹」
「やめてョ〜女性のアイドルならまだわかるけど
男のアイドルになんで僕がもらいに行くの?
よけい恥ずかしいやんか」
「もう1回 もう1回
お願い!」
段取り
西城秀樹が歌い終わって
東側の非常階段を
○時○分に走り上がってくる
その時君は
ドアの近くで 待っていてサインをもらう
宛名は○○さん
そして書いたら 西城秀樹は また走って行って
長い廊下だぜ 200mぐらい行った所に
又、ドアがあって その外に
ジャーマネが2人 待機しているから
ジャーマネに見つかるな 止められるから
「ジャーマネって何?」
「マネージャだろう
このトウシロウが!」
「トウシロウって何?」
「シロウトだろうが
早く行ってくれ」
○○時の新幹線に間に合うように
急いで来るから
てきぱきと サインもらえよ。
ボールペンは? メモ書きにもらうの?
「ちゃんと色紙とサインペンは
買ってある」
「そこまで段取りできてるなら
自分でもらったらいいのに」
で、この宛名の○○への ちゃんへて誰?
「俺のファンの女の子」
「師匠のファンだろ?」
「普通の女の子が 芸能人と
付きあえないだろ、だから俺に
回ってきたんだろうが‥」
自分で仕組んだんかい!
ご法度でしょう それは。
本番
ドカドカ バターン
ドアを開けて 西城さんが入って来た!
「お疲れさまでございます
殿さまキングスの弟子で○○と申します
お忙しい所申し訳ございません
サイン頂けませんか!」
ごめんなさい!時間が無いので
急いでいます ごめんなさい すいません
申し訳ありません!
西城秀樹さん
猛スピードで 廊下を短距離で 走り抜ける
行っちゃった‥
80mぐらい行った所で 立ち止まり
こっちを見て
深々と お辞儀して
「すみませーん ごめんなさーい! 」
また、全速力で ドアまで走って行って
大きな声で 僕の方をまた 向いて
「ごめんなさーい! すみませーん!」
と、叫んで ドアの向こうに消えて行きました
疲れてるのに それ以上疲れさせたら アカンわな
あんな忙しい 人間になってみたい。
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