Ｅselect

ハロウィンの飾りが目につく今日この頃、数年前までのハロウィンを思い出した。

昔、私は週に3日は飲みに行くほど、けっこうよく飲んだ。

行きつけの店で、仮装パーティをやろうということになり大盛況、

以後何度か同様のパーティを経験した。

ある店の時は、バーテンの若い男の子が酔っぱらって行方不明に。

赤い全身タイツが目印だ。緑の全身タイツの先輩バーテンダーを筆頭に、皆で捜索に出た。

仮装パーティの怖さは目が慣れると自分がおかしな格好だということを忘れてしまうことだ。

次々と店を出る、緑タイツ、ペンギン、女子高生、犬、カウボーイetc…

近所の交番で「すみません、これの赤見ませんでしたか？」と緑のタイツが真顔で聞いた。

赤いタイツは本人は覚えてないらしいが徒歩30分はかかるであろう自宅に帰っていた。

何度か経験する中で、より仮装パーティを楽しむルールが出来た。

「家から仮装して来ること」

こんなルールが出来て、私はクマのプーサン、彼はティガーになって出かけたが、

なんせ自宅マンションの１Ｆがそのバーなのだから、私たちは皆にずるいと言われた。

近所の歯科医の先生は、家族にその格好で出るのを見られるのは嫌だからと

診療所で着替え、車で帰宅し、駐車場から歩いてきた。

泥棒柄全身タイツに大仏のかぶり物、オモチャの包丁片手に運転していたら、運悪く

検問をやっていたそうだ。もちろん止められて、お巡りさんに「何それ」と言われたそうな。

こんなおバカなパーティは、しばらくご無沙汰だ。

仮装パーティはいい大人が自由になれる？そんな素敵な時間なのだ。