映民屋

2014年12月15日

〔アニメ映画〕言の葉の庭 -ただ・・・キレイだった-

2013年公開出演:花澤香菜・入野自由/監督:深海誠
アニメ映画「言の葉の庭」のレビュー（ネタバレ）です

　＜　あらすじ　＞

靴職人を目指す高校生のタカオ（秋月孝雄）は、雨の日の1限は授業をサボって、庭園で靴のデザインを考えていた。ある日、タカオはそこで昼間からビールを飲んでいる女性、ユキノ（雪野百香里）に出会う。どこかで会ったかとタカオが尋ねると、ユキノは否定し、万葉集の短歌「雷神（なるかみ）の少し響みてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ」を言い残して去っていった。
こうして、雨の日の午前だけの2人の交流がはじまる。タカオは靴職人になる夢を語り、味覚障害を患うユキノは、タカオの作る弁当の料理に味を感じられるようになる。ある日、ユキノはタカオに「靴作りの本」をプレゼントし、タカオは今作っている靴をユキノのために作ることにする。
その後、梅雨が明け、しばらくの間2人は逢わなくなる。2学期になった夏のある日、タカオは学校でユキノとすれ違い、ユキノが古文の教師だったこと、生徒の嫌がらせによって退職に追い込まれたことを知る。そして首謀者の3年生の女生徒・相沢に会いに行くが、からかわれたタカオは相沢の頬を叩き、その取り巻きの男子生徒に返り討ちにされる。
庭園に向かったタカオはユキノと出会い、万葉集の返し歌「雷神（なるかみ）の少し響みて降らずとも我は留らむ妹し留めば」を口にする。互いの立場を知りとまどう2人だったが、急な土砂降りに遭って、2人でユキノのマンションへ行く。ユキノは濡れた服を乾かしながら、タカオは2人分の料理を作りながら、2人とも今が一番幸せだと感じる。そしてユキノへの好意を口に出したタカオに、ユキノは地元の四国に帰ることを告げる。ユキノは部屋を出たタカオを追いかけ、お互いの気持ちをぶつけ合う。
季節は変わって冬、四国でまた教師となったユキノからは、手紙が来るようになっていた。タカオは完成した靴を手に庭園を訪れ、雨の日々を「2人とも歩く練習をしていた」のだと回想し、「もっと遠くまで歩けるようになったら」ユキノに会いに行こうと思う。　－Wikipedia引用

good!!
ただ綺麗だと思った

全体的に雨のシーンが格段に多く、それがとても綺麗に描写されていました。タカオとユキノが互いに惹かれあっていく中で、雨が２人の世界を包んでいるような錯覚を覚えました。
２人が雨宿りをしている建物の、菖蒲（しょうぶ）の屋根は、緑に覆われた公園の中でひときわ美しく見えて、綺麗なアニメだと思いました。ひとつひとつの植物にこだわりを感じ取ることができて、雰囲気をさらに美しくしていました。

自然な声

わたしはユキノの声を聞いたとたん、そんな高いふわふわした声なの！？と思いました。もうちょっと落ち着いた声なのかと思っていました。しかし、この声色だからこそ彼女の優しい”ココロ”を感じ取ることができたし、お酒を飲みながら菖蒲（しょうぶ）の屋根に座っている女性がかわいらしくは見えなかったと思います。

タカオの意外な夢

わたしはユキノが好きだからタカオが靴をスケッチしているもんだと思っていました。いわゆる”足フェチ”なんだと。
タカオには靴職人という夢があったんですね。自分の靴まで手作りで、ユキノのためにバイトで稼いだお金と時間を使って彼女のためにふさわしい靴を、革から選んで造っていきます。こんなプレゼントをされたら誰もがハートを撃ち抜かれるでしょう。やはり、夢を純粋に追っている人間はかっこいいと思います。

雨が好きになった

わたしは今まで雨が嫌いでしたが好きになりました。雨宿りする惹かれあう２人にとってそれは必要な空間であり、とってもロマンティックだといえるからです。晴れの日よりも、濡れたりして風邪をひいたり、気分が優れないというデメリットを持ち合わせながらも、独特の限られた空間も悪くないと思えるようになりました。
また、アニメもさらに好きになりました。緻密な部分までこだわりをもって描くとこんなにもアニメには可能性があるんだと思いました。物語を、人物だけではなくて、背景などにも感情を持たせているアニメがもっと増えれくれればと思います。
絵の綺麗さ、意外な主人公の夢という点で他のアニメにはないものがあります。

時間も短いですし、超万人向けだと思います。ぜひ視聴をおすすめします。

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映画情報

<作品名>

言の葉の庭