2009年12月28日
お雑煮の話
お雑煮が地方や家によって全く異なるのは周知のとおり。
私の実家では父方はいわゆる関東風で、かつおと醤油ベースのおだし、鶏肉が入っており、
母方は醤油は入らないすまし汁で、大根、人参などの野菜とかまばこのみ、
鶏肉は入らないお雑煮だ。お餅を焼いてから入れるのは共通している。
実家の場合、両親とも料理をするので、元旦の朝は母風、昼は父風、というようになっていた。
彼の家のお雑煮はというと、お父さんが新潟出身なので、基本は新潟風のようだ。
新潟のお雑煮は、いわゆるごった煮のような感じで、海の幸、山の幸とお餅をトロトロになるまで
煮込んだもので、お餅なんて殆ど形をなしていないのがいいらしい。
いずれレシピを教わって、作らなくてはならないのだろうが、正直いって出来るか不安、
というぐらい、関東のそれとは違うお雑煮だ。
しかし、彼にとっては、私のお雑煮(特に母風のほうは)パンチにかけて、お腹の足しになら
ないお雑煮ということになり、来年のお雑煮を新潟風に挑戦すべきか悩んでいる。
ところで、昨年、こんなエピソードがあった。
母方の伯父の奥さん(つまり伯母)が亡くなり、従姉妹がお雑煮を作ることになったといい、
伯父いわく伯母は嫁入りの際に伯父の祖母からきちんと作り方を教わっていたそうで、
従姉妹は伯母から生前に作り方を教わっていたとのことだった。
その味を確かめなくてはいけないからと、伯父は従姉妹が作ったお雑煮を食べた。
ちょっと複雑だが、母方の祖父母は離婚しており、伯父は祖父方の味を引き継いで、
母は祖母方の味を引き継いだ。祖父方は千葉の安房勝山藩士だったというから、
関東風のお雑煮と思われ、伯父も「いわゆる関東風だったと思う」と言っていた。
「だったと思う」が、また不思議に思われるかもしれないが、不良な伯父はおそらく
正月を自分の家で過ごしたことがなかったのだ。
伯父の家のお雑煮を伯母に伝授したおばあちゃんというのは、戦時中にも日本髪を結って
いたので、防災頭巾に頭が入らず、空襲警報が鳴ってから髪をほどいて…という、
大層なおひい様ぶりだったそうで、そんな人に厳しく教えられたであろうお雑煮を、
伯母の生前に、伯父は食したことがなかったことを深く反省し、今更ながら
従姉妹に伝えられたお雑煮を楽しみにしていたのである。
ところが、食べたあとの伯父の感想が今一つ腑に落ちない様子で、
「小松菜と鰹節しか入ってなかったんだ、あんなのだったかなぁ」という。
小松菜と鰹節だけのお雑煮なんて、関東では聞いたことがない。
もしや…と思って、伯母の出身地である名古屋のお雑煮を調べたところ、
まさしく小松菜と鰹節だけであった。
一瞬、伯父に対する恨みからか、娘に伝授したのは自分の家のお雑煮だったのか…!?
という疑惑も浮上した一方、さらに「お雑煮」というものを深く調べるうちに、尾張藩を中心として
餅菜という小松菜の一種を「名を上げる」という縁起担ぎでお雑煮に入れる習慣があり、
地方を選ばず、武家にはこの鰹節と小松菜だけというお雑煮が伝わっていることが多い
ことが判明。伯父の家が仕えた安房勝山藩は三河出身の酒井家が藩主だったことを思うと、
尾張風のお雑煮を家来たちが食べていた可能性もなくはないかと…
結局、鰹節と小松菜だけのお雑煮の理由がどちらなのかはミステリーのままだけれど、
伯父としても私としても、後者であって欲しいと思っている。
私の実家では父方はいわゆる関東風で、かつおと醤油ベースのおだし、鶏肉が入っており、
母方は醤油は入らないすまし汁で、大根、人参などの野菜とかまばこのみ、
鶏肉は入らないお雑煮だ。お餅を焼いてから入れるのは共通している。
実家の場合、両親とも料理をするので、元旦の朝は母風、昼は父風、というようになっていた。
彼の家のお雑煮はというと、お父さんが新潟出身なので、基本は新潟風のようだ。
新潟のお雑煮は、いわゆるごった煮のような感じで、海の幸、山の幸とお餅をトロトロになるまで
煮込んだもので、お餅なんて殆ど形をなしていないのがいいらしい。
いずれレシピを教わって、作らなくてはならないのだろうが、正直いって出来るか不安、
というぐらい、関東のそれとは違うお雑煮だ。
しかし、彼にとっては、私のお雑煮(特に母風のほうは)パンチにかけて、お腹の足しになら
ないお雑煮ということになり、来年のお雑煮を新潟風に挑戦すべきか悩んでいる。
ところで、昨年、こんなエピソードがあった。
母方の伯父の奥さん(つまり伯母)が亡くなり、従姉妹がお雑煮を作ることになったといい、
伯父いわく伯母は嫁入りの際に伯父の祖母からきちんと作り方を教わっていたそうで、
従姉妹は伯母から生前に作り方を教わっていたとのことだった。
その味を確かめなくてはいけないからと、伯父は従姉妹が作ったお雑煮を食べた。
ちょっと複雑だが、母方の祖父母は離婚しており、伯父は祖父方の味を引き継いで、
母は祖母方の味を引き継いだ。祖父方は千葉の安房勝山藩士だったというから、
関東風のお雑煮と思われ、伯父も「いわゆる関東風だったと思う」と言っていた。
「だったと思う」が、また不思議に思われるかもしれないが、不良な伯父はおそらく
正月を自分の家で過ごしたことがなかったのだ。
伯父の家のお雑煮を伯母に伝授したおばあちゃんというのは、戦時中にも日本髪を結って
いたので、防災頭巾に頭が入らず、空襲警報が鳴ってから髪をほどいて…という、
大層なおひい様ぶりだったそうで、そんな人に厳しく教えられたであろうお雑煮を、
伯母の生前に、伯父は食したことがなかったことを深く反省し、今更ながら
従姉妹に伝えられたお雑煮を楽しみにしていたのである。
ところが、食べたあとの伯父の感想が今一つ腑に落ちない様子で、
「小松菜と鰹節しか入ってなかったんだ、あんなのだったかなぁ」という。
小松菜と鰹節だけのお雑煮なんて、関東では聞いたことがない。
もしや…と思って、伯母の出身地である名古屋のお雑煮を調べたところ、
まさしく小松菜と鰹節だけであった。
一瞬、伯父に対する恨みからか、娘に伝授したのは自分の家のお雑煮だったのか…!?
という疑惑も浮上した一方、さらに「お雑煮」というものを深く調べるうちに、尾張藩を中心として
餅菜という小松菜の一種を「名を上げる」という縁起担ぎでお雑煮に入れる習慣があり、
地方を選ばず、武家にはこの鰹節と小松菜だけというお雑煮が伝わっていることが多い
ことが判明。伯父の家が仕えた安房勝山藩は三河出身の酒井家が藩主だったことを思うと、
尾張風のお雑煮を家来たちが食べていた可能性もなくはないかと…
結局、鰹節と小松菜だけのお雑煮の理由がどちらなのかはミステリーのままだけれど、
伯父としても私としても、後者であって欲しいと思っている。
美味しいものを食べよう
やっぱりお餅は手作りが美味しい
無添加!杵つき!清流餅 約1.5kg入り(30個) 2,980円
無添加!杵つき!清流餅 約1.5kg入り(30個) 2,980円
たまらないセットです
本まぐろ大トロ、中トロ、赤身各120グラム超豪華3色セット&塩いくら200g 5,980円
本まぐろ大トロ、中トロ、赤身各120グラム超豪華3色セット&塩いくら200g 5,980円
お正月は贅沢かまぼこ
彩もきれい
紅白・宴(い)セット 3,050円
彩もきれい
紅白・宴(い)セット 3,050円
関東でしか食べないらしいですが
スーパーより断然本物が美味しい
伊達巻 ふんわり、しっとり、上品な甘さ 2,000円
スーパーより断然本物が美味しい
伊達巻 ふんわり、しっとり、上品な甘さ 2,000円
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投稿者:inazuma oryu|00:00|drink&foods
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