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2016年05月26日

先日改正された『確定拠出年金法』について

今日は先日改正された『確定拠出年金法』について語っていきます。

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 まず確定拠出年金とはなんぞやって人にですが、ざっくり説明↓
『確定拠出年金(かくていきょしゅつねんきん、DC:Defined Contribution Plan)とは、私的年金の一つで、現役時代に掛金を確定して納め(拠出という)、その資金を運用し損益が反映されたものを老後の受給額として支払われる年金。 その性質上、将来の受給額は未定である。 対になるものとして確定給付年金がある。』wiki

 もっと詳しく知りたい人は、しくは一般社団法人の投資信託協会とか各証券会社のHPで、掲載されているのでそちらをお読みください。

 さて、今回改正された法案では加入できる人が大きく増えていますが、まずは結論としてメリットとデメリット述べます。

■メリット
・一部の人には節税効果が高い(一部の人とは儲かってる人のことです)


■デメリット
・原則60歳まで解約不可能。
・毎月運営費用がかかる。
・元本割れのリスクがある。


※確定初出年金ですが、国民年金保険料が免除されている人は加入できなくなってます。

 ものすごく簡単に記載しましたが、中にはメリットが他で書かれているより少ない!とおっしゃる人もいると思います。確かに節税のメリットとして
@掛金が所得控除の対象
A運用益が全額非課税
B受給時の控除枠がある

とよくあげられていますが、デメリットとして60歳まで原則解約ができないのに毎月管理運営費がかかります。このご時世60歳まで転職が無い方はまれだと思いますし、無職時にも管理運営費は発生します。結果60歳になるころに管理運営費を払いすぎたり運用に失敗して元本割れになるリスクを考えると自分で好きな株を購入していつでも売買できる点をメリットとして考えたほうが良いとの判断からになります。

 元本割れしても現在所得が多く、余裕資金で60歳まで掛け金払い続けられる人は節税対策として申し込むのはありだと思います。所得税や住民税が沢山取られるくらいなら〜という人向けかな。各証券会社はNISA同様手ぐすね引いて待ってる気がしますが……。

★改正された法案ですが、詳しく知りたい方は、提出法律案のPDFや参議院厚生労働委員会の修正案(可決)のPDFが、参議院のHPにありましたのでリンク貼っておきます。ご覧ください。

■参議院 確定拠出年金法等の一部を改正する法律案に関してのページ
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/190/meisai/m19003189070.htm

■議案等のファイル(参議院HP)
・提出法律案のPDFファイルは、こちら▼
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/190/pdf/t031890701890.pdf
・参議院厚生労働委員会の修正案(可決)のPDFファイルはこちら▼
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/190/pdf/h031890701900010.pdf

 各社ニュースになっていますが、朝日新聞でも今回の改正に関しての記事と背景の考察が最後にのってます。
〜国民年金と厚生年金は、少子高齢化に応じて年金額の伸びを自動調整するため目減りしていく。厚生労働省の2014年の試算では、夫婦2人のモデル世帯が受け取れる厚生年金の水準は経済が高成長するケースでも30年後に現在より2割下がる見通し。私的年金の拡充は、公的年金だけでは将来の生活を保障しきれないという背景がある。(久永隆一)
http://www.asahi.com/articles/ASJ5N3WMYJ5NUTFK005.html

 記者の方も書いていますが、立ちいかなくなる年金問題対策の一つですね。今後も個人型年金は節税メリットを餌に、現在減額されていってる国民年金・厚生年金の補填策として改正されてくと思います。

 確定拠出年金は投資して運用するものです。個人的な感想ですが、日銀やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)で日本の株価を買い支えてますが、我々個人も自己責任の名のもとにこの資金で日本の株価を買い支えることになっていくんだろうなと感じています。

ドル円ちゃん.jpg
▲もはや絶望的な年金制度のイメージ

 以前記事にしましたが、日銀のETF購入額はすでに市場の59%を超えています。(2016年4月末現在) GPIFも合わせると市場のほとんどを購入しているわけですが、これに60歳まで引き出せない確定拠出年金をあわせてると、政府はしばらく株価は支えられると考えているのではないでしょうか。

 改正を機に私たちのような一般の人の考え方を少しずつ投資に寄せていく。社会保障がもれなく波状した状況で、それまでに対策を打たなかった私たちが悪い『ハイ自己責任』という流れで押し通すのではないかとちょっぴり不安だったりします。消えた年金ってどこ行ったんですかね? 結局うやむやになってますし。

 もやもやした流れで改正された制度ですが、活用できる方や、節税効率が高いので資金に余裕のある人は、加入したほうが良いと思います。ただここ数年は、アベノミクスと日銀の官製相場で株価に下駄をはかせられているので、すぐに購入するのは止めておいたほうが良いかと。下にかかる費用などをのせておきます。ご参考いただければ幸い。

■確定拠出年金にかかるざっくり費用
 手数料が安い2社をピックアップ
例:スルガ銀行(管理資産50万円以上):月167円/年2004円
例2:SBI証券(管理資産50万円以上):月167円/年2004円

@最初に国民年金基金連合会への2,777円+各金融機関への手数料がかかります。
A開設後も毎月、手数料が発生します
国民年金基金連合会に月103円、事務委託先金融機関(信託銀行)に月64円程度、運営管理機関に月々費用が発生。

 最低でも月167円程度の手数料がかかります。その他、給付・還付・移換・運営管理機関の変更の際にそれぞれ事務手数料が発生します。

 それと現在凍結されていますが、今後確定拠出年金に関する毎年の年金資産残高に対しては、特別法人税(1.173%)が課税される可能性があります。※2017年3月末までは課税は凍結

 あとSBI証券は個人型年金の資産残高が50万円以上になれば、月々の運営管理手数料が無料となってます。それまでは月々324円発生。ちなみに月の掛け金の上限は決まっているので、最低7ヶ月ほどは、月々の運営管理手数料324円が発生します。それに上記の167円が発生します。

SBI証券の下記ページに詳しく記載されていて資料請求もできます。気になる人はご覧ください。
http://ad401k.sbisec.co.jp/kojin/02_04.html

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