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しとしとと、雨が降る日もうまい蕎麦を手繰れば風流です。

池波正太郎小説で有名な鬼平犯科帳に「金太郎蕎麦」という、威勢のいい女主のいる

蕎麦屋の話がありますが、話の中で変わり蕎麦が出てきます。

変わり蕎麦とは、白さが特徴の更科粉に季節の香りを楽しめる果実や草花を練り込んだ、

ほんのり色付いた蕎麦のこと。

蕎麦の通人は、変わり蕎麦をあまり好まないそうですが、通までいかない私には、

どれも魅力的です。

柚子切り、しそ切り、胡麻切り等々、想像するだけでたまりません。

残念ながら、変わり蕎麦を味わえるお店は数少なく、味をも求めるとなると、もはや憧れの域。

蕎麦通とまでいかないまでも、

蕎麦が好きな私にとってもう一つの憧れだった蕎麦は、へぎ蕎麦。

へぎ蕎麦の「へぎ」は、杉を使った器のことだそうですが、

一般的には海藻をつなぎとした新潟地方独特の蕎麦の

総称のようになっていると思われます。

以前、新潟で御馳走になったことがあるのですが、

これは美味しい。

説明するのも野暮ですが、しっかりとしたコシがあるのに、

ツルツルとした喉ごしは、田舎蕎麦よりは更科に近く、さっぱりとしています。

海藻の、ほんのり緑がかった見た目は涼しげで、この時期にぴったりです。

デパートの物産展でも入手困難、年越し蕎麦用に置いているかどうか、

現地に行かねば味わえないのか…という幻の蕎麦だったのが、ついに、ネットで…！！

越の海藻挽き生そばゆきセット４人前　3,885円 (税込) 送料別
麺つゆ、生わさび、切り海苔、揚げ玉、国内産そば茶、ゆず七味、すりごま付