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2022年05月26日

(Q101)〜150 予想外の答えが返ってきた場合の表現は?

(Q101)予想外の答えが返ってきた場合の表現は?

相手から予想外の答えが返ってきたときに、「〜だと思っていた!」と言う場合、何と言ったらいいのでしょうか。
「えー! 君はあの人のことが好きなんだと思っていた! 違うの?」みたいな感じです。
(秋田県・ちくわさん)




thoughtを使いますが、その後に続く部分の時制に注意を

予想外の答えに対する「〜だと思っていた」は、I thought (that) 〜. と表し、〜に思っていた内容を入れます。
thoughtは「思った」だけでなく「思っていた」も意味するので、日本語を直訳して進行形や完了形にする必要はありません。
ややこしいのは、〜の部分の時制です。主となる動詞がthought(thinkの過去形)なので、〜にくる動詞の時制を次のようにします(時制の一致といいます)。

・現在形 → 過去形
・過去形、現在完了形、過去完了形 → 過去完了形(had+過去分詞形)

「君はあの人のことが好きなんだと思っていた」の場合、〜に入る内容は「君はあの人のことが好き」ですね。
仮に「あの人」をsheとした場合、本来ならyou like herとなりますが、現在形は過去形に変える必要があるので、I thought (that) you liked her. とします。

別の例も見てみましょう。
例えば、「君はマユミと付き合っているのかと思っていた」という場合は、I thought (that) you were seeing Mayumi.のようにyou were seeing Mayumiとし、「君はクリスマス前の時点ではマユミと付き合っていたと思っていた」なら、I thought (that) you had been seeing Mayumi before Christmas.のようにyou had been seeing Mayumiとします。

ちなみに、答えが予想外だったことを強調して、I didn’t expect (that) 〜. (〜だとは思ってもみなかった)と表現することもできます。




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(Q102)
可能性を表す単語はいろいろあります。
maybe、perhaps、probably、possibly、likely、most likelyなど、日本語で「おそらく」「たぶん」と訳すことが多いですが、それぞれ確率の高い順から並べるとどうなりますか。
あと、would、couldも可能性を表す場合もありますが、どのようなニュアンスがありますか。
(滋賀県・hさん)




確率を理解して使い分けましょう

「たぶん」を表す表現はいろいろありますが、それぞれの確率を理解した上で使うことが望ましいですね。
人によって感覚が異なるので数値で表すのは難しいのですが、私個人は次のようなで確率で使い分けています。
most likely(90パーセント以上)、probably(80パーセント以上)、likely(50パーセント以上)、maybe / perhaps(30〜40パーセント、「もしかしたら〜かもしれない」というニュアンス)、possibly(10パーセント程度、「ひょっとしたら〜かもしれない」というニュアンス)。

例えば、Do you think the Dragons will win tonight?(今夜はドラゴンズが勝つと思う?)と聞かれて、Probably.と答えれば「たぶん勝つだろうね」となり、Maybe.だと「う〜ん、どうかな? もしかしたら勝つかもね」という響きになります。

wouldは不確かなことについて「〜だろう」と推測で言うときに使い、couldは「〜かもしれない」という可能性(確率は20〜40パーセント)を表します。
いずれも直後に動詞の原形が続きます。
このwouldは、sayやthink、imagineなどの動詞とともに用いることが多く、I’d say she’s in her 50s.(彼女は50代だろう)のように使います。
couldは、It could be true.(それは本当かもしれない)のように使い、couldn’tと否定にすると「〜のはずがない」とその可能性がないことを表します。

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(Q103)よく外国人があいさつでWhat's up?やWhat's new?という表現を使いますが、どういう意味で、どうやって返せばいいのですか?
(東京都・リンゴさん)




近況を答えればいいでしょう

What's up? / What's new? はいずれも親しい間柄でのあいさつ表現で、Hi.やHello.と同じ感覚で使います。
「元気?」「最近どう?」「変わりない?」といったニュアンスで、このように聞かれたら、近況を答えます。A: Hi, what's up? (やあ、最近どう?)B: I went to Hokkaido during the “Golden Week” holidays. How about you? (ゴールデンウイークに北海道へ行ってきたよ。君は?)という具合です。
特別なことがなければ、Nothing much. や Not a lot.(特に何もないなあ)と返します。

What's up?は他に、What's the matter?や What's wrong?と同じく、「どうしたの?」「何かあったの?」という意味で使うこともあります。
人だかりに近づいて、What's up?(何かあったの?)と尋ねたり、相談事や頼み事があって話し掛てきた友達に、「どうしたの?」とその内容を尋ねたりします。
前者の場合は、Look at that great street performer.(ほらっ、スゴイ大道芸人がいるよ!)のようにその状況を、後者は、Well, I have a favor to ask you. (実はお願いがあって……)と内容を答えます。

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(Q104)ある英会話テキストでは、「明日は特別な抗議を計画しています」に当たる英文が、We have a special protest planned for tomorrow.となっています。
We have planned a special protest for tomorrow.でもよいと思うのですが、どう違うのでしょうか?
(長野県・たまさん)




英語では強調したいことを先に示します

「明日は特別な抗議を計画しています」に当たる英文として、
1) We have a special protest planned for tomorrow.
2) We have planned a special protest for tomorrow. のいずれも可能で、この2文は強く言いたい部分に違いがあります。

英語は、話者が大事だと思うことを先に持ってくる言語です。
したがって、1) は、We have a special protest(特別な抗議がある)が一番言いたいことで、(that has been) planned for tomorrow(それは明日のために計画されたものである)は補足にすぎません。
一方 2)は、We have planned a special protest(特別な抗議を計画している)が一番言いたいことで、それをするfor tomorrowは補足部分です。

日本文の動詞部分、「計画しています」に合わせると、2) We have planned a special protest for tomorrow.の方が近いといえますが、あえて比較すれば、という程度です。いずれも言いたいことは同じなので、直訳にこだわり過ぎる必要はありません。

別の例でも見ておきましょう。例えば、「何か飲みたい」と言う場合、I want to drink something.(何か飲みたい)、I want something to drink.(飲み物が欲しい)のどちらでもOKです。同様に「彼女に5年前から会っていない」は、I haven’t seen her for five years.(彼女に5年間会っていない)、It’s been five years since I last saw her.(最後に彼女に会ってから5年になる)は2文とも同じ状況を指しています。
忠実に翻訳するテストでなければ柔軟な頭で考えて、言いたいことを伝えるようにしましょう。

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(Q105)友達との約束を断るとき、「○○しないといけなくなったから」と言いたいのですが、どう言えばいいですか? 
友人とplay dateの約束をしていましたが、別の友人を病院へ連れて行かなければならなくなりました
。どういう言い方なら、相手にスムーズに伝わるでしょうか。
(海外・あかりんごさん)




Something has come up.がいいでしょう。

約束を急きょ断らなければならなくなったとき、英語では、Something has come up.(用事ができてしまいました)と言うのが一般的です。
「急用」のニュアンスを出したければ、Something urgent has come up.とします。
欧米人は日本人と比べて、あまり詳しい理由を述べないため、特に具体的な理由を続けなくても構いませんが、どうしても伝えたければ、have toやneed to、have got toなどを使って、「〜しなければなりません」という内容の文を続けます。
いずれもtoの後には動詞の原形が来ます。I’ve got to take a friend to the hospital.(友達を病院へ連れて行かなくてはなりません)という具合です。Something has come up.と「〜しなければならない」を表す文を組み合わせることで、「〜しなければならなくなった」というニュアンスになります。
場合によっては、Is it OK to rearrange our appointment?(あらためて約束を決め直してもいい?)やCan we put it off till next week? (来週まで延ばせる?)などと聞くのもよいでしょう。

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(Q106)
forget とforgotの使い分けを教えてください。また、I've forgotten の後にto不定詞を続けることはできますか? 可能なら例文も教えてください。
(愛知県・bitter sweetさん)




日本語の言い回しと混同しやすいので注意しましょう

forgetは現在形で「忘れている=今も思い出せない」、forgotは過去形で「忘れていた=今思い出した」という意味です。日本語では、今思い出せないことも「忘れ(てしまっ)た」と過去形で表すことが多いので混乱しやすいのですが、「忘れた(から今思い出せない)」事柄は<forget+名詞>のように現在形で、人に言われたり自分で思い出したりして「忘れていた(けど今思い出した)」事柄は<forgot+名詞>のように過去形で表します。Sorry, I forget your name.(すみません、お名前を忘れてしまいました(=今も思い出せません)、A: Did you bring my CD?(僕のCDを持ってきてくれた?)B: Sorry, I forgot (about it).(ごめん、<そのことを>忘れてた<=今思い出した>)という具合です。

現在完了形のI've forgottenは「忘れている状態が続いている」、つまり、「今でも忘れている」ことを表し、現在形のforgetと同じように使います。特に、「すっかり忘れてしまっている」ことを強調したり、一時的な「ど忘れ」などに用いたりします。上記の例でいうと、前者は、Sorry, I've forgotten your name.と置き換えることができますが、後者の例をSorry, I've forgotten (about it).とするのは不自然です。

have forgottenに<to+動詞の原形>を続けることはできますが、「〜するのを(すっかり)忘れている」という意味から、I think he's forgotten to reply to my e-mail.(彼は私のメールに返信するのを忘れているようだわ)のように、自分以外の人について用いるのが自然です。

ちなみに、<to+動詞の原形>は、Don't forget to do your homework.(宿題をするのを忘れないようにね)と注意を促す文や、Oh, I forgot to pick up my laundry from the cleaners.(しまった、クリーニングを取りに行くのを忘れた)と過去形で多用されます。




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(Q107)
朝起きて、ハウスメイトのオージーのおじさんに、“Good morning.”とあいさつすると、“Good morning. How are you?”と聞かれます。たった今起きたばかりで、何もしていないのにHow are you?と聞かれても……と毎朝戸惑ってしまいます。とりあえず、Good, thank you.と返していますが、「今起きたばかりだから(How are you?と聞かれても)分からない」と答えるのは失礼でしょうか? また、その場合、どう言えばよいでしょうか?
(海外・piさん)




軽いあいさつですので、“Good, thank you.”などでOKです。

起きたばかりのときにHow are you? と聞かれても……、そんな場合でも、Good, thank you.と返すのが正解です。英語圏では、人に会ったときに必ずと言っていいほどHow are you?(ご機嫌いかが? 調子はどう?)と尋ねます。そのときの体調などを本当に知りたいというより、「おはよう」と言われたら「おはよう」と返す程度の軽いあいさつです。よって、寝起きでも、How are you?と聞かれたらGood, thank you. And you? や Pretty good. How about you? などと答えつつ相手にも尋ね返すのが理想的。店やレストランなどでもHow are you? と聞かれることがありますが、バカ正直にそのときの体調を答える必要はなく、上記の表現で返すのが一般的です。

I don’t know, I just got up. (起きたばかりで、分からない)は大変ぶっきらぼうな返答です。横柄に聞こえることもあり、相手は眉をひそめるでしょう。こういう場合でも、上記のように答えることをオススメしますが、相手がホストファミリーやルームメイトなら、I’m still tired.(寝足りない<疲れが取れない>)や I didn’t sleep very well.(よく眠れなかった)などと返したり、実際に体調が悪い場合は、I think I have a fever.(熱がありそう)などと伝えたりするのがよいと思います。


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(Q108)

「英語が前よりも少しは話せるようになった」のような「〜できるようになった」はどう言えばいいですか? 自分で作ろうとすると、I think I got be able to talk English more than before.となりますが、何が間違っているか教えてください。また、先生はどのように表現しますか?
(海外・アジアンタムさん)




意訳して、I'm getting better at speaking English.などとすると分かりやすくなります。

まず、アジアンタムさんの英文から見ていきましょう。原文を維持しつつ文法的に正しい文に直すと、「〜できるようになった」の部分を表すgot be able toをgot to be able toとします。正確には、「〜できるようになった(結果、いまの自分がある)」という状況なので、have gotten to be able toと現在完了形で表すのがベストです。talk(話をする、おしゃべりをする)はspeak(<言語>を話す)にしましょう。そして、ここでの「前よりも少しは」は「(以前よりも英語が)うまくなった」を表していると考えられるので、moreよりbetterのほうが適切ですね。全体で、(I think) I've gotten to be able to speak English better than before.となります。

しかし、これはネイティブスピーカーが好んで使う表現ではないようです。確かに、<get to+動詞の原形>には「だんだん〜するようになる、どうにか〜できるようになる」という意味もあるのですが、この場合、know, like, understandなどの状態動詞と用いるのが一般的です。さらに、get to 〜は「〜する機会がある、(許可を得て)〜できる」といった意味で、Thanks to him, I got to meet Ms.Smith.(彼のおかげでスミスさんにお会いすることができた)のように使われることが圧倒的に多いのも事実です。これらの理由から、get to〜ではなく、come to(<一定期間の経験によって>〜できるようになる)を用いて、(I think) I've come to be able to speak English better than before.と表すのがよいでしょう。

「意訳英語OK派」の私は、I'm getting better at speaking English. / I've become better at English than I was before. / My English speaking skill is better than it used to be. のように表します。

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(Q109)
“I've got a feeling 〜.” と “I got a feeling 〜.”はどういう場合に使うのが一般的ですか? 2つの違いについても教えてください。それから、感情や直感以外にも「こういう感覚を得た」と言いたい場合、例えば、I've got a feeling about English.(英語の感覚がつかめた)などと言うことはできますか? また、feelingの後に動詞を用いることはできますか?
(海外・アカシアさん)




後ろに文を置いて「〜な気がする、〜な予感がする」の意味で使います。

I've got a feeling (that) 〜. とI got a feeling (that) 〜.はいずれも「(根拠はないけれど)〜な気がする、〜な予感がする」という意味で、どちらも同じように使えます。厳密に言うと、前者はI've got=I have got=haveで現在形なので「〜な気がする」、後者はgot=過去形なので「〜な気がした」となります。ちなみに、I have a feeling (that) 〜. も同様に使うことができ、いずれも〜には文がきます。I've got a feeling I'm going to win the lottery.(宝くじが当たりそうな感じがする)、I got a feeling they were going to get married.(あの2人は結婚しそうな気がした)、I have a feeling something nice will happen.(何かいいことが起こりそうな予感だ)という具合です。

また、feelingの直後に動詞を続けることは可能ですが、ofを補って-ing形にする点に注意しましょう。 I have a feeling of being followed.(誰かに後をつけられている気がする)

ご質問の文、I got a feeling about English.は自然とは言えません。「英語の感覚がつかめた」の「感覚」はfeelingではなくfeelを使って、I got a feel for English.のように言います。get a feel for 〜で「(言語や芸術など)の感覚をつかむ」、have a feel for 〜で「(言語や芸術など)のセンスがある」という意味です。

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(Q110)
haveの使い方が分かりません。「沖縄にはキレイな海がある」と言いたいとき、Okinawa has a beautiful sea.と言っていいですか? また、「北海道にはおいしい食べ物がたくさんある」も同様に、Hokkaido has many good foods.でよいですか?
(富山県・おりぎりさん)




「沖縄にはキレイな海がある」はOkinawa has beautiful seas.と言えます

haveは「(有形・無形のもの)を持っている」が基本的な意味で、そこから「〜を入手する」「〜を食べる・飲む」などの意味にも発展していきます。「〜を持っている」と訳すと不自然な文は、自然な日本語に変えましょう。

ご質問の「沖縄にはキレイな海がある」はOkinawa has a beautiful sea.と言えます。「沖縄はキレイな海を持っている」と訳すと不自然なので、「沖縄にはキレイな海がある」とします。ちなみに、沖縄には複数のキレイな海があるので、Okinawa has beautiful seas.とseaを複数形にしましょう。同様に、「北海道にはおいしい食べ物がたくさんある」もHokkaido has many good foods.と言うことができます。foodは、集合的に見た「食べ物」なら数えられない名詞、個々の「食品」という意味なら数えられる名詞になります。「北海道には、(イクラや牛乳、ジャガイモ、トウモロコシなど)おいしい食品がたくさんある」というニュアンスなら上記の英文で表し、漠然と「北海道にはおいしい食べ物が多い」と言うなら、Hokkaido has a lot of good food.と表すこともできます。


上記の英文をThere are beautiful seas in Okinawa. / There is a lot of good food in Hokkaido.のように、<There is / are 〜 in + 地名.>と表現することもできます。どちらで表してもOKです。ちなみに、前者を地理的な見方で表現すると、There are beautiful seas around (surrounding) Okinawa.となります。aroundやsurroundingを用いることで、沖縄がキレイな海に囲まれているニュアンスが出ます。

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(Q111)私は猫よりも犬の方が多いと予想していました」はどう表現しますか?
(茨城県・リラックマさん)


文を2つに分けて考えましょう

ご質問の回答英文は、I expected (that) there would be more dogs than cats. (私は猫よりも犬の方が多いと予想していました)となります。

では、解説していきます。この文は、大枠部分の「私は〜だと予想していた」と、内容部分の「猫より犬も方が多くいるだろう」とに分けて考えるとよいでしょう。前半は、expect(〜を予想する、予期する)を使って、I expected (that) 〜. とします。このthatは省略可能で、〜の部分には文がきます。後半は、「〜がいる、ある」を表すthere is / areを未来形にして、いったん、there will be more dogs than catsとします。ただ、大枠部分の動詞がexpectedと過去形なので、内容部分の動詞 will beもwould beと過去形に合わせなければなりません。これを「時制の一致」と言います。全体をI expected (that) there would be more dogs than cats.とすれば文の完成です。

状況に応じて、expectの代わりにguess(〜と推測する)やimagine(〜と想像する)、know(〜と分かっている)などを用いてもOKです。
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(Q112)人を主語にできるときとできないときの区別がつきません。例えば、Work is busy.はおかしいとのことですが、I need your help moving some boxes.の返答として、Can it wait until this weekend?という例文がありました。Can you wait 〜? とは言えませんか?
(埼玉県・ユキさん)


辞書を熟読して言葉の用法を理解しましょう

ご質問にあるような頼まれ事をされた際の適切な返答はCan it wait until this weekend?(今週末でもいい?)ですが、Can you wait until this weekend?(今週末まで待ってくれる?)と言うこともできます。日本人の感覚からすると、itを主語にしたCan it wait until this weekend? (それは今週末まで待つことができますか?)は違和感があるかもしれませんが、このwaitは「待つ」ではなく、「後回しにできる」という意味なのです。

英和辞典でwaitを引くと、@「(人・物事を)待つ」、A「<canやcan'tを伴って>(物事が)延ばせる、後回しにできる」と載っています。Can it wait until this weekend? はAの用法で、「それ(箱の移動)は今週末まで後回しにできますか?」という意味で使われています。Can you wait until this weekend? と表現することもできますが、人を主語にすると「後回しにできる」というより「待つ」のニュアンスが強くなるため、Can it wait 〜? と表すのが好まれます。

日本語の発想で解釈すると違和感があるものは、意味と使い方を辞書で確認するようにしましょう。単語を使う上での注意点が書いてあるので、正しい英作と理解に役立ちます。

ちなみに、「仕事が忙しい」と言う場合、イギリス英語ではWork is busy.と言うことがあるため、この表現は必ずしも不自然ではありません。アメリカ英語では、I'm busy with work.と言うのが一般的です。

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(Q113)andは何でもつなげていいですか? 例えば、My pen is black and cool.というように、色と一般の形容詞をつなげても大丈夫ですか? 何か決まりはありますか?
(富山県・くろべ〜さん)


同じ品詞のものをつなぐ言葉です。

andは「〜と…」「〜して…」という意味を表し、基本的に何でもつなげることができます。ただし、A and BのAが形容詞ならBも形容詞、Aが動詞(句)ならBも動詞(句)、Aが名詞ならBも名詞というように、AとBが同じ品詞のものを結びます。文と文をつなぐこともあります。We ate, drank, and chatted.(私たちは食べたり飲んだり、おしゃべりをした)My sister and I like traveling.(姉[妹]と私は旅行好きです)、I cleaned the kitchen and my husband washed his car.(私は台所の掃除をし、夫は洗車をした)という具合です。

My pen is black and cool.はblackとcoolが形容詞なので、正しい使い方です。ちなみに、複数の形容詞が名詞の前に置かれる場合、I have a cool, black pen.というように、andを省略することが一般的です(形容詞を列挙する場合、coolのような「個人的意見」、「色」の順で表します)。一緒に覚えておきましょう。

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(Q114)My grandfather has been dead for ten years. / My grandfather has been died for ten years. この2つの違いを教えてください。
(東京都・nnnさん)
英会話ではあまり使わないので、他の言葉に置き換えましょう。

まず、ご質問にある英文の意味を確認しておきましょう。忠実に訳すと次のようになります。My grandfather has been dead for ten years.(祖父は10年間死んだ状態になっています)、My grandfather has been died for ten years.(<dieは受け身にしませんが、あえて訳すと>祖父は10年間死なされています)。ちょっと違和感がありますね。「祖父が亡くなって10年になります」は、My father has been gone for ten years. や It’s been ten years since my grandfather passed away. 、あるいは、My grandfather passed away ten years ago. と表現するのが自然です。

意味と品詞では、deadは「死んでいる(形)」、dieは「死ぬ(動)」という違いがあります。ただ、どちらも会話でよく使われる言葉ではありません。deadは「心肺が停止して死んだ状態にある」が基本義で「遺体」を連想させるため、My grandfather has been dead for ten years.と言うと、英米人はぎょっとするでしょう。deadは、事故現場などに駆け付けた警察官が血を出して倒れている人の呼吸を確かめて、He’s dead.(彼は死んでいる、呼吸をしていない)と言うときに使うとピッタリです。「亡くなっている(もう生きていない)」なら、goneを使うこともできますが、My grandfather passed away ten years ago.のようにpassed awayという動詞句で表すことが多いことも覚えておきましょう。pass awayは「亡くなる、他界する」という意味で、die(死ぬ)のえん曲的な表現です。dieは直接的過ぎるので、pass awayで代用することをお勧めします。

※新聞やニュースなどでは、Kim Jong Il has died.(金正日総書記が死去)のように表すのが一般的です。

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(Q115)other thanの使い方がよく分かりません。「〜以外」という訳がありますが、それを含んでいるのか除いているのか。次のような使い方はできるのでしょうか? I like Hanako other than you.(あなたもハナコも好き)、I like everyone in my class other than you.(あなたを除いてみんな好き)。
(鳥取県・ぷらかさん)
文脈から意味を判断しましょう。

other than ~には、1.「〜の他に、〜に加えて」= besides 2.「〜を除いて、〜以外」= exceptの意味があります。

1.は、What dressing is available other than Thousand Island?(サウザンドアイランドの他にどんなドレッシングがありますか)、Other than that, I like painting.(<いくつか特技や趣味を述べた後で>他に絵を描くことも好きです)のように使います。

2.は通常、Other than news programs, I don't watch TV.(ニュース番組以外はテレビを見ません=ニュース番組だけは見ます)、Other than tomatoes, I have no likes or dislikes.(トマト以外に好き嫌いはありません=トマトだけが苦手です)のように否定文で使います。Other than losing my digital camera, I had a great trip.(デジカメをなくしたことを除けば、とてもよい旅でした)のように、否定文以外で使うこともあります。最後の例は、1.の意味で解釈しようとすると、「デジカメをなくしたことに加えて、とてもよい旅でした」と不自然になります。このように、1.の意味か2.の意味かは文脈で判断できます。判断が難しい場合は、相手に質問するなどして確認するとよいでしょう。

ご質問のI like Hanako other than you.は「あなたの他にハナコのことも好き」という解釈でよいと思います。どちらかと言うと、Other than you, I like Hanako.と表すほうが好ましいですね。
I like everyone in my class other than you.は「あなたを除いてクラスみんなが好き(=あなたのことは嫌い)」「あなたの他にクラスの全員が好き(=あなたのことも好き)」のいずれにも取れます。

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(Q116)get homeとgo homeの違いと使い方を教えてください。
(岐阜県・ふうさん)
「家に向かう」と「家に着く」の違いです。

get home / go homeのいずれも「(自分の)家に帰る、帰宅する」という意味です。ここでのhomeは「家に、家へ」という意味の副詞です。getは「着く」、goは「行く」を表すことから、get homeは「家に着く」ことを、go homeは「家に行く、向かう」ことを意識した表現であるといえます。そのため、get homeは、I just got home.(今帰りました)、I got home around 7.(7時ごろ帰宅した)、What time do you need to get home by?(何時までに家に帰らないといけないの?)など、通常、時間に関する語句を伴います。一方go homeは、Let’s go home now.(そろそろ帰ろう)、I want to go home.(家に帰りたい)、I’ll go home by taxi.(タクシーで帰ろうっと)など、帰る行為そのものや手段について用いるのが一般的です。


ちなみに、come homeも「帰宅する」を表します。これは、I came home early today.(今日は早く帰ってきた)、My husband came home drunk.(夫が酔って帰ってきた)のように、家にいる話者が自分や家族の帰宅について述べるときに用いる他、家にいる家族に出先から電話やメールなどで、I’m coming (back) home around 6.(6時ごろ帰るよ)などと伝えるときに用います。このように、話者が聞き手のところへ行くときはgoではなくcomeを用いる点に注意しましょう。


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(Q117)英会話で、You know と actuallyの使い方を教えて
you knowの使い方を教えてください。
また、文頭でactuallyと言っているのをよく耳にします。
カジュアルな日本語だと、どんな訳がよいのでしょうか? 
actuallyのほかに、1単語で言える副詞についても教えてください。
(海外・metroさん)


英語会話で、you knowは使う位置によって意味が異なります。
actuallyは相手が驚いたり困惑したりするかもしれないことを述べるときの前置きとして使います

you knowは使う位置によって意味が異なります。
話題を変えるときに文頭で使うと、「そういえば〜のことだけど」という前置きになります。
You know Ken? He's getting married.(そういえばケンって結婚するんだよ)という具合です。
適切な言葉がパッと出てこないときに、(Well,) you know , と言えば、「ええと」や「それであのう」というニュアンスになります。
また、相手も知っているであろう事柄について文中や文末で用いると、「ほら、例のあれですよ」というニュアンスに。
I went to the cafe, you know, the one you recommended. (カフェに行ったよ、ほら、君が勧めてくれたあの[カフェ])という感じです。

また、I need to go now. I have to pick up my son, you know. と文末で用いると、「〜ですからね」と相手に思い出させるニュアンスが加わります。
全体で、「もう行かないと! 息子のお迎えがありますからね」という意味です。
いずれも、you knowには漠然としたニュアンスしかなく、言葉のクッション的に使われることが多いので、ネイティブの使い方によく注意して感覚をつかむのが一番です。

もう1つのご質問、英語の、actuallyは「実はね」や「それがね」「ところがなんと」という意味で、相手が驚いたり困惑したりするかもしれないことを述べるときの前置きとして使います。
A: How's your work?(仕事はどう?)B: Actually, I quit.(実は辞めたんだ)のように使います。
1単語で言える副詞はほかに、basically(基本的に、要するに、そもそも)、frankly(正直言って)、obviously(どう見ても、言うまでもなく)、apparently([[実際はともかく]見たところは)、seriously(まじめな話だけど)などがあります。
一緒に覚えておきましょう。




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(Q118)今、留学中です。新しく覚えた単語や表現をホストファミリーに言おうと思うのですが、なかなか口から出てきません。どうすればサッと言えるようになりますか。
(海外・e-chanさん)
日頃からの練習が大切です。間違いを恐れない勇気を持ちましょう。

私も留学していたころ、言いたいことをその場で英語にできず、もどかしい思いをした経験が多々あります。新しい表現を見聞きして、「へぇ、こう言うんだぁ」で終わったのでは、覚えた気になっただけで頭に定着しません。習った表現を使いこなせるようにするには、練習と意識付け、積極的に使う姿勢が必要です。何度も声に出したり紙に書いたりして練習し、いつでもサッと口をついて出てくるよう頭の中にスタンバイさせておく。そして、使えるタイミングを狙って(あるいは自ら機会をつくって)、積極的に英語を発信する。こうした地道な努力で覚えた表現は確実なボキャブラリーとして蓄積されていきます。

どうしても覚えられない場合はメモ帳に書き留めておいて、必要なときに見ながら言ってもOKです。また、間違いを恐れない勇気も大切です。正確な表現でなくても学校の先生やホストファミリーの方は言いたいことを理解しようとしてくれるはずですし、間違えると脳が意識するようになるため、むしろ間違えて覚えるくらいでよいのです。キチンと覚えているかどうか時々セルフチェックしたり、シミュレーションをして独り言のようにつぶやいたりするのもGood。最初は意識して使っていた表現も、そのうち無意識に口をついて出てくるようになります。とにかく、受信した知識を発信する機会を多く持つようにしましょう。

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(Q119)My favorite 〜.の文の作り方について質問です。「私の一番好きな動物は犬です」と言いたい場合、My favorite animal is a dog.で良いですか? a dogだと「1匹の犬」となって変な気がするのですが……。dogsだと主語と動詞が単数なので無理ですよね?
(滋賀県・アニーさん)
いくつか言い方がありますので、内容を理解して覚えましょう。

はい、My favorite animal is a dog. は正しい文です。口語では、My favorite animals are dogs. と複数形にするのが自然です。私たち日本人の感覚からすると、犬という「1種類の動物」を指しているのでanimalを単数にし、犬はプードル、チワワ、柴犬など「複数種」いるのでdogsと複数にして、My favorite animal is dogs.(×)としたくなりますが、おっしゃるとおり、これだと主語と補語の単複が呼応しません。かといって、a dogだと1匹の犬を指しているような感じがして違和感があるでしょう。しかし、このa dogは1匹というより、犬を「1種類(の動物)」と見た言い方なので、My favorite animal is a dog. は文法的にOKです。そうはいっても、a dogだと(プードルなど)1種類の犬をイメージしているような響きを持ちかねないという理由から、My favorite animals are dogs.と複数形にするネイティブスピーカーが多いようです(My favorite animal is the dog.と言い方もあります。the dogはall dogsを指すため、My favorite animals are dogs.と同じ意味ですが、かたい表現なので日常的にはあまり使われません)。さらにいうと、Dogs are my favorite animals.と表すのがより自然だと考える人がいることも一緒に覚えておきましょう。

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(Q120)「いっぱいいっぱい」という表現はどう言えばいいですか? 例えば、「〜はどうだった?」と聞かれて「○○するのにいっぱいいっぱいで、そこまで考える余裕がなかった」などの意味です。「精いっぱい」が近いかと思いますが、「いっぱいいっぱい」の場合は「精いっぱい」と違ってポジティブな意味合いではないので抵抗があります。
(神奈川県・しまうさん)
いっぱいいっぱい」の意味によって英語表現を使い分けましょう。

ご質問のような状況での「いっぱいいっぱい」は「〜が自分のでき得る限度だった」という意味なので、<All I could do was+(to)動詞の原形.>と表すのがよいでしょう。直訳は「私にできるすべてのことは〜だった」ですが、これで「〜することしかできなかった」という意味になります。
例えば、著名人の握手会でガチガチになってしまい、「笑顔を保つのにいっぱいいっぱいで話をする余裕などなかった」という状況なら、All I could do was keep smiling. I was so nervous that I couldn't talk to him [her].とします。

また、<I was too busy+動詞のing形.>で「いっぱいいっぱい」のニュアンスを出すこともできます。例えば、英文音読テストの出来栄えを聞かれて、「読み間違えないようにするのにいっぱいいっぱいで、発音や抑揚に気を付ける余裕などなかった」なら、I was too busy paying attention to reading it properly. I didn't have time to worry about pronunciation or intonation.とします。

(時間的・経済的に)〜する余裕がなかった」という場合は、<I couldn't afford to+動詞の原形.>と表現します。一緒に覚えておきましょう。

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(Q121)kind ofにはいろいろな使い方があり、判別方法が分かりません。例えば、I kind of miss him.の場合、kind ofでひと固まりの副詞(句)ですが、(<名詞のkind+前置詞のof>などとの)判別が困難です。前置詞ofの後に動詞missが来るのも違和感があります。他にも似たような副詞の例はありますか?
(大阪府・Lalaさん)
使い方と言葉の結び付きで判断しましょう。

kind ofは「ちょっと、なんだか」という意味の副詞句です。このような副詞(句)は通常、一般動詞の前、または、be動詞の後に来ます。I kind of miss him.はI miss him.(彼がいなくて寂しい)にkind of(なんだか)を挿入した文で、missが一般動詞なので、I kind of miss him.という語順になっています。ofの直後に動詞が続くことに違和感があるかもしれませんが、正しい表現です。He is strange.のようなbe動詞の文では、He is kind of strange.(彼はちょっと変わっている)という語順になります。

同じkind ofでも、a kind of 〜で「〜のようなもの」という意味もあります。Okonomiyaki is a kind of pizza or pancake.(お好み焼きというのはピザとかホットケーキのようなものです)という具合で、これについては、不定冠詞の「a」の有無で判別できます。また、It’s kind of you to give me a ride.(車で送ってくれるとは、あなたは親切ですね=ありがとう)のように、<It’s kind of+人〜>の場合は、「〜さんは親切ですね」という意味になります。これはofの次に一般的に人が来るので判別しやすいでしょう。

それぞれの意味や言葉の結びつきを覚えておくと、意味を正しく理解する上で大きな手助けになりますよ。ちなみに、sort of(副詞句)もkind ofと同様に使われます。一緒に覚えておきましょう。

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(Q122)I worry about 〜.は「(常に)心配している」とき、I worried about 〜.は「(ある状況で)心配している」ときというように使い分けるって本当ですか? 例えば1週間など、長い間心配しているような状況でI worry about 〜.は使えませんか?
(大阪府・たこやきさん)
(be) worried aboutのworriedは形容詞で、使い方も違います。

回答する前に、ご質問の英語表現を訂正しておきますね。2つ目のI worried about 〜.は、正しくはI'm worried about 〜. です。

意味と品詞を比較すると、worryは「心配する、気をもむ」(動詞)、(be) worriedは「心配して、不安で」(形容詞)です。前者は常に気掛かりなことについて、後者は現在心配している具体的なことについて用いるのが一般的です。例えば、遠く離れた高齢の両親が元気に暮らしているかと常に心配なのは誰しも同じでしょう。このような場合は、I worry about my parents.のようにworryで表します。一方、屋外イベントを明日に控え、天気が気になっている状況では、I'm worried about the weather tomorrow.のようにbe worriedで表します。ちなみに、worryを現在進行形で表すと「今心配している最中である」ことを強調でき、be worriedと同じようなニュアンスで使うことができます。上記の天気の例は、I'm worrying about the weather tomorrow.と現在進行形で言うことも可能です。

ちなみに、次のような用例ではworryを用います。Don't worry.(心配いらないよ、気にするなって)、Thank you for worrying about me.(ご心配ありがとう)。Thank you for −ing.で「〜してくれてありがとう」という意味です。


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(Q123)ある文法問題で、We didn't see the big tree that (stand / stands) between the buildings. とあり、私は複数形になるわけがないと思ってstandを選択しました。でも答えは、stands でした!! どうして複数形になるのか理由が知りたいです。
(奈良県・いもせのはるなさん)
関係代名詞の問題で、三単現の名詞に導かれた動詞だからです。

最初に、正しい英文とその訳を確認しておきましょう。
We didn't see the big tree that stands between the buildings.(私たちはその建物の間に立っている大きな木を見なかった)

「thatに続くstandがなぜ複数形か」というご質問でしたが、このstandは動詞なので、末尾の-sは複数形ではなく、三人称・単数・現在の-sなのです。つまり、He plays tennis. や It looks good. と同じく、主語がhe、she、itなどの三人称・単数で、時制が現在の場合の一般動詞に付く-sです。複数形の-sは動詞ではなく、cat(s)やbook(s)などのように数えられる名詞の語尾に付きます。

では、文の構造に目を向けましょう。We didn't see the big tree that stands between the buildings. は関係代名詞の文です。一番言いたいことは、We didn't see the big tree (私たちはその大きな木を見なかった)で、その木について具体的に表したのが、that stands between the buildings(建物の間に立っている)です。このthatは関係代名詞で、the big treeと説明部分(stands between the buildings)をくっつける接着剤のような役割をしています。先ほど、standsは名詞ではなく動詞だと確認しました。このstandsはthe big treeにかかる動詞の役割をしています。the big treeはitで置き換えることができ、動詞(stand)が現在形なので、standsと-sが付くのです。仮に、建物の間に木が数本ある場合は、the big trees that stand between the buildingsとなります。the big treesは言い換えるとtheyです。theyが主語の場合、動詞に-sは付かないので、standとなるのです。お分かりいただけましたか?

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(Q124)日本にいながら国産バイリンガルを目指していますが、英会話で使えそうな、ネイティブスピーカーっぽい表現を覚えていても、なかなか口から出てきません。頭の中の表現を口から出すようにするにはどうすればよいですか?
(埼玉県・moeさん)
アウトプットの練習が不可欠です。できるだけ場数も踏みましょう。

覚えた表現を会話で使いこなせるようにするには、アウトプットの練習を増やし、場数を踏むことが必要です。moeさんの英語レベルや学習方法などにもよりますが、音読練習は黙読と比べて断然効果的です。フレーズを個々に練習するのもよいのですが、会話の流れから自然な受け答えが学べるダイアローグを繰り返し音読するのもオススメです。

会話は「口」を使うもの。いざというときに口をついて出てくるようにするには、当たり前のことですが日頃から口を動かしての練習が必要不可欠です。独り言をつぶやくのでもOK。とにかく、日常生活の中で英語を発するようにしましょう。また、応用力を付けることも大切です。例えば、That’s the last thing I want to do.(そんなこと絶対にしたくないよ)というフレーズを覚えたら、That’s the last thing I want to say.(そんなことは口が裂けても言いたくない)、That’s the last place I want to go to.(そこへは何があっても行きたくない)、He’s the last person I want to talk with.(彼と話すのは絶対にイヤ)のように単語を入れ替えて表現の幅を広げていくのです。こうすることで、一つのフレーズをさまざまな場面で応用して使うことができます。

会話はある意味、車の運転と似ています。交通ルールを覚えても、頭の中でシミュレーションしても、実際に路上を運転しなければ運転技術は上がりません。また、とっさの状況にたじろいでしまうこともあります。やはり全てにおいて、体で覚えて状況に慣れることが上達のカギといえるでしょう。可能であれば、1日中英語漬けになるようなコースを受講してみるといいですね。


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(Q125)海外ドラマを見ていると、電話を受けた人が「アイママウェイ」と言う場面がよくあります。字幕では「今行く」となっていますが、何と言っているのでしょうか?
(茨城県・ぽよんちょさん)
I'm on my way.という表現です。応用表現も覚えておきましょう。

海外ドラマで耳にしたという「アイママウェイ」は、I'm on my way.という表現かと思われます。I'm とonが連結して「アイマ(ン)」のようになり、my(マィ)の「ィ」がほとんど聞こえなくなって、全体で、「アイママウェイ」と聞こえたのでしょう。

be on one's wayは「出掛ける」という意味の熟語で、one'sには主語に呼応した所有格の代名詞(my、your、his、herなど)がきます。I'm on my way. / He's on his way.という具合です。I'll be on my way.と言うこともあり、いずれも「今から出ます」「これからそちらに向かいます」といったニュアンスで使われます。

また、別れ際のフレーズ、I have to go.(そろそろおいとましないと)などに見られるgoの代わりにbe on my wayを用いて、I have to be on my way. と言うこともできます。応用表現も一緒に覚えてバリエーションを増やしましょう。

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(Q126)whoの質問文で、1.「誰がするのか?」の場合、Who opened this letter? 2.「誰をするのか?」の場合、Who did you invite to the party? などとなりますが、1.の場合、openは動詞なのにどうしてdidを使わないのでしょうか? また、これはwh疑問文すべてに当てはまるのでしょうか?
(大阪府・はなうさぎさん)
疑問詞で始まる質問文は、主語を尋ねているのか、目的語を尋ねているのかで変わってきます

whoやwhatといった疑問詞で始まる質問文は、主語を尋ねているのか、目的語を尋ねているのかによって文の作り方が異なります。例えば、whoを使った疑問文の場合、Who did you invite to the party?(誰をパーティーに招待しましたか?)のように「誰を[誰に]〜ですか?」と目的語を尋ねるときは、Who+疑問文?となります。Who did you call?(誰に電話したの?)、Who are you waiting for?(誰を待っているの?)という具合です。一方、Who opened this letter?(誰がこの手紙を開けたの?)のように「誰が〜ですか?」と主語を尋ねる場合は、Who+動詞?となります。Who baked these cookies?(誰がこのクッキーを焼いたの?)、Who is coming to the party tonight?(今夜のパーティーは誰が来るの?)などがそうです。

このような疑問文の作り方の違いは、wh疑問文全般について言えます。以下、主語を尋ねるパターンの例をいくつか挙げておくので参考にしてください。
What brought you here?
(何があなたをここへ連れてきたのですか?=なぜここへ来たのですか?)
When is good for you?
(いつがあなたにとってよいですか?=ご都合はいかがですか?)
How many people took part in the event?
(そのイベントには何人の人が参加しましたか?)
How many languages are taught at this school?
(この学校では何カ国語が教えられていますか?)

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(Q127)「その日に限って」とか、「こんなときに限って」は何と言うのでしょうか? 友達と旅行に出掛けたとき、船上でコーヒーをこぼしてしまい、その日に限って白いワンピースを着ていたため、午前中からホテルに戻るまでとても恥ずかしかったです。
(茨城県・ティーカップさん)
Just when 〜、A, of all 〜 などを使って言い換えてみましょう

せっかくおしゃれをして出掛けたのに、染みが気になって仕方なかったでしょう。大変な1日でしたね。さて、ご質問の「こんなときに限って」を英訳するには、もう少し具体的に表す必要があります。「白い服を着ているときに限って(服を)汚してしまう」という意味で解説しますね。

いくつか表現が可能ですが、Just when 〜, I ...(ちょうど〜のとき[に限って])…する)を用いて、(Oh!) Just when I’m wearing white, I spill coffee [something] (on my dress). ([ああ!] ちょうど白い服を着ているときに、コーヒーを[ 何かを ] (ワンピースに)こぼしてしまう )と表すとよいでしょう。このinは「〜を着て」という意味です。

他に、whenever 〜(〜のときはいつでも)を使って、Whenever I’m in white clothes, I spill something on them. と表すこともできます。また、A, of all 〜 (数ある〜の中でA、よりによってA)を用いることで、それをより強調することができます。例えば、white, of all colors(よりによって白)のように用い、全体で、Just when I’m in white, of all colors, I spill something on my clothes.となります。ちなみに、A, of all 〜 は、today, of all days(今日に限って)、on my birthday, of all days(よりによって誕生日に)、I, of all people(よりによって私が)などの形でよく用いられます。一緒に覚えておきましょう。

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(Q128)夫の海外勤務に伴い、今アメリカに住んでいます。少しずつ英語を勉強しているのですが、発音がなかなか上達しません。特に、workや manなどの初歩的な単語ほどうまく発音できません。どのように勉強していけばいいでしょうか?
(海外・appleさん)
二重母音、中間音、さらに似た発音の単語を比較して練習し、口の開け方も意識しましょう

workと言ったつもりがwalkと勘違いされてしまう……。私にもそんな経験があります。簡単な単語でも侮れませんね。短い単語は母音を丁寧に発音してみてください。例えば、gameは[ゲィム] が正しい発音です。日本語につられて[ゲーム]と言いがちですが、aの部分は[エィ]という二重母音です。goも[ゴー]ではなく、[ゴゥ]と軽く[ゥ]を添えます。boatも[オゥ]という二重母音を含んだ語なので、[ボゥト]と発音しましょう。[ボート]と伸ばすと、buyの過去形boughtに聞こえてしまうので要注意です。一方、スペルに引きずられてboughtを[ボゥト]と発音してしまうケースも見受けられます。このようなカタカナ語やスペルによる“思い込み発音”を1つ1つ正していくことが発音上達には欠かせません。

日本語にない中間音にも注意しましょう。bookは厳密に言うと[ブ]と[ボ]の中間音で[ブック]と言います。[u]の発音は日本語の[ウ]と全く同じではなく、[ウ]と[オ]の間のような曖昧な音だと覚えておきましょう。同様に、[i]は[イ]ではなく、軽く[エ]が混じったような[イ]の音です。よって、hitは[ヘット]に近い感じで[ヒット]と言うのがポイントです。このように、一見簡単な単語でも、発音記号に忠実に発音することでだいぶ改善されるはずです。

fan / fun、heard / hard、law / low、right / light、see / sheなど、発音の似ている単語を意識的に比較しながら練習するのもおすすめです。また、口先でボソボソッと話すのではなく、口を大きく開けるべきところは大きく開ける、thは舌を上下の歯の間に挟んで発音するなど、口の動きを意識することも大切です。口の動きとともに発音の仕方を詳しく説明した辞書や書籍もあるので、確認してみてください。それから、英語は腹式呼吸の言語ということも覚えておきましょう。おなかから声を出し、強弱をしっかりつけて発音するとネイティブスピーカーの英語に近づきます。小さなことを1つ1つクリアして、理想の発音を習得してくださいね。

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(Q129)「私はまだ彼女と話をしていません」がなぜ、I haven’t talked to her.になるのでしょうか? I haven’t talk to her.ではダメなのでしょうか? まだ話をしていないのにtalkにedが付くのがよく理解できません。初歩的な質問ですみません。
(沖縄県 KIRIさん)
「have / has+過去分詞形」で現在完了形となります

確かに、edが付くと過去のような印象を持ってしまうかもしれませんね。ですが、このtalkedは過去分詞形という名前ではあるものの、過去のことについて用いるとは限らず、「現在完了形や受け身の文で使う形」なのです。現在完了形は、「have / has+過去分詞形」で表す文のことで、経験や継続、(動作の)完了などを表します。

動詞には、原形、現在形、過去形、過去分詞形、現在分詞形(=ing形)があります。例えば、「見る」の原形はlookで、look、looked、looked、lookingと変化します。「〜に会う」は原形がmeetで、meet、met、met、meeting、「〜を食べる」の原形はeatで、eat、ate、eaten、eating、「話す」の原形はtalkで、talk、talked、talked、talkingとなります。いずれも、後ろから2つ目が過去分詞形で、I haven’t +過去分詞形(+ yet). で「私は(まだ)〜していません」という動作の未完了を表す文になるのです。例: I haven’t finished the book yet.(まだその本を読み終えていません)

ご質問の文は、現在完了形の文です。つまり、I haven’t talked to her. が正しく、I haven’t talk to her.(×)とすることはできません。edに惑わされて過去のことのように感じるかもしれませんが、機能上の形と覚えておきましょう。

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(Q130)I’ll drive you home.のhomeが副詞ということにすごく驚いたのですが、他にもこのような副詞で使える意外な単語はありますか?
(大阪府・usakyo88さん)
homeには「家(名詞)」、「家に、自宅へ(副詞)」などの用法があり、副詞の場合はtoやinなどの前置詞は不要です

はい、あります。それらを挙げる前に、まずはI’ll drive you home.のhomeについて解説しておきますね。homeには「家(名詞)」の意味もあるのですが、driveのような方向性のある動作を表す動詞とともに用いる場合は「家に、自宅へ(副詞)」として用いることが多いため、toやinなどの前置詞は不要です。drive 〜 home(〜を車で家まで送る)の他にも、次のような動詞とともによく用いられます。get home(家に着く)、go home(帰宅する、本国に帰る)、write home(家に手紙を書く)など。また、be home(家にいる)やon the way home(帰宅途中に)も使用頻度が高いので覚えておくとよいでしょう。

さて、ご質問への回答ですが、upstairs(上の階へ[で、に])、downstairs(下の階へ[で、に])、abroad / overseas(海外へ[で、に])、downtown(繁華街[で、に])なども副詞として使われることが多い単語です。My husband and I sleep upstairs.(夫と私は2階で寝ます) 、Will you wait downstairs?(下で待っていてくれますか?)、I want to live abroad.(海外に住みたい)、I went shopping downtown.(繁華街へ買い物に行った)という具合です。また、there(そこへ[で、に])やhere(ここへ[で、に])も副詞なのでtoは不要です。I went to there.(×)やCome to here.(×)などと言わないように気を付けましょう。

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(Q131)英語を書くときに、日本語から英語に訳すのはよくないといいますが、いきなり英語で書こうとしても全然英語が出てきません。やはり最初は日本語から英語に訳すべきでしょうか?
(東京都 nonoさん)
最初はパーツごとに日本語をベースにして英訳しながら英文を作成してみましょう

最終的な目標として、英語を英語で考えることが理想ですし、私自身も授業では「英語→英語」の思考回路を作ることを心掛けています。しかし、そのような指導を受けたり、英語の環境に身を置いたりしない限り、初級者が日本語を介さずに英作文をするのは難しいかもしれません。よって、最初はパーツごとに日本語をベースにして英訳しながら英文を作成し、英文の基本構造を頭に定着させるようにしましょう。

英語ではまず「誰が+どうする」(主語+動詞)で文を始め、その後に「何を+どこで+誰と+どうやって+いつ」といった補足的な語句を足していきます。この語順を意識しながら英文を書く習慣を身に付けることが大切です。例えば、買い物についての文なら、まず、I bought(私は、買った)と主語+動詞で始めます。その後に、何を、いくらで、どこで、いつ買ったのかといった情報を、I bought / a T-shirt / for 3,000 yen / at ALC Mart / yesterday.のように加えていきます。最初に「昨日、ALCマートでTシャツを3,000円で買った」という日本文を用意するのではなく、英語の語順に従って英単語を付け加えていく、という感覚です。
この英作文練習と同時に、リーディングやリスニングの時間も増やしましょう。1文ごとにきれいに訳そうとするのではなく、文頭から語句の区切りごとに解釈していきます。常に語順を意識し、英語に触れる機会を増やすことで英語の構造にも慣れ、語彙や文法力も強化していく中で、次第に英語を英語で考える思考回路ができてきます。

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(Q132)「お互いさまよ」ということを伝えたいときは、どのように表現しすればよいでしょうか?
(山口県 m.nさん)
日本語のニュアンスが伝わるように、言い換えましょう

日本語の「お互いさま」はさまざまな状況で使える便利な表現ですが、英語にはこれにぴったり合うフレーズがありません。よって状況により使い分けます。
例えば、「困ったときはお互いさまですよ」というニュアンスなら、We should help each other in times of need.と表します。Thank you.とお礼を言われて「いえいえ、お互いさまですよ」と言う場合は、The thanks is mutual.がよいでしょう。mutualは「相互の、持ちつ持たれつの」という意味です。頻繁に耳にする表現ではありませんが、お礼に対する「お互いさま」を上手く表していると言えます。ちなみに、「いえいえ、こちらこそあなたに感謝しています」という気持ちが強い「お互いさま」なら、No, thank YOU.(NoとYouを強めに言う)がピッタリです。また、That’s what friends are for.(それが友達ってものですよ=友達なら当然ですよ)と返すのもしゃれていますね。「〜なのはお互いさまです」と相手と自分が同じ状況にあることを強調するなら、We’re both 〜.がよいでしょう。We’re both busy.(忙しいのはお互いさまです)、We’re both to blame.(悪いのはお互いさまです)という具合です。

他にも、勝負事などで両者が互角になったときの「これでお互いさまだ」は、 Now we're even. と言います。「人のことは言えないでしょ」と突き放した感じの「お互いさまでしょ」なら、 Look who's talking. がぴったりです。例えば、「何その格好!」と服装をけなされて、「お互いさまでしょ!」というような状況で使います。 One hand washes the other. (片方の手がもう一方の手を洗う)も「お互いさま」をうまく表した表現です。状況に応じて、これらを使い分けてみてくださいね。

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(Q133)名詞の複数形に(所有格ではない)アポストロフィを付ける場合のルールを教えてください。ネイティブに尋ねましたが、所有格と混同してよく分かっていないようでした。例えば、80年代は80’s、80s、eighties、すべて正しいのでしょうか? また、My name, ‘Minami’ has 2 m’s and 2 i’s. / I saw 5 UFO’s last week.などのような場合、アポストロフィは必要でしょうか?
(海外・みなみさん)
誤読や紛らわしさを避けるために「s」を「’s」にしたりします

名詞の複数形は、child(単)→children(複)やfoot(単)→feet(複)などの不規則に変化するものを除き、通常は単語末尾に-(e)sを付けます。アルファベットや頭字語、数字なども同様に、CEOs、three Rsと「s」を付けて複数形にします。しかし、誤読の可能性があるときは「s」を「’s」にします。例えば、Minamiさんのお名前にはmが2つ、iが2つありますが、これらに「s」を付けて「ms」や「is」とした場合、一見すると、Ms(女性の名前につける敬称)やis(be動詞)と混同しやすいですね。こういった紛らわしさを避けるためにあえて「m’s」や「i’s」と書くことがあります。特に、小文字表記のアルファベットを複数形にする際に「’s」を用いる人が多いようです。

UFOのような頭字語は、UFOs、UFO’sのいずれも可能です。大文字表記の場合はUFOs、小文字表記ならufo’sという具合に「s」と「’s」を使い分ける人もいるようですが、実際は、DVDs、DVD’s、 dvds、 dvd’s……といずれの表記も使われています。

数字に関しては、例えば「80年代」の場合、80’s、80s、eighties、1980’s、1980s はすべて正しいと言えます。個人的には、80sや1980sが好んで使われる傾向にあると感じています。とはいえ、これらはネイティブスピーカーの間でも意見が分かれるので、個人の好みや書籍などの場合、掲載する会社の表記ルールによる、というのが実状ではないでしょうか。

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(Q134)英語圏の方が会話中にone of those 〜と言ったとき、いつも「ワナゾーズ」のように聞こえるのですが、ofはちゃんと発音していないのでしょうか?
(滋賀県 Mamiさん)
英語の音の連結と脱落が起きているからです

まず、英語は音が連結したり、脱落したりすることが多い言語であることを理解しましょう。音の連結とは、 an egg を [ アネーグ ] のようにくっつけて発音することを、音の脱落とは、 basketball の t の音が落ちて [ バスケッボーォ ] のような発音になることを言います。

ご質問のone of thoseが[ワナゾーズ]に聞こえる理由は、音の連結と脱落が起きているからです。ofははっきり発音すると[?v]となりますが、会話ではよく、[v] が省略されて[?] の発音のみが残ります。one ofの場合、one [w?n] の [n]とofの [?] が連結し、[v]が脱落して[ワナ]のように聞こえます。[?]がoneに吸収される上に[v]が脱落するため、ofをきちんと発音していないように聞こえるのです。

ちなみに、アメリカ英語では a lot ofが[アラーラ]、get out ofが[ゲラゥラ]のように聞こえることがよくあります。これらは、ofの[v]が脱落し、[?]が直前のtに連結、さらにこの[t]が[l]のような音に変化した結果の発音です。

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(Q135)現在進行形と現在完了進行形の使い方が分かりません。例えば、「最近、何を読んでいるの?」はWhat have you been reading? / What are you reading? のどちらが正解なのでしょうか? また、どのようなシチュエーションで使い分けるのでしょうか?
(青森県 HELPさん)
今やっていることは現在進行形、過去から今までの「期間」は現在完了進行形

現在進行形(be+動詞のing形)は、今に焦点をあてて「(今)〜している」を表します。一方、現在完了進行形(have/has been+動詞のing形)は、過去から今までの期間に焦点をあてて「(〜の期間ずっと)〜している」を表します。現在完了進行形はよく、all day(1日中)、for a week(この1週間ずっと)、since last week(先週からずっと)といった期間を表す語句を伴います。ご質問の「最近、何を読んでいるの?」は、「最近」という言葉が「ここのところ」という過去から現在までの期間と考えられるので、What have you been reading lately? と表すのがよいでしょう。What are you reading? は、今読書をしている相手に「何を読んでいるの?」と尋ねているイメージです。

ほかの例で比較してみましょう。It is raining.(雨が降っています)は単に現在の天気を述べた文、It has been raining since last week.(先週からずっと雨が降っています)は連日雨が続いていることを意識した文です。I’m waiting for him.(彼を待っています)は「今何をしているの?」という質問に対して、単に「彼を待っている」と答えただけのイメージ、I’ve been waiting for him for an hour.(もう1時間も彼のことを待っているんです)は、待ち続けている、状況によっては待ち疲れたニュアンスになります。お分かりいただけましたか?

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(Q136)英会話の例文に、I don’t drink or smoke.という文で「お酒もたばこも嗜みません」とあったのですが、この場合のorの使い方のイメージがつかめません。つい、andを使ってしまいそうですが、意味が違ってしまうのでしょうか?
(大阪府・プンバさん)
肯定文はand、否定文はorと覚えましょう

「AもBも……だ」や「AもB……ではない」という場合、日本語では肯定文、否定文に関わらず、「AもB」と表現します。一方、英語では、肯定文ならA and Bですが、否定文の場合はA or Bと表現します。例えば、「私は肉も魚も好きです」はI like meat and fish.となり、「私は肉も魚も好きではありません」の場合は、I don’t like meat or fish.のように表します。ご質問の「お酒もたばこも嗜みません」は否定文なので、I don’t drink or smoke.のようにorを用いるのです。

ちなみに、A and Bが一つのまとまりのある意味の場合は、たとえ否定文でもA and Bとします。例えば、drink and driveは「飲酒する、そして運転する」、つまり、「飲酒運転する」という意味で、drink and driveを切り離して使うことはできません。このような場合は、I don’t drink and drive.(飲んだら運転はしません)のように、否定文でもandを用いる点についても補足しておきます。

また、相手の発言に対して自分も同じであることを示す「私も」も注意が必要です。肯定文には tooを、否定文にはeitherを使います。例えば、I like cats.(私は猫が好きです)に対する「私も猫が好きです」はI like cats, too.となり、I don’t like cats.(私は猫が好きではありません)に対する「私も猫が好きではありません」なら、I don’t like cats, either.です。このような言語間のギャップは、頑張って1つ1つ覚えていきましょう。

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(Q137)exceptとexcept forの用法の違いが知りたいです。例えば、Everyone knows it except me.は、except for meと書くと間違いなのでしょうか。
(海外 nanaさん)
後に続く語を意識して使い分けましょう

まず、ご質問にお答えします。Everyone knows it except me.は、Everyone knows it except for me.と表すことができ、「私以外のみんながそのことを知っている」という意味です。exceptとexcept for はいずれも「〜を除いて」や「〜以外は」を表し、every, all, whole, no, any, neverなどの“全体”の概念を持つ語句が前に来るときは、どちらも使えます。例文はeveryone(みんな)という全体を表す語句があるため、except、except forのいずれも正しい文と言えます。

ただし、「〜以外は」が文頭に来るときは、“全体”を表す語句があってもexcept forしか使えません。
(例)Except for Johnny, no one helped me.(ジョニー以外は誰も私を手伝ってくれなかった)

また、Your composition was perfect except for one typo.(1カ所の誤植を除けば、君の作文は完璧だったよ)のように、“全体”ではなく単一のもの(ここではyour composition)について述べるときも、except forしか使えません。

一方、except のみ可能なケースは、前置詞や接続詞の前に来る場合です。例えば、He goes golfing except on rainy days.(雨の日以外は彼はゴルフに出掛ける)はexceptが前置詞onの前に来ています。このような場合、except forは×です。

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(Q138)What kind of 〜 ? の疑問文では、ofの後ろに来る名詞はすべて単数形にするのかどうか教えてください。例えば、What kind of sport do you like? は What kind of sports do you like? と言えるのでしょうか?
(東京都 はなさん)
くだけた英語では、数えられる名詞を複数形にすることもあります

What kind of 〜 ? (どんな種類の〜ですか?)の?には、数えられる名詞の単数形、または、数えられない名詞が来ます。What kind of car do you drive?(どんな車に乗っていますか?)、What kind of facial cleanser do you use?(どんな洗顔料を使っていますか?)という具合です。

上記が基本ルールですが、くだけた英語では、数えられる名詞を複数形にすることもあります。ご質問の「どんなスポーツが好きですか?」は、正しくはWhat kind of sport do you like? とsportは単数形ですが、くだけてWhat kind of sports do you like?とsportsを複数形にすることもあります。また、数えられる名詞の単数形には、通常冠詞をつけません。ですが会話では、What kind of a sport do you like? と言うネイティブスピーカーもいます。いずれも正しい用法ではありませんが、耳にすることもあるので、「くだけた用法」として覚えておくとよいでしょう。

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(Q139)「一応」は英語でどう言いますか?
(京都府 イーマンさん)
「一応」が表す意味を別の言葉に置き換えて英語にします

日本語の「一応」はさまざまな場面で使える便利な表現ですが、英語にはこれにピッタリの言葉がありません。「一応」が表す意味を別の言葉に置き換えて英語にします。次の例を参考にしてみましょう。

I think he’s coming but I’ll call him to make sure. 彼は来ると思うけど、一応(=確認のため、念のため)電話してみるよ。
You should take your umbrella with you just in case. 一応(=万が一に備えて)傘を持って行った方がいいよ。
I’ll use this for the moment. 一応(=差し当たり)これを使うよ。
Let’s take an earlier train to be on the safe side. 一応(=安全策をとって)早めの電車で行こう。
I ran my eyes through the document. 一応(=ざっと)目を通した。
“Do you speak English?” “Yeah, to some extent.” 「英語を話せる?」「うん、一応(=ある程度)ね」

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(Q140)日付の前置詞、atとonの使い分けについて。最近まで、at 31/03/2011のように使ってきましたが、on Jul 19, 2011 という表記を見つけました。どう使い分ければよいでしょうか?また、We will reimburse you on 11 Feb 11. は正しいのでしょうか?
(海外 noriさん)
日付には、必ずonを使います

まずは、日付に関する前置詞から説明します。日付には、必ずonを使います。at 31/03/2011のようにatを用いることはありません。on Monday(月曜日に)、on May 10(5月10日に)、on the 11(11日に)、on Children’s Day(こどもの日に)など、「日」を表す場合はすべてonを用いると覚えておきましょう。atは、at 9:30(9時30分に)やat noon(正午に)など、主に「時刻」を表す場合に用います。ちなみに、「月」や「年」、「季節」にはinを用います。

次に、日付の表し方ですが、アメリカ英語では「月日, 年」、イギリス英語では「日月,年」の順で表します。従って、31/03/2011はイギリス英語式で、2011年3月31日を指しています。一方、Jul 19, 2011はアメリカ英語式で、2011年7月19日のことです。また、May,、June、Julyはつづりが短いため、July 19, 2011のように「月」を短縮しないのが正式です。February → Feb.やNovember → Nov.のように短縮した場合は、ピリオドを添えるのが基本ルールであることも覚えておきましょう。

We will reimburse you on 11 Feb 11.は「2011年2月11日に返金(返済)いたします」という意味ですが、「11 Feb 11.」は適切な表現とは言えないですね。’90(90年代)のように年代を指す場合を除き、西暦は短縮しない方がよいでしょう。ビジネス文書なら、誤解を招かないようFebruary 11, 2011 や11 February, 2011 と書くことをお勧めします。

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(Q141)He asked me to stay here.は「彼は私に、ここに泊めてくれと頼んだ」か、「彼は私に、ここに泊まるように言った」のどちらの意味ですか? どちらにも取れる場合、区別するにはどう書き分ければいいでしょうか?
(神奈川県 kurisuさん)
「彼は私に、(私が)ここにとどまるように頼んだ」と解釈するのが自然です

He asked me to stay here.は「彼は私に、(私が)ここにとどまるように頼んだ」と解釈するのが自然です。「ask人to動詞の原形」は、「〜に……してくれと頼む」という意味で、to以降の動詞は「人」の行為を指します。つまり、He asked me to stay here.の場合、stay hereするのはmeということです。文型で言うとSVOCですね。次の例を見ると、to以降が「人」の行為であることがより明確になります。

I asked her to close the door.(私は彼女にドアを閉めてくれないかと頼んだ)
My mother asked me to turn down the TV.(母は私にテレビの音量を下げるように言った)

では、「彼は私に、ここに泊めてくれと頼んだ」はどう表現すればよいでしょうか? この場合、He asked me if he could stay here.と表します。「ask A if B could動詞の原形」で「AにBが〜させてほしいと頼む」という意味です(couldをmightにしてもOK)。つまり、He asked meで「彼は私に頼んだ」、if he could stay here(彼がここに泊まることができるかどうか)と表現することで、stay hereがheの行為であることを示すことができるのです。区別が難しいですが、文の構成要素を1つ1つ区切って見ていくと、語順と意味が理解できるようになってきます。

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(Q142)電子辞書で、holdとhandを使って成句検索をしたら、hold sb’s handで「人の手を取る、人を励ます」とあり、hold one’s hand で「手を控える、堪忍してやる」、などとありました。sb’sはsomebody’sの略だと思うのですが、somebody’sとone’sは何が違うのでしょうか?
(鹿児島県 AtoZさん)
somebody’sは「(その状況で指している)人の」という意味で、one’sは「(文の主語に呼応した)人の」という意味です

辞書によって表記法が異なりますが、お使いの電子辞書では、sb’sは「(人)の」を意味しています。つまり、その状況下で指している人を「sb」の部分に入れ、「’s」で所有格を作ります。例えば、hold sb’s hand(〜の手をしっかり握る)の場合、He held my hand.なら「彼は私の手をしっかり握った」となり、I held his hand.なら「私は彼の手をしっかり握った」となります。つまり、sb’sに来る「人」は状況によって自分を指すこともあれば、ほかの人を指すこともあるわけです。ちなみに、ほかの辞書ではhold A’s hand、hold 〜’s hand、 hold a person’s hand、hold someone’s handのように、「A’s」「〜’s」「a person’s」「someone’s」と表記はさまざまです。

一方、one’sはほとんどの辞書で表記が統一されており、ちょっと難しいですが「主語に呼応した所有格の代名詞」を指します。hold one’s hand([干渉などを]慎む)の場合、I held my hand.(私は[私が]干渉するのを慎んだ)、He held his hand.(彼は[彼が]干渉するのを慎んだ)となり、前者は主語のIに呼応してmyが、後者はheに呼応してhisが使われています。

まとめると、sb’sやA’s、a person’s などは「その状況で指している人」を、one’sは「主語に呼応した人」を入れる、ということです。お分かりいただけましたか?

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(Q143)不定詞は理解しているのですが、動名詞がよく分かりません。I enjoy listening to the radio. のように「すること」とか、「過去のこと」とか漠然としか理解できません。何か理解しやすい方法はありますか?
(大阪府 はなうさぎさん)
動名詞は「名詞」の役割を持った動詞と考えましょう

動名詞とは、一言で言うと「名詞」です。動詞にingを付けて名詞の形にしたもので、「〜すること」という意味を持っています。例えば、read(読む)という動詞にingを付けると、reading(読むこと→読書)という名詞になります。swim(泳ぐ)ならswimming(泳ぐこと→水泳)、clean(きれいにする)ならcleaning(きれいにすること→掃除)となります。これらは名詞なので、通常の名詞と同じように使うことができます。例えば、I enjoy music.(音楽を楽しみます)のmusicの代わりに、I enjoy reading.(読書を楽しみます)としたり、Milk is good for you.(牛乳は健康にいい)のmilkの代わりに、Swimming is good for you.(水泳は健康にいい)とするなどです。

「過去のこと」というのは、to不定詞と動名詞を比較した場合のことを示しているのですね? 例えば、forget(〜を忘れる)の場合、forget to doで「〜するのを忘れる」、forget doingで「〜したことを忘れる」とそれぞれ意味が異なります。to doは「これからすること」、doingは「すでにしたこと」を指すため、動名詞は「過去のこと」と覚えていらっしゃるのかと思います。意味の違いを理解する上で「doing=過去のこと」と覚えておくのは良い方法ですが、この限りではないということも頭に入れておきましょう。I hope to go to Italy someday.(いつかイタリアに行けたらいいな)のhopeのようにto不定詞のみをとる動詞、I already finished doing my homework.(すでに宿題をやり終えた)のfinishようにdoingのみをとる動詞、また、It started to rain. / It started raining.(雨が降り始めた)のstartようにto不定詞、動名詞のいずれでも大して意味の差がない動詞もあります。お分かりになりましたか?

※ 動詞のing形は動名詞に限らず、現在進行形、形容詞的用法などさまざまにあります。上記の回答が、はなうさぎさんの求めていらした内容と異なる場合は、恐れ入りますが、再度ご質問をいただけますと幸いです。

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(Q144)「英語が上手になったね」などと褒められたときや少し驚いたとき、Thank you. や Are you serious? と言う前にとっさに口をついてしまうのがいつも、Really? です。ほかのバリエーションやもう少し上級な表現はありませんか?
(奈良県 くーまんさん)
Are you serious? 、Do you really think so? などが使えます

Your English is getting better.(英語が上達してるね)やYou speak good English.(英語が上手ですね)などと褒められたら、まずThank you.とお礼を言うのがベストです。予想外の褒め言葉に、思わずReally? と言いたくなる気持ちも分かりますが、その場合も、Really? Thank you.とお礼を続けるのがスマートな受け答えです。不適切なのは、No, no.(いえいえ、そんなことないです)といった否定表現。謙遜のつもりでも、欧米人は眉をひそめてしまいます。実際に自分の能力がまだまだなら、Thank you, but I still have a long way to go.(ありがとうございます。でもまだまだです)と表現してみましょう。ですが、基本は「褒められたら、謙遜ではなくお礼」です。I’m happy to hear that.(そう言ってもらえてうれしいです)と一言つけ加える余裕があれば言うことありません。

また、驚くようなことを耳にしたとき、ついReally? を多用してしまう人もいると思いますが、Really?を幼稚な表現だと感じたり、「疑われているのかな?」と不快に感じたりするネイティブスピーカーもいます。代わりに、Is that right?(そうなんですか?)、That’s hard to believe.(それは信じがたいですね)、Are you serious?(本気で言っているのですか?)、You must be kidding!(まさか、ご冗談でしょう!)などを用いて表現のバリエーションを増やし、英会話のスキルアップを目指しましょう。

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(Q145)Can I 〜 ? の使い方に困っています。「私は〜することができますか?」はCan I 〜 ? でいいのでしょうか? 私の知る限り、「〜してもいいですか?」という意味になってしまうと思うのですが……。
(大阪府 takaさん)
はい、大丈夫です。「可能」の用法、「許可」の用法ともcanを使わない言い方で置き換えて考えてみると分かりやすいですよ

canには「能力」や「可能性」「許可」など、さまざまな用法があります。takaさんのおっしゃる「私は〜することができますか?」が具体的にどのような事柄を指しているのかにもよりますが、基本的に、「私は〜することができますか?」、「〜してもいいですか?」のいずれにも、「Can I+動詞の原形 〜 ?」を用いることができます。状況として、自分の能力について、「私は〜することはできますか?」と人に尋ねることは少ないので、Can I 〜 ? で尋ねる質問文は、「許可」や「可能性」を表すことが多いと考えられます。仮に、自分の能力を尋ねる場合、Can I 〜 ?という直接的な表現より、Do you think I can+動詞の原形?(私に〜できると思いますか)のようにワンクッション置いた表現が好まれます。Do you think I can perform well?([プレゼンや発表会などで]私はうまくやれると思いますか?)という具合です。

「〜することができますか?」のつもりで尋ねても、「〜してもいいですか?」と解釈されないかな、と心配になるよう状況なら、表現を変えたり、説明を加えたりして、意味を明確にするのも1つの方法です。例えば、絵画の展示会などで、「この絵画を買うことはできますか?」と尋ねたいとします。Can I buy this painting? だと「この絵を買ってもいいですか?」と許可を求めているようにも聞こえますね。こう言う場合は、Is this painting for sale?(この絵画は売り物ですか?)と表現すれば、許可の意味ではなく、購入が可能かどうかを尋ねる文に限定されます。ほかにも、Is it possible to 〜 ?(〜することは可能ですか?)やIs it OK to 〜 ?(〜しても問題ないですか?)など、can以外の表現を使うことも選択肢に入れてみましょう。

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(Q146)「うらやましい」はどう表現しますか?辞書で調べても「ねたましい」という意味での「うらやましい」しか見つけられません。例えば、海外旅行を楽しんできた人に対して、決してねたましいのではなく純粋に「いいなぁ、私も行ってみたいな」という意味での「うらやましい」を表す表現を教えてください。
(香川県 ココナッツさん)
That’s great. (それはいいですね) などと相手や状況を主にして表現し、そのあとに「自分もしてみたい」として言ってみましょう

確かに、辞書などではenvyやjealousで「うらやましい」を表現していることが多いですね。日本人は「(私はあなたが)うらやましい」という表現を多用します。一方、欧米人は、「(あなたは)恵まれていますね、ツイていますね」と相手を主にして、Lucky you! や You’re so lucky!(いいなあ)と表現するのが一般的です。他にも、状況に応じて、Good for you.(よかったですね)、I’m happy for you.([あなたのことを]私もうれしく思います)、That sounds great.(それはいいですね)、I want to be able to do that.(私もそうできたらいいな)など表すこともできます。「うらやましい」を直訳するのではなく、こうした表現で代用してみましょう。

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(Q147)行った場所(映画館やデパート、観光地など)が混雑していた、すいていたというような場合、主語には何を使えばいいのでしょうか?
(神奈川県 くろふさん)
行った場所を主語にして表現しましょう。itなどの代名詞にしてもOKです

The movie theater was crowded.(映画館は混雑していた)、The department store wasn’t crowded.(デパートはすいていた)のように、行った場所を主語にして表現しましょう。ただ、会話では、I went shopping at ABC department store today. It was really crowded.(今日ABCデパートへ買い物に出掛けた。すごく混雑していた)という感じで、出来事を述べた後に「込んでいた」や「すいていた」などの感想を続けることが多いですね。このように、前文で行った場所に言及している場合は、主語をitに置き換えるとスッキリします。いずれにしても、crowded(込んでいる)、packed(すし詰め状態の)、not crowded(すいている)などを用いる場合は、行った場所を主語にしましょう。

また、視点を変えて、次のように表現することもできます。There were a lot of people at the movie theater.(その映画館にはたくさん人がいた→混雑していた)、I didn’t see many people there.(そこであまり人を見掛けなかった→すいていた)。迷った場合は、一つの表現にこだわらず、頭を柔軟にして考えてみるのも一案ですよ!

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(Q148)otherとanotherの違いがよく分かりません。2つの物を対象に話す場合、One is 〜, the other one is 〜、またはanother one is 〜ではどちらが正しいでしょうか?
(神奈川県 ayanaさん)
2つの物や人を対象とする場合、One is 〜, and the other is 〜.が正解

2つの物や人を対象とする場合、One is 〜, and the other (one) is 〜.とするのが正解です。anotherは「もう1つの、もう1人の」という意味で、不特定の物や人(単数)に対して使います。anotherは、もともと「不特定の物に付く冠詞のan」+「other」であると考えると分かりやすいですね。一方、単数扱いのthe otherは「残りの1つ、残りの1人」を指します。よって、One is 〜, and the other (one) is 〜.となるのです(ここのoneは省略可能です)。

例えば、自分には姉妹が2人いて、1人は先生、もう1人は薬剤師をしている場合は、次のようになります。I have two sisters. One is a teacher and the other is a pharmacist.(私には姉妹が2人います。1人は先生で、もう1人は薬剤師をしています)。また、仮に、姉妹が3人いて、1人は先生、もう1人は薬剤師、最後の1人は看護師をしている状況なら、I have three sisters. One is a teacher, another is a pharmacist and the other is a nurse.(私には姉妹が3人います。1人は先生で、もう1人は薬剤師で、残りの1人は看護師をしています)とします。

the otherは複数扱いすることもできます。その場合は「残りの全部」を指します。例えば、姉妹が3人いて、1人が先生、ほかの2人が看護師の場合は、I have three sisters. One is a teacher and the others are nurses. とします。お分かりいただけましたか?

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(Q149)初めて行った場所で会った外国人の方に、Welcome to 〜(場所)! と言われました。どのように返事をすればいいのでしょうか?
(愛知県 hongさん)
まず、Thank you. (ありがとうございます)と返し、もう一文は言えるように頑張りましょう!

例えば、Welcome to Toronto!(トロントへようこそ!)のように、訪れた先で現地の人にWelcome to 〜 ! と言われた場合、まず、Thank you.(ありがとうございます)と返すのがよいでしょう。歓迎されたわけですから、お礼を言うのがマナーです。余裕があれば、会話を続けてみましょう。例えば、I arrived from Japan yesterday.(昨日、日本から来ました)、This is my first [second] visit.(初めて来ました [今回で2回目です]、I like it here.(とてもすてきなところですね)、I’m enjoying Toronto.(トロントの滞在を楽しんでいます)、I’m going to Niagara Falls tomorrow. I’m excited.(明日はナイアガラの滝へ行きます。ワクワクしています)……など。

旅先での出会いは一期一会です。文法的な正誤を気にし過ぎることなく、Welcome to 〜 ! への返事から会話を弾ませて、楽しくコミュニケーションを図りましょう。

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(Q150)疑問文に対する返答に省略してあるのをよく見かけますが、省略の仕方に決まりはありますか?Who is playing the guitar? ―Mike is. / When did she come to Japan? ―Two weeks ago.これらはこの省略で大丈夫ですか?完璧(かんぺき)に答えるのも不自然と聞いたことがあり、省略の仕方にはいつも困ります。
(富山県 めいさん)
質問の答えとなる語句のかたまりだけを言えばOKです

Who is playing the guitar? に対するMike is (playing the guitar). とWhen did she come to Japan? に対する(She came to Japan) two weeks ago. は、正しい省略の返答です。かっこ部分を省略せずに完全な文で答えると、会話では少々くどく響くこともあるので、上記のように省略して答えるのが自然です。

基本的に、質問の答えとなる語句のかたまりだけを言えばOKです。What did you have for dinner? ― (I had) some pizza.(夕食に何を食べましたか?―ピザです)、Where did you find it? ― (I found it) under the sofa.(どこで見つけたのですか?―ソファの下でです)という具合です。

「誰が〜ですか?」のような主語を尋ねる質問には、次のように「人+質問文にある助動詞」の形で答えます。この場合の助動詞とはdoやdid、現在完了形のhaveやhas、can、will、should、be動詞などです。Who baked this pie? ―I did.(誰がこのパイを焼いたの?―私です)、Who will come with me? ―Ken will.(誰が私と一緒に来るの?―ケンだよ)、Who has been to Africa? --I have. (アフリカへ行ったことがある人?―はい、あります)

Yes/Noで答えられる質問には、基本的にYes.かNo.のみで返せばOKですが、助動詞の部分まで入れて答えても構いません。Are you tired? ―Yes (, I am). 、Can you speak Chinese? ―No (, I can’t). 、Do you know him? ―Yes (, I do). などです。お分かりいただけましたか?

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2022年05月25日

(Q151)〜200「私は英語を10年勉強している」

(Q151)「私は英語を10年勉強している」は、I have been studying English for 10 years. / I have studied English for 10 years. でもどちらでもいいですか?
(東京都 noriさん)
継続を表す場合、現在完了形か現在完了進行形かは、動詞によって決めましょう

現在完了形に関するご質問ですね。文法的な視点から言うと、I have been studying English for 10 years. とI have studied English for 10 years. はいずれも「私は英語を10年勉強しています」という意味を表します(I haveをI’veと短縮するのが一般的)。ニュアンスとしては、現在完了進行形のI've been studying English for 10 years.の方が、「今でも英語を勉強していて、今年で10年になる」ことを明確に表すことができます。現在完了形のI've studied English for 10 yearsで.は、今でも継続しているのか、「10年の勉強をし終えた」という完了なのかがはっきりしません。studyのような動作を表す動詞を使って、「〜の間……し続けています」という継続を表す時は、現在完了形より現在完了進行形(I have been -ing.)が好ましいのが現状です。I've been using this computer since 2003.(2003年からずっとこのパソコンを使っています)もその一例です。

一方、know(〜を知っている)やhave(〜を持っている)などの状態を表す動詞は-ing形では用いません。I've known him for 20 years.(彼とは20年来の仲です)のように現在完了形を使いましょう。ちなみに、live(住んでいる)やwork(勤務している)は、現在完了形、現在完了進行形のいずれでもニュアンスは変わりません。

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(Q152)知り合いに道でばったり会った時に言う言葉が浮かびません。「これから仕事ですか?」とか、「今帰りですか?」などの表現を教えてください。
(千葉県 こなつさん)
Are you on the way to 〜? (〜へ向かっているところですか?)を使ってみましょう

とっさの状況で英語がサラッと口をついて出てきたらすてきですね。ご質問の「これから仕事ですか?」と「今帰りですか?」はいずれも、Are you on the [your] way to 〜? (〜へ向かっているところですか?)を使って表せます。「これから仕事ですか?」は、Are you on the way to work? と言います。「今帰りですか?」は「家に向かっているところですか?」と考えて、Are you on the way home? とします。このhomeは「自分の家へ」という意味なので、前にtoやyourは不要です。ただし、ほかの人の家に行くときは、Are you on the way to 〜's place? と表現します。知り合いに会った際はまず、Hi.(こんにちは)やHow are you?(お元気ですか?)などと挨拶してから上記のように尋ねるといいですね。

ほかに、Long time no see!(久し振りですね)/ How have you been?(元気にしていましたか?) / How's everything going?([仕事や学校などは]順調ですか?)/ Oh, I didn't expect to see you here.(まあ、こんな所で会うとは思いもよりませんでした) などもよく使われるので一緒に覚えておきましょう。

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(Q153)遠く離れた恋人のことを思って、「今ごろサムは何してるかな?」とつぶやきたいとき、何と言えばいいでしょうか? What are you doing? だと目の前にいる人と会話している感じですよね? また、同じ状況で、「サムはこのことをどう考えるかしら?」という表現についても教えてください。
(東京都 MPちゃんさん)
「I wonder+疑問詞+文.」、「I wonder if +文.」で表現できます

そうですね、What are you doing? だと、目の前にいる人に向かって、あるいは、メールやツイッターなどで相手に、「何をしているの?」と直接尋ねている響きですね。独り言のように、「今ごろサムは何をしているのかな?」や「サムはこのことをどう考えるかしら?」と表現する場合は、I wonder 〜.(〜なのかなぁ? 〜かしら?)を用います。〜には、「疑問詞+文」がきます。「今ごろサムは何をしているかな?」には、疑問詞what(何)を使います。よって、I wonder what Sam is doing now. とします。「サムはこのことをどう考えるかしら?」も、疑問詞what(どのように)を使います。「〜のことを考える」はthink about 〜(think of 〜 も可)を使って、I wonder what Sam would think about this. としましょう。このwouldは、「〜だろう」という推量を表しています。

ちなみに、whatやwhereなどの疑問詞がない文の場合は、「I wonder if+文.」としましょう。I wonder if she likes movies.(彼女は映画が好きかなぁ?)、I wonder if he got to N.Y. safely.(彼は無事ニューヨークに着いたかな?)という具合です。少し難しいですが、お分かりいただけましたか。

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(Q154)英語の長文を作る際に、場所と時間をどういう順に置けばいいのか分かりません。例えば、極端な例ですが、「私はいつも10月3日の夜7時50分に彼女(友達)に会います」などの文面を見ると、どういう順に場所と時間を置けばいいのか混乱してしまいます。
(大阪府 maidoさん)
基本的には、「場所」→「時」、時間幅の小さい順に並べます

英語の文は「主語+動詞」で始め、その後は、重要度が高い順に単語を並べていくのが基本です。どれが先であるべきといったルールはないので、「場所」や「時」に関する言葉は、より重要だと思う語句から追加していけばOKです。順位が決められない場合は、「場所+時」の語順にするのがよいでしょう。頻度を表す言葉(「いつも」や「ときどき」など)は、通例、一般動詞の前、be動詞の後に置きます。よって、「私はいつも10月3日の夜7時50分に彼女(友達)に会います」は、I always meet her at 7:50 p.m. on October 3. となります。この文のように、「時」を表す語句が複数ある場合、時間的幅の小さい順に表すのが一般的ですが、「7時50分」という時刻より、「10月3日」という日にちの方が重要だと思えば、I always meet her on October 3 at 7:50 p.m. としましょう。仮に、「私はいつも10月3日の夜7時50分に難波で彼女(友達)に会います」と表すなら、I always meet her in Namba on October 3 at 7:50 p.m.とすればいいですね。

「場所」や「時」を強調したいときは、これらの語句が文頭にくることもあります。例えば、「私はたいてい外食しますが、今日は家で食べました」は、I usually eat out, but today I ate at home. のようにtodayを前に持ってくることで「(でも)今日は」を強調することができます。

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(Q155)「会社に傘を忘れた」と言うとき、なぜ、I was forgot (〜を忘れた)ではなく、I was left umbrella at office. のように、leaveの過去形leftを使うのでしょうか?
(神奈川県 keiさん)
忘れた場所に言及する場合は、leaveを使います

確かに、「〜を忘れた」はforgot(原形はforget)で表すことが多いのですが、forgotは何を忘れたのか、その「忘れたもの」について述べるときに使うのに対し、何をどこに置き忘れたのか、「忘れたもの+場所」を示すときは、left(原形はleave)を用います。

例えば、「カギを忘れた」なら、I forgot my key. でよいのですが、「家にカギを忘れた」の場合は、I left my key at home. とします。後者は、「家に」と場所についても触れているため、forgotではなくleftを使うのです。

ご質問の「会社に傘を忘れた」は、「会社に」という場所を表す語句があるので、I left my umbrella at the office. とします。自分の傘について言っているので、myを忘れないようにしましょう(ご質問文は、I was left(×)やI was forgot(×)となっていますが、受け身にする必要はありません。またofficeの前にtheを入れましょう)。
※非標準ですが、くだけた会話ではleftを使うべきところで、forgotを用いることもあります。

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(Q156)英単語の発音は、何を基準に覚えればよいでしょうか?
はじめまして、英語の初心者です。英単語を覚えようとしたら発音が分からなくて困っています。いろいろ調べてみたら、「国際発音表記」があるみたいですが、最初それを覚えた方がいいですか?
(大阪府 あさみさん)
まずは、基礎的な英和辞典で発音記号を確認すれば大丈夫です。音声と併せて確認すると効果的です

「国際音声記号」のことですね。国際音声記号は、英語に限らず、あらゆる言語の発音を文字で表記した音声記号です。唇音、咽喉音、舌頂音、舌背音、両唇音、そり舌音、破裂音、摩擦音などと音を細分化し、さらには、声調やアクセントなどまで記号で表記したものです。ラテン文字を基盤としているため、記号そのものが難しいと感じるかもしれません。また、個人的な考えですが、多言語や音声学を専門としている人でない限り、ここまで細かく発音を意識する必要はないと思っています。
前置きが長くなりましたが、日本で英語を勉強している入門から初級レベルの学習者さんには、日本の英和辞典で使われている発音記号とその発音の仕方が書かれた本で勉強することをお勧めします。書店に行くと、さまざまな発音本や発音記号について触れたリスニング本があるので、音声と併せてそれらを参考にするとよいでしょう。また、小学生・中学生用の英和辞典には、英単語の発音が発音記号とカナの両方で表記されているものもあります。発音記号に慣れるために、そういった辞書を1冊持つのもいいですね。

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(Q157)「must have+過去分詞」と「should have+過去分詞」の訳し方の違いを教えてください!
「must have+過去分詞」と「should have+過去分詞」の訳し方の違いを教えてください。場合によっては、どちらも「〜したに違いない」と訳せますか?
(岡山県 M & Mさん)
両方とも「〜したに違いない」と訳すことができます。「should have+過去分詞」は、「〜しておけばよかった」「〜すべきだった」という後悔の気持ちを表すこともあります

「must have+過去分詞」と「should have+過去分詞」は、いずれも「〜したに違いない」と訳すことが可能です。会話では、一般的にmust'veやshould'veと短縮し、He must've left for New York. / He should've left for New York.(彼はニューヨークへ出発したに違いない)のように使います。mustとshouldを比べた場合、確信度がより高いのはmustです。よって、あえて和訳に差をつけるとすれば、「must've+過去分詞」は「きっと〜したに違いない」「絶対に〜したはずだ」、「should have+過去分詞」は「〜したに違いない」「〜したはずだ」となりますが、実際は、話者が確信の度合いによって使い分けているだけで、和訳はあまり区別しないことが多いように思います。
ちなみに、「should have+過去分詞」は、「〜しておけばよかった」「〜すべきだった」という後悔の気持ちを表すこともあります。I should've done it yesterday.(昨日のうちに、それをしておけばよかった)という具合です。「must've+過去分詞」には後悔の意味はありません。

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(Q158)“Would you mind my sitting here?” は間違いですか?
ネイティブの先生に、Would you mind my sitting here? は間違いで、myではなくmeだと言われました。本にはmyとありますが? また、Iは使えるのでしょうか? いつも、『新・英語日記ドリル』、『英語で日記を書いてみる』を利用して楽しく学習しています。
(東京都 でこさん)
“Would you mind my sitting here?”でも“Would you mind me sitting here?”でも大丈夫です

拙著をお読みくださり、ありがとうございます。mindの使い方について、ネイティブの先生から指摘を受けたとのことですが、Would you mind my sitting here?(ここに座ってもよろしいでしょうか?)は文法的に正しい文です。myと比べてmeはくだけているので、カジュアルな表現を好む人はmeを使うことが多いでしょう。
Iを使えるかどうかについては、myやmeと入れ替えて使うことはできませんが、mindの後に「if I+動詞」を続ければ、使えます。ただし、Do you mind if I sit here? のようにdoを用いる疑問文ではif以降が現在の文に、Would you mind if I sat here? とwouldで尋ねる場合はif以降が過去の文になることを覚えておきましょう(後者の方が丁寧)。

ちなみに、動詞の-ing形を用いるWould you mind my[me] sitting here? は「(既に座っていて)ここに座っていても問題ないでしょうか?」、「if+文」を用いるWould you mind if I sat here? は「(空いている席を見つけて)ここに座ってもよろしいでしょうか?」というニュアンスで用いる傾向があります。

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(Q159)when などの後で主語を省くはOKですか?
取引先のイギリス人が、メールなどでwhen などの後で主語を省いています。これは単なる省略なのでしょうか? それとも正式な使用法なのでしょうか?
(愛知県 マッキーさん)
when節で主語を省略するのは、正式な使用法です

when節で主語を省略するのは、正式な使用法です。「whenやif、thoughなどに導かれる副詞節の主語が、主節の主語と同じ場合、『主語+be動詞』は省略できる」というルールに基づいています。
例えば、When I'm visiting Kyoto, I always stay at my friend's house.(京都を訪れるときは、いつも友人の家に滞在します)は、when節の主語と主節の主語が同じ(ここではI)です。よって、when節の主語+be動詞を省略して、When visiting Kyoto, I always stay at my friend's house.と表すことができます。

ちなみに、主語が違う場合でも、慣用的に省略されるケースがあります。I'd like to cancel the reservation if (it is) possible.(可能であれば、予約をキャンセルさせていただきたいのですが)のような場合です。主節の主語はI、if節の主語はitなので、本来のルールではif it is possibleとするべきです。しかし、if possibleは「可能であれば」という意味の慣用表現として定着しているので、主語とbe動詞を省略することができます。ほかに、if necessary(必要なら)、when necessary(必要な場合には)、if any(もしあれば)などがあります。

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(Q160)think about -ingとthink of -ing の使い分けについて教えて
『アルク英語レスキュー・シリーズVol.1 1日1行でもOK! 英語日記ドリル』で勉強しています。この中で、「週末自分で焼いてみようと思っている」の英訳で、I'm thinking about baking … となっていますが、私の辞書にはthink of -ingの熟語が掲載されています。これらはどのように使い分けるのでしょうか?
(茨城県 KUMAさん)
think about 〜 は「〜のことをじっくり考える」、think of 〜 は「〜のことを考える」というニュアンスです

拙著をお使いくださっているとのこと、ありがとうございます。 さて、「〜しようと思っている、〜しようかと考えている」を表すthink about -ingとthink of -ingの使い分けですが、これらは入れ替え可能なので、基本的にどちらも同じように使うことができます。あえて違いを説明するなら、think about 〜 は「〜のことをじっくり考える」、think of 〜 は「〜のことを考える」というニュアンスを含むため、think aboutの方がより真剣にそうしようと考えていると言えるでしょう。
ちなみに、hear(聞く)やknow(知っている)についても、「about > of」の関係が成り立ちます。hear about 〜は「〜について詳しく聞く」、hear of 〜 は「〜のことを耳にする」、know about 〜 は「〜についてよく知っている」、know of 〜 は「(そういった事実があるという程度で)〜を知っている」というニュアンスです。とはいっても、ネイティブ・スピーカーの中には、これらをあまり区別せず使っている人もいるので、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。

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(Q161)like to playとlike playingの違いは?
英語での、like to playとlike playing のような、不定詞と動詞の-ingの意味の違いが分かりません。
(大阪府 ninotakeさん)


直後に不定詞か-ing形のどちらを取るかは動詞によります。
不定詞か-ing形かで意味が変わるものもあります。

英語の動詞には、直後に不定詞(to+動詞の原形)が続くもの、-ing形が続くもの、不定詞・-ing形のどちらでもよく、意味がほぼ同じもの、不定詞か-ing形かで意味が変わるものがあります。
like(好き)は、不定詞と-ing形のどちらを用いてもよいタイプの動詞です。
つまり、like to play、like playingの意味はほとんど変わりません。
英語の動詞には、likeと同じタイプの動詞はほかに、love(大好きである)、start /begin(始める)、continue(続ける)などがあります。
stop、forget、remember、regretなどは、不定詞か-ing形かで意味が変わるので注意が必要です。
stop to 〜は「〜するために今していることを中断する」、stop -ingは「〜するのをやめる」、forget to 〜は「〜し忘れる」、forget -ingは「〜したことを忘れる、覚えていない」、remember to 〜は「忘れずに〜する」、remember -ingは「〜したことを覚えている」、regret to 〜は「残念ながら〜する」、regret -ingは「〜したことを後悔する」という意味です。
これらの動詞は、使い分けに注意してくださいね。

このほか、decide(決める)やhope(望む)、plan(計画する)、expect(期待する)のように不定詞だけが続くタイプ、enjoy(楽しむ)やfinish(終える)、practice(練習する)のように-ing形だけが続くタイプもあります。
英和辞典や英語の参考書などで確認してみましょう。


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(Q162)英語会話での、「the way+S+V」(〜の仕方)を解説してください!
先日、「〜の仕方」を表す表現で、「the way+S(主語)+V(述語)」という形を知ったのですが(例えば、the way you thinkなど)、文法的な面でいまひとつ理解できていません。
関係代名詞が省略されているということでしょうか? 
ほかにも同じような意味で使う表現があれば教えてください。
(海外 macoさん)



関係代名詞thatが省略されています。
意味的には「how+S(主語)+V(述語) = the way (that)+S(主語)+V(述語)」です

the way you think(あなたの考え方)などに見られる「the way+S(主語)+V(述語)」のパターンは「〜の仕方」という意味で、「the way (that)+S(主語)+V(述語)」の関係代名詞thatが省略された形です。
さらに言うと、これは「how+主語+動詞」という形をとる関係副詞がもとの形でした。
つまり、「how+S(主語)+V(述語) = the way (that)+S(主語)+V(述語)」ということですね。最近では、how 〜よりthe way 〜の方が主流になってきているので、the way 〜を覚えておくとよいでしょう。

この英語パターンでは、the way he talks(彼の話し方)、the way she dresses(彼女のファッション)、the way you look at things(あなたの物事のとらえ方)などもよく使われます。

英語会話での、似たパターンとして、「the place (that) +S(主語)+V(述語) = where+S(主語)+V(述語)」もあります。
これは、「〜の場所」という意味です。どちらかというと、後者の方がよく使われます。
where you live(あなたが住んでいるところ)、where he works(彼の勤務地)という具合です。こちらも一緒に覚えておいてくださいね。


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(Q163)英会話では、特に話すことがないときのよい返事表現は?
ホストマザーが毎日、How was your day?と聞いてくるのですが、特に何もないときは何と答えるのがよいでしょうか? 
いつも、Good. と答えています。あと、How are you? にもGood. やFine. といった返答ばかりしてしまっています。よい表現を教えてください。
(海外 minさん)


Pretty good.、Not bad.、Same as usual.などを活用し、レパートリーを増やしましょう

How was your day? と聞かれて、特別なことが何もないときにGood.と答えるのはよいですね。
ただ、ホストファミリーのように、毎日顔を合わせる相手にいつも同じ表現ではちょっと……と思う気持ちも分かります。
そんなときは、Pretty good.、Not bad.、Same as usual.(いつもと変わりません)などの表現に変えたり、It was a fun [tiring / boring]) day.(楽しい[疲れる/退屈な]1日でした)といった表現を取り入れたり、人に言うほどのことでもないと思う事柄でも、英会話では、あえて話してみてはどうでしょう?

How are you? に対しては、Good.やFine.のほかに、Pretty good. やAll right., 、Not bad. 、Can't complain.なども使ってみるといいですね。
気分がよいときは、Great.やFantastic. 、Couldn't be better. などが便利です。
逆に、「まあ、なんとかね」というニュアンスなら、(I'm) hanging in there.や (I'm) getting by. と言ってみましょう。

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(Q164)「さっき」を英語で言う場合のニュアンスを教えてください
ほんの少し前から数時間前の「さっき」は、どう表現すればいいですか?
just nowやa while ago、beforeなど時間の感覚の順番やニュアンスを教えてください。
(群馬県 ゆーさん)


just nowが現在に一番近いです。
a few minutes ago(数分前)など時を具体的に表すのもよいでしょう

英語では、まず、「さっき」が表す時間的感覚は人や状況によって異なるため、各表現がどのぐらいの時間を指すのか具体的な数字で表したり、時間の感覚の順番を示したりするのは難しいですね。
日本語でも、5分前のことを「さっき」と表現する人がいれば、数時間前のことでも「さっき」と表現する人もいるように、英語でもさまざまです。

時間の近い順に解説しますと、just now、a while ago 、beforeの中では、just nowが現在に一番近いと言えるでしょう。
ニュアンスとしては、「ついさっき」や「たった今」という感じです。a while agoは「さっき」、「しばらく前」のいずれでも使われるので、whileを使って「さっき」を表すときは、a little while agoのようにlittleを補うとよいでしょう。
beforeは、単独で用いることはあまりなく、as I said before(さっきも言ったけど)のように節や文で表します。この場合、as I said earlierのように、earlierを用いることもできます。

「さっき」はとてもあいまいな言葉です。
どのくらい前なのかが重要であれば、「さっき」という表現そのものにこだわらず、英語では、a few minutes ago(数分前)やthis morning(今朝)などと時を具体的に表すことをおすすめします。


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(Q165)If we divide four, it wouldn't be bad.という文は、仮定法でしょうか?
先日、ネイティブスピーカーの友だちとタクシーに乗る際、料金を気にしている子に向かって別の子が、If we divide four, it wouldn't be bad.と言っていました。
これは仮定法でしょうか? 
だとしたら dividedになると思います。それに、実際にタクシーに乗ろうかという場面で使っていたので仮定法なの? 
という感じもします。Even if we divide four, it won't be bad.ではおかしく感じるのでしょうか?
仮に、wouldが仮定法でなければ、何のwouldでしょうか?
(京都府 京都大好きっ子!!!!さん)


この英語は、仮定法ではなく、「〜だろう」という推量のwouldを使った文です

タクシーの料金について、「4人で割れば悪くない(高くはならない)」と言っている文ですね。
まずは、ご提示いただいた英会話文を訂正しておきましょう。
正しくは、If we divide it by four, it wouldn't be bad. とします。

このwouldは、実際にタクシーに乗ろうかという状況での発言であることを考慮すると、仮定法ではないと考えるのが自然です。
これは、「〜だろう」という推量のwouldと言えます。
つまり、「(いくらかかるかは分からないけれども)4人で割れば、(1人当たりは)高くならないだろう」と推測して考えを述べているのです。

英会話では、Even if we divide it by four, it won't be bad.はあまり自然とは言えません。
even ifは「たとえ〜だとしても」という意味です。
つまり、「たとえ4人で割ったとしても、高くはならない」と日本語に置き換えても適切でないことが分かります。
この状況でeven ifを使う場合、Even if we divide it by four, the fare per person would be high.(たとえ4人で割ったとしても、1人分の料金は高くなるだろう)のような文であれば、文法的にはOKです。


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(Q166)enjoy myselfとenjoy shoppingの違いは?
enjoy myselfとenjoy shoppingのように、myselfと一般動詞の違いを教えてください。
(大阪府 ナミイさん)


enjoyなど動詞は、後に続くものによって微妙に意味が変わります

英語会話で日常的に使われるenjoyの用法として、次の3つを覚えておきましょう。
1.enjoy+名詞で「〜を楽しむ」
2.enjoy+-ingで「〜して楽しむ」
3.enjoy oneselfで「楽しい時を過ごす」

英語会話で具体的な事柄を挙げる場合は、1か2で表します。
1の例:Enjoy the party!(パーティーを楽しんでね)2の例:I enjoyed talking with you.(あなたとお話できて楽しかったです)一方、単に楽しい時間を過ごす、つまり、have a good timeと同じ感覚で用いるのが3です。
I enjoyed myself.(楽しかったです)、He enjoyed himself.(彼は楽しいひと時を過ごしました)のように用います。

ご質問のenjoy myselfは3のパターン、enjoy shopping(買い物を楽しむ)は1のパターン(もともと、動詞のing形、つまり2のパターンだったものが、shopping=買い物、という名詞として一般化したもの)です。

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(Q167)英語のenoughにはどんな意味があるのですか?
That's easy enough. / He's cute enough. などと聞きますが、このenoughにはどんな意味があるのですか?
(茨城県 yupiさん)


enoughには、「十分な」「十分(に)」という意味があります

皆さんにおなじみなのは、I have enough time.(十分な時間がある)などに見られる、「enough+名詞(十分な〜)」ではないでしょうか。
enoughは名詞のほかに、形容詞や副詞とともに用いられることもあります。
その際、「形容詞/副詞+enough (十分に〜)」という語順になる点に注意してください。

ご質問の英語会話文は、形容詞(easy「簡単な」、cute「かわいい」)にenoughが続くパターンですね。
直訳すると、That's easy enough.は「それは十分に簡単だ」、He's cute enough.は「彼は十分かわいい」となります。
enoughは「必要に足りるだけ十分な(に)」というニュアンスです。
つまり、前者は、「それは簡単と言って差し支えないだろう」、後者は、「彼は(すごくかわいいとは言えないまでも)かわいいうちに入るだろう」という含みがあります。

英語会話で、よく使われる例を挙げておきましょう。
例えば、暑い夏の日、冷房をかけている部屋の温度について、Is it cool enough?(十分涼しいですか?)と尋ねるがことあります。
これは、ガンガンに冷えているわけではない部屋の温度が、相手にとって不快ではないかどうかを確認するときの表現です。

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(Q168)英会話での、shouldの用法を教えて! 
「〜のはずだ」でOK?
ネイティブスピーカーと会う約束をする際に、「今度の木曜日はどうですか?」と聞いたら、“Next Thursday should be OK. ”と返事が返ってきました。
このshouldの用法を教えてください。
「今度の木曜日なら予定が入っていないはずだ」ということでしょうか?
(東京都 restful-alwaysさん)


話し手の主観的な推量や期待を表す、「〜のはずだ」、「おそらく〜だろう」のshouldです

はい、そうです。
このshouldは「〜のはずだ」といったニュアンスで使われています。
shouldの意味で真っ先に思い浮かぶのは「〜すべきだ」という義務や、「〜した方がよい」という穏やかな提案という人が多いと思いますが、「〜のはずだ」、「おそらく〜だろう」という話し手の主観的な推量や期待を表す際にもshouldを使います。

ご質問にある、“Next Thursday should be OK.”は「次の木曜日なら大丈夫なはずだ(=予定が入っていないはずだ)」という意味で使われています。
100%の確信を持って、「次の木曜日は大丈夫だよ」と断言する場合は、Next Thursday is OK.とします。
確信度が80〜95%の場合に、動詞(ここではis)をshould+原形に変えると、「おそらく〜だろう」といったニュアンスになります。
「ほぼ間違いないだろう」、という高い確信度(95〜99%)の場合は、shouldをmustに変えて、Next Thursday must be OK.(次の木曜日はきっと大丈夫だ)とします。

もう1つの英会話の例で確認しておきましょう。
「彼はそのことを知っています」と事実を述べるなら、He knows that.、
「彼はきっとそのことを知っているはずだ(=知らないはずはないだろう)」はHe must know that.、
「彼はおそらくそのことを知っているだろう(=知っていてもおかしくない)は、He should know that.とします。
お分かりいただけましたか?


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(Q169)「面倒くさい」を自然な英語でどう言いますか?
「面倒くさい」を辞書で引くとtroublesomeとありますが、「あー、面倒くさいな」とか「それは面倒くさかった」などと言いたい場合はどう表現しますか?
(福岡県 jricoさん)


It's a bother. や It's a hassle.がぴったりです

「面倒な」を表す単語の1つにtroublesomeがあります。
これは、That problem is troublesome.(その問題は面倒だ[=やっかいだ])や、He's a troublesome student.(彼は面倒な[=手のかかる]生徒だ)のように使います。
どちらかというと、少々かしこまった響きのある単語です。

ご質問の「あー、面倒くさいな」は、It's a bother. や It's a hassle.とするのがネイティブ的です。
What a bother! や What a hassle! のように言うこともできます。bother、hassleはいずれも「やっかいな仕事(もの)」という意味で、日常よく使われます。
「それは面倒くさかった」と言いたいなら、It was a bother. / It was a hassle. / What a bother it was! / What a hassle it was! とすればOKです。

英語で「〜するのは面倒くさい」と具体的に表すときは、It's too much bother to + do. を使って、It's too much bother to do the report.(報告書を書くのは面倒くさい)のように表しましょう。
また、英語で「面倒くさがって〜しない」と言いたいなら、too lazy to+doが便利です。
She's too lazy to do the dishes.(彼女は面倒くさがって皿洗いをしない)という具合です。
状況に応じて使い分けてみてくださいね。

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(Q170)英語会話で、“I can.”と “I can't.”の聞き分けと発音のコツを教えて
ネイティブスピーカーが発音する“I can.” と“I can't.”はどうすれば聞き分けられますか? 
また、自分が発音する時のコツも教えてください。
(神奈川県 トモさん)


Iとcanのどちらが強く発音されるかに注意してみましょう

確かに、英語会話で、ネイティブスピーカーが速く話す時の I can.と I can't.は聞き分けが難しいですね。
特に、アメリカ英語の場合、どちらも「アイキャン」に聞こえます。
それは、I can't.のtの音が落ちるからです。でも、次のポイントを押さえておけば、グッと聞き分けやすくなりますよ。

I can.(肯定文)の場合、Iがcanより強く発音されます。「アイキャン」という具合です。一方、I can't. (否定文)の場合は、「アイキャン(トゥ)」のように、Iよりcan'tの方が強く発音されます。
つまり、英語会話では、主語を強く言うか、can'tを強く言うかで、肯定文か否定文かを聞き分ける、ということです。

それでも聞き取れない場合は、相手が目の前にいて尋ねられる状況の時は、相手の発言の後に、Did you say, “You can” ? Or “You cannot” ?(「できる」と言いましたか?、それとも「できない」と言いましたか?)と尋ねてみましょう。
この時、You cannotのnotの部分を意識的に強く言うとよいでしょう。
このように尋ねることで、誤解を避けることができます。

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(Q171)英語で日記をつけていますが、その英語が正しいかどうか分からず不安になります
英語で日記をつけ始めてはや4カ月……。
その英語が正しいかどうか分からないまま表紙に書いてある「間違っていてもOK!続けることが大切です」を信じて頑張っています。
何かお勧めの勉強方法などありましたら、教えてください。
(東京都 てんさん)


地道に続けることで徐々にミスが減り、吸収した知識を日記で使うことで、表現力がつきます

英語での日記を続けていらっしゃるのですね。
素晴らしいことです。
日記はプライベートなものなので、人に見せないという点で気楽な半面、間違っているかもしれない英語で書き続けて本当に英語は上達するのか……と不安になることもあるでしょう。
私は英語で日記を書き続けて19年目になりますが、過去の日記を読み返すと、地道に続けたことで徐々にミスが減り、表現力がついたことが見てとれます。
ですから、とにかく続けましょう。

もちろん、英語が分かる人に添削してもらい、間違えたところを次に生かしていけば上達が早いのは言うまでもありません。
とはいっても、そういった環境に恵まれていない人は、英語に触れる時間を増やし、吸収した知識を日記で使うことをおすすめします。

特に、英語教材や辞書などを読んだり、英語のCDを聞いたり、映画を見たり、といった受信型の学習の際、細かな点に意識を向けるようにしてください。
例えば、「今日は雨だった」と書きたくて、日記にIt was rain today.(×)と書いたとします。
天気を話題にした教材に、It rained today.やIt was rainy today.という表現を見つけたら、そこで自分のミスに気付きますね。
念のため、英和辞典でrainを、和英辞典で「雨」を引いてみると更なる気付きがあるでしょう。
そのまま使える例文に出くわしたらラッキーです。

また、いつもI got tired. で「疲れた」を表していたけれども、ある時、I had a long day.(長い1日だった=疲れた)という表現を耳にした、そんなこともあるでしょう。
これは使える、そう思った表現を日記に取り入れていくことで、表現力も増していきます。

このように、細かな点に意識を向けて勉強することで、自分で自分のミスを改善できたり、表現にバリエーションが加わったりして英語力がアップしていきます。
最初から「正しい英語で書かなくちゃ!」と気負わずに、日記という特性を生かして、のんびり気楽に勉強を続けてくださいね。

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(Q172)英会話で「いただきます」や「ごちそうさま」はどう言えばいいですか?
先生など目上の人が入れてくれたコーヒーを飲むとき、日本では、「いただきます」と言って飲みますが、英語でも何か言ってから飲んだ方がよいのでしょうか?
また、飲み物に対して「おいしい」と言うときの表現を教えてください。
(青森県 ちぇけさん)


英語会話では、Thank you.やSmells good.など、感じたことを具体的に表しましょう!

英語には、日本語の「いただきます」や「ごちそうさま」に当たるピッタリの表現がありません。
よって、その場の状況で感じたことを具体的に表して代用します。
基本的に、何も言わなくても特に失礼ではありませんが、ひと言添えた方が好印象ですね。

例えば、コーヒーを出されて、Thank you.(ありがとうございます)と言うだけでも、立派な「いただきます」になります。
お礼だけでは物足りないと感じるようであれば、コーヒーの香りのよさについて、Smells good.(いい香りですね)と表現してもいいですね。
すてきなカップで出されたら、I like this coffee cup. (このコーヒーカップ、すてきですね)と褒めるのもよいでしょう。

飲み物に対する「おいしい」は、食べ物の場合と同様、It's really good.(すごくおいしいですね)、It tastes good.(おいしいですね)と感想を述べるとよいでしょう。
It's a great coffee.(本当においしいコーヒーですね)やI like this coffee.(このコーヒー、好きです)と表すこともできます。
ちなみに、これらをIt was 〜 . / It tasted 〜 . / I liked 〜 . のように過去の文にすると、「ごちそうさまでした」というニュアンスになりますよ。

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(Q173)英語で「お店」を指すのは、単数、複数?
ある本に“How late was that restaurant open? ”“They were open until 11 o'clock.”という例文がありました。
that restaurant なので、主語はthey ではなくitにして、It was open until 11 o'clock.ではないのでしょうか。
教えてください。
(新潟県 雪国のKenさん)


文法的には、itが正解ですが、特定の店や場所について述べる場合は、theyやwe、youなどを用いるのが英語流です

回答に入る前にまず、ご質問の英文の意味を確認しておきましょう。
How late was that restaurant open? は「そのレストランは何時までやっていましたか?」、They were open until 11 o'clock.は「11時までやっていました」という意味です。

How late was that restaurant open? の主語はthat restaurant(=it)なので、これに対する答えは、Kenさんの書いたIt was open until 11 o'clock. でOKです。
ではなぜ、They were open until 11 o'clock. と表現されていたかというと、英語は人を主語にして、親近感を持たせた表現を好むからです。
レストラン自体を主語にするより、そこで働いている人たちを意識して、They were 〜.とした方が温かみを感じませんか?

このように、特定の店や場所について述べる場合は、theyやwe、youなどの代名詞を用いるのが英語流です。
営業時間を直接お店に問い合わせる際は、How late are you open today?(今日は何時までやっていますか?)のようにyouを、答える際は、We're open until 11 [o'clock](11時まで営業しております)のようにweを用いて表現した方が、How late is your shop open? / Our shop is open until 11. などと表現するよりグッと親近感が増すのです。

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(Q174)「よく降りますね」は英語でどう言えばいいですか?
雨の日が何日も続いたときなどによく言う「よく降りますね」は、英語ではどう表現しますか?
(広島県・kaoruさん)


It's been raining a lot lately.と言えばOKです

天気のような気楽な話題を、英語でsmall talkと言います。
small talkは会話の潤滑油になります。ぜひ、いろいろ覚えておきたいものですね。

ご質問の「よく降りますね」は、It's been raining a lot lately. と現在完了進行形で表します。
このrainは「雨が降る」という意味の動詞です。「(雪が)よく降りますね」と言いたいなら、snow(雪が降る)を用いて、It's been snowing a lot lately. とします。

ほかの雨に関する表現も見ておきましょう。
「もう1週間も(雨が)降っていますね」と言うなら、It’s been raining for a week now. となります。
「恵みの雨だ!」なら、This rain is welcome.やWe're lucky it's raining.などと表現するのがよいでしょう。
「雨が降りそうだ」はIt looks like rain.、「ようやく雨がやんだ」はIt's finally stopped raining. / The rain's finally let up.、「雨降って地固まる」はAfter a storm comes a calm.と言います。
覚えておくと、small talkの際に便利ですよ。

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(Q175)the girl standing over there とthe girl who stands over thereの違いは?
分詞と関係代名詞の違いがよく分かりません。
例えば、「私は向こうに立っている女の子を知っています」と言う場合、
1) I know the girl standing over there.
2)I know the girl who stands over there.
のどちらが的確なのでしょうか? 
英語を話す方たちは、分詞と関係代名詞をどのように使い分けているのか教えてください。
(大阪府・あんちさん)



the girl standing over thereはI know the girl who is standing over there. のwho isを省略した形です

回答する前に、
2)の英文について少し説明をしておきましょう。
関係代名詞を使って、「(いま)向こうに立っている女の子を知っています」を表す場合、standsではなくis standingとします。
全体で、I know the girl who is standing over there. となります。
I know the girl who stands over there. だと、「いつも向こうに立っている女の子を知っています」と、その女の子が習慣的にそこに立っている意味になります。
ここでは、前者の英文で解説いたしますね。

I know the girl standing over there. / I know the girl who is standing over there. のいずれも正しい文で、意味に違いはありません。
関係代名詞(ここではwho)の後ろに「be動詞+-ing」、あるいは、「be動詞+過去分詞形」が続く場合、「関係代名詞+be動詞」を省略できる、というルールがあります。I know the girl standing over there. は、I know the girl who is standing over there. のwho isを省略した形なのです。

別の例で確認してみましょう。「病院に運ばれた男性は私の先生です」と言う場合、The man (who was) taken into the hospital was my teacher. と、who wasを残す、who wasを省略する、のどちらでもOKです。

分詞と関係代名詞の使い分けについては、上記のような例の場合、もともと関係代名詞の文であるものの、「関係代名詞とbe動詞」が省略されて分詞が残った文と解釈しています。
分詞には、excited(ワクワクしている)/ exciting(わくわくするような)、interested(興味を持った)/ interesting(興味深い)のように、すでに形容詞として定着しているものもあります。
これらは、分詞というより形容詞としてgood やsmallと同じような感覚で使っていると言えるでしょう。

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(Q176)レストランで料理を持ち帰りたいときは、英語で何と言えばいい?
アメリカ圏のレストランで、そこでは食べずに持ち帰りたいときにはどのように表現したらよいですか?
ファストフードや残り物の持ち帰りの経験はあるのですが……。
(兵庫県・ややさん)


to goやtake 〜 outを使って表現できます

英語圏のレストランでの「料理持ち帰り」に関する表現ですね。段階を追って回答しましょう。
そのレストランが注文した料理を持ち帰り用にパックしてくれるかどうかが分からない場合は、まず、そういったことが可能かどうかを尋ねるのが礼儀です。
例えば、Will it be possible to take this dish out?(この料理を持ち帰ることは可能でしょうか?)や、I'd like to order this, but will it be possible to make it to go?(これを注文したいのですが、持ち帰り用にしていただくことは可能でしょうか?)のように尋ねます。
take 〜 outで「持ち帰る」、to goで「持ち帰り」を表しています。

そのレストランで持ち帰りサービスがあることを既に知っている場合は、Could you make this to go?(これを持ち帰り用にしていただけますか?)や、I'd like to take this out.(これを持ち帰りたいのですが)のように言うとよいでしょう。

ちなみに、レストランで食べきれなかった料理を持ち帰りたいときは、May I have a doggy bag?(持ち帰り用の袋をいただけますか?)と言います。
doggy bagはレストランで残した料理を入れる袋のことで、体裁上、犬に食べさせるような言い方をしたことからできた言葉です。
このように表現すれば、パックなどを持ってきてくれるか、店員さんが持ち帰り用に包んで持ってきてくれます。

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(Q177)「私も」を表す表現の使い分けを教えて
「私も」という表現として、me too, me as well, me neither, neither am I, so do I …という言葉を聞いたことがあります。
me neitherやneither am Iは否定文で使われるというのは知っているのですが、そのほかの違いがよく分かりません。使い分けを教えてください。
(東京都・パトちゃんさん)



「私も(〜です)」か「私も(〜ではありません)」で大きく2つに分かれます

英語には、「私も」を表す表現がたくさんあるため、使い分けがややこしく感じられますね。
英語では、「私も(〜です)」か「私も(〜ではありません)」かによって、表現が大きく2つに分かれます。
相手の肯定的な発言に対する「私も(〜です)」は、Me too. やSo 〜 I. を、相手の否定的な発言に対する「私も(〜ではありません)」には、Me neither. やNeither 〜 I.を用います。

Me 〜. で答える例は次のとおりです。
1.
A) I like coffee. (私はコーヒーが好きです)
B) Me too. (私も[コーヒーが好きです])
2.
A) I don't like coffee. (私はコーヒーが好きではありません)
B) Me neither. (私も[コーヒーが好きではありません])


So 〜 I. や Neither 〜 I.は、相手の使った動詞(助動詞)の種類と時制に合わせて、〜に来る語を使い分けます。

be動詞の場合、
1.
A) I'm tired. (私は疲れました)
B) So am I. (私も[疲れました])
2.
A) I'm not tired. (私は疲れていません)
B) Neither am I. (私も[疲れていません])
のようになります。

一般動詞の場合はdoやdidに置き換えます。
1.
A) I have a dog. (私は犬を飼っています)
B) So do I. (私も[犬を飼っています])
2.
A) I don't have a dog. (私は犬を飼っていません)
B) Neither do I. (私も[犬を飼っていません])
という具合です。

助動詞は、
1.
A) I can play the violin. (私はバイオリンを弾けます)
B) So can I. (私も[バイオリンを弾けます])
2.
A) I can't play the violin. (私はバイオリンを弾けません)
B) Neither can I. (私も[バイオリンを弾けません])
となります。

me as well という表現もご提示くださいましたが、これは通常、「その上、〜もまた」という追加的な意味を表します。I’m a teacher and a writer as well.(私は教師であり作家でもある)と、文末にas well とするのが一般的です。

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(Q178)英会話で、誘っているのにmaybeを使っていいの?
英語で誰かを誘う際、時々maybeを使っているのを耳にしますが、誘っているのに「たぶん〜」というのはおかしな気がします。
ネイティブスピーカーはどういうニュアンスで使っているのでしょうか?
例えば、If I come to Tokyo, maybe we can have a coffee. I'm free tomorrow ... or maybe Tuesday. という文です。
(神奈川県・ミーガンさん)



控えめに誘いや助言を表す際にもmaybeを使います

maybeは「たぶん、もしかしたら」という意味で、確率の低さを表すときに使われますが、「〜かもしれないですね」と誘いや助言を控えめに表すときにも使われます。
例えば、We should cancel the trip.だと、「(私たちは)旅行を取りやめた方がいいよ、取りやめるべきだよ」と主張した感じですが、Maybe we should cancel the trip.とすれば、「(私たちは)旅行を取りやめた方がいいかもしれませんね」とやわらかく提案している響きになります。

ご質問の、If I come to Tokyo, maybe we can have a coffee. は、「私が東京へ行った際には、よかったらコーヒーでもご一緒しませんか?」と控えめに誘っています。maybeがないと、「私が東京へ行った際は、一緒にコーヒーでも飲もうよ」ぐらいのニュアンスです。 I'm free tomorrow ... or maybe Tuesday. のmaybeは、確率の低さを表していると思われます。
「明日は(確実に)空いています。火曜日もたぶん大丈夫だと思います」というニュアンスです。

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(Q179)過去形と過去進行形の使い分けがよく分かりません
過去形と過去進行形の使い分けがよく分かりません。
例えば、I read a book yesterday. という文をI was reading a book yesterday. と過去進行形にすることはできるのでしょうか? 
気になるのは、yesterdayがあるので過去形の方がよいのかという点です。また同様に、I was reading a book last week.も可能でしょうか?
(京都府・英語の森さん)



進行中だった行動や状態を表す必要がある時は過去進行形を使いましょう

英語文法的には、I read a book yesterday. / I was reading a book yesterday. のいずれも可能です。
過去進行形がふさわしいのは、「〜したとき……していた」というような状況、例えば、I was taking a bath when you called me.(あなたが電話をくれたとき、私はお風呂に入っていました)や、I was vacuuming when the earthquake occurred.(地震が起きたとき、私は掃除機をかけていました)という場合です。
when 〜 の部分がなくても、状況的に、時間的幅を持たせたうちの「一時点」に焦点を当てていれば、過去進行形が適切です。
例えば、I was living in London this time last year.(去年の今ごろはロンドンに住んでいた)は、去年1年間のうち、この時期はロンドンにいたというニュアンスです。
I was studying at 9:00 this morning.は今朝という幅の中で、「9時の時点では勉強をしていた」というニュアンスです。

ご質問の、I read a book yesterday.(昨日読書をした)は、単に昨日の出来事を述べているにすぎませんが、I was reading a book yesterday.は、話者がここ数日の様子を頭に描いていて、その中で「昨日は読書をしていた」という感覚で使っていると考えられます。
I was reading a book last week. についても同様です。
簡単に言うと、過去の時点に進行中だった行動や状態を表す必要がある時は過去進行形で、そうでない場合がないは単純過去で表すのが自然です。


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(Q180)「テレビを見る」を英語会話で、see (a) TVと言わないのはどうしてですか?
「映画を見る」をsee a movie、または、watch a movieと言うのに対し、「テレビを見る」はwatch a TVとは言いますが、see a TVと言わないのはどうしてですか?
(埼玉県・Yachiさん)


英語のseeとwatchの動詞のイメージを確認しましょう

seeとwatchのイメージが分かると違いを理解しやすくなります。
矢印で表すとすると、seeは矢印が目に向かっているイメージ、watchは矢印が目から外へ向かっているイメージです。
つまり、seeは意識していなくても自然と「〜が目に入る、〜が見える」という意味で、watchは意識を対象物に向けて「〜をじっと見る、〜を注意して見る」という意味です。

「映画を見る」の場合、映画館で見る場合はsee a movie、家で(DVDなどで)見る場合はwatch a movieを用いるのが一般的です。
映画館のスクリーンは大きく、映像が目に飛び込んでくるイメージからseeがふさわしいのです。
一方、家で見る場合は、テレビにしてもパソコンにしても、そこに意識を向ける必要があるのでwatchを用います。

英語で「テレビを見る」の場合は、watch TV(aは不要)と言います。
テレビはリビングルームの一角などに置いてあることが多く、意識をテレビに向けて見るため、seeではなくwatchが適切です。
お分かりいただけましたか?

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(Q181)「○○泣かせ」は英語でどう言えばいいですか?
石原先生、はじめまして。「コンビニ店員泣かせ」とか「下請け泣かせ」などの「○○泣かせ」はどのように表現すればいいですか? よろしくお願いします。
(長野県 みたきちさん)


nuisance、problem、painといった語でニュアンスを伝えましょう

英語には、「〜泣かせ」にぴったりの表現がありません。
したがって、意味の近い言葉で妥協したり、説明的な表現で表したりすることになります。
その中で使えるのは、「手を焼く人(物)」を表すnuisance、「悩みの種」を表すproblemやpainなどです。
例えば、「人泣かせの雨だ」と言いたいなら、This rain is a pain.となります。
This rain is a real pain. とrealを入れて強調してもいいですね。
「医者泣かせの患者」はnuisance patient for a doctorとなります。
「親泣かせの息子」なら、a son who is a problem to his parentsと表します。
親が他人に自分の息子のことを、「親泣かせの息子でして……」と言う場合は、He's a problem son. と表現するとよいでしょう。
この場合のproblemは「問題の、始末に負えない」という意味の形容詞です。

ご質問の「コンビニ店員泣かせ」はa nuisance to convenience store staff、「下請け泣かせ」は、a nuisance to subcontractorsのように表してはどうでしょう?
 nuisanceを形容詞で用いて、a nuisance customer to convenience store staff(コンビニ店員泣かせの客)や、a nuisance parent company to subcontractors(下請け泣かせの親会社)などと具体的に表しても、はっきりしていいですね。

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(Q182)It could have been worse.の意味は?
It could have been worse.の意味を教えてください。
また、英語で現在完了にbeenがつくのは、どのような場合ですか?
(香川県・まつんさん)



「そのぐらいで済んでよかった」「まずまずだった」という意味です

英語の、It could have been worse.は直訳すると「もっとひどくなり得た」で、そこから「(もっとひどくなり得たけれども、実際は)そう大したことなかった」、「そのぐらいで済んでよかった」「まずまずだった」などといった意味に広がります。

現在完了のbeenについては、<have been(+冠詞)+名詞>、<have been+形容詞>、<have been+動詞の-ing(進行形)>、<have been+動詞の過去分詞形(受け身)>を覚えておくとよいでしょう。
名詞の例: It has been a pleasure to talk with you.(お話できて楽しかったです)、 形容詞例: I have been busy.(私はずっと忙しい)、動詞の-ingの例: I have been studying English for 10 years.(私は英語を10年勉強しています)、動詞の過去分詞の例: I have been invited to the party.(私はそのパーティーに招待されています)という具合です。

ちなみに、It could have been worse.は形容詞のworseが続いているパターンですね。
これはIt could be worse.(もっとひどくなり得る→大したことない、まずまずだ)を過去形にしたものです。

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(Q183)友達に「今日は何時に帰るの?」と聞きたい
友達に英語で「今日は何時に帰るの?」と聞くとき、どう言えばいいですか?
また、go home, go back home, get homeの違いは何ですか?
(海外 yuriさん)


What time are you going (back) home today? でOKです

友達に、英語で「今日は何時に帰るの?」と尋ねるには、What time are you going back home today?と表現します。
What time are you going home today? と言ってもOKです。

backが入ると「(家に)戻る」というニュアンスが多少強くなりますが、基本的にはどちらも同じように使えます。
get homeは「家に帰る」というより「家に着く(到着する)」という動作が強調されます。
よって、What time are you getting home today? と聞くと、「今日は何時に家に着きますか(着く予定ですか)?」というニュアンスになり、あまり自然とは言えません。
get homeがピッタリくるのは、Can you e-mail me when you get home.(家に着いたら電話してね)やI got home 10 minutes ago.(10分前に家に着きました)のような状況です。
ちなみに、What time are you -ing? の代わりに、What time are you going to+動詞の原形? とすることもできますが、その日の帰宅時間を既に決めてあると仮定して尋ねているので、What time are you -ing? がより適切です。

もう2点補足すると、英語で「今日は何時に帰るの?」と家に残る家族がこれから出掛ける家族に尋ねる場合は、What time are you coming (back) home today? となります。
また、「今日」が「今夜」を指している場合は、todayをtonightにした方がよいことも一緒に覚えておきましょう。

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(Q184)besideとexceptはどちらも「〜以外に」という意味?
英語のbesideとexceptはどちらも「〜以外に」という意味ですが、どのような違いがありますか。
(岡山県・MAさん)



besidesは通常、否定文や疑問文で用います

besideとexceptの違いは?というご質問ですが、「〜以外に」を表すのはbesideではなく、besidesです。
besideは「〜のそばに」や「〜と比べると」という意味になるので注意しましょう。

besidesは通常、否定文や疑問文で用います。
No one agreed besides me.(私以外は誰も賛成しなかった)、Who is your favorite actor besides Brad Pitt?(ブラッド・ピットのほかに好きな俳優は誰ですか?)という具合です。

一方、exceptはevery, all, each, any, noなどが前にくるのが一般的です。
例えば、The store is open every day except Monday.(その店は月曜日を除いて毎日開いています)や、All the friends except Sara are single.(サラ以外の友達はみな独身だ)という具合です。
ちなみに、exceptの代わりにbutを用いることもできます(exceptの方が除外のニュアンスが強い)。

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(Q185)英語会話での、仮定法過去完了について質問です
仮定法過去完了について質問です。
日本語でも「早く走れていたら」や「上手に泳げていたら」と言うことがありますよね。
Ifの後に続くのは原則、had+過去分詞ですが、ここに、If you could've run faster, you could've... のように助動詞を入れることはできますか。
もし、この形が不可でしたら、If you had been able to run faster, you could’ve... は可能ですか?
(福岡県 ルミさん)



英語会話での、仮定法過去完了のパターンを理解しておきましょう

仮定法過去完了がよく分からないという学習者の方のために、まず、パターンを見ておきましょう。
英語会話での、仮定法過去完了は一般に、<If+主語+had+過去分詞形, 主語+would've [could've/might've] +過去分詞形.>という形を取り、「(あの時)〜していたら、……だっただろう[できていただろう/だったかもしれないのに]なぁ」を表します。
例えば、If I had studied hard, I could've passed the test.([あの時]しっかり勉強していたら試験に合格できていただろうになぁ)という具合です。

ご質問は、このIf節で<had+過去分詞形>の代わりに、<could've[could have]+過去分詞形>が使えるかどうかということですが、答えは、「使えます」。
つまり、If you could've run faster,で、「(あの時)あなたがもっと早く走れていたら」を表すことは可能です。
そして、If you had been able to run faster, も可能です。
ひとことで言うと、「(あの時)〜できていたら」と表す場合、<If 主語 could've+過去分詞形,>と<If 主語 had been able to+動詞の原形,>のいずれも可能です。
英語会話では前者の方がよく使われます。

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(Q186)疑問詞に続く「S+V」の語順を教えて!
疑問詞に続く文で、「S+V」のように肯定文になるものと、疑問文になるものがありますが、この区別が付きません。
(福岡県・jricoさん)


英語会話では、疑問詞の後に「主語+動詞」が続くものとは、I asked where she bought it.(私は、それをどこで買ったのか彼女に尋ねた)に見られるような文のことでしょうか? 
以下、そのように仮定して回答しますね。

英語会話では、直接的か、間接的かで語順が決まります

whereやwhatなどの疑問詞を使った疑問文は、直接的にも、間接的にも表すことができます。
直接表現とは、Where did she buy it?(彼女はそれをどこで買いましたか?)のように、相手に直接質問を投げ掛けるタイプのことを言います。
そして、「それをどこで買ったのか彼女に尋ねた」とワンクッション置いて間接的に表したのが、I asked where she bought it. です。
後者の間接表現では、疑問詞の後を「主語+動詞」の語順にするというルールがあるため、where she bought itとなっているのです(I asked where did she buy it.は誤り)。

ほかの英語会話例も見てみましょう。
Where is the fitting room?(試着室はどこですか?)は直接的、Could you tell me where the fitting room is?(試着室がどこにあるのか教えていただけませんか?)は間接的。How many children does Tim have?(ティムには子どもが何人いますか?)は直接的、Do you know how many children Tim has?(ティムに何人の子どもがいるのか知っていますか?)は間接的です。
お分かりいただけましたか?

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(Q187)英会話で、You know と actuallyの使い方を教えて
you knowの使い方を教えてください。
また、文頭でactuallyと言っているのをよく耳にします。
カジュアルな日本語だと、どんな訳がよいのでしょうか? 
actuallyのほかに、1単語で言える副詞についても教えてください。
(海外・metroさん)


英語会話で、you knowは使う位置によって意味が異なります。
actuallyは相手が驚いたり困惑したりするかもしれないことを述べるときの前置きとして使います

you knowは使う位置によって意味が異なります。
話題を変えるときに文頭で使うと、「そういえば〜のことだけど」という前置きになります。
You know Ken? He's getting married.(そういえばケンって結婚するんだよ)という具合です。
適切な言葉がパッと出てこないときに、(Well,) you know , と言えば、「ええと」や「それであのう」というニュアンスになります。
また、相手も知っているであろう事柄について文中や文末で用いると、「ほら、例のあれですよ」というニュアンスに。
I went to the cafe, you know, the one you recommended. (カフェに行ったよ、ほら、君が勧めてくれたあの[カフェ])という感じです。

また、I need to go now. I have to pick up my son, you know. と文末で用いると、「〜ですからね」と相手に思い出させるニュアンスが加わります。
全体で、「もう行かないと! 息子のお迎えがありますからね」という意味です。
いずれも、you knowには漠然としたニュアンスしかなく、言葉のクッション的に使われることが多いので、ネイティブの使い方によく注意して感覚をつかむのが一番です。

もう1つのご質問、英語の、actuallyは「実はね」や「それがね」「ところがなんと」という意味で、相手が驚いたり困惑したりするかもしれないことを述べるときの前置きとして使います。
A: How's your work?(仕事はどう?)B: Actually, I quit.(実は辞めたんだ)のように使います。
1単語で言える副詞はほかに、basically(基本的に、要するに、そもそも)、frankly(正直言って)、obviously(どう見ても、言うまでもなく)、apparently([[実際はともかく]見たところは)、seriously(まじめな話だけど)などがあります。
一緒に覚えておきましょう。

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(Q188)メールの書き出しや結びの言い方を増やしたい
最近、ネイティブの彼ができました。
英文でやり取りしているのですが、私は英語の知識がほとんどなく、今勉強中です。
メールの書き出しや結びで、フランクな言葉を増やしたいのですが、どのような言葉がありますか?
(沖縄県・マメさん)


相手の名前を書き、感想を書いたり様子を尋ねる1文を入れてもいいでしょう

ネイティブの彼と英文でやりとりですか? 
楽しそうでいいですね!(ここでは、彼の名前をAlexと仮定して表現をご紹介しますね)

恋人や親しい友人との英語メールでは、Hi Alex, やAlex, のように「Hi+相手の名前,」、または、相手の名前だけを書くのが一般的です。
また、念のため書いておきますが、これに続く文は状況によって異なります。
例えば、デートの後に送る英語メールなら、Thanks for the wonderful time today.(今日はすてきな時間をありがとう)やI had a great time with you today.(今日はとても楽しかったです)のように書くのがいいですね。
相手がその日、何か特定のことをしたのを知っていれば、How was the game?(試合はどうだった?)やDid you have a productive meeting?(実りの多い打ち合わせになった?)などと様子や感想を尋ねるとよいでしょう。

恋人同士や親しい間柄でのメールの結びは、Love,(愛を込めて)やThinking of you,(あなたのことを思っています)がよく使われます。
また、Hugs, (ハグをあなたに)や Hugs and kisses, (ハグとキスをあなたに)と書いたり、XOXO, と書くこともあります。
このXはキス、Oはハグを指しています。相手のメールを参考にしながら、さまざまな英語会話表現を取り入れてみましょう。

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(Q189)海外で食事をするときの質問について教えて!
海外で食事をするとき、レストランで何人かで取り分けて食べたいと思っても、「どのくらいの量ですか?」「一人分はどれほどでしょうか?」といった英語表現が思いつきません。
(京都府・さっちんさん)


How big is one portion? で「一人分はどのくらいしょうか?」になります

海外へ行ったときは、いろいろな料理を試してみたいもの。
また、日本のレストランと比べて一人前の量が多いこともあり、取り分けて食べる際の表現を覚えておくのは賢明ですね。
英語で「この料理はどのくらいの量ですか?」は、How big is this dish?と尋ねます。
How big is one portion? と聞けば、「一人分はどのくらいでしょうか?」となります。
one portionで「一人前」や「(二人以上で取り分けた)一人前」という意味です。

ほかに、Is this big enough for two people?(これは二人で分けても十分でしょうか?)という尋ね方もあります。
We’re thinking about sharing a dish, but ...(一皿を分けようと思っているのですが……)と前置きしてもいいですね。
料理を一気に注文するのではなく、様子を見ながら少しずつ注文していくのであれば、注文の最後に、That’s all for now. We may order some more later.(とりあえず以上です。
また後で追加注文するかもしれません)と言っておくとよいでしょう。

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(Q190)「自分でするから大丈夫です」は英語でなんて言えばいい?
いつもこの英語英会話サイトで勉強させていただいています。
イギリスのホームステイ先のホストマザーが、「お茶を入れようか?」とよく言ってくれるので、「自分でするから大丈夫ですよ」というつもりで、I'll make it by myself, thanks. または、I'll do it by myself, thanks. と言っていたのですが、イマイチ自信がありません。
実際はどんな言葉が適切でしょうか?
(海外・かれんさん)


I'll make it by myself, thanks. または、I'll do it by myself, thanks.でOKです

かれんさんがいつも言っている英会話表現で合っていますよ。
自信を持ってくださいね。
Would you like some tea?(お茶はいかがですか?)やWould you like me to make tea for you?(お茶をお入れしましょうか?)などと聞かれて、相手に入れてもらうときは、Yes, please. Thank you.(ええ、お願いします。ありがとう)と答えますが、「自分でするから大丈夫です」と言う場合は、I'll do it by myself, thanks. と言えばOKです。I'll make it by myself, thanks. としてもよいのですが、英語で答えるときに同じ動詞を繰り返す(ここではmake)より、doに置き換えた方がスッキリします。
また、byを省略して、I'll do it myself, thanks.としてもいいですね。

ほかに、I'll take care of it myself, thanks.と表すこともできます。「〜の世話をする」という意味のtake care of 〜 は、このような状況でも使われるので、一緒に覚えておきましょう。

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(Q191)英語会話中、文法ばかり気になり短い完結した文章しか話せません
仕事の都合で渡米したばかりです。
会話中、文法ばかり気になり、いちいちIやyouを付けるなど短い完結した文章しか話せません。
スピーキングとライティングで文法的に違いはありますか?
(海外・Bostonさん)



文の長さは気にせず、慣れるまでは自分なりの英語で「情報を正しく伝える」ことを優先させましょう

英語は、「短い英文=初級者、長い英文=上級者」といった基準で判断されるものではないので、短い文で話すことを気にする必要はありません。
私たちはとかく、長い文や難しい表現を使って話すことが良いと思いがちですが、ネイティブスピーカーも短い文で会話することが多いのが実情です。
短い方が分かりやすかったり、イキイキ感が伝わりやすかったりすることもあるくらいです。
文の長さは気にしなくてよいでしょう。
また、いちいちIやyouを付けてしまうとのことですが、主語を省略せずに表すのは、むしろ良いことです。
特に、ビジネスの場では情報をきちんと伝えることが大切なので、省略しない英語を心掛けるとよいですね。

スピーキングかライティングかによる文法の違いはありません。
ただ、会話では単語を省略したり短縮したりすることはあります。
例えば、That sounds good.(それはいいですね)→Sounds good.、 I don't know.(分かりません)→Don't know. と主語を省略したり、「〜したい」という意味のwant toをwanna(ワナ)と発音したりするなど、会話ではくだけた英語になることが多々あります。
といっても省略しなければいけないわけではないですよ。

上級者レベルの英語、ネイティブスピーカーの英語を意識するのも大切なことですが、慣れるまでは自分なりの英語で「情報を正しく伝える」ことを優先させてお仕事なさるとよいでしょう。
英語はツールの1つなのですから。

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(Q192)英語会話でThank you. と言われたときの返事に迷います。
ニュアンスを教えてください
留学中です。
Thank you. と言われたときの返事にいつも迷います。
You're welcome. / My pleasure. / Not at all. / No problem. / It's nothing. くらいしか思い出せないのですが、どういったときにどの言葉で返すのがよいか教えてください。
(海外・Mayuさん)



Sure. やYou bet.、My pleasure. などで「どういたしまして」という意味になります。
してあげた内容やカジュアル度で使い分けましょう

「どういたしまして」に当たる表現を使い分けたくなったというのは、英語会話がレベルアップしようとしている証拠。
素晴らしいことですね。
 私たちは、Thank you. と言われたらYou're welcome. と答えると習います。
もちろん、それで正しいのですが、You're welcome. はやや改まった響きがあるため、アメリカ英語では、Sure. やYou bet. などと返す人の方が多いのは事実です。
 My pleasure. は、It's my pleasure. のIt’sが省略された形で、「こちらこそ(お役に立てて)うれしいです」という気持ちが込められています。
ビジネスシーンでは、少々かしこまって、The pleasure is mine. とも言います。
 Not at all. やNo problem.、It's nothing.は「それ(私がした行為)は大したことではありませんよ」という気持ちのときに使うとよいでしょう。
 ほかに、「(また協力が必要なときは)いつでもおっしゃってください」というニュアンスならAny time.、「お礼なんていいんですよ」というニュアンスならDon't mention it. と言います。
また、「いえいえ、お礼を言うのは私の方です」という気持ちを込めるなら、Thank YOU.(セァンク・ユー)のように、youを強く言うとよいですね。
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(Q193)want to 〜以外の「〜したい」の言い方を教えて!
私は「〜をしたい」をいつもwant to 〜と表現していましたが、ペンパルがよくwould not mind 〜ingを使っています。
これは「〜したい」という意味とは違うのでしょうか?
「〜したい」の表現の仕方を教えてください。
よろしくお願いします。
(兵庫県 ipodさん)



まずはwould love to 〜やwouldn't mind -ingなどを使いこなせるようにしましょう

私たち日本人には「〜したい」=want to 〜が一番なじみ深いですね。
ペンパルさんがよく使うというwouldn't mind -ingは「ぜひ〜したいのですが」という意味の丁寧な表現です。
直訳は「仮に〜することになっても構いません」ですが、そこから、「いや、むしろぜひそうしたいです」という反語的な意味になったものです。
really want to 〜を丁寧にした言い方だと考えれば分かりやすいでしょう。
ちなみに、want to 〜をwould like to 〜 にすると、控え目な「(できれば)〜したい」を表すことができます。
 「ぜひ〜したい」という意味では、would love to 〜も使えます。
通常、英語会話では、I'd love to 〜.のようにwouldを'dと短縮して使います。
「〜したい気分だな、〜したい気がする」と少々控えめに表すなら、feel like -ingがよいでしょう
。遠回しな表現として、be interested to 〜 も覚えておくといいですね。interestedは「興味を持っている」という意味ですが、そこから「〜したい」へとつながっていくわけです。be very interested to 〜とveryを加えると、「ぜひ〜したい」という強い願望を表すことができます。
 ほかにもたくさん英語表現はありますが、まずはこれらを使いこなせるようにしましょう。
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(Q194)Do you 〜?は相手にyesかnoかを迫るので避けるべきですか?
ある英語本に、Do you 〜? は相手にyesかnoの選択を迫っている感じがあるので、Do you like Japanese food? ではなく、How do you like Japanese food? とすべきとありましたが、ネイティブの方は本当にそう感じているのでしょうか?
また、Why did you 〜? も同様で問い詰めている感じがあるので、Why did you come to Japan? とせずに、What brought you to Japan? とすべきとありました。
これらは後者の言い方にすべきでしょうか?
(奈良県・Kuさん)



英会話で相手に答えの幅を与えるには、How do you like 〜?が好まれます

ぶっきらぼうに淡々とDo you like Japanese food? と聞けば、相手にyesかnoかを迫っているような響きがするかもしれませんが、笑顔で聞けばそのような印象は受けません。
Do you like 〜? は相手がそれを好きかどうか尋ねるときに用います。
単なる興味や情報収集で聞く感じです。
一方、How do you like 〜? は、その話題になったときに、相手がそれに対してどのくらい興味があるのかを知りたいときに使います。
How do you like 〜? と聞かれたら、I really like it.(すごく気に入っている)やIt’s OK.(まあ嫌いではないかな)のように、程度を表す表現を入れて答えます。
相手に答えの幅を与えているという点から、単に好きかどうかを尋ねるDo you like 〜?よりもHow do you like 〜? を好む人が多いと言えるかもしれません。
 2つ目のWhy did you 〜? は、問い詰めている響きを持つことがあるのは事実です。
Why did you 〜? は好ましくないことをした相手に「どうして〜したんだ?」と理由を聞くときに用いるのが一般的だからです。
よって、Why did you come to Japan? と言うと、日本に来てはいけない相手に、「どうして日本へ来たんだ?」と聞いている印象を与えかねません。
そういう場合は、What brought you to Japan?(何があなたを日本へ来させたのですか→どのような経緯で日本へ来ることになったのですか?)と尋ねる方がやわらかい響きになります。
 ただし、私たちはネイティブではなく英語学習者です。
丁寧さの度合いなどに気を取られて会話を楽しめないのはもったいないこと。
声のトーンや顔の表情から誤解なく伝わることが多いので、細かなことは二の次にして、まずは英語コミュニケーションを楽しみましょう。
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(Q195)様子を伝えるとき、look likeとseemの違いを教えてください!
Tom looked like he was confused.(トムは困惑しているようだった)とHe seemed awfully disappointed.(彼はものすごく落ち込んでいるようだった)。
英語で様子を伝えるとき、looked likeとseemedに違いはありますか?
(東京都 切り株さん)



He looks like a teacher. と He seems like a teacher.の違いを考えてみましょう

英語でlookとseemはいずれも「〜のようだ」という意味で、様子を伝えるときに使われますが、大きな違いは次のとおりです。
 look …… 顔つきなど見た目で判断して、「〜のようだ」「〜のように見える」
 seem …… 状況などから察し、話し手の主観的判断で「〜のようだ」「〜のように見える」
 He looks like a teacher. と He seems like a teacher. の2文を比較してみましょう。
He looks like a teacher. は、例えば、見た目がまじめそうでめがねをかけていて……と、彼の外見が一般的にイメージされる先生像と類似しているときに使います。
一方、He seems like a teacher. は、教育の話をしたり、生徒と先生のかかわりについて語ったりするなど、先生をしているのかな?と思わせる一面があったときに使います。
 ご質問のTom looked like he was confused. は、Tomが困惑している様子を目にして言った表現です。
ちなみに、英語会話では、like he wasを省略して、Tom looked confused.としてもOKです。
He seemed awfully disappointed. は、彼が落ち込んでいる様子を察して言った表現です。お分かりいただけましたか?
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(Q196)Thank you for coming by.のbyっているの?
アメリカの英語ドラマなどでThank you for coming by.っていう文があったのですが、なぜbyが入っているのかがよく分かりません。
(京都府・maikoさん)



英語で、come byで「立ち寄る」という意味になります

Thank you for coming.(来てくれてありがとう)と言えばよい状況で、Thank you for coming by. という表現を耳にすると、このbyは何?と疑問に思ってしまいますよね。
 どちらも同じような状況で使いますが、comeは「来る」という意味を表す最も一般的な語で、come byは「立ち寄る」というイメージが強い語句です。
また、親しい間柄で、「(気軽に家に)来る」と言いたいときにも、come byがピッタリです。
 ドラマでThank you for coming by.と言っていたとのことですが、「立ち寄ってくれてありがとう」という意味で使われたか、親しい間柄で「今日は来てくれてありがとうね」とカジュアルな感覚で使われたか、このどちらかだと思われます。
 「立ち寄る」という意味では、come byのほかに、stop byやstop in、drop byやdrop inなども使われるので、まとめて覚えておいてくださいね。
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(Q197)英会話で「前に話したかもしれないけど」は何て言えばいい?
「この話したかもしれないけれど」とか「前に話したかもしれないけど」は英語で何と言いますか?
「I told you …」とかだと「言ったでしょ!」みたいに聞こえる気がするし。
(東京都 むっちゃんさん)



いきなり話題に入るのではなく、「この話したかもしれないけど」などと前置きしてから話し始めるのは、英会話が円滑になってとてもいいですね

「〜したかもしれないけれど」は、「I may have+過去分詞形, but …」を使って表します。
mayをmightにしても構いません。「この話したかもしれないけど」は、tell(話す)の過去分詞形toldを使って、I may[might] have already told you this, but … と表現します。already(もう、既に)を加えると、日本語のニュアンスにより近くなります。
「前に話したかもしれないけど」は、I may[might] have told you this before, but …と言えばよいでしょう。
 ほかに、「前にも聞いた[尋ねた]かもしれないけれど」なら、I may[might] have asked you this before, but …「前にもお見せしたかもしれないけれど」なら、I may[might] have showed you this before, but …とします。
一緒に覚えておきましょう。
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(Q198)英語会話で、The U.S.の発音を教えてください
The U.S.の発音を教えてください。U.S.のUは子音で始まるのでtheは「ザ」と発音していいのでしょうか? 
それとも、強調のため「ジ」と発音するのでしょうか?
(福岡県・Ghanablackさん)


英語会話で、The U.S.は「ザユーエス」と発音します

一般的にThe U.S.は「ザユーエス」と発音します。
このtheは舌を上下の歯の間に軽く挟んだ状態で「ザ」と言います。
会話やスピーチなどでは、theに続く語句を強調したいとき、本来「ザ」と発音すべきところをあえて「ジー」と言うことがあります。
よって、U.S.を強調する場合は、「ジーユーエス」となることもあります。
ちなみに、口ごもるときにも「ザ」を「ジー」と発音する人がいます。
 ところで、U.S.はU(母音)で始まる語なのにどうしてtheを「ザ」と発音するの? と疑問に思われた方がいるかもしれません。
確かに、後に続く語が母音で始まる場合はtheを「ジ」と読み、子音で始まる場合は「ザ」と読むと習いました。
ですが、この母音・子音はスペルで判断するのではなく、発音で判断します。
U.S.のUは「ユー」と発音するので子音扱いとなり、theを「ザ」と発音するのです。 
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(Q199)「〜しやすい」「〜しにくい」は英語でどう言えばいい?
「〜しやすい」「〜しにくい」は英語でどう表現しますか? 
例えば、「私は転びやすい」とか、「この単語は覚えにくい」と言った感じのものです。
お願いします。
(海外 かめさん)



be easy [hard] to do、easily doなどを使って表しましょう

「〜しやすい」や「〜しにくい」はeasy(簡単な)やhard(難しい)を使って表現します。
「〜しやすい」は、be動詞+easy to+動詞の原形(〜するのは簡単である)と表現します。
This computer is easy to use.(このパソコンは使いやすい)、He is easy to talk to.(彼は話しやすい人だ)という具合です。
 また、「すぐに〜する」と考えて、easily+現在形の動詞で表すこともできます。
I easily gain weight.(私は太りやすい)、She easily gets angry.(彼女は怒りやすい→すぐに怒る)のように使います。
ご質問の「私は転びやすい」もこのパターンを使って、I easily fall over. やI easily trip over. と表すとよいでしょう。
 一方、「〜しにくい」はbe動詞+hard to+動詞の原形(〜するのは難しい)と表現します。
This word is hard to remember.(この単語は覚えにくい)、These shoes are hard to take off.(この靴は脱ぎにくい)という具合です。
hardをdifficultと入れ替えてもOKですよ。
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(Q200)toが「前置詞」なのか、「不定詞」なのかの見分け方は?
「〜を楽しみにしている」を表すI'm looking forward to 〜ing. は、つい、toの後に動詞の原形を持って来たくなります。
なぜtoの後にing形が来るのか調べたら、このtoは前置詞だからとありました。
英語で、前置詞のtoか不定詞のtoかは、どうやって見分ければいいですか。
熟語として覚えるだけでは限界があります。
(神奈川県・mokomokoさん)



英語で前置詞のtoか不定詞のto かは、直後に続く語で確認しましょう

toの後に続く動詞は原形になることが多いため、look forward to(〜を楽しみにする)にing形の動詞が続くことを疑問に思う人もいるでしょう。
mokomokoさんがお調べになったとおり、このtoは不定詞のtoではなく、前置詞です。
つまり、直後に名詞(句)が来ます。
動詞をもとにして「〜すること」という意味の名詞を作るには、動詞をing形にすればOK。これを動名詞と言います。
例えば、「イタリアへ行くのが楽しみです」は、I'm looking forward to going to Italy. と表現します。
toが前置詞なのか不定詞なのかは、直後に続く語を見れば分かります。
名詞や動名詞が続けば前置詞で、「〜へ」「〜を」「〜に」といった意味です。
I went to Taiwan last month.(先月台湾へ行った)やI'm used to living by myself.(1人で住むことに慣れている→1人暮らしに慣れている)などのtoが前置詞です。
一方、動詞の原形が続く場合は不定詞で、「〜するために」「〜するための」といった理由や目的などを表します。「〜すること」という意味もあり、この場合、動詞のing形と入れ替え可能なこともあります。
I bought some wood to make a bookshelf.(本棚を作るために木材を買った)やI want something to drink.(飲むための何かが欲しい→飲み物が欲しい)などのtoは不定詞です。
このように、後に続く語句でtoが前置詞なのか不定詞なのかを見分けることもできますが、look forward to 〜 や be used to 〜(〜に慣れている)などの英語熟語は、英語の辞書を引くと「〜は名詞、または動名詞」などと書いてあるので、このtoは前置詞だと分かります。
There's no royal road to learning.(学問に王道なし)、頑張って1つ1つ覚えていきましょう。
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2022年05月20日

(Q201)〜(Q250)diedとdeadの違いがよく分かりかりません!

(Q201)英語での、diedとdeadの違いがよく分かりかりません!
diedとdeadの違いがよく分かりません。
「彼は昨日死んだ」は、He died last night. あるいは、He is was dead last night. のどちらでしょうか?
(東京都 mutsumiさん)



動作を表す動詞と、状態を表す形容詞です

英語では、diedは、die(「死ぬ」の意味)という動詞の過去形で「死んだ」という意味です。
He died two years ago. (彼は2年前に死んだ)や、He died of cancer.(彼はガンで死んだ)のように使います。
一方、英語では、deadは「死んでいる」という意味の形容詞です。
例えば、事故現場に駆けつけた救急隊員が、被害者について He is dead.(彼は死んでいる)のように表現するときに使います。
 ご質問の「彼は昨日(昨夜)死んだ」は、He died last night.が正解です。
He is dead last night. だと「彼は昨日死んでいる」という意味になるので、この英文は He was dead last night.とするべきですね。
しかし、isをwasに変えても「彼は昨夜は死んでいた(今は生きている)」というおかしな意味になってしまうので、自然な文とはいえません。
 ちなみに、dieは「死ぬ」という直接的な単語なので、英語会話では、pass away(亡くなる、他界する)を用いて、He passed away last night. としましょう。
同様にdeadも遺体が腐敗していく状態を表す生々しい単語です。
上記の例文のように事故現場や病院などで使うことはあっても、英語会話では、「父は既に死んでいます(=亡くなっています)」のような例で用いることはありません。
このような例では、My father is already gone.
やMy father has already passed away.
と表現するのが自然です。
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(Q202)アメリカ人はshallは使わないって本当?
日本人はよく、Shall we? や Shall I? と言いますが、アメリカ人が書いた英会話本では「アメリカ人は shall は使わない」と書いてあります。
アメリカ人は Shall we dance? をどう言うのでしょうか?
(千葉県 デズモンさん)


アメリカ英語では、shallはほかの表現に言い換えられることが多いです

アメリカ英語(会話)では、shallをあまり頻繁に使わないのは事実です。
カジュアルな雰囲気を好むアメリカ人にとって、shallは堅苦しく感じられるからです。
 では、例えばShall we dance? (一緒に踊りましょうか?)をどう表現するかというと、Let's dance.(一緒に踊りましょう)とお誘い表現で表します。
日本人の感覚だと唐突な感じを受けるかもしれませんが、これでOKです。
また、「一緒に〜しませんか?」という意味のWhy don't we 〜? を用いて、Why don't we dance?(一緒に踊りませんか?)と言うこともあります。また、Do you want to dance with me?(私と一緒にダンスでもどう?)やWould you like to dance with me?(私と一緒にダンスでもいかがですか?)などと表現してもよいでしょう。
 文法上では、Let's 〜. で始まる文の付加疑問文にはshall we? を用います。
Let's dance, shall we?(一緒に踊りましょうよ)やLet's go shopping, shall we?(お買い物に行きましょうよ)という具合です。
しかし、アメリカ英語ではshall weを用いず、単にLet's dance. や Let's go shopping.と言うのが自然です。
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(Q203)duringとwhileの違いがよくわかりません!
「〜の間」にあたるduringとwhileの違いがよくわかりません。
具体的に英語の例を出してご指導お願いします。
(愛知県 kai君のママさん)


意味だけでなく、後ろに続く語句の構造に意識しましょう

during、whileはいずれも「〜する間(に)」という意味なので混同しやすいですが、後に続く語句を比較するとその違いがわかります。
duringは後ろに名詞などの句が続きます。
during the day(日中)、during my summer vacation(夏休み中)という具合です。
一方、whileは文や節(つまり主語+動詞があるもの)を続けて、while I was sleeping(私が眠 っていた間に)、while my mother was out(母が外出していた間に)のように表します。
この違いを文法的に説明すると、duringは前置詞、whileは接続詞ということになります。
はっきり理解するために、同じ内容で見てみましょう。
 「ロンドン滞在中に」をduringを用いて表すとduring my stay in Londonとなり、whileを用いるとwhile I stay in London 、またはwhile I’m in Londonとなります。
 また、while節の動詞がbe動詞の場合に注意点が1つあります。
次の2つの英会話文を比較してみましょう。

1.I burned my finger while I was cooking.
(私は料理をしているときに指をやけどした)
2.My husband got back home while I was cooking.
(私が料理をしているときに夫が帰宅した)

1はwhileの前と後の主語がいずれもIです。
このように主語が同じ場合、while節の主語+be動詞を省略して、I burned my finger while cooking. と表すことができます。
2の英語文の主語は、whileの前がmy husband、whileの後がIと異なるため、while節の主語+be動詞を省略できません。
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(Q204)「土曜日と日曜日は英語の勉強をしません」は何て言えばいい?
「土曜と日曜は英語の勉強はしません」を英語にした場合、I don't study English on Saturday and Sunday. なのか、I don't study English on Saturday or Sunday. なのか、どちらでしょうか?
(新潟県 gollyyollyさん)



「AもBも〜ない」となる文は、英語表現では、否定文でorを用いて表します

「土曜日と日曜日は英語の勉強をしません」を英語で表すと、I don't study English on Saturday or Sunday. となります。
日本語が「土曜日と日曜日」となっているため、この部分をSaturday and Sundayと考えて、I don't study English on Saturday and Sunday. としたくなりますが、否定文ではandをorに変えて、I don't study English on Saturday or Sunday. とするのが自然です。
この文は、I don't study on Saturday. I don't study on Sunday, either.(土曜日は勉強しません。日曜日も勉強しません)と置き換えられます。
つまり、「土曜日も日曜日も勉強しません」ということです。
このように、「AもBも〜ない」となる文は、否定文でorを用いて表します。
 別の英語文で見てみましょう。
「肉と魚は好きではありません(=肉も魚も好きではありません)」は、I don't like meat or fish.と表します。
「酒とタバコはやりません(=酒もタバコもやりません)」はI don't drink or smoke.「歌と踊りはできません(=歌も踊りもできません)」ならI can't sing or dance. となります。
お分かりいただけましたか?
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(Q205)英語会話では、just in caseと to be on the safe sideの使い分けは?
「念のために」の意味で、just in caseや to be on the safe side を使っていますが、この2つに違いはありますか?
(大阪府 Yukiさん)



「もしものときのために」か「大事を取って」くらいの違いです

just in caseとto be on the safe side(just to be on the safe sideとすることもある)は英語会話では、どちらも「念のため」という意味で、同じように使うことができます。
厳密に言うと、just in caseは「もしものときのために」、to be on the safe sideは「大事を取って」というニュアンスですが、交換可能なことが多いのも事実です。
 例えば、just in caseは、Can I get your cell phone number just in case?(念のため、携帯電話の番号を教えてもらってもいい?)のように使います。
「道に迷うといけないから」といった「もしものとき」を想定しています。
to be on the safe sideは、You should see a doctor just to be on the safe side.(念のため、医者に診てもらった方がいいよ)のように使います。
何かあるといけないから」といったニュアンスが含まれています。
しかし、後者の英語文にjust in caseを用いても問題ありません。どちらを使うかは、話し手の好みと言っても過言ではないでしょう。
日常的な事柄でカジュアルな感覚ならjust in case、「念には念を」という意識が強い場合はto be on the safe sideを使う人もいます。
例えば、「念のため、傘を持って行こう」という場合、曇りの日に駅から家までの道で雨に降られるといけないからという状況ならI'll take an umbrella (with me) just in case. 
友人の結婚式に出席するなどで、晴れた日でも大事な服をぬらしたりするようなことはしたくないなどの場合ならI'll take an umbrella (with me) to be on the safe side. と使いった感じです。
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(Q206)「あなたも〜しないようにね」という英会話での返事の仕方はどう考えればいい?
Do not drink too much.と言われて、「あなたもね」と英語で答えるとき、主人はYou, too. かNor you.だというのですが、You, neither. ではないのでしょうか?
(NIGEL'S WIFEさん)


You, neither、You, tooに続く意味を考えてみましょう

私たちは学校で、「私も(〜だ)」はMe, too.「私も(〜ではない)」はMe, neither. と習います。
よって、Do not drink too much.(飲み過ぎないようにね)と言われて「あなたも(飲み過ぎないように)ね」と答えるとき、後者の主語をyouに変えてYou, neither.とすればよいと考えます。
しかし、この英会話表現だと「あなたも飲み過ぎることはない(だろう)」というニュアンスになってしまいます。
相手にも注意を促す意味での「あなたもね」は、ご主人のおっしゃるとおり、You, too. やnor(〜もまた……ない)を使ってNor you. がよいでしょう。
 では、なぜ否定文に対してYou, too.が使えるのでしょうか? それは、内容が肯定か否定かにかかわらず、主語の直後にtooを置くと「誰々も」という意味に限定することができるからです。例えば、She, too, has a Porsche.は「彼女もポルシェを持っている」となりますが、She has a Porsche, too.だと「彼女もポルシェを持っている」と「彼女はポルシェも持っている」の2通り考えられ、意味があいまいです。
「彼女も(ポルシェを持っている)」を明確にするには、She, too, has a Porsche.とするのが英会話では、よいとされます。

ご質問の英語文はDo not drink 〜と命令文になっているため、理解しやすいように、意味が同じYou shouldn’t drink too much. に形を変えて説明しますね。
この英会話文を、「あなたも飲み過ぎないようにね」と表すには、You, too, shouldn’t drink too much. とします。
この最初の部分が、ご主人の言うYou, too. の出所です。
You shouldn’t drink too much, either. と表現することも可能です。
その際、You shouldn’t, either.とすれば誤解なく伝わるはずです。
You shouldn’t drink too much. と言われ、nor(〜もまた…ない)を使って「あなたも飲み過ぎるべきでない」と答える場合は、Nor should you. と表現します。
くだけた英語会話では、単にNor you. と言うこともあります。ご理解いただけましたか?
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(Q207)最上級で使われるof all のallは単数、複数?
Tom is the tallest of all. というような最上級の表現では、ofの後に複数の意味を表す語がくると習いました。allは人を指す場合は複数扱いですが、物・事を指す場合は単数扱いとも習ったのですが、上記のような文でallが物・事を表す場合もof allとなるのでしょうか?
(神奈川県 sakiさん)
「最上級+of all」 は「すべての中で最も」という意味で人、物、事にかかわらず使うことができます

最上級の文で. . . of allを使って「〜の中で一番……」と表す場合、人、物、事にかかわらず、常にof allの形で用いることができます。Tom is the tallest of all.(トムは全員の中で一番背が高い)、This ring is the most expensive of all.(この指輪はすべての物の中で一番高価だ)、It’s the most troublesome problem of all.(それはすべての中で一番やっかいな問題だ)という具合です。簡単に言うと、「最上級+of all」 は「すべての中で最も」という意味の決まった表現です。本来、最上級だけでも「最も〜」を表せるのですが、of allを加えて強調した形なのです。
 allが物・事を指して単数扱いになるのは、All was lost in the fire.(すべての物が火事で失われた)や、I hope all is well with you.(<手紙などで>万事順調のことと思います)のようにallが主語になることが多いのが特徴です。また、allは響きがかたくなるため、会話ではeverythingを好んで用いる人が多いです。
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(Q208)英語会話での、「said to 人」の使い方に混乱しています!
I said to her Do your homework. とI said her to do her homework. という同じ意味の2つの文があったのですが、後者はherの前のtoが抜けています。
どうしてですか?
(埼玉県 ももさん)



英会話で直接言った言葉なら、「said to 人」の後に“ ”でくくって引用符をつけましょう

解説する前に、ご提示いただいた2つの文を訂正しておきましょう。
1)I said to her Do your homework.(誤)は、I said to her, “Do your homework.” が正しい文です。
2)I said her to do her homework.(誤)は、I said to her to do her homework. としなければなりません。
つまり、両者ともtoは必要ですね。
正しい文を見ると疑問が解決されたようですが、念のため、解説します。
 saidは「言った」という意味で、「〜(人)に言った」を表す場合は、「said to人」のようにtoを入れます。
言った内容をそのまま引用する場合は、コンマを打ってから引用した言葉を引用符(“ ”)でくくります。「私は彼女に『宿題をしなさい』と言った」は、I said to her, “Do your homework.” となり、これを直接話法と言います。
一方、I said to her to do her homework.(私は彼女に宿題をするようにと言った)のように、言った内容を話者(ここでは「私」)の言葉に置き換える表現を間接話法と言います。
英語会話で、「〜に……するように言った」は「I said to人to . . . 」と表します。
前者のtoは「said to人」のto、後者のto. . .はto不定詞(ここでは、「〜するように」という意味になります)です。
 ちなみに、間接話法では、I said to her to . . . より、I told her to . . . (toldは「〜に言った、話した」の意)を好むことが多いため、2文目は、I told her to do her homework.(私は彼女に宿題をするようにと言った)とする方がより自然です。
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(Q209)win、beat、defeatはどう使い分ければいいでしょう?
試合などに「勝つ」と言う場合、win、beat、defeatが英語の辞書に載っていましたが、使い分けがよくわかりません。
WBCなどの試合で「日本が6-2で韓国に勝った」と言う場合は、Japan defeated Korea 6-2 in the WBC. 、あるいは、Japan won against Korea 6-2 at the WBC. など、どのような表現が一般的でしょうか?
(茨城県 yamajiさん)



後に続く目的語によって使い分けましょう

win、beat、defeatを英語の辞書で引くと、いずれも「勝つ」という意味が載っているため、使い分けに迷ってしまいますね。
これらは、動詞に続く目的語(誰に勝つのか、何で勝つのかを表す語句)が異なります。
winは、「(試合や競争など)で勝つ」という意味で、後にgame(試合)やmatch(試合)、race(競争)など、“試合や競争”を表す語句が続きます。
人や相手チームに勝つ場合には、win against 〜 とします。
一方、beatやdefeatは「〜(相手)に勝つ、〜(相手)を打ち負かす」という意味で、後に、him(彼)やthe other team(相手チーム)、the enemy(敵)など、”相手”を表す語句が続きます。
beatとdefeatに大きな違いはありません。
また、beatとdefeatは目的語が必要ですが、winはWe won.(私たちが勝った)のように目的語なしで使うこともできます。
 「WBCで日本が韓国に6-2で勝った」と言う場合、yamajiさんが提示された、Japan defeated[beat] Korea 6-2 in the WBC.、Japan won 6-2 against Korea at the WBC. のいずれも一般的に使われます。
前者は「打ち負かした」、後者は「勝った」ことを強調した英語表現です。
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(Q210)limitation とlimitationsって意味が違うのですか?
limitation(制限)という単語を使うとき、I know my limitations.と複数形になるのはなぜですか?
ほかにも年齢制限もage limitationsとなっていますよね。
ちなみに、石原先生の英語英会話の本は好きで、日記と文法を2冊ほど現在勉強中です。
(山口県 まあママさん)



ニュアンスが違います。
英語で、limitationは「制限や限度(を設けること)」、複数形のlimitationsは「(能力や活動などの)限界や制限」と考えましょう

拙著で勉強してくださっているそうですね。
ありがとうございます! 
さて、limitationという単語についてですが、単数形か複数形かによって、微妙に意味が異なります。
単数形の場合は「制限や限度(を設けること)」という意味で、統制に重点が置かれています。
規則のような含みもあります。
一方、複数形は「(能力や活動などの)限界や制限」を指します。
I know my limitations.(自分の限界を分かっている)は、限度を設けているのではなく能力の限界を意味しているので、複数形のlimitationsが使われています。
age limitationsも、年齢制限を設けていることに重点があるのではなく、何かをする際の年齢による制限を指しているので、複数形になっています。
physical limitations(体力の限界)も同様です。
一方、制限を設けたり統制したりすることに重点が置かれた単数形のlimitationは、limitation on imports(輸入制限)のような例で使われます。
ちなみに、limitにも名詞で「限界、制限」という意味があり、これは、「超すことのできない限度」というニュアンスです。
time limit(制限時間)やspeed limit(制限速度)でおなじみですね。
age limit(年齢制限、定年)という表現もあります。
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(Q211)英語会話で、I'm kind of OK.とはどういう意味でしょうか?
(神奈川県・Kayさん)



「まあ、大丈夫です」という意味です。
英語会話の表現で、kind ofを入れることで、断言を避けることができます

kindは「親切な」や「種類」という意味でまず習うため、I'm kind of OK. という文は意味が取りづらく感じますね。
実はこれで、「まあ、大丈夫です」という意味になるんです。
このkind ofは「まあ」「ちょっと」「どちらかと言えば」などのニュアンスで、断言を避けるときや穏やかに言いたいときなどに使います。
kind ofを取ったI'm OK. は「私は大丈夫です」という“きっぱり表現”ですが、kind ofが入ることで「(完全に大丈夫というわけではないけれども)まあ、大丈夫です」と断言を避けた表現になるわけです。
別の英語会話例でもう1つ。
This is expensive.は「これは(値段が)高い」ですが、This is kind of expensive. だと「ちょっと高いなぁ」というニュアンスになり、やわらかく表現することができます。
kind ofはbe動詞の後か一般動詞の前に入れます。
 質問への答えとして、kind ofを単独で用いることもあります。
この場合は「まあね」や「そんなところだ」というニュアンスです。
“Do you understand ?”(理解できましたか?)、“Kind of. ”(ええ、大体は)という具合です。
いずれの場合も、英語会話ではkind ofを [カインダ]のように発音するのが一般的です。
一緒に覚えておきましょう。

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(Q212)長い英語文章を話せるようになるには、どうすればいい?
長い英語文章を話せるようになるトレーニングを教えてください。
イギリス人の友達がいるので英語を話す機会は多いのですが、いつもこちらが質問したり、覚えたフレーズを使ったりするだけで、自分の意見を長い文章で話すことがなかなかできません!
(神奈川県 ペラペラさん)



単純な文にいろいろな情報を付け加えていく練習がおすすめです。
また、日ごろから自分の意見を英語でまとめる練習をするとよいでしょう

長い英語文で自分の意見を言えるようなりたいという気持ちが生ずるのは、英会話レベルがワンステップ上がり、英語を話す余裕が出てきた証拠です。
素晴らしいですね。
 長い文を話すトレーニングとして、単純な文にいろいろな情報を付け加えていく練習をおすすめします。
例えば、好きな場所を聞かれたとき、I like Kyoto.(京都が好きです)で文を止めるのではなく、
I visit there a few times a year.
I like visiting there especially in spring because the harmony of the old buildings and the cherry blossom is gorgeous.
(年に数回京都を訪れます。特に春に訪れるのが好きです。
なぜなら、古い建物と桜の花の調和がとても美しいからです)
のように、京都に関する意見や情報を付け加えていきます。
付け加える情報がなくなったら、Have you ever been there?(そこへ行ったことがありますか)と相手に質問して切り替えるのも手ですね。“
長い英語文は、1文が長いという意味ではなく、意見を長く言うと考えましょう。
文を付け加えていく上で、because(なぜなら)やafter that(その後)、for example(例えば)など、接続的に使う語句をできるだけたくさん覚えておくといいですね。
 また、自分の意見を英語でまとめる練習も有用です。
そもそも自分の意見がまとまっていなければ、それを英語で話すこともできません。
よって、ニュースや身近なできごとについて自分の意見をまとめ、それを英文にしてみるとよいでしょう。
ネイティブの会話やインタビューなどを参考にすると、意見のまとめ方のコツがつかめてきますよ。
 ネイティブスピーカーは容赦ないスピードで話すことが多いもの。
イギリス人のご友人との会話で長い文が言えないと感じる理由に、話す間がないことが挙げられるなら、Let’s see,(ええと)やHow can I put it?(どう言ったらいいかな?)などの言葉を盛り込んで今考え中であることをアピールするのも手。
Can you speak a little slowly?(少しゆっくり話してくれますか?)やCan you speak in plain English?(簡単な英語で話してくれますか?)と頼むのも悪いことではありませんよ。
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(Q213)現在形と過去形が混ざった文が苦手です!
I think you were wrong.など、現在形と過去形が混ざった英語英会話の文がいま一つ分かりません。
詳しく教えてください。
(京都府・宇治さん)



1つの英語文の中の2つの節、それぞれの動詞の時制を意識して考えてみましょう

I think you were wrong. はI think (that) you were wrong. のthatが省略されたもので、「あなたは間違っていたと(私は今)思う」という意味です。
I think(私は思う)の後にその内容をthat節で(ここでは you were wrong [あなたは間違っていた] )続けた形です。
thinkは「思う」という意味の現在形で、今思っていることを表現するときに使います。
thinkに続く内容は、現在、過去、未来など、どの時制でも表せます。
I think you were wrong. は「あなたは(あの時)間違っていたと私は(今)思う」という意味ですが、I think you are wrong. とすれば、「あなたは間違っていると私は(今)思う」という意味になります。前者は過去のことを思い出しながら話しているイメージ、後者は、話し合いが現在行われているイメージですね。
I thinkを過去形にしたI thoughtは、「私は(あの時)思っていた」となり、(今思っている事柄ではなく、)過去に思っていた事柄を今、述べていることになります。
お分かりいただけたでしょうか?
※宇治さんのご質問が、上記の内容からもう一歩進んだ「時制の一致」といわれるものでしたら、さらに解説が必要となります。
その際は、改めてご質問いただければ幸いです。
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(Q214)ネイティブが使っていた”Give way!”って英会話文、どういう意味?
街で、ネイティブスピーカーが前を歩く自分の子どもに、“Give way!”としきりに言っていました。
どういう意味ですか?
(茨城県 A.Oさん)



「道を空けなさい!」という注意の言葉です

ネイティブスピーカーの英語に耳を傾けるのは、とても良いことですね。
この “Give way!” は、「道を空けなさい!」という意味です。きっと、お子さんがちょこまかと動き回っていて、周囲の人の邪魔になっていたのでしょうね。
give wayは「譲歩する」「折れる」などの意味を持つ熟語で、路上では「道を譲る」「ほかの車を先に行かせる」という意味になります(Make way! ということもあります)。
また、イギリスではGive Way!(アメリカではYield!)と書かれた道路標識を見掛けることもあり、これは、「先方が優先なので止まれ」という意味です。
 体験を通して覚えた表現は忘れないものです。これからもネイティブスピーカーの会話に耳を傾けて、英語力を磨いてくださいね。
余裕があれば話し掛けてみるのもGoodですよ。

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(Q215)どうしてwon’tを使うのか、教えて!
ある英語会話の本に、「このジャケットは(小さくて)ボタンがかからない」をThis jacket won't meet. とありました。
なぜ、won't (will not) なのか理解できません。
ここでのwillの使用法について教えてください。
また、This jacket doesn't meet.は間違いなのでしょうか?
(東京都 苦楽賢人さん)



won'tには、「(物や人が)どうしても〜しようとしない」という意味があります

私たち日本人には、「will=未来形」というイメージが強いため、今ジャケットのボタンをかけようとしている状況でwillを使うことに違和感がありますね。
確かに、willは未来の事柄に用いることが多いのですが、否定のwon't(will notの短縮形)は「(物や人が)どうしても〜しようとしない」という、主語の意志を表すことがあります。
また、そのような状況に対する、話し手のいらだちを表すこともあります。
This jacket won't meet. のwon’tは、ボタンをかけようとしているのに、どうしてもかからないという「主語の意志」と「話し手のいらだち」を表しているわけですね。
このタイプのwon’tは、This door won't open.(このドアはどうしても開かない)やHe won't listen to me.(彼は私の言うことを聞こうとしない)のような例でもよく使われます。
 一方、This jacket doesn't meet. .だと「このジャケットはボタンがかからない(ようになっている)」というニュアンスです。
現在形で表す英語会話文は、事実を述べているにすぎません。
ボタンをかけたいのにかからないという状況を表現するには、やはりThis jacket won't meet. が適しています。
ちなみに、meet をclose にして、This jacket won't close. と表現するのも自然です。
一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q216)「〜をした」と「〜をしてしまった」のニュアンスの違い、英語にもある?
日本語で「〜をした」と「〜をしてしまった」とではニュアンスが違いますが、英語ではこれら2つを使い分けるのでしょうか?
(埼玉県 おばちゃんlearnerさん)



時制で使い分けます。
また、「〜してしまった」の表す意味を確認しましょう

はい、基本的には使い分けます。
「〜した」は過去の出来事を述べるときに用い、I returned home around seven.(7時ごろに帰宅した)のように単純過去で表します。どちらかというと、事実を淡々と述べている感じです。一方、「〜してしまった」は動作の完了を表し、現在完了形(have/has+動詞の過去分詞形)で表すのが一般的です。I've (=I have) done my homework.(宿題はもう終えてしまった)やHe’s (=He has) just left.(彼はちょうど出掛けてしまった)という具合です。
これらは、「宿題を終えた(だから今お茶を飲んでゆっくりしている)」や「彼は出掛けた(だから今ここにはいない)」のように、気持ちが現在に向いているのが特徴です。
現在を意識する必要がなければ、たとえ日本語が「〜してしまった」となっていても、英語では単純過去で表せばOKです。
 また、「〜してしまった」が表す内容によっても、表現が変わります。
「〜してしまった」が好ましくない結果を表す英語会話表現は、I broke a cup.(カップを割ってしまった)のように単純過去を使います。
また、「(そうするつもりではなかったのに)〜してしまった」という意思に反した行為は、I ended up -ing.を用いて、I ended up eating too much.(結局食べ過ぎてしまった)のように表現します。
お分かりいただけましたか?
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(Q217)丁寧に場所を尋ねる場合の語順は?
「郵便局はどこですか?」という表現で、ある英会話テキストでCould you tell me where the post office is? となっていました。
isが最後にきているのはなぜですか?Could you tell me where is the post office? ではいけないのでしょうか?
(兵庫県 リンリンさん)



疑問詞の後ろを「主語+動詞」の語順にしましょう

英会話テキストにあったCould you tell me where the post office is? が正しい文で、Could you tell me where is the post office? は誤りです。
順を追ってご説明しましょう。
「郵便局はどこですか?」を直訳すると、Where is the post office? となります。
これは直接的な尋ね方ですが、英語で「郵便局がどこにあるのか教えていただけますか?」と間接的に丁寧に尋ねる場合は、Could you tell me where the post office is? とします。
Where is the post office? のような疑問詞を使った疑問文を、Could you tell me 〜? といった英会話文に組み込むとき、疑問詞(ここではwhere)の後ろを「主語+動詞」の語順にするというルールがあります。
そのため、Could you tell me where the office is? となるのです。
別の例を見てみましょう。Where did you buy it? (それをどこで買いましたか?)は、Could you tell me where you bought it? (それをどこで買ったか教えていただけますか?)となります。
Could you tell me〜?のほかに、I don’t know 〜.(〜を知りません)やDo you know 〜?(〜を知っていますか?)、I wonder 〜.(〜かなと疑問に思う)なども同様の語順になるので、一緒に覚えておきましょう。
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(Q218)電話をかけたとき本人が不在だったら?
電話をかけたとき本人が不在なら、日本では「電話があったことをお伝えください」と言うことがありますが、これを英語で伝えるにはどのような表現があるでしょうか。
(東京都 teddyさん)



話そうとした相手が男性なら、Could you ask him to call me back?と表現します

電話で英語を話すのはドキドキするものですが、言うことがわかっていれば緊張も和らぎます。
今回は、本人が不在のときに使えるさまざまな電話表現をご紹介しましょう。ここではteddyさんがMike(男性)に電話をかけたとします。
 相手が受話器を取ったとき、This is teddy. May I talk to Mike, please?(テディといいますが、マイクさんをお願いします)のように切り出します。
マイクが不在とわかり、「電話があったことをお伝えください」と言う場合は、Could you tell him I called?と言います。
不在の相手が女性の場合は、himをherにしましょう。自分の名前はすでに伝えてあるので、I calledとすればOKですが、まだ名前を言っていない状況ならteddy calledのように自分の名前を入れましょう。
 「お電話いただけるようお伝えいただけますか」はCould you ask him to call me back?と表現します。
この後、My number is 03-1234-1234.(電話番号は03-1234-1234です)、または、He has my number.(私の電話番号はご存じです)のように言うとよいでしょう。
ちなみに、電話番号は数字を1つずつ読めばOK。zero, three, one, two...という具合です。
ほかに、伝言を頼む場合は、May I leave a message?(伝言をお願いしてもよろしいでしょうか)と言ってから伝言を続けます。
 電話の声は、周囲の状況によってかなり聞こえにくくなります。
英会話では、大きな声ではっきり話すようにしましょう。
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(Q219)Can I...、Can you...、May I...、Could I...、Could you...、Would you...の使い方
調べれば調べるほど、Can I...、Can you...、May I...、Could I...、Could you...、Would you...の使い方がこんがらがってきました。
ネイティブの方はどれをよく使われるのですか。
(滋賀県 英語大好きさん)



主語がIなら許可を得るとき、主語がyouなら依頼するときに使います

わかりやすくするために、同じ主語の英会話表現をまとめて説明することにしましょう。
Can I...?、Could I...?、May I...?は、主語がIになっていることからもわかるように、「(私が)〜してもいいですか」と許可を得るときに使います。
Can I...?は「〜してもいい?」というカジュアルな表現で、親しい間柄でよく使います。
フレンドリーなアメリカ人は、それほど親しくない間柄でも「〜してもいいですか」という感覚で使うことがあります。
Could I...?とMay I...? は「〜してもよろしいでしょうか」という丁寧な表現で、ビジネスシーンでよく耳にします。
いずれも、...には動詞の原形がきます。
これらは、「援助の申し出」をするときにも使います。
Could I carry that bag for you?(バッグをお持ちしましょうか)という具合です。May I help you?(お手伝いいたしましょうか)はすでにおなじみですね。
一方、Can you...?、Could you...?、Would you...?は、主語がyouになっていることからもわかるように、「〜してくださいませんか」と依頼するときに使います。
Can you...?は親しい間柄で使うと「〜してくれる?」というくだけた響きになりますが、アメリカ英会話では「〜してくれますか」くらいの感覚で使うこともあります。
Could you...? とWould you...?は「〜してくださいませんか」という丁寧な表現です。
ネイティブの英語会話ではどれもよく使われるので、親しい間柄ならCan、かしこまった状況ならCouldやWould、May、というように使い分けるとよいでしょう。
また、軽い内容の許可や依頼(電気をつけるなど)ならCan、多少負担のかかる内容(仕事を休む、車で送ってもらうなど)ならCouldやWould、Mayを用いる、という使い分けをしてもいいですね。
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(Q220)日曜大工についての表現を教えて
日曜大工の表現で質問があります。
石原先生の『英語で日記を書いてみる』(ベレ出版)にはputter around the houseとありましたが、putterの意味は「ぶらぶらしている」と英語辞書にあり、あまりピンときません。
I did some home carpentry and made a box.とか、Sunday carpenteringなどのほうが理解しやすいのですが。
「久しぶりに日曜大工をした」や「日曜大工で○○を作った」と言うとき、初級者にはどんな表現が適当でしょうか。
(茨城県 yamajiさん)



「日曜大工」には、home carpentryやdo-it-yourselfがよく使われます

拙著をお使いくださり、ありがとうございます。
「日曜大工」に関する表現で理解しづらい個所があったとのこと、この場をお借りして、説明不足をおわびいたします。
putterの意味は「ぶらつく」などと英会話の辞書に載っているため、「日曜大工」とはかけ離れた感じがしますが、英英辞典のCobuild English Dictionary for Advanced Learnersには、If you putter around, you do unimportant but quite enjoyable things, without hurrying.と載っています。
これを訳すと、「putter aroundとは、重要ではないけれど楽しいことをのんびりすること」となります。
つまり、putter around the houseは、「家にいて趣味的に(気が向くままに)雑事をすること」を指し、日曜大工のイメージに近くなります。
ちなみに、putter around the gardenだと「庭いじりをする」となります。
初級者の方にはちょっと難しかったですね。
yamajiさんが提示してくださったI did some home carpentry and made a box.は正しい表現です。
Sunday carpentryもOKですが、home carpentryやdo-it-yourselfがよく使われます。
「久しぶりに日曜大工をした」は、I enjoyed doing some home carpentry for the first time in ages.と表現します。
for the first time in agesで「久しぶりに」という意味です。
「日曜大工で○○を作った」は、上記のI did...and made a box.のboxを入れ替えて使いましょう。
また、「日曜大工」という表現にこだわらず、I enjoyed making a box.と表現してもいいですね。
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(Q221)「……したことがある」「……した経験がある」という意味の英語会話表現を教えて
・「彼は走り幅跳びで優勝したことがある」と「彼は走り幅跳びで優勝者になったことがある」という2つの英語表現を教えてください。(東京都 tosiさん)
・「海外で生活した経験がある」と言いたい場合、I have lived abroad.以外に、experienceを使ってI have experienced living abroad.と言うでしょうか。
(和歌山県 シーザーさん)



基本的に英語では、「経験」は現在完了形で表すことができます

tosiさん、シーザーさんのいずれも「経験」の表現に関するご質問ですね。
基本的に、経験は現在完了形(have/has+過去分詞)で表すことができます。
よって、「彼は走り幅跳びで優勝したことがある」はHe's won a long-jump championship.、「彼は走り幅跳びで優勝者になったことがある」は、He's been a long-jump champion.と言います。He'sはHe hasの短縮形です。
championshipは「優勝」、championは「優勝者」という意味で、championをwinnerにしてもOKです。
「海外で生活した経験がある」はI've lived abroad.と言います。
I've experienced living abroad.という文をご提示いただきましたが、これは文法的に誤りではないものの、あまり自然とは言えません。
experience(……を経験する)は、苦境や困難な状況、恐怖やスリルなどの感情について用いるのが一般的だからです。
現在完了形を使わずに、I used to live abroad.(以前、海外に住んでいた)と表現してもいいですね。
<used to+動詞の原形>で「以前は……していた」という意味です。
また、I lived abroad in my childhood.(子どものころ海外に住んでいた)のように、in my childhood(子どものころ)や10 years ago(10年前)などの「過去の時」を表す語句を用いれば、単なる過去形で表現することもできます。
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(Q222)海外の有名人に偶然遭遇したとき、どう声を掛ければいい?
先日旅行中に海外の有名人に偶然遭遇したんですが、英語で、何と声を掛けたらいいかわからず、思わずHi, XXX!と呼び掛けてしまいました。
笑顔で接してくださいましたが、これって失礼ですよね。
こんなときはどう言えばいいのでしょうか。
「○○さんですよね」などという意味の適切な英会話フレーズを教えてください。
(愛知県 マッキーさん)



「○○さんですよね」という表現は、自分の確信の度合いによって使い分けましょう

旅行中に有名人と遭遇?! 思い出に残る経験をされましたね。
英語圏にはフレンドリーな人が多いので、Hi, XXX!と声を掛けても、日本人が思うほど失礼な響きにはならないので大丈夫ですよ。
相手の方もうれしかったと思います。
 ご質問の「○○さんですよね」は、確信の度合いによって次のように使い分けます。
おそらく間違いないだろうという場合は、Excuse me, you're XXX, right?と表現します。最後の..., right?は、確認するときの「……ですよね?」という意味です。
人違いかもしれないけれども声を掛けるという状況なら、I'm sorry if I'm wrong, but are you XXX?(間違っていたら申し訳ないのですが、○○さんでしょうか)と言うと失礼になりません。
相手が有名人だとわかったら、I'm a big fan of yours.(あなたの大ファンです)と付け加えると、喜んでもらえるでしょう。
運がよければ、May I ask you for your autograph?(サインをお願いできますか)や May I shake hands with you?(握手していただけますか)といった要望にも応えてくれるかもしれません。
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(Q223)I'm worried...は「……が心配だ」ではなく「……が心配だった」という意味では?
石原先生の『新・英語日記ドリル』で日記を書いています。
Day 6にI'm worried...という表現が出てきますが、これはなぜworryではないのですか。
このままでは、「……が心配だ」ではなく「……が心配だった」になるような気がします。
(埼玉県 かおりさん)



worriedは動詞worryの過去形と思えるかもしれませんが、実は形容詞なんです

『新・英語日記ドリル』を使ってくださっているとのこと、ありがとうございます。
この本のDay 6でご紹介したI'm worried...(……が心配だ、……ではないかと心配だ)に関して、worriedだと過去の意味になるのではないかというご質問ですね。
 worriedは-edで終わっているため、一見worry(動詞)の過去形と思えるかもしれませんが、これは動詞ではなく、「心配して」という意味の形容詞なんです。
よって、「心配している」はI'm worried.、「心配していた」ならI was worried.のように、be動詞で時制を区別します(worriedの形は変えません)。
わかりやすくするために、busy(忙しい)という形容詞を使って説明しましょう。
英語会話で「忙しいです」はI'm busy.、「忙しかったです」はI was busy.と表現します。
ほら、busyの形は変えず、be動詞で現在のことか過去のことかを区別しているでしょう?
 worriedもbusyと同じように使います。
 ちなみに、Day 5のexcited、Day 8のsurprised、Day 9のdisappointedも-edで終わっていますが、worriedと同じく形容詞です。
一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q224)知人から「離婚した」と聞いたとき、自然な応答の仕方を教えて
アメリカ人の方から「離婚した」とうかがったことがあります。
このようなとき、英会話では、どのように返答するのが最も自然でしょうか。
事情があって前向きな結論だった場合などは、I'm sorry to hear that.だけでは単純すぎる気がします。
(神奈川県・まゆりんさん)



相手との関係や離婚の状況によって、かける言葉を選びましょう

離婚した人、失恋した人、試験に落ちた人などには、かける言葉を選びますね。
ましてや英語で言うとなると、自分の気持ちがきちんと伝わるかどうか心配になることもあるでしょう。
離婚した人に対して、I'm sorry to hear that.(お気の毒です)と言うのは正解です。
これだけでは淡々としすぎかなと思ったら、Are you feeling OK?(大丈夫ですか)と気持ちが落ちついてきたかどうかを確かめたり、I'm sure you've been through a tough time.(いろいろと大変だったことでしょうね)と同情の気持ちを表したりするのもよいでしょう。
離婚が前向きな結論だった場合は、I'm sure you made the right decision.(正しい決断をなさったと思います)と言ってあげると、相手は心強いと思います。
そういえば、離婚を考えていると生徒さんに打ち明けられたことがありました。
数年後、やっと離婚できたと報告してくれたとき、Am I supposed to say, "Congratulations?"(「おめでとう」と言うべきかしら)と尋ねると、Yes, I'm happy.という返答でした。
相手との関係や離婚の状況によっては、このような言葉をかけるのもアリですね。
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(Q225)「どちらが好きですか」をWhich do you like?と言うだけではNG?
「どちらが好きですか」と言いたいとき、Which do you like?と言うだけではダメですか。
比較の勉強をしていたら、「最後に必ずbetterがきます」と書いてあるのを見つけましたが、比較でなければいいのですか。
答え方も、I like...でbetterをつけなくてもいいように思うのですが。それとも、whichを使ったら比べることになるのでbetterはつけなければいけないんでしょうか。
また、betterの品詞が何になるかも教えてください。
(佐賀県・クッパさん)



「どちらの方が好きですか」と言いたいなら、英会話では、比較級を用いるのがよいでしょう

まず、日本語の意味を明確にする必要がありますね。
「どちらが好きですか」という質問に対しては、「好き」なものを選んで答えます。
選ばなかった方は好みではない可能性もあるわけですね。
「どちらが好きですか」の意味するところが「どちら(の方)が好きですか」の場合は、両方とも「好き」という事実の下、「どちらの方が、より好みですか」という比較の意味になります。
例えば、日本酒もワインも両方好きだと言う人にWhich do you like?(どちらが好きですか)と尋ねるのは不自然で、この場合はWhich do you like better?(どちらの方が好きですか)としなければなりません。
答えるときも、I like wine better.(ワインの方が好きです)のように比較級を使って表現します。
I like wine.だと「ワインが好きです」となり、日本酒は好きではないような響きになってしまうからです。
ちなみに、このbetterは副詞です。
別の例を挙げましょう。
写真に2人のきれいな女性(AさんとBさん)が写っているとします。
これを見て、A is pretty.(Aさんはきれいですね)と言うとBさんはきれいではないことを暗示しかねません。
しかし、A is prettier.なら「(Bさんもきれいだけれど)Aさんの方がきれいですね」となり、2人ともきれいであることを表現できます。
このように、英会話では、比較級は「両方とも○○だけれど、一方の方がもう一方よりもっと○○」であることを表すので、やはりbetterやprettierなどの比較級を用いるのが正しいと言えるでしょう。
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(Q226)英語で授業を受けているとき、先生の発言を確認する表現を教えて
私は大学生で、授業はほとんど英語で行われます。
先生に質問をされた場合、大体のことはわかっていても不安で確認したいときに、You mean...,と切り出せばいいことは知っているのですが、その続きが言えません。
例えば、「38ページを読めばいいのですね」はどう言えばいいですか。
教えてください。
(京都府・CINDYさん)



英会話で、相手の言ったことを確認したり、念を押したりするYou mean, ...?を使ってみましょう

確かに、英和辞典にはYou mean, ...?の意味しか載っていないことが多いので、使い方に戸惑ってしまうかもしれませんね。
You mean, ...?はDo you mean, ...?のDoを略した形で、「(あなたが意図するのは)……ということですか」という意味です。
相手の言ったことを確認したり念を押したりするときに使います。
「……」には確認したいことを入れましょう。
授業中、先生に「38ページを読めばいいのですね」と確認するときは、You mean, I should read page 38?やYou mean, I have to read page 38? などと言います。
ただし、これは先生の指示がわかりづらく、「先生の意図するのは〜のことですよね」と発言内容を明確にする状況で使うのが自然です。
例えば、今37ページの勉強をしていて、先生がCan you read the next page?(次のページを読んでください)と言った場合、the next pageが38ページを指しているのかどうかを確認するときなどに使うとピッタリです。
Can you read page 38?(38ページを読んでください)と言われた場合は、…, right?(…ですよね?)を使って、I should read page 38, right?やI have to read page 38, right? などと言った方がよいでしょう。
最後のright?は「(……ということで)正しいですよね」という意味です。
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(Q227)単語のつづりや発音、意味がわからないときの調べ方を教えて
(1)suddenlyの読み方を教えてください。
またその意味は何ですか。
(2)「しっと深い」はどういうつづりですか。
辞書で探しても見つかりません。
〜eyedとなるらしいのですが、「〜」の部分がわかりません。
(3)作曲家のベートーベンやブラームスなど、英語圏出身でない人たちの名前は、英語ではどう発音しますか。
その調べ方も教えてください。
(広島県・Romiさん)



英和辞典や和英辞典、電子辞書、ウェブ辞書などを使ってみましょう

まずは、1つ目のご質問から。suddenlyは「サドゥンリー(サを強く言う)」と発音します。
「急に、いきなり」という意味です。
発音記号がわからないと、単語の読み方に悩みますよね。
発音記号を勉強して正しい発音を身につけるのが大切なのは言うまでもありませんが、手っ取り早い方法として、中学生用(初心者用)の英和辞典や新型の電子辞書を利用することをおすすめします。
中学生用の英和辞典には、読み方がカタカナで書いてあるものもあります。
また、最近は、英単語の発音を音声で教えてくれる電子辞書もあるので、これらを利用するのもいいですね。
2つ目の「しっと深い」はgreen-eyedと言います。
シェークスピアがgreenをしっと心の色として表現したのが始まりだとか……。
「しっと深い」のように知りたい単語の意味がわかっている場合は、和英辞典(できれば掲載単語数の多いもの)で引くと該当する英語表現が載っています。
また、〜eyedのように語句の一部がわかっている場合は、わかっている部分を英和辞典で引くと熟語や慣用表現に出合えることもあります。
ほかに、電子辞書の英和成句検索やウェブ辞書(アルクのウェブサイトの「英辞郎 on the Web」ほか)などでeyeと入れて検索すると、関連表現の一覧が見られますよ。
英語圏出身でない人の名前についてですが、ベートーベンはBeethoven(ベイトゥヴン[ベを強く言う])、ブラームスはBrahms(ブラームズ[ラーを強く言う])と発音します。
これらは、掲載単語数の多い和英辞典で調べられるケースが多く、つづりがわかったらそれを英和辞典で引くと発音記号が確認できます。
国語辞典につづりが書いてあることもありますよ。
また、インターネットの検索サイトを利用するのも手ですね。
発音の仕方については、今回1つ目の質問に対する回答を参照してください。
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(Q228)takeとbringの使い分け方を教えて
takeとbringの使い分けがよくわかりません。
ある英語本では、takeは「持って行く」、bringは「持って来る」とありましたが、ネイティブの人でも「傘を持って行く」と言うのに、I will bring an umbrella.と言っていました。
どのように使い分けたらよいのでしょうか。
(兵庫県・なおこさん)



takeとbringの違いは「どこへ持って行くのか」によります

takeとbringの違いは、単純に「持って行く」「持って来る」という訳の差ではなく、どこへ持って行くのかによります。
bringは、話し手または聞き手のところへ物を持って行く[人を連れて行く]、takeは、話し手または聞き手とは別のところへ物を持って行く[人を連れて行く]ことを表します。
例えば、なおこさんに息子さんがいるとしましょう。
その息子さんを近くに住むお母さんのところに預けて、一人で外出する状況を想像してください。
お母さんに電話して、「1時に息子を連れて行くわね」と言う場合は、I'll bring my son at one.と表現します。
聞き手であるお母さんのところに息子さんを連れて行くからです。例を変えて、外出先に息子さんも一緒に連れて行こうと考えているとしましょう。
そのことをお母さんに電話で話す場合は、I'll take my son with me.と表現します。
聞き手であるお母さんとは別のところに息子さんを連れて行くからです。
ご質問のI will bring an umbrella.は、「傘を持って行く」という状況でネイティブの方が使っていたとのことですが、上記の説明から、ネイティブの方が聞き手に対して電話などで、「傘を持って(そちらへ)行くからね」というイメージで使ったのではないかと推測できます。
bringとtakeの違い、おわかりいただけましたか?
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(Q229)自分の仕事を紹介するときの表現を教えて
私は派遣社員として、受発注や電話対応、簡単な経理事務を担当しています。
役職はもちろん、小さな営業所なので部署もありません。
いつもはI am a temporary employee.と言ってから、会社がどんなものを売っているかという説明を少し加えるだけです。
自分の仕事を紹介するときの英会話表現を教えてください。
(静岡県・m'sさん)



英語では、どんな仕事をしているかを伝えることが大切です

自分の職業を英語で説明できるようにしておくのは、とてもよい心がけですね。
日本では職業について聞かれると、「会社員です」や「パートをしています」のように答えることが多いため、これを直訳して、I'm a company worker.やI have a part-time job.などと言ってしまいがちです。
m'sさんのI'm a temporary employee.(派遣社員です)もそうですね。
しかし、これだけではどんな仕事をしているのかが伝わりません。「職業のことをあまり話したくないのかな?」と思われてしまうことさえあります。
英語では、どんな仕事をしているのかが伝わるように話すことが大切です。
例えば勤務先を答える場合は、I work for 〜.(〜に勤務しています)を使います。
誰もが知っている会社の場合は、I work for Honda.(ホンダに勤務しています)のように〜に会社名を入れ、そうでない場合は、I work for a travel agency.(旅行代理店で働いています)のように「a+何の会社<店>か」を入れます。
仕事の内容は、英語会話では、具体的な動詞を使って表すとよいでしょう。
I sell cars.(車の販売をしています)、I repair cars. (車の修理をしています)という具合です。
また、I'm in the sales department.(営業部で働いています)やI'm in the general affairs department.(総務部で働いています)のように、部署名を言ってもいいですね。他に、I'm a nurse.(看護師をしています)やI'm a librarian.(図書館員をしています)のように、職種を使って表現することもできます。
このように表せば、どんな仕事をしているのかが伝わりやすくなりますね。
m'sさんの場合は、I work in a small office. I place and receive orders, answer the phones, and so on.(小さな営業所で働いています。
受発注や電話の応対などをしています)と表現するとよいでしょう。
英語会話では、派遣社員であるかどうかは、言わなくてもOKです。
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(Q230)英語会話では、Just like you.は、I like you.とは意味が違う?
アメリカ人の彼がときどき、Just like you.と言います。
これって、I like you.とは意味が違うんでしょうか。
(神奈川県・apさん)



違います。
Just like you.のlikeは前置詞、I like you.のlikeは動詞です

はい、Just like you.とI like you.は意味が異なります。
私たちにおなじみのlikeは、「〜が好き、〜を好む」という意味(動詞)で、I like you.(君のことが好きだよ)のlikeはこの意味で使われています。
一方、Just like you.のlikeは動詞ではありません。
どのような状況でこの表現を言われたかにもよりますが、「〜に似た、〜のような、〜らしい」という意味(前置詞)で使われていると考えられます。
例えば、ある女性について彼が、She's pretty.(彼女はきれいだよ)と話していたとします。
この発言に「誰みたいな感じ?」と尋ねて、(She's) Just like you.という答えが返ってきたら、「まさに君のようにね」という意味です。
また、あなたの言動について、(It's) Just like you.と言われた場合は、「君らしいね、いかにも君のやりそうなことだ」といったニュアンスになります。
英語会話では、ほかにも、likeは、例を挙げるときに使って「例えば〜のような」という意味になったり、likes and dislikes(好き嫌い)という意味の名詞にもなったりします。
一緒に覚えておきましょう。
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(Q231)「そうだと思います」という意味のI think so.以外の言い方を教えて
外国人の方に質問されたときに「そうだと思います」と答えたいのですが、いつもI think so.としか言えません。
英語会話では、ほかに言い方はありますか。
(愛知県・みーさん)



I guess so.などいくつかありますが、状況によって使い分けましょう

表現にバリエーションを加えたいと思うようになったら、英会話に慣れてきた証拠。
いいことですね。I think so.(そう思います)はネイティブスピーカーもよく使うので、この表現はこれからもぜひ使ってください。
アメリカ英語では、thinkの代わりにguess([ゲス]と発音)もよく使われます。
時には、I think so.の代わりにI guess so.と言ってみてもいいですね。
このとき、自信がありそうな声で言うのがポイントです。
なぜなら、guessには「推測する」という意味があるため、自信がなさそうにI guess so.と言うと、「おそらくそうだと思いますが(何とも言えません)」というニュアンスになってしまうからです。
また、特に根拠があるわけではないけれども「そう思う」と言いたいときは、I suppose so.と言います。supposeは[サポゥズ]と発音します。
このほか、相手の意見に同意する状況なら、I agree.(私もそう思います、賛成です)と言うのもいいですね。
また、「私は〜だと思うが君はどう思う?」などと聞かれた状況なら、You're right.(あなたが正しいと思います、私もそう思います)と答えてみましょう。
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(Q232)目上の人にお礼を言うとき、失礼にならない表現を教えて
かなり目上の方からアドバイスを頂き、それによってとてもやる気が出たとお礼を言いたい場合、英語会話では、どう表現したらよいのでしょうか。
Thank you very much for your good advice. It motivated me to study hard.という言い方は失礼に当たりますか。
inspireを使っても失礼になりませんか。
(神奈川県・けろろさん)



目上の人にそう言っても、まったく失礼ではありません

Thank you very much for your good advice. It motivated me to study hard.(よいアドバイスをありがとうございました。
一生懸命勉強しようとやる気になりました)は十分丁寧で、目上の人に使ってもまったく失礼ではありません。
感謝の気持ちややる気になったことをより強調したければ、goodをwonderful(すばらしい)やthe most instructive(大変ためになる)などの形容詞に変えるといいですね。
また、motivatedの前にreally(本当に)を加え、hard(一生懸命に)をharder(これまで以上に一生懸命に)に変えて、It really motivated me to study harder.とすると、アドバイスがきっかけで、かなりやる気になったことを伝えられます。
motivatedの代わりにinspired(〜の意欲をかき立てた)を使っても失礼ではありません。
 英語は、依頼や申し出をする場合を除き、日本語ほど上下関係によって表現を変えることはしません。
仮にあまり丁寧でない言葉を使ったとしても、言い方や顔の表情から気持ちがきちんと伝わるので、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。
アメリカをはじめ、英語を母語とする国や地域では、いろいろなバックグラウンドを持った人が集まって生活を共にしています。
コミュニケーションを図る上で英語は必要ですが、完ぺきな英語でなければならないと考える人はそれほど多くありません。
どんな言葉を使うかより、“心”を込めることのほうが大切です。
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(Q234)動名詞の前につくnotの使い方を教えて
私の好きなThe OffspringというバンドのAll I Wantという歌の中に、Cause I'm sick of not living to stay aliveという歌詞があります。
「ただ生きるための生活は嫌になった」という意味らしいのですが、この位置にくるnotの使い方がよくわかりません。
英会話でもこのようなnotの使い方をするのでしょうか。
(東京都・S・Tさん)



英会話でもよく登場し、「〜ではないこと」という意味になります

私たちが日ごろ目にするnotは、I'm not〜やI don't(=do not)〜などのように動詞を否定することが多いため、I'm sick of not living〜に見られるnotの位置に違和感があるかもしれません。
ですが、このようなnotは会話でもよく登場します。
 Cause I'm sick of not living to stay aliveを理解しやすくするために、前から少しずつ訳していくことにしましょう。
まず、CauseはBecause(〜だから)のことです。
発音したときにBeの部分が聞こえにくくなることから、単にCause(正しくは、'Cause)と書くことがあります。
I'm sick of〜は「〜にはうんざりだ」という意味で、〜には「うんざりしているもの、こと」が続きます。
ここではnot living to stay aliveとなっていますが、not livingは「生きて(生活して)いるのではないこと」、to stay aliveは「イキイキとした状態を保つために」が直訳です。
これでこの部分は「イキイキとした生活を送っているのではないこと」となり、全体では「活力のない生活にはうんざりだから」「ただ生きるための生活は嫌になったので」といった意味になるのです。
 このように、notは名詞句(動名詞やto不定詞を含む)の前につけて、「〜ではないこと」という意味を表すことがよくあります。
例えば、I decided not to go.は「行かないことに決めた」という意味ですが、I didn't decide to go.とすると「行くことには決めなかった」となります。
notの位置によって全体の意味が異なるので注意しましょう。
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(Q235)援助を求めたり、「お願いがあるのですが」と言いたいときに使える英語会話表現は?
相手に援助を求めるときはどう言えばいいですか。
(沖縄県・かーすーさん)



「お願いがあるのですが」と言うとき、Would you do me a favor?とCan I ask you a favor?はどちらも同じように使えますか。
また「旅行をしている間、私の犬の世話をしてください」と言うときは、Please look after my dog while I'm traveling.とPlease look after my dog while I go on my traveling.のどちらも同じように使えますか。
状況や相手によって、表現の使い分けが必要です

援助を求める英語会話表現と言っても、状況や相手によって使い分けが必要です。
一般的にはCan you help me?(手伝ってもらえますか)と言いますが、どちらかというとカジュアルに聞こえるので、知らない相手にはCould you help me?(手伝っていただけますか)と言うほうがよいでしょう。
ビジネスなどでは、I'd appreciate it if you could help me.(ご協力いただければありがたく存じます)とかなり丁寧に頼むこともあります。
海でおぼれかけている人が「助けてー」と言う場合などは、Help!がベスト。
緊急の場合は動詞で始めればOKです。
「お願いがあるのですが」と言う場合、Can I ask you a favor?は「お願いをしてもいいですか」、Would you do me a favor?は「お願いを聞いていただけますか」というニュアンスで、どちらも頼み事をする際の前置きとして同じように使うことができます。
英語会話では、この2文では後者のほうが丁寧ですが、前者のCan IをCould IやMay Iにすれば丁寧さの度合いが上がります。
 また、「旅行をしている間、私の犬の世話をしてください」は、Please look after my dog while I'm traveling.が正しい表現です。
while I go on my traveling(正しくはwhile I go on a trip)は「旅行先に向かっている間」という意味なので、不自然です。
「旅行をしている間」とするには、while I'm travelingやwhile I'm on my tripなど、be動詞を使いましょう。
ちなみに、ネイティブスピーカーはよく、Would you look after(=take care of) my dog while I'm away?(出かけている間、私の犬の世話をしてもらえますか)と言ったりします。


■英語会話では、■英会話では、■英語では、■■con■■

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(Q236)発音のコツ、英語と日本語の違いを教えて
私は小学5年生です。今「総合」の授業で英会話の勉強をしているのですが、自己紹介やあいさつをするときに、伸ばす音や詰まる音の発音の仕方がよくわかりません。コツを教えてください。もう1つは、英語と日本語の違いです。どこがどのように違うから難しいのか知りたいです。
(香川県・ひなのさん)
伸ばす音、詰まる音に関する注意点はいくつかあります

伸ばす音に関する注意点はいくつかありますが、例えば、My name is Hinano. I like chocolate cake.(名前はひなのです。チョコレートケーキが好きです)と言うとしましょう。そのときのname(名前)やcake(ケーキ)は、[ネーム] や [ケーキ]などと音を伸ばしっぱなしにするのではなく、[ネィム] や [ケィク]のように小さな [ィ] を加える感じで発音すると英語らしくなります。
詰まる音についてですが、単語の最後が b、d、g、k、p、t などで終わっている場合は、これらの音が聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音で言うのがポイントです。例えば、Good morning.(おはようございます)は [グッド モーニング] より、[グッモーニン] と言ったほうが英語らしいですね。
日本語と英語の違いはたくさんありますが、とくに大きな違いと言えば、文を作るときの単語の並べ方です。英語では「誰が」「どうした」「何を」「どこで」「いつ」のような順番で単語を並べていく習慣を身につけましょう。また、日本語では主語(「私は」や「あなたは」などを表す言葉)を言わないことが多いのですが、英語では省略しないことも一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q237)「駅からタクシーで1メーター」を英語で言うと?
日本語で距離を説明する際、「駅からタクシーで1メーター」と表現することがあります。これを英語ではどのように言いますか。
(神奈川県・すももさん)
「1メーター」は「基本料金内である」という意味なので、そこから表現を考えましょう

簡単そうに見える日本語でも、英語に直そうとすると戸惑ってしまうことってありますよね。「駅からタクシーで1メーター」もその1つ。「1メーターってどう表すのかな」と迷ってしまいます。ここでの「1メーター」は「基本料金内である」ことを指しているので、It's within the base fare from the (train) station by taxi.と表します。withinは「〜の範囲内」、base fareは「基本料金」という意味です。
ほかにも、距離を説明する際に使える表現をいくつかご紹介しておきましょう。例えば、「ここから3キロくらいのところにあります」はIt's about 3km from here. と言います。「その病院は、ここから車で15分のところにあります」なら、The hospital is 15 minutes ride from here.となります。この場合の「車で」はride(乗ること)を用いて表していますが、The hospital is 15 minutes from here by car.と表現することもできます。「家から歩いて行ける距離のところに勤務しています」なら、I work within walking distance of my house.、「ここから〜まではどのくらいの距離ですか?」は、How far is it from here to 〜?と尋ねます。一緒に覚えておきましょう。
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(Q238)聞き取りで英語を英語のまま理解できるようになるには、どうしたらいい?
英語を聞き取るとき、いちいち単語や表現を日本語に直してしまう癖が抜けず、長い文章になると途中でついていけなくなります。英語を英語のまま理解できるようになるには、どうしたらいいですか。
(海外・ユカタンさん)
シャドーイングやスラッシュリーディングを取り入れてみましょう

私たちの多くは、英文を日本語に正しく訳す教育を受けてきたため、英語を聞き取る際にも日本語に直してしまう癖が抜けない人が少なくありません。この方法がダメだとは言いませんが、これに慣れてしまうと、ネイティブスピーカーの速い英語で“置いてきぼり”をくい、途中で理解できなくなってしまいます。
 それを回避するには、英語教材用CDなどを使って、英語のシャワーを浴びることがよいとされています。ですが、知らない単語が多いものを聞いても理解できないので、文字で書かれた英語を見たときに理解できるレベルのものを何度も聞く練習をしましょう。少し難しいな、と感じたら、文字を見ながらCDと一緒に読む練習をしてからリスニングに入りましょう。このとき、日本語に訳そうとするのではなく、聞いた内容をイメージすると効果的です。慣れてきたら、シャドーイング(聞いた直後にまねして言う練習法)を取り入れます。英語を英語のまま理解できるようになったら、別の教材にトライしましょう。CDと一緒に読んだり、シャドーイングをしたり……といった勉強は、日本語に訳す暇を与えないため、次第に英語脳(英語を英語で理解できるようになること)になっていきます。
 日本語で意味を確認しないと不安という人は、スラッシュリーディングをしてみてはいかがでしょうか。英語を意味のかたまりごとに前から理解していく方法です。例えば、I think (私は思う)/one of the reasons(理由の1つ)/why he's improved(どうして彼は上達させた)/his English(英語を)/so quickly(そんなに早く)/is that he's not afraid (彼は恐れていない)/of making mistakes.(間違えること)という具合です。この練習法なら、英語を見たり聞いたりしながら意味を理解することができます。
 どの方法でも、単語を知らなければ意味を理解するのは困難です。語彙を増やす努力もお忘れなく。
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(Q239)beingの用法を教えて
beingの用法がよくわかりません。教えてください。
(神奈川県・英語に苦労のシニアさん)
まずは「〜であること」という意味の用法をマスターしましょう

確かに、beingってイマイチ使い方がわかりづらいですよね。でも、見た目から、be動詞に関係する単語かな?と推測できれば、すでに半分は理解できたことになりますよ。
beingはbe動詞の-ing形で、このbeはbe動詞(is、am、are、was、were)の原形です。-ing形の用法の1つに、「〜すること」という意味があり、beingも「〜であること」といった意味で使われます。
一般動詞の例から見てみましょう。例えば、I like eating.は「食べることが好きです」となります。Helping each other is important.は「助け合うことが大切です」という意味です。これらの下線部にbeingを使った表現を用いると、例えば次のようになります。I like being busy.(忙しくしていることが好きです)、Being kind to others is important.(他人に親切にすることが大切です)。このように、「〜であること、すること」という意味の名詞を作る働きをするのがbeingです。
また、The new school is being built.(新しい学校が建設されています)のように受け身の進行形で使ったり、He's being kind.(彼は(今)親切にしているだけです<いつもは親切ではない>)のように、be動詞を使った文の進行形として使ったりすることもあります。ですが、この2つは用法が難しいので、まずは、「〜であること」をマスターしましょう。
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(Q240)go visitやcome seeのように使う動詞はほかにもある?
I go visit you in Japan.やWe'd like to come see you.のように、動詞を2つ続けて使用する例を見かけます。toを省略しているのだと思いますが、このように使う動詞にはほかにどんなものがありますか。また、書く場合、話す場合のいずれでも使われるのでしょうか。
(茨城県・yamamichiさん)
このように使用するのは、基本的にgo 〜とcome 〜です

「〜しに行く」「〜しに来る」は、go and 〜やcome and 〜と表します(〜は動詞の原形)。これは、go to 〜やcome to 〜よりもくだけた言い方です。アメリカ英語では、さらにくだけてgo 〜やcome 〜と表現することがよくあります。
 ご質問のgo visitやcome seeも例外ではなく、go and visitやcome and seeのandが落ちた形です。ただし、日本語では「行く」となっていても、聞き手のところへ行く場合はcomeを用いるので、I go visit you in Japan.はI'll come visit you in Japan.(あなたに会いに日本へ行くよ)と表現するのが正しい文です。
 このように動詞が2つ続くパターンは、基本的にgo 〜とcome 〜です。〜には、visit、see、meet、get、buy、ask、check、eat、talk、have、do、makeなどが続くのが一般的です。これらはくだけた言い方なので、親しい間柄での会話で用いるのはOKですが、フォーマルな状況や文書などではgo and 〜やcome and 〜と略さないで表現するほうがよいでしょう。
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(Q241)肯定文ではsome、疑問文や否定文ではanyのはずなのに、なぜif you have any questionsはOK?
anyの使い方について質問があります。anyは疑問文や否定文で使うと習いましたが、if you have any questionsと言う場合、疑問文でも否定文でもないことがあると思うのですが。
(海外・aymさん)
疑問文か否定文かだけで判断するのは好ましくないですね

基本的には、疑問文や否定文ではanyを使い、肯定文ではsomeを使います。ですが、このルールに当てはまらない場合もあるので、疑問文か否定文かという理由だけで判断するのは好ましくないですね。ifを使った文もその1つ。If you have any questions, feel free to ask me.(質問があったら遠慮なく聞いてくださいね)は肯定文ですが、ifに続く文では、someではなくanyを用いるのが一般的です。
 また、相手の答えがyesになるだろうと予測できる疑問文では、anyではなくsomeを使います。例えば、鏡を見ながら目をこすっている相手に「目に何か入ったの?」と聞く場合は、Do you have something in your eye?となります。
 ほかに、人に物を勧めたり、許可を得たりするときにもsomeを使います。Would you like some coffee?(コーヒーはいかがですか)、Can I have some water?(水をもらえますか)という具合です。一緒に覚えておきましょう。
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(Q242)Whyで始まる疑問文の文末のイントネーションを上げたら、ニュアンスが変わる?
学校で「Why〜?やHow〜?の疑問文は文末のイントネーションを下げて発音する」と習いましたが、疑問文だと思うとつい文末を上げて言ってしまいます。文末を上げるか下げるかで、ニュアンスに違いが出てきますか。
(岡山県・ろみさん)
イントネーションを上げても、ニュアンスは変わりません

疑問文は、Yes/Noで答えられる質問は文末を上げて、WhyやHow、Whereなどの疑問詞で始まる質問は文末を下げて発音するのが基本ルールです。例えば、Do you like dogs?(犬は好きですか)などは上がり口調に、How old are you?(おいくつですか)などは下がり口調にします。でも、Howなどの疑問詞で始まる質問を上がり口調で発音したからといって、ニュアンスが変わったり、誤解を招いたりするようなことはありません。実際、感情の込め方によっては、本来とは異なるイントネーションで尋ねるネイティブスピーカーもいるくらいです。
 ただし、中にはイントネーションでニュアンスが異なる表現もあります。例えば、Really?は上がり口調で言うと「えっ、本当に?」と驚いた感じになりますが、下がり口調だと「へえ、そうなんだ」となり、驚きの度合いが低くなります。また、付加疑問は、下がり口調だと相手の同意を求めている感じに、上がり口調だと実際に質問している感じになります。例えば、It's a nice day, isn't it? (いい天気ですね)はisn't it?を下げて言います。相手に「そうですね」という答えを期待しているからです。一方、Hiroshi is single, isn't he?は、「ヒロシは独身ですよね?」という意味ならisn't he?を上げて言います。ヒロシが独身か否かを知りたくて質問しているからです。
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(Q243)「〜してしまった」は、英語でどう表現すればいい?
「間違えて先月のテキストを持って来てしまった」や「昨日ドラマを見忘れてしまった」など、意図していないのに起こってしまったことを表す「〜してしまった」は、英語でどう表現すればいいでしょうか。
(海外・ゆうきさん)
英語では単に「〜した」と表現し、「〜してしまった」というニュアンスは状況から汲み取ります

日本語の「〜してしまった」は、完了の意味を表すほかに、意図していないことや好ましくない結果について述べる際に用いることがありますが、英語では、単に「〜した」と表現することが少なくありません。「〜してしまった」というニュアンスを含むかどうかは、そのときの状況から判断できることがほとんどだからです。例えば、「先月のテキストを持って来てしまった」は、I've brought last month's textbook.と言います。「昨日ドラマを見忘れてしまった」なら、I forgot to watch the (TV) drama.となります。会話なら、顔の表情や声のトーンなどで「〜してしまった」感がうまく伝わるでしょう。
どうしても、「〜してしまった」を明確に表現したい場合は、「意図したわけではない」という意味を持つ表現を付け加えます。例えば、I've brought last month's textbook by mistake.(間違えて先月のテキストを持って来てしまった)や、I've carelessly brought last month's textbook.(うっかり先月のテキストを持って来てしまった)、I forgot to watch the (TV) drama yesterday. I'm so disappointed.(昨日ドラマを見忘れちゃった。がっかりだな)などです。

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(Q244)「いつも子供がお世話になっています」はどう言う?
子供の塾の先生や夫の会社の上司、親の知り合いなどに会った際、「いつも(私の子供/夫/親が)お世話になっています」などと言いますが、これは英語でどう言うのでしょうか。こういったときに使えるあいさつ表現を教えてください。
(岩手県・ぼんぼんさん)
英語には「お世話になっています」というあいさつ表現がありません

英語には、「いつもお世話になっています」というあいさつ表現がありません。「世話になっている」という概念がないからでしょう。よって、「いつもお世話になっています」という表現にこだわらず、その場に適した挨拶表現に変えたり、伝えたいことを具体的に表したりするのが自然です。
例えば、初めて会った場合なら、Nice to meet you.(はじめまして)が適切です。以前にも会ったことがある相手には、Nice to see you again.(またお会いできてうれしいです)と言いましょう。夫の上司や同僚に対しては、I've heard a lot about you from my husband.(主人からいろいろお話は伺っております)や、My husband always tells me how nice you are.(主人がいつも素晴らしい方だと申しております)などと表現することがよくあります。子供の塾の先生に対するあいさつなら、My son enjoys your class.(息子が楽しんで授業を受けています)と感想を述べたり、How's my daughter doing in your class? (うちの娘は授業中どうですか=しっかり勉強していますか)のように質問したりするといいですね。
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(Q245)「旅行をする」を英語で言うと?
「アメリカ旅行に行きました」や「北海道に行きました」などと言う場合の「旅行に行った」は、went to tripですか。それともwent to travelでしょうか。
(大阪府・TINOさん)
go on a tripと表現するのが一般的です

アメリカや北海道など、旅行した場所について述べるときは、go on a tripと表現するのが一般的です。go to trip(×)やgo to travel(×)としたくなりますが、これは誤りです。これらは「旅行に行く」を直訳したものと思われますが、そもそも「旅行に行く」という日本語が適切ではありません。正しくは、「旅行をする」となります。
 tripはもともと小旅行を指していましたが、現在ではその区別はなく、「旅行」を表す最も一般的な語として使われています。比較的長い旅行にはjourneyを、観光や視察目的のために各地を回る旅行にはtourを用いることもありますが、これらの場合にもgo on a tripで代用することがよくあります。
 「アメリカ旅行をしました」や「旅行で北海道に行きました」と表現する場合は、過去形のwent on a tripに<to+行き先>を続けて、I went on a trip to America.やI went on a trip to Hokkaido.と表します。I went on a school trip to Hokkaido.(修学旅行で北海道に行った)などと応用してもいいですね。
 一方、travelは「旅行する」という意味の動詞として用いるのが一般的で、travel abroad(海外旅行をする)やtravel around the world(世界中を旅行する)などがその例です。場合によっては、air travel(飛行機旅行)のようにほかの語を伴ったり、travel agency(旅行代理店)のように形容詞的に用いたりすることもあります。
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(Q246)gottenの代わりに使われるgotは何?
If I had sat in the shade, I wouldn't have got so burnt.とI asked Tom if he had got my letter.はともに完了形が使われていますが、このgotは何でしょうか。普通はgottenを使うと思うのですが。
(広島県 あかりんさん)
gottenと同じ働きをするもので、gottenと入れ替えが可能です

このgotはgottenと同じ働きをするもので、gottenと入れ替えが可能です。アメリカ英語ではgottenが、イギリス英語ではgotが使われることが多いのですが、最近ではイギリス英語でもgottenが使われるようになってきています。よって、If I had sat in the shade, I wouldn't have gotten burnt.やI asked Tom if he had gotten my letter.とすれば、よりアメリカ英語的になる、ということです。
 ただし、have [has] (〜を持っている)と同じ意味で使われるhave got [has got] には、アメリカ英語でもgotを用います。例えば、 I have a cellphone.(携帯電話を持っているよ)をI've got a cellphone.と言うことはできますが、I've gotten a cellphone.は不自然です。同じように、have to [has to] (〜しなければならない)も、have got to [has got to] と代用でき、この場合もgotを用います。I have to go.(もう行かなきゃ)の代わりにI've got to go.と言うことはできますが、I've gotten to go.は不自然です。ちなみに、have got/have got to のいずれの場合も、haveを「've」と短縮するのが一般的です。
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(Q247)youとIの使い分けについて教えて
普通は主語が自分ならI 〜となりますが、自分が主語のはずなのにYou 〜と言うこともあるようで、どう使い分ければよいのか困惑しています。例えばある児童文学作品で「のどが渇いているんじゃない?」と聞かれた主人公が、I'm very thirsty. Sea water makes you thirsty.と答えていますが、Sea water makes me thirsty.とならないのはなぜですか。またある英語学習誌の中で、警備の厳しい高校に通う女の子が「まるで牢屋にいるみたい」と言う場面でも、I feel 〜ではなくYou feel 〜を使っていました。長年の疑問です。
(鹿児島県 ともすけさん)
youは「あなた、あなたたち」のほかに、世間一般の人を表すことがあります

確かに、自分のことについて述べる場合はIを、相手のことならyouを用いるのがルールですが、英語のyouは「あなた、あなたたち」のほかに、世間一般の人を表すことがあり、その場合、日本語に訳さないのが自然です。世間一般の人を表すyouは特定の人に限ったことではなく、一般的に誰にでも当てはまることについて述べるときに使います。場合によっては、「ほら、わかる(想像できる)でしょ?」といったニュアンスを含むこともあります。
 その児童文学作品の主人公が言ったI'm very thirsty. Sea water makes you thirsty. のI'm very thirsty.は、質問に答える形で主語をIにしていますが、海水がのどをカラカラにさせるのは誰にでも当てはまることなので、続くSea water makes you thirsty. ではyouを用いています。「のどがカラカラです。ほら、海水ってのどが渇くでしょ」というニュアンスです。仮に、I'm very thirsty. Sea water made me thirsty.と言うと、「海水のおかげで喉がカラカラだよ」と理由を強調した感じになります。
 警備の厳しい高校に通う女の子が「まるで牢屋にいるみたい」と言う場面で、I 〜ではなくYou 〜と表現したのも、「想像できると思うけど」といったニュアンスが強いためです。全文で表すと、You feel as if you were in prison./You feel like you were in prison.(インフォーマル)となります。もちろん、主語をIにすることもできます。
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(Q248)「覚えている」と「思い出す」はどちらもrememberでいい? ほか
「覚えている」と「思い出す」はどちらもrememberでいいのでしょうか。日本語だとかなりニュアンスが違うのですが。
(神奈川県 英語勉強中さん)
メールなどで、久しぶりに連絡した友人に「私よ、覚えてる?」と書きたいのですが、It's me!でいいのでしょうか。
(長野県 よちよちさん)
rememberは「覚えている」と「思い出す」のいずれの意味でも使われます

rememberは、「覚えている」と「思い出す」のいずれの意味でも使われます。「思い出す」という意味の場合は、suddenly(突然)、just(ちょうど)、now(今)、sometimes(ときどき)、often(よく)などの言葉と一緒に用いることが多いですね。例えば、I suddenly remembered that I had an appointment with my dentist.(歯医者の予約があったことを突然思い出した)、I often remember my high school days.(よく高校時代を思い出す)という具合です。一方、「覚えている」という場合は、単に「remember+覚えている事柄」の形で用いることが多いのが特徴です。場合によっては、still(今でも)やclearly(はっきりと)などの言葉を伴うこともあります。
 久しぶりにメールや電話をしたり街で出会ったりした友達に、「私よ、覚えてる?」と尋ねる場合は、It's me, Mayumi. Do you remember me?のように言います。It's me,(私よ、)の後に自分の名前を言うほうがよいと思います。メールなどでは、I hope you remember me.(私のことを覚えてくれてるとうれしいな)と表現してもいいですね。
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(Q249)I'm sorry.と言われて、I'm sorry, too.と答えると失礼になりますか?
I'm sorry.と謝られて「私のほうこそごめんね」と言いたい場合、I'm sorry, too.と言うと「謝って当然」という意味になると聞きました。どう言えばいいですか?
(東京都 なっちさん)
ぶっきらぼうな言い方でもしない限り、「私もごめんね」という意味になります

I'm sorry. は「申し訳ありません」「どうもすみません」と謝罪するときの表現としておなじみですが、「気の毒に思う」「残念に思う」という意味もあります。I'm sorry.に対してI'm sorry, too.と返すと「謝って当然」という意味になるのでは?という意見は、「(このような行為を受けて)私も残念に思う→(だからあなたが)謝って当然」という解釈によるものかもしれませんね。でも、よほどぶっきらぼうな言い方をしない限り、I'm sorry, too.は「私もごめんね」という意味として理解されるはずなので、それほど心配する必要はありません。
 「私のほうこそごめんね」のニュアンスを出したいなら、I'm the one who should apologize.と言うのがベストです。このoneはperson(人)のことで、関係代名詞のwhoを用いて「謝罪するべき人は私である」と表現しています。apologizeは[アパロヂャイズ]と発音しますが、難しければI'm the one who should say sorry.と言ってもOKです。<I'm the one who should+動詞の原形>は「〜するのは私のほうです」という意味の構文です。覚えておきましょう。
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(Q250)時間がたつと習ったことを忘れてしまうのですが、どうすればいいでしょう? ほか
長年英会話に時間とお金をかけてきましたが、進歩が感じられません。特に文法と単語は、時間がたつと忘れてしまうことが多いです。すでに30代なので年齢の影響もあるかもしれませんが、語学の習得にはもともとの頭のよさや耳のよさも関係するのでしょうか。
(大阪府 ちゃっきーさん)
留学して6カ月たったところですが、英語があまり上達しません。どうしたら早くうまくなれるでしょうか。
(海外 アメリカさん)
TOEICテストの勉強を自宅で始めたいのですが、教材を選ぶのに困っています。おすすめはありますか。
(広島県 じゅんこさん)
自分のものにするには、習ったことを発信していくことが大切です

まずは、ちゃっきーさんのご質問から。単語や文法は“習っておしまい”では時間と共に忘れてしまいます。自分のものにするには、習ったことを発信していくことが大切! 習った表現を英会話レッスンや英語日記で使ったり、何度も音読練習をするなどして、どんどん発信していきましょう。語学の習得に頭のよさは多少影響するかと思いますが、何よりも大切なのは楽しみながら勉強すること。カラオケが好きなら英語の歌を練習するとか、本が好きなら英語の絵本や日本の物語の英語版を読むなど、自分の得意な方法で力を入れてみると、苦手なことも克服しやすくなりますよ。場合によってはいつもと違う先生のレッスンを受けて、気分をリフレッシュするのもよいかもしれませんね。
 アメリカさんのように留学生活を送っている人は、日本で学習している人に比べて英語に触れる時間がぐっと多いので、実際はリスニング力やコミュニケーション力がかなりアップしていることと思います。英語があまり上達していないというのは、スピーキング力のことでしょうか? スピーキング力をアップさせるには積極性を養うことが非常に大切で、これは海外にいても日本にいても同じです。ネイティブスピーカーと話すことがプレッシャーなら、韓国人やフランス人など、ノンネイティブの人と英語を話す機会を持つとよいでしょう。彼らも英語の学習者なので、完璧な英語でなくても気にならないはずです。慣れてきたら、ネイティブとの会話にチャレンジしましょう。
 じゅんこさんのご質問、「TOEICテストの勉強法」については、模試系の教材をおすすめします。なかでも、解説のポイントが分かりやすいものを選ぶといいですね。TOEICテストでは200問(リスニング100問+リーディング100 問)を2時間で解かなくてはなりません。速いペースで設問に答えていかないと時間がなくなってしまうため、とにかく解答の時間配分に慣れることが大切。本番同様に時間を計りながら模擬テストをし、答え合わせをして解説で重要ポイントを学習したら別のテストに挑戦する――この繰り返しで点数が徐々にアップしていくと思います。回数をこなすと、出題の特徴などが見えてきますよ。

2022年05月10日

(Q251)仮定法過去と仮定法過去完了の違いを教えてください

(Q251)仮定法過去と仮定法過去完了の違いを教えてください
仮定法過去と仮定法過去完了の違いがイマイチつかめません。「もしその荷物が昨日までに届いていたら、それを彼にプレゼントできたのに」と、実際に届いた荷物を目の前にして言う場合は、どちらを使えばいいですか?
(海外 次郎さん)
仮定法過去は現在の事実と反対のこと、仮定法過去完了は過去の事実と反対のことを仮定するときに使います
まず、仮定法過去と仮定法過去完了を整理しておきましょう。仮定法過去は、現在の事実とは反対のことを仮定するときに使い、<If+主語+動詞の過去形, 主語+would/could/might+動詞の原形>で表します。例えば、「(今)彼の電話番号を知っていたら、彼に連絡できるのに(→実際は知らないので連絡できない)」と言うなら、If I knew his phone number, I could contact him.となります。一方、仮定法過去完了は、過去の事実とは反対のことを仮定するときに使い、<If+主語+had+動詞の過去分詞形, 主語+would've/could've/might've+動詞の過去分詞形>で表します。例えば、「(あの時)彼の電話番号を知っていたら、彼に連絡できたのに(→実際は知らなかったので連絡できなかった)」と言うなら、If I had known his phone number, I could've contacted him.となります。仮定法過去完了を用いる場合、2つの事柄(ここでは、電話番号を知らなかったことと連絡できなかったこと)がいずれも過去のことであるのが条件です。
 「もしその荷物が昨日までに届いていたら、それを彼にプレゼントできたのに」の場合、たとえ荷物が目の前にあっても、「昨日プレゼントすることができなかった」と気持ちが過去に向いていれば、If I had received the package by yesterday, I could've given it to him.と仮定法過去完了で表現します。仮に、彼が目の前にいるのに、昨日届くはずの荷物がまだ届いていないとしましょう。この状況で、「昨日までに荷物が届いていれば、今彼にプレゼントできたのに」と言う場合は、If I had received the package by yesterday, I could give it to him now.のように、仮定法過去完了と仮定法過去を混合して表します。


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(Q252)複数の話し相手を指すyou guysやgirlsなどの使い方は?
複数の話し相手を指すとき、you guysやgirlsと言っているのを聞いたことがあるのですが、使い分けが必要ですか。you guysは、すべての状況で使えるのでしょうか。また、「外人」を英語でどう言いますか。foreignerという言葉は失礼で差別的だと聞いたことがあるのですが、本当ですか。
(沖縄県 Minoriさん)
guysは男女を問わず、複数の人を指します
複数の話し相手を指すときに使われる表現には、さまざまなものがあります。かしこまった場で耳にすることが多い、ladies and gentlemen は既におなじみですね。親しい間柄では、you guysやgirlsなどが一般的によく使われます。guysは男女を問わず、複数の人を表します(guyが単数の場合は、He's a nice guy. [彼はいい人です] のように男性にしか使えないので注意)。girlsは複数の女性に対してのみ使います。
「ねえ、みんな」という感覚で複数の相手に話しかける場合は、guysやgirlsを文頭、または、文末に用います。例えば、Guys, are you free tonight? / Are you free tonight, girls?(ねえ、みんな、今夜空いてる?)という具合です。一方、you guys やyou girlsは、you(あなたたち)の代わりに使います。例えば、How are you?(みなさんお元気ですか)でもOKのところ、How are you guys? や How are you girls? と言うことができます。同様に、Are you tired? (みんな疲れていますか)をAre you guys tired? やAre you girls tired? と言ってもOKです。いずれも、対象相手が複数であることを明確にしつつ、親しみを込めた言い方です。
「外人」はforeignerで間違いではないのですが、「よそ者」という響きになることがあるのは事実です。実際、ネイティブスピーカーは日本人ほどこの言葉を使いません。よって、She's a foreigner.と言うより、She's American.(彼女はアメリカ人です)やShe's Chinese.(彼女は中国人です)のように国籍で表現するのが好ましいとされています。国籍が分からなければ、westerner(欧米人)やAsian(アジア人)など、大まかな地域で表現してもよいでしょう。ちなみに、日本語でも「外人」より「外国人」とするほうが適切ですね。

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(Q253)「〜しなければならない」を意味する表現の違いを教えてください
「〜しなければならない」という意味の英語表現は?と尋ねたら、have [has] to〜、must〜、have got to〜、be supposed to〜のすべてが当てはまると言われたのですが、それぞれのニュアンスの違いや使い方を教えてください。
(海外 うみさん)
need to〜とhave to〜には使い方に違いがありますか。you'd better〜とyou should〜の違いも教えてください。
(静岡県 えいさん)
ここでは7つの表現の違いを説明しましょう
「〜しなければならない」を表す表現は複数あります。ニュアンスの違いや使い分けは下記のとおりです。いずれも、〜には動詞の原形が入ります。
■have to〜
(話し手の意思というより)いろいろな要因を総合的・客観的に判断して「〜しなければならない」と言うときに使う。
■need to〜
have to〜よりも少し弱い必要性や義務を表す。会話で好んで使われる。
■have got to〜
会話で好んで使われる表現で、have to〜の代わりに用いられることもあるが、have to〜より強い必要性や義務を表すと考える人もいる。've got to〜と短縮し、got toを[ガラ]のように発音するのが一般的。かなりくだけた会話では、単にgot to〜とすることもある。
■must〜
話し手の主観的判断で「〜しなければならない」と言うときに使う。主語がIやWeの場合、話し手が自分自身に「言い聞かせている」気持ちを含む。
■should〜
善悪を判断したり、その行為を当然すべきと判断したりすることによって「〜しなければならない」と言うときや、「〜したほうがよい」と助言したり、助言を求めたりするときに使う。shouldより少し強い意味で、ought to〜が用いられることもある。ought to〜は、社会的習慣や規則などの外的要因によって判断する場合に用いる。
■had better〜
「絶対に〜すべきだ」という強い必要性や忠告を表す。場合によっては、脅迫や強制を表すこともある。主語がIやweの場合に用いるのが普通で、相手に対して使うときは、目上から目下(上司から部下、教師から生徒など)に限定するのが賢明。'd better〜と短縮するのが一般的。
■be supposed to〜
規則やすでに決められた予定などによって「〜しなければならない、〜することになっている」と言うときに使う。

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(Q254)That's it.は、That's all.と同じ意味?
That's it.という表現をよく耳にします。これは、That's all.と似た意味のようですが、ときどき違うようにも聞こえます。どうなのでしょうか。
(宮崎県 JMさん)
That's all.と同じ意味のほか、たくさんの意味があります
That's it.とThat's all.を同じように使うことができるのは、「それでおしまい」というニュアンスの場合です。話の最後に締めくくる感じで That's it. / That's all. と言うと、「以上です」という意味になります。また、クッキーやチケットなど、最後の1枚を手にした人にAre there any more?(ほかにもまだありますか?)と聞かれて、No, that's it./No, that's all.と答えれば、「いいえ、それが最後です」となります。
 That's all.(That's it.は×)は、自分の発言の最後に付け加えて、「ただそれだけだ」を意味します。I want to help you; that's all.(君の力になりたい、ただそれだけさ)という具合です。
 That's it.(That's all.は×)は、Yes.の強調として使われます。例えば、「あなたが探しているものはこれですか?」などと聞かれてThat's it! と言うと、「そう、それです!」というニュアンスに。人や物の名前を思い出したときにも使えます。また、スポーツの応援をしていてThat's it!と言えば、「いいぞ、その調子!」と励ます表現に。しつこい相手や物分かりの悪い相手に「いい加減にして!」と言い放つときも、That's it!が便利です。That's it; sit down.(いいから座りなさい)」という使い方もあります。
 さまざまな用法がありますが、状況から正しく理解できる場合が多いので心配無用です。会話でどんどん使ってマスターしてしまいましょう。

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(Q255)買い物をしたときに使う「袋はいりません」は、英語で何と言う?
買い物をした際に「袋はいりません」「(靴の)箱はいりません」と言いたいのですが、いつも伝わりません。適切な表現を教えてください。
(海外 fishさん)
「歯を食いしばる」は英語で何と言いますか?
(山形県 I.Sさん)
I don't need a bag.が簡単で、つっけんどんと思われることもありません
店で「袋はいりません」と言う場合は、I don't need a bag. が簡単、かつ、通じやすいでしょう。箱の場合はbagをboxにすればいいですね。No bag[box] for me.でもOKです。つっけんどんな口調に思うかもしれませんが、それほど無礼には聞こえないので心配無用です。丁寧さを出したければ、I don't need a bag, thank you.やNo box for me, thank you.のように、thank youを付け加えるとよいでしょう。
 「歯を食いしばる」はclench one's teethと言います。clenchは「(歯)を食いしばる、(手)を握りしめる」という意味です。one'sには、主語に合わせて、my、your、hisなどを入れます。これに<and+動詞>を続けると「歯を食いしばって〜する」となります。例えば、「歯を食いしばって耐えた」なら、I clenched my teeth and endured it.とします。また、stick with 〜には「(困難なこと)をやり続ける」という意味があるので、I stuck with it.と言えば「歯を食いしばってがんばった」というニュアンスになります。

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(Q256)「来年もよろしく」を英語で言うと?
「来年もよろしく」を英語でどう言いますか。目上の人に使う表現とカジュアルな表現を教えてください。また、納得したときに言う「へえー」はどう言いますか?
(富山県 Allieさん)
英語にぴったりの表現はありませんが、同じ感覚で使われるものはあります
英語には、「来年もよろしく」にぴったりの表現がありません。そもそも「来年もよろしく」と言う習慣や概念がないので、無理に訳そうとするとかえって不自然に聞こえます。日本人が「来年もよろしく」と言うのと同じ感覚で欧米人が使うのは、Have a happy New Year!(よいお年を)という表現。「来年もよろしく」の持つ意味とは異なりますが、言う状況は同じなのでこちらを使いましょう。目上の人にも親しい間柄の相手にも使えます。
 納得したときの「へえー」は、I see.(なるほど)が一般的です。筋の通る説明をした相手には、That makes sense.と言うこともできます。make senseは「理解できる、道理にかなう」という意味で、通常はthat(=相手の言ったこと)を主語にします。I make sense.(×)とは言わないようにしましょう。納得したときの表現とは少しニュアンスが異なりますが、「なるほど、おもしろい視点ですね」や「なるほど、それは興味深いですね」と相手の意見に興味を示すなら、That's interesting.がピッタリです。

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(Q257)「なるべく〜」は英語でどう表現すればいいのでしょうか。
「なるべく英語で子どもに話しかけています」や「なるべく早く返事をください」「なるべく丁寧に話しなさい」などの「なるべく」は、as soon as possibleやas much as I canですか? asの使い方もイマイチよく分かりません。
(大分県 mashaさん)
「なるべく〜」が使われる状況により、表現も変わります
「なるべく〜」は、as 〜 as possible(可能な限り〜)やas 〜 as A can(Aができるだけ〜)と表現することが多くあります。例えば、「なるべくすぐに」はas soon as possibleやas soon as I canとします。「なるべく丁寧に」なら、as politely as possibleやas politely as I canとなります(いずれも、状況に応じてI canをyou canやhe canなどに変えましょう)。
 「なるべく英語で子どもに話しかけています」や「なるべく丁寧に話しなさい」は、「(なるべく)〜するように努力する」というニュアンスなので、<try to+動詞の原形>を用いるとよいでしょう。前者はI'm trying to talk to my children in English.、後者はYou should try to talk politely.となります。try toにはすでに「なるべく」とか「がんばって」というニュアンスが含まれているので、as 〜 as …を用いなくてもOKです。「なるべく」のニュアンスをあえて出したい場合は、I'm trying to talk to my children in English as much as I can.やYou should try to talk as politely as you can.としましょう。
 また、相手に依頼する場合の「なるべく」は、<用件+, if possible(可能なら)>とすると簡単です。Would you reply to this e-mail soon, if possible?(なるべく早くメールのお返事をください)という具合です。一緒に覚えておきましょう。

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(Q258)過去形と現在完了形の使い分けの方法は?
「have+過去分詞」の現在完了形と過去形について、文法書の説明は分かるのですが、いざ自分で言いたいことを考えると、どこからどこまでを完了形にすべきなのか、境界線がイマイチ理解できません。例えば「私は本を読みました」だと普通に過去形にしますが、文法書を前にすると、「『読んだ』ってことは今は読んでいないわけで、もうその行為は完了しているから、完了形?」などと考えて悩んでしまいます。分かりやすい区別の仕方を教えてください。
(東京都 wanna be famousさん)
過去の出来事が現在に影響していたら、現在完了形を使います
現在完了形と過去形の使い分けをひと言では説明するのは難しいのですが、一般的に、「いついつ、何々をした」と過去の出来事を述べる場合は過去形を使います。過去の出来事が現在に影響していれば完了形がふさわしいでしょう。例えば、「昨日、この本を読み終えた」という場合は、I finished reading this book yesterday.と言います。「昨日」や「昨年」、「1995年に」など、過去の「時」を表す語句を用いるときは、過去形で表すのがルールです。「この本を読み終えたので、今から図書館へ返しに行きます」と言うなら、I've finished reading this book, so I'm going to take it back to the library. と完了形を使って表します。読み終えた(→過去のこと)から、返しに行く(→現在に影響している)わけです。
もう1つ、「財布をなくした」と言おうとするときの例を見てみましょう。I lost my wallet.と言うと、財布をなくしたという過去の出来事について述べているにすぎず、その後、財布が見つかったかどうかには触れていません。一方、I've lost my wallet. と言うと、財布をなくしてしまい、それが今でも見つかっていないことになります。よって、警察署へ届出をする場合は、後者のほうがふさわしいですね。お分かりいただけましたか?
※ただし、くだけたアメリカ英語では、現在完了形がふさわしい場合でも過去形で表すことがあります。

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(Q259)パーティーに来てくれた人へのお礼の言葉は? ほか
「文化祭はとても楽しかった」は英語で何と言いますか。
(福井県 umikaさん)
誕生パーティーに来てもらったお礼は、Thank you for coming to the birthday party.でOKですか。ほかによい表現はありますか。
(青森県 げんちゃんさん)
遊園地の乗り物には、rideとattractionのどちらを使いますか。また「たくさんの乗り物に乗った」は、I rode on many rides.ですか。
(大阪府 mamiさん)
I hope you had a good time.まで言えたら◎です
「文化祭はとても楽しかった」は、I really enjoyed our culture festival.と言います。口語では、I had a great time at our culture festival.や Our culture festival was a lot of fun.と言うこともあります。「学校の文化祭」なら、our school festivalでよいでしょう。
 パーティーに来てもらったお礼は、Thank you for coming to the birthday party.でOKですが、自分の誕生パーティーならThank you for coming to my birthday party.とするのが自然です。I hope you had a good time.(楽しんでいただけたならうれしいです)と続けることができれば、主催した側として◎です。
 観覧車やジェットコースターといった遊園地の乗り物は、ride(s)と言います。日本語では「アトラクション」と言いますが、英語のattractionは「人を引きつけるもの、呼び物」という意味で、tourist attraction(観光名所)のように使います。また、This parade is one of Disneyland's attractions.(このパレードはディズニーランドの呼び物の1つです)と言うこともできます。「たくさんの乗り物に乗った」は、I rode on many rides.で間違いではありませんが、rodeとridesに重複感があるので、I went on many rides. / I went on a lot of rides.(後者のほうが口語的)としましょう。

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(Q260)実現の可能性があるときにもwishを使う?
このコーナーで以前、「I hopeは実現の可能性があるときに、I wishは実現しなさそうなときに使う」という説明がありました。一方、We wish you a merry Christmas.という歌詞の歌があり、辞書にも「wishは(幸運・成功など)を祈る」とあります。やはり、wishはhopeと同じ状況で使うこともあるのではないかと思うのですが…。
(東京都 りんむさん)
wishは「wish+A(人)〜」の形で「Aのために〜を祈る」という意味になります
確かに、I hopeは実現の可能性があるときに、I wishは実現の可能性がほとんどない(と思っている)ときに使います。例えば、「彼がOKしてくれるといいな」と言う場合、その可能性があればI hope he will say OK.(I hope he says OK.も可)と言います。OKしてもらえる可能性がないと思っているときは、I wish he would say OK.となります。いずれの文も、現在のこと、あるいは未来の願望を述べた文です。
 一方、We wish you a merry Christmas.は用法が少し異なります。このwishは「A(人)のために〜を祈る」という意味で、「wish+A(人)〜」の形で用います。〜には、「健康、成功、幸福、幸運」などの言葉が入ります。We wish you a merry Christmas.の場合、Aはyou、〜はa merry Christmas、つまり「素敵なクリスマスになりますように」といった意味になります。この用法のwishには、ほかに、I wish you good health.(ご健康をお祈りします)、I wish you good luck.(幸運を祈っています)などがあります。

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(Q261)everybodyとeveryone、formerとpreviousは同じ意味?
everybodyとeveryoneの違いや使い分け方を教えてください。
(東京都 ☆ラビラビ☆さん)
formerとpreviousの使い分けが分かりません。これらは置き換えが可能でしょうか。例えば「前の市長」と言いたいとき、former mayor、previous mayorのいずれでも同じ意味になりますか。
(大阪府 poohさん)
everybodyとeveryoneは同じ意味、formerとpreviousは使い分けに注意が必要です
everybodyとeveryoneはいずれも「すべての人」という意味です。Everybody enjoyed the party./Everyone enjoyed the party.(全員がそのパーティを楽しんだ)というように、everybodyとeveryoneは入れ替え可能で、同じように使うことができます。ですが、everybodyのほうが少しくだけた響きがするため、フォーマルな場ではeveryoneを好む人が多くいます。あえて訳に差をつけるとすれば、everybodyは「みんな」、everyoneは「皆、皆さん」というニュアンスです。
 ちなみに、「誰か」を表すsomebodyとsomeone、「どの人も」を表すanybodyとanyone、「誰も〜ない」を表すnobodyとno oneの使い分けも同様です(no oneは2語)。
 一方、formerとpreviousはいずれも「前の〜」という意味ですが、厳密に言うと、formerは「過去の」、previousは「1つ前の、直前の」を表します。
 日本の首相を例にとって解説することにしましょう。2007年12月現在の総理大臣(=prime minister)は福田さんです。1代前の首相は安倍さんでした。つまり、安倍さんがthe previous prime ministerということになります。そして、小泉さんはa former prime mister、森さんもa former prime ministerです。小泉さんと森さんの2人の話をしている状況なら、former prime ministersと複数形にすることも可能です。歴代の総理大臣は何人もいるので、その中の1人について話すときはa former 〜となりますが、1代前の総理大臣は1人しかいないので、the 〜とします。ちなみに、前総理大臣の安倍さんの話をしているときにthe previous prime ministerと言えば、小泉さんのことになります。お分かりいただけましたか?

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(Q262)What do you doing?と聞こえることがあるが、そんな表現ある?
テレビでネイティブの会話を聞いていると、たまにWhat do you doing?と聞こえることがあります。このような表現は実際に存在しますか。それとも、What are you doing?が聞き取りづらくなって、What do you doing?と聞こえるのでしょうか。
(愛媛県 まりあさん)
ありません。What are you doing?の音が変化したものでしょう
What do you doing?と聞こえた表現は、おそらくWhat are you doing?(何をしているの?)のことだと思います。What are you doing?は、whatとareがくっついてwhat're[ワラ]のように聞こえます。ネイティブスピーカーが話す速い会話では、この[ラ]を短くて弱い音に変え、直後にあるyouにさっと移るのが特徴です。そのため[ラ]がはっきり聞こえなくなり、場合によっては[ワドゥユー]に近い音になって、What are you doing?がWhat do you doing?と言っているかのように聞こえるのです。ですが、実際、ネイティブスピーカーはちゃんとWhat are you doing? と言っています(What do you doing?という表現は存在しません)。
 同じように、How are you doing?(元気?)という表現にも注意が必要です。How you doing?のようにareが抜けた感じで聞こえるからです。ネイティブの会話では、HowとareがくっついてHow'reとなりますが、この're が短くて弱い音になるため、ほとんど聞こえなくなり、How you doing? と言っているかのように聞こえるのです。一緒に覚えておいてくださいね。

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(Q263)「おいしい」という意味でbeautifulを使う?
以前、あるテレビ番組に出演していたキャサリン・ゼタ=ジョーンズさんが、料理を食べながらしきりに"Beautiful."と言っていました。訳は「おいしい」でしたが、deliciousやtastyではなく、beautifulも一般的に使われるのでしょうか。
(大阪府 ともさん)
使います。beautifulを耳にする場面はほかにもあります
はい、おいしいことを強調したいときに"Beautiful."と言うことがあります。私たちの感覚からすると、「beautiful=美しい」というイメージが強く、She's beautiful.(彼女は美しい)や、beautiful flowers(きれいな花)などのように使う人が多いでしょう。確かに、この意味で用いられることが多いのですが、ほかにもさまざまな場面で耳にします。
 そのうちの1つが、料理について言うbeautiful。おいしさを強調した表現で、「絶品ですね」というニュアンスです。また、「すてきな」という意味でも使われます。You have a beautiful family.(すてきなご家族ですね)やIt's a beautiful day today.(今日はとてもいい天気ですね)という具合です。さらには、スポーツで技巧みなゴールやアタックを決めたり、ボールをキャッチしたり、難しい演技に成功したときなどにも、Beautiful!と言うことがあります。この場合は、「これはお見事!」という褒め言葉です。

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(Q264)結婚式で新婦にCongratulations.と言ってはいけないの? ほか
一部の本には、「結婚式で新婦にCongratulations.と言ってはいけない」と書いてありますが、多くの本には「現代ではそんなことはない」とあります。これは、言う人の年代によるのでしょうか? また、ある会話本に、「My hobby is shopping.」という英文がありましたが、別の間違い表現集には、「shoppingやplaying with friendsはhobbyとは言わない」とあります。ネイティブはどう思うのでしょうか?
(愛知県 マーチャさん)
Congratulations.と言う人は増えていますが、年配の人はほかの表現を使うことも
はじめに、なぜ新婦にCongratulations.と言ってはいけないのかという点から説明しておきましょう。Congratulations.は、「努力して目標を達成したり、成功を得たりした人に対する祝いの言葉」が定義のため、新婦に言うと、努力して彼を射止めたニュアンスになって失礼だというわけです。ですが、現代では新婦にもCongratulations.と言う人が増えています。定義にこだわらず、Congratulations.を祝いの言葉として使うようになったということですね。私はアメリカで何度か結婚式に出席しましたが、新婦にCongratulations.と声をかけている人をたくさん見かけました。ただし、年配の人には、I wish you every happiness in the future.(どうぞお幸せに)などの言葉を好む人が多いようです。
 それから、My hobby is shopping.は、あまり好ましくありません。日本語の「趣味」は陶芸のような専門的なことからショッピングのような日常的なことまで含みますが、英語のhobbyはある程度専門的な知識や技術を必要とすることに用いるのが一般的です。読書やスポーツなど、定期的にすることに使うこともできます。ショッピングやテレビを見ることなど、暇つぶし感覚や娯楽ですることにはhobbyという言葉を用いずに、I enjoy shopping.やI like going shopping on the weekend.など、enjoyやlikeを使って表現するのが自然です。

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(Q265)I'm sorry.とExcuse me.はどう違う? ほか
テレビを見ている人の前を通るときは、I'm sorry.とExcuse me.のどちらが適切?
(海外 Sorry in Seattleさん)
「英語を理解できますか」と聞かれて、「少しなら」と言いたいときは?
(北海道 momoさん)
公園のベンチで、May I smoke here?と聞かれて断るには?
(鹿児島県 ぬまりんさん)
こちらに非があることを認めるときは、I’m sorry.を使います
今月は「〜のときはどう表現すればいい?」という質問が多く寄せられました。今回は、そのうちの3つにお答えします。まずは、I'm sorry.とExcuse me.の違いから。
 I'm sorry.は、こちらに非があることを認めて謝るときや、相手に対して失礼があった場合に使います。Excuse me.は、中座したり、人の前を横切ったり、軽く体が触れてしまったりしたときに、「ちょっと失礼」「あらっ、失礼」という感じで使います。よって、テレビを見ている人の前を通るときは、Excuse me.が適切です。前を通ったときに相手の見たかったシーンがちょうど隠れてしまった、などという場合は、I'm sorry.が適切です。
 英語が理解できるかどうか聞かれて「少しなら」と答えるには、Just a little.と言います。少しでも話せると言うと普通のスピードで話してくるネイティブも多いので、Would you speak slowly?(ゆっくり話していただけますか)や、Would you speak in plain English?(簡単な英語で話していただけますか)などの表現も覚えておくとよいでしょう。
 May I smoke here?は「ここでタバコを吸ってもよろしいですか」と許可を得る場合と、「ここは喫煙場所ですか?」と法的に吸ってもよい場所かどうかを確認する場合があります。この質問の場合、公園のベンチで聞かれたことを考慮すると、前者の可能性が高いかもしれませんね。そんなときは、Sorry, I don’t really like the smell of tobacco.(ごめんなさい、タバコのにおいは苦手なので)などと言って断るとよいでしょう。

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(Q266)展示室内で「〜しないで」と伝えるやわらかい表現は?
ペットボトルを持って展示室内に入ろうとするお客様に「展示室内は飲食禁止になっておりますので、こちらで預からせていただきます」や「お帰りの際に、この番号札と交換します」と言うには、どう表現しますか? また、「写真撮影は禁止です」と言うのに、Please don't.だけで失礼になりませんか? 「作品に触らないでください」や「禁止されていますので」ということを伝える、やわらかい表現を教えてください。
(新潟県 ふみおばさん)
最初にI'm afraid(申し訳ありませんが)と言うことで、丁寧な響きになります
ふみおばさんはcurator(学芸員)をなさっているようですね。さっそく、館内で使える表現を見ていきましょう。
 「ここでは〜が禁止されています」は、No 〜 is allowed here.と言います(allowedは[アラゥド]と発音)。「飲食禁止」ならNo food and drink is allowed here.、「撮影禁止」ならNo photographing is allowed here.と言います。
 「展示室内は飲食禁止になっておりますので、ペットボトルをこちらで預からせていただきます」は、No food and drink is allowed in the exhibition room, so let us keep your bottle here.と言います。「展示室内では」はin the exhibition room(exhibition room は[エキシビション・ゥルーム]と発音)と言いますが、単にinside(中では)としてもOKです。「お帰りの際に、この番号札と交換します」は、Before you leave, please bring this number here in exchange for your bottle.のように表現するとよいでしょう。before you leaveは「(ここを)出る前に=お帰りの際に」、please bring this number here in exchange for 〜.は「〜と引き換えるので、この番号札を持ってきてください」という意味です。
 「作品に触らないでください」は、I'm afraid you can't touch the exhibits.と言います。最初にI'm afraid(申し訳ありませんが)と言うことで丁寧な響きになります。the exhibitsをthemにしてもOKです。館内でthemと言えば作品を指すのが明確だからです。作品に触ろうとしている人にPlease don't.と言えば、「触らないでください」という意味になります(Please don't touch them.がもとの形)。「禁止されているので」はIt's not allowed.と言います。これらの表現は、やさしく言えば失礼な響きにはなりません。壁に、Hands off.(お手を触れないでください)と書いた紙を張っておくのもいいかもしれませんね。

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(Q267)badとbadly、hardとhardlyなどの使い方は?
badとbadly、hardとhardlyなどの使い方がよくわかりません。理解しやすく教えていただけるとうれしいです。
(東京都 dolさん)
品詞を理解すれば、単語を正しく使えるようになります
単語を正しく使うには、品詞を理解することが必要不可欠です。基本的に、形容詞は名詞を修飾し、副詞は主に動詞を修飾すると覚えておきましょう。
 badは「ひどい、悪い」という意味の形容詞です。よって、bad weather(ひどい天気)、bad news(悪い知らせ)のように「形容詞+名詞」の形で用います。It was very bad.(それは最悪だった)のように、主語の状態を表すこともあります。badlyは、「ひどく」という意味の副詞です。よって、He sings badly.(彼はひどく歌う→彼の歌はひどい)のように、動詞を修飾します。badlyは「すごく」という意味の副詞として用いられる場合もありますが、かなりくだけたアメリカ英語では、badを同様に使うこともあります。例えば、「スポーツカーがすごく欲しい」と言いたい場合、正しくはI want a sports car so badly.ですが、I want a sports car so bad.(非標準)も可能です。
 一方hardは形容詞としても副詞としても使われ、形容詞だと「かたい、難しい、つらい」、副詞だと「熱心に、一生懸命に」という意味になります。It was a hard test.(難しいテストだった)のhardは名詞を修飾しているので形容詞、I worked hard.(私は一生懸命働いた)のhardは動詞を修飾しているので副詞です。hardlyは「ほとんど〜ない(程度を表す)」という意味の否定語で、hardに-lyがついた「難しく、つらく」という意味の副詞、ではありません。I can hardly speak French.(私はフランス語がほとんど話せない)、I hardly know her.(私は彼女をほとんど知らない)のように使います。

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(Q268)現在完了形と現在完了進行形の意味合いの違いを教えてください。
現在完了形と現在完了進行形の意味合いの違いを教えてください。例えば、I've worked here for five years.とI've been working here for five years.などはどう違うのでしょうか。
(宮崎県 ヨッシーさん)
場合によって、違ったり、あまり違わなかったりします
現在完了形(I've+過去分詞.)と現在完了進行形(I've been -ing.)は、動詞の種類や一緒に用いる語句(回数を表す語句など)によって、どちらも大して違わなかったり、どちらか一方が好まれたりするため、ひと言では説明しきれません。よって、ここでは、具体的な例を挙げて回答していくことにします。
 「継続」を表す場合、状態を表す動詞(knowやbelieveなど)は現在完了形を用います。動作を表す動詞(talkやstudyなど)は現在完了進行形を用いるのが一般的です。work(勤務する)やlive(住む)などの日常的・習慣的なことには、どちらも使われます。つまり、I've worked here for five years.とI've been working here for five years.はいずれもOKです。ただし、前者は「5年間勤め上げた」、後者は「ここに勤めて5年になる(継続中)」というニュアンスが強いと考えるネイティブもいます。よって、継続の意味を強く表したいときは現在完了進行形を用いるのが賢明ですね。
 繰り返し行われている動作も同様に、現在完了形、現在完了進行形のいずれもOKです。例えば、「1日中彼に電話をかけている」は、I've called him all day.とI've been calling him all day.の両方が可能です。が、前者は「もうかけるのをやめた」、後者は「まだかけ続けている」というニュアンスで解釈されることもあります。I've called him six times so far.(これまで彼に6回電話をかけた)のように、具体的な数を用いる場合は、現在完了形にします。
 変化しつつある状況については、現在完了進行形を使います。例えば、The population of the city has been increasing.(その市の人口は増え続けています)などと言えます。

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(Q269)How are you?とHow are you doing?はどう違う?
How are you?とHow are you doing?は同じ「元気?」という意味だと思ってI'm fine.と答えていたら、指摘されてしまいました。でも、何が違うのか分かりません。
(広島県 ドリ子さん)
いずれも「元気?」「調子はどう?」という意味なので、fineを用いて答えればOK
How are you?やHow are you doing?に対してI'm fine.と答えたら指摘を受けたそうですが、具体的にどう指摘されたのでしょうか? いずれも「元気?」「調子はどう?」という意味なので、fineを用いて答えればOKです。文法に厳しい人だと、「How are you? に対してはI'm fine.と答え、How are you doing?の場合はI'm doing fine.と答えるべきだ」と言うかもしれません。しかし、いずれも最初の部分を省略して、Fine.と答えることが可能です。ちなみに、How are you doing?はHow're you doing?と書き、How you doin'? [ハゥユードゥーイン] という感じで発音するのが一般的です。
 同じく、人と会ったときのあいさつ表現に、How's it going?があります。これも「調子はどう?」という意味ですが、主語はitで「(仕事や学校などは)うまくいっている?」というニュアンスです。よって、この場合はI'm fine.ではなく、It's going fine.やEverything is going well.(すべてうまくいっているよ)のように答えます。
 質問がしっかり聞き取れなかった場合は、単にFine.や Not bad.のように答えるのが無難ですね。

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(Q270)メールや手紙の締めの言葉には、何を使ったらいいですか?
(鹿児島県 あんだーさん)

手紙の最後にBe good!って書いてあったのですが、どんなニュアンスですか?
(愛知県 moeさん)
相手との関係によって、使う表現が異なります
メールや手紙の結び語(日本語の「敬具」に当たる言葉)は、相手との関係によって使う表現が異なります。初対面の相手や目上の人には、Respectfully yours,やWith best regards,を使います。ビジネスでは、Sincerely yours,やSincerely,と書くことが多いですね。Very truly yours,もOKです。
 友達へのメールや手紙では、Take care,やAll the best,を使うとよいでしょう。親友や家族など、かなり親しい間柄ではLove,と書くことがよくあります。ちなみに、私に届いたメールには、Hugs and kisses,と書かれたものがありました。お礼のメールならThank you,と書いてもいいですね。かなりくだけた文書では、結びの言葉を書かないこともあります。どれを使うか迷ったら、距離のある相手にはSincerely,、親しい相手にはTake care,を用いるのが無難です。
 moeさん宛ての手紙に書かれたBe good! は、「いい子にするんだよ」が直訳です。基本的には、親が子供を託児所や友達の家などに預けるときに使いますが、大人同士で用いるときは両者の関係によって表す意味が異なります。例えば、ギャンブル好きな相手なら「ほどほどにね」、バーによく行く相手なら「飲みすぎないようにね」とか「人に迷惑をかけないようにね」というニュアンスになります。

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(Q271)It's my pleasure.とYou are welcome.の使い分けを教えてください。
(海外 santaさん)
お礼に対する返事はいろいろ。込める気持ちによって使い分けましょう
どちらもお礼に対する返事で、「どういたしまして」という意味ですが、It's my pleasure.のほうが少しかしこまった表現といえます。You are welcome.のYou areは、[ユーア〜]と離さず、You're[ヨァ]と短縮して発音するのがネイティブ流です。
 ほかにも、お礼に対する返事はいろいろあります。アメリカやカナダで一般的なのは、Sure.という表現。とてもカジュアルな表現ですが、よく使われます。「お礼なんていいですよ」というニュアンスならDon't mention it.、「いつでもどうぞ」というニュアンスならAny time.がいいでしょう。また、お礼を言われて、「いえいえ、お礼を言うのは私のほうです」という気持ちなら、Thank YOU.([セァンクユー]という感じで、ユーを強く発音)がピッタリです。最後にYou're welcome.の応用編を1つ。Thank you very much.と言われたら、You're very welcome.と答えるネイティブもいます。

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(Q272)相手の家族や友人に不幸があったとき、どういう表現を使うのが一般的ですか?
(兵庫県 MAYAさん)
一般的なのは I'm very sorry about 〜. 。いざというときのためにその他の表現も覚えておきましょう
不幸があった相手には、悲しみを癒す言葉をかけてあげたいもの。とはいっても、実際その状況になると言葉に詰まってしまうことが少なくありません。いざというときのために、いくつか表現を覚えておくといいですね。
 一般的なのは、I'm very sorry about 〜.という表現。〜には、your father(お父さま)やyour son(息子さん)など、亡くなった人を入れます。このsorryは「気の毒に思って」という意味ですが、不幸があった人にこう言うと、「〜のことでは大変ご愁傷さまです」というニュアンスになります。少々硬い表現ですが、Please accept my (sincerest) condolences.([心から]お悔やみ申し上げます)と言うこともできます。acceptは「〜を受け入れる」、condolence(s)は「哀悼の言葉」という意味です。
 余裕があれば、We've lost such a great person.(本当にいい方を亡くしました)、I'm sure he had a wonderful life.(きっと素晴らしい人生だったと思います)、I hope you can get over it soon.(早く立ち直られることを願っております)などの表現を追加するとよいでしょう。

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(Q273)英語日記を書いていて、間違いに気づく方法は?
英語日記を書いているのですが、自分自身では間違いに気づきません。その場合はどうしたらよいでしょうか?
(沖縄県 momoさん)
添削してくれる人を探しましょう。でも、ありのままの英語力で書いておくことも大切
日記のよいところとして、「人に見せないことが前提」「書き方、内容、量が自由」など、その気楽さが挙げられます。でも、英語日記となると、正しく書けているかどうかが気になるのも事実ですよね。正しい英語で書くことに重点を置くのであれば、添削してくれる人を見つけることをオススメします。ネイティブスピーカーに見てもらうのが理想ですが、たとえ日本人でも、英語の先生や自分より英語レベルの高い友達にチェックしてもらえば、正しい英語に近づけます。また、インターネットの添削サイトを利用したり、ブログなどで添削のお願いをしたりするのも手ですね。
 ちなみに私の場合は、「日記なんだから(=人に見せるわけじゃないから)間違っていてもOK!」という楽天ぶりでした。でも、気になっていた表現に出合ったときには、自分で自分のミスに気づくようになるなど、英語日記を書くことで、英語のアンテナが敏感になったのも事実です。
 過去の日記を読み返してみると、単純な間違いや日本語を直訳したような英語表現が多く、自分でも笑ってしまいます。でも同時に、こういう時期を経過して今の自分があることも実感します。正しい英語で書くことも大切ですが、ありのままの英語力で書いておき、後で自分の成長ぶりを楽しむのもいいものですよ。

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(Q274)傷ついている人に「そっとしておくよ」と伝える優しい表現は?
傷ついている人に、「あなたのことをそっとしておくよ」と言いたいのですが、優しい表現はありませんか?
(山口県 M子さん)
I'll leave you alone. ほか、いろいろあります
「〜をそっとしておく」はleave 〜 aloneと言います。「あなたのことをそっとしておくよ」は、I'll leave you alone. となります。ちなみに、「彼のことをそっとしておいてあげようよ」はLet's leave him alone.、「私を一人にしておいてくれる?」はCan you leave me alone? と言います。
 元気のない人に声をかけるときの表現として、Cheer up.(元気出してね)や、If you need someone to talk to, I'm always here (for you).(誰かに話したい気分になったら、いつでも聞くからね)などもよく使われます。また、悩み事を打ち明けてくれた人には、I know how you feel.(お気持ちはわかります)、You're on the right track.(あなたは間違ったことをしていないよ)、Don't let it bother you.(くよくよすることないよ)、Things will get better.(いい方向に向かっていくさ)などと言って、慰めてあげるとよいでしょう。

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(Q275)Do you like soccer or volleyball? に対して「どちらも好きでない」と答えても良い?
私は今中学2年生です。学校のテストで「Do you like soccer or volleyball? に対する正しい答えは?」という問題が出て、模範解答はI like soccer. / I like volleyball. となっていました。ですがこの英文に対して、「どちらも好きでない」という答えは不適切でしょうか。また、「どちらも好きでない」はどう表現しますか?
(宮城県 shinさん)
「どちらも好きでない」はもちろん適切。答え方はほかにもあります
まずは、英文に対する「忠実な答え方」から説明しましょう。Do you like 〜? は「〜は好きですか?」と尋ねる疑問文なので、最初にYes、またはNoと答えるのが適切です。Yes, I like soccer. (はい、サッカーが好きです)/ Yes, I like volleyball. (はい、バレーボールが好きです)などと答える人もいれば、Yes, I like (them) both. (両方とも好きです)が当てはまる人もいるでしょう。サッカーもバレーボールも好きでなければ、単に、No, I don't. と答えます。
shinさんのご質問は、Do you like 〜? に対して「どちらも好きでない」という答えが適切かどうかということですが、もちろん適切です。「どちらも好きでない」は、基本的にNo, I don't. で十分ですが、日本語のとおりに表現したい場合は、(No,) I don't like either (sport). と言います。否定文で用いるeitherは「どちらも〜ない」という意味です。
Do you like 〜? の質問には、まずYesやNoと答えるのがより正確ですが、会話ではこれらを省略し、I like 〜. やI don't like 〜. と答えることもあります。

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(Q276)「……がありますか」と尋ねるときは、Do you have any〜? でいいの?
Do you have any ...? と Do you have a ...?
No, I don't have any .... と No, I don't have a ....
の意味には、どのような違いがありますか?
(愛知県 そらさん)



基本的にはどちらでもOK。
ただし「1つ」と言いたいときは a
「……がありますか」と尋ねるときの疑問文と、「少しも……ありません」と答えるときの否定文にはanyを用いると学校で習いましたね。
よって、これらを英語にすると、
Do you have any …? / No, I don't have any … . となります。
例えば、
Do you have any pets?(ペットを飼っていますか?)、
No, I don't have any pets.(いいえ、ペットを飼っていません)という具合です。
疑問文のanyは「いくつかの」、否定文のany は「ひとつも……ない」という意味ですが、日本語には訳さないのがふつうです。
漠然と何かがあるかどうかを尋ねるときに用いるのがanyですが、質問する側が「1つ」という数を想定している場合は、anyの代わりにaを用いることもできます。
例えば、
Do you have a car? (車を持っていますか)は、車は通常、(複数台ではなく)1台所有するのが一般的なので、a carとなっています。
また、ペンを借りたいときに、Do you have a pen?(ペン、ある?)と聞くことが多いのは、1本で用が足せるからです。
anyとaにはこのような違いがありますが、基本的には、同じ状況でどちらを用いてもOKですよ。

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(Q277)「頭の中が真っ白になる」の真っ白は "White" ?
日本語で、「頭の中が真っ白になる」という表現がありますが、英語ではどのような言い方になるのでしょうか?
(神奈川県 Kayさん)



この場合の「真っ白」には blank(空白の)を使います
「頭の中が真っ白になる」は、英語でgo blankと表現します。
blankは「空白の」という意味で、go blankで「(突然)何も考えられなくなる」というニュアンスです。
my mindを主語にして、My mind went blank as soon as I started my speech.(スピーチを始めたとたん、頭の中が真っ白になった)のように、as soon as ~ (〜したとたん)と一緒に用いることが多いですね。
ほかにも、「色を使った日本語の慣用表現」があります。
いくつか見ておきましょう。
「それは真っ赤なウソだった」は、It was an out-and-out lie. と言います。
out-and-outは「まったくの、完全な」という意味です。
「彼は真っ青な顔をしていた」は、He was [looked] pale. で、pale は「(顔が)真っ青な、青白い」という意味です。
「彼女は真っ黒に日焼けした」は、She got a really dark tan. と言います。
一緒に覚えておいてくださいね。

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(Q278)「遅くなってしまったけれど、お誕生日おめでとう!」と言うには?
誕生日当日に会うことができなかった友だちに、後日、「遅くなってしまったけれど、お誕生日おめでとう!」と言うには、どう言いますか?
(京都府 まちゃみさん)



誕生日以外の日にも Happy birthday. は使えます
ご存知のとおり、「誕生日おめでとう」は Happy birthday. と言います。
基本的には、誕生日当日に言いますが、誕生日以外の日にこう言ってもおかしくありません。
例えば、
It was my birthday last Friday. (この前の金曜日は私の誕生日だったの)と話す友だちに、Oh, really? Happy birthday. (あら、そうだったの?誕生日おめでとう)というように使うこともできます。
 ご質問のように、「遅くなってしまったけれど、誕生日おめでとう」と言いたい場合は、Happy belated birthday. と言うとよいでしょう。
belated (ビレィティッドと発音)は、「遅れた」という意味で、全体で「遅ればせながら誕生日おめでとう」というニュアンスになります。
余裕があれば、この後に、Did you have a nice birthday? (ステキな誕生日でしたか?)や、I was thinking about you on your birthday.(誕生日の日にあなたのことを思っていました)など、もう一言加えてもいいですね。

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(Q279)会話中の Listen, と Look,の使いわけ方は?
映画で、会話中に Look, と言ってから自分の言いたいことを言うシーンを何度か見たのですが、なぜ Listen, ではなく Look, なのですか?
(兵庫県 umiさん)



Listen, には「ねえ」「ほら」という意味もあります
私たちがよく知っている意味は、lookは「見る」、 listenは「聞く」ですよね。
だから、自分の言いたいことを相手に聞いてもらうときになぜ Listen,(ねえ、聞いて)ではなく、Look,(ねえ、見て)と言うのだろうと疑問に思ったのでしょう。
確かに Look, はこのような意味で使われることもありますが、「いいですか」とか「ねえ」「ほら」「考えてごらん」などといったニュアンスで、相手の注意を引くときに使われることもあるのです。
状況や言い方によっては、「いいか」「おい」「考えてもみろよ」と、いらだちや怒りを表すこともあります。
一方、Listen, にも同様の意味があります。つまり、Look, と Listen, のどちらを用いてもOKだということ。umiさんが見た映画では、たまたま Look, が多用されていたようですが、同じシーンで Listen, と言うことも可能です。
ちなみに、See, だと「ほら、言ったじゃない」といったニュアンスになります。
一緒に覚えておくといいですね。


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(Q280)just の意味が瞬時に分かる方法はある? 
また文章のどの位置に入れてもいいの?
just には意味がたくさんあり過ぎて使いこなせません。どの意味で使っているのかが瞬時に分かる方法はありますか? 
また、修飾したい単語の前なら、文章のどの位置に入れてもいいのでしょうか?
(山形県 まるやさん)



「just は強調語」だと理解しましょう
辞書で just を調べると「ちょうど」「まさに」「〜なだけ」「本当に」「まったく」「ちょっと」などさまざまな意味が載っているため、どの意味で使われているのか判断するのが難しいですね。
just の意味を特定することから入るとそこで行き詰まってしまうこともあるので、まずは「just は強調語」ということを頭に入れ、上記の意味は漠然と覚えておくにとどめましょう。
そして、just を取り除いた文の意味を解釈し、その後で just の直後に来る部分を強調する感じで訳すと、just の意味が分かりやすくなります。
 例えば This is just my size. という文は、just を取って考えると This is my size.(これは私のサイズです)となります。
次に、just の直後に来る my size(私のサイズ)を強調する感じで訳すと「これは私にピッタリのサイズです」となりますね。
では I just saw the movie yesterday. の場合はどうでしょう? just を取った文は「昨日その映画を見ました」ですが、saw を強調して訳すと「昨日その映画を見たばかりです」というニュアンスに。
I just can't go. なら can't を強調して「どうしても行けないんだ」となります。
この方法で just の意味が分からない場合は、辞書で1つ1つ意味を確認するといいですね。
 英文を作る場合は、強調したい語の直前に just を置けばOKです。

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(Q281)2 for 3 や Buy 1 Get 1 などの表示を見かけたけど、どういう意味なの?
海外のスーパーマーケットで 2 for 3 や Buy 1 Get 1 などの表示をたくさん見ました。
どういう意味なのでしょうか? 
ほかにもお店でよく使われる表現があれば教えてください。
(福岡県 EDさん)



3 for 2で「3つで2つ分の値段」、Buy 1 Get 1は「1つ買うと1つおまけ」という意味
店特有の表現はいろいろあります。
まずは、質問の表現から見ていきましょう。
2 for 3 ではなく、3 for 2ではないでしょうか。
3 for 2であれば、「3つで2つ分の値段」という意味になります。
2 for $3.00 のように for の後ろが金額の場合は、「2つで3ドル」となります。
 これによく似た表現で、Buy 1 Get 2nd 50% off があります。
これは「1つ買うと2つ目は5割引」という意味。
Buy 1 Get 2nd Half Price と書いてあることもあります。
いずれも、単純計算すると1つにつき25%オフで買えるということですね。
化粧品コーナーなどで見かける (Free) Gift with Purchase は「購入するとプレゼントがもらえます」という意味。
(Free) Gift with Purchases of $19.50 or more. などと書いてある場合もありますが、これは「購入金額が$19.50以上の場合はプレゼントがもらえます」という意味なので注意しましょう。
また、Take additional 25% off という表示を見かけたらラッキー。
これは「(値下げした価格から)さらに25%値引きします」という意味で、たいていレジで値札の金額から25%分を引いてくれます。
ほかに、Everything in the store is 20% off.(店内すべての商品2割引)や We'll match any competitor's price.(他店より安くします)などもあります。
海外旅行に出かけたら、このような表示を意識して見てみてくださいね。

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(Q282)否定文の後の Me, neither. と Me, either. の違いは何?
否定文に対して「私も」と言うときに使う Me, neither. と Me, either. の違いが分かりません。教えてください。
(愛知県 lilyさん)



正しくは Me, neither.。either は否定文の後に続けて使います
相手が言った否定文に対して「私も(……ない)」というときに用いるのは、Me, neither.です。
アメリカ英語では、くだけて Me, either. と言う人もいますが、文法的には正しくなく、非標準とされています。
 either も否定文に対して「〜も(……ない)」と言うときに用いますが、「否定文+either.」の形にします。
例えば、I don't drink coffee.(コーヒーは飲みません)と話す相手に、「私も飲みません」と言うときは、I don't drink coffee, either. と表現します。
I don't, either. と短縮することもできます。
また、I'm not tired.(私は疲れていません)と話す相手には、I'm not tired, either.(私も疲れていません)、あるいは短縮して、I'm not, either. と言います。
もちろん、いずれの表現も Me, neither. と言ってもOKです。
 ちなみに、neither は「ニィザ〜」と発音しますが、「ナィザ〜」と言うネイティブもいます。eitherは「イーザ〜」と発音しますが、「アィザ〜」と言う人もいます。
一緒に覚えておいてくださいね。

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(Q283)「どうして……しないの?」と表現したいときにも Why don't you ...? と言えるの?
Why don't you ... ? は「……したらどうですか?」という意味だそうですが、「どうして……しないの?」と表現したいときにも Why don't you ... ? と言えるのでしょうか。
(海外 PECOさん)



「……したらどう?」も「どうして……しないの?」も
Why don't you ...? でOK
はい、言えますよ。
もともと「Why don't you+動詞の原形?」は「どうして……しないのですか?」という意味で、そこから転じて、「(いや、)……したらどうですか?」と提案するときにも使われるようになった表現です。
例えば、Why don't you help him? は「どうして彼を手伝ってあげないの?」と理由を尋ねる文にもなるし、「(いや、)彼を手伝ってあげたらどう?」と提案する文にもなります。
どちらの意味かは、状況や会話の流れから判断できます。
 どちらの意味にも解釈できる場合は、「どうして……しないの?」と理由を尋ねる文を「Why do you not+動詞の原形?」と表現することもあります。
don't you の代わりに do you not という語順にして not を際立たせているのです。Why do you not help him? という具合です。
 「彼を手伝ってあげたくないんだ」と話す相手に「どうして?」と否定の理由を尋ねる場合には、Why not? と短縮することもできますよ。

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(Q284)年配の男性に対して sir と言うけれど、女性に対しては何と言うの?
知らない男性に話しかけるときは「サー」、若い女性だったら「ミス」と言いますよね。
年配の女性に対しては何と言うのですか? 「マーム」と聞こえるのですが……。
(埼玉県 べらべらさん)



「マーム」と聞こえたのは、女性に対して敬意を表す言葉 ma'am です
「マーム」と聞こえたその単語は、ma'amで、知らない人に話しかけるときや、相手に敬意を表すときに使う言葉の1つです。
男性には sir を、女性には ma'am を用いるのが一般的ですが、若い女性には miss、年配の女性には madam を用いる人もいます。
 例えば、人に声をかけるときに Excuse me.(すみません)と言いますが、男性にはExcuse me, sir.、女性には Excuse me, ma'am. と言うこともできます。
お礼を言うときも同様に、Thank you, sir. / Thank you, ma'am. のように sir や ma'am を加えることがあります。
 また、ホテルや店などでは、客に敬意を示して sir や ma'am をつけることが多いですね。
客からの質問に「はい、さようでございます」と言うタイミングで、スタッフが Yes, sir. / Yes, ma'am. と言っているのを聞いたことがある人もいるでしょう。
 このように、sir や ma'am はなくても意味を成しますが、つけると丁寧になる便利な言葉。
使ってみてくださいね。

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(Q285)フォーマルな表現とカジュアルな表現をどのように使い分けるの?
日本語ほどではないものの、英語にもフォーマルな表現とカジュアルな表現がありますよね。
それぞれ、相手とどういう関係のときに使えばいいのでしょうか。
また、フォーマルからカジュアルに移る目安があれば教えてください。
(奈良県 くうさん)



初対面の相手には、年上にも年下にも丁寧な表現を使うのが無難
英語圏にはフレンドリーな人が多いのと、日本ほど縦社会でないという理由から、(スラングや非標準語を使わなければ)丁寧さの度合いにそれほど神経質になる必要はありません。
習った表現を普通に使えば大丈夫です。それよりも、相手の目を見て話す、はっきりと大きな声で話す、笑顔で話す、という点を心がけた方がいいでしょう。
 フォーマルな表現とカジュアルな表現をどのように使い分けるかは一言で言い表せないのですが、基本的に初対面の相手には年上・年下に関係なく、丁寧な表現を使うのが無難です。
相手が親しくなりたいと思っていれば、There's no need to be so polite.(そんなに丁寧でなくてもいいですよ)などと言うでしょう。
 丁寧からカジュアルに移るときの目安として、名前の呼び方を意識するのも1つの手です。
例えば、Ken Smith という男性と知り合ったとします。 Nice to meet you, Mr. Smith.(スミスさん、初めまして)とあいさつしたときに、Call me Ken.(ケンと呼んでください)と返されたら、カジュアルな表現でいいということです。
また、What should I call you?(何とお呼びすればいいですか?)と尋ねて、相手の反応を見てもいいですね。
ファーストネームならカジュアルで、名字なら丁寧な表現を用いるようにするといいでしょう。

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(Q286)an hotel のように h で始まる単語の冠詞が a ではなく an になることってあるの?
イギリス人の先生に、hotel の前に a を付けるときは an hotel とするのが正しいと教わりました。
発音しない h で始まるほかの単語も同じですか?
(埼玉県 ころんたんさん)



発音しない h- で始まる単語には an を付ける
私たちは学校で「母音の前は an、子音の前は a」と習うため、hotel(ホテル)の場合は a hotel が正しいのでは、と思われたのでしょう。
確かにそのとおりですが、イギリス人の先生も間違っているわけではありません。
イギリスでは、h で始まる単語でもアクセントが最初の音節にない場合は an を用いることがあるからです。
hotel は -tel にアクセントがきます。
よって an hotel となるわけです。
ほかに、historical monument(歴史的建造物)にもイギリスでは an を用いることがあります。
アクセントが historical の -tor- にくるからです。
しかし、history class(歴史の授業)の場合は a になります。アクセントが history の his- にくるからです。
 このルールは、語頭の h を発音しない時代があった、イギリスの歴史的背景によるものですが、現在では hotel や historical などの h は発音されるため、イギリスでもa hotel、a historical monument のように a を用いるのが一般的になっています。
でも、an hour(1時間)や an honor(名誉な人)など、現在でも h を発音しない単語の場合は、a ではなく an になるので注意してくださいね。

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(Q287)「仕方がない」や「しょうがない」は英語でどう表現しますか?
「仕方がない」や「しょうがない」は英語でどう表現しますか? 例えば、嫌な仕事を頼まれて「しょうがない、やるしかない」とか、その意見には賛成できないけれど「反論してもしょうがない」は、英語でどう言えばいいのでしょうか。
(東京都 spikebellさん)



一般的なのは I can't help it. だけど、状況によって使い分けて
英語には「仕方がない」や「しょうがない」という意味の表現がいくつかあるため、状況による使い分けが必要です。
最も一般的なのは I can't help it. です。この can't help ... は「……を避けられない」という意味で、it は状況を指しています。
これを受け身にして It can't be helped. と言うこともできます。
これらの表現は、ご質問のいずれの状況でも使えます。
「まあ、仕方ないか」というニュアンスを出すには、上記の表現の前に Oh well, と言うといいでしょう。
 2例目のように「……してもしょうがない」と言いたい場合は「It's no use +動詞の-ing形」(……しても無駄だ)で表すこともできます。
It's no use arguing.(反論しても無駄だ)という具合です。
 ほかに、自分の力ではどうにもならない状況であるなら、I have no choice.(自分には選択権がない)がピッタリですし、「それならそれで仕方がない」なら Let it be.、また「I'm dying to +動詞の原形」を使えば「……したくて仕方がない・たまらない」と表現できます。
それぞれの状況で使い分けてみてくださいね。

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(Q289)聞き返す場合、I can ..., right? と言えばいいのでしょうか?
「これを使えばいいのですね?」や「そこで待っていればいいんだよね?」など、相手の言ったことを確認したくて聞き返す場合、I can ..., right? と言えばいいのでしょうか? 
それとも単に Do I ...? と言えばいいですか? 適切な表現を教えてください。
(海外 KKTさん)



So, ..., right? がぴったりです
相手の言ったことを正しく理解しているかどうか聞き直す場合は、So, ..., right? のように、So, と言ってから確認したい事柄を続け、最後に ..., right?(……ということですよね?)と言うのが適切です。
この so は「ということは、では」という意味で、相手の言ったことが正しく理解できているかどうか確認する際に使います。
 質問の「これを使えばいいのですね?」や「そこで待っていればいいんだよね?」は、So, I can use this, right? / So, I can wait for you there, right? となります。So, that means, ..., right? のように、So の後に that means を加える人もいますが、意味は同じです。
 ほかに、Let me see if I've got it right.(正しく理解しているかどうか確認させてください)、You mean, ...? (つまり、……ということですか?)などもよく使われます。一緒に覚えておくといいですよ。


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(Q290)「どこで働いていますか」をなぜ who を使って、Who do you work for? と言うの?
「どこで働いていますか」と英語で質問する場合、どうして where ではなく who を使って、Who do you work for? と言うのですか? 
who を使う理由を教えてください。
(東京都 まさまささん)



who が「団体」を指すこともあると覚えておいて
私たちは、「who =誰」「where =どこ」と覚えていることが多いため、「どこで働いていますか」を Where do you work? と表現したくなりますね。
でも、who が「団体」を指すこともあると覚えておけば、今回の疑問が解決しやすくなります。
つまり、Who do you work for? の who は「どの団体」つまり「どの会社」を表し、全体で「どちらにお勤めですか」という意味になるのです。
野球などのスポーツで、Who's playing who? と言うことがありますが、これは「どことどこの試合ですか?」という意味で、who は「チーム」を指しています。
 一方、where は「地理的な場所」を尋ねるときに使います。
よって、Where do you work? と聞けば、In Tokyo.(東京で)や Near here.(この近くで)のような答えが返ってくると予想されますが、現状では、Who do you work for? / Where do you work? のいずれも「どちらにお勤めですか?」という意味で使われていることが多いですね。
 ただし、Where is your office? と言った場合は「あなたの(勤務している)会社はどこにありますか?」という意味になるので注意してくださいね。

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(Q291)「あなたの方は最近どうなの?」と英語で尋ねるとき、どのような表現を使えばいいの?
久しぶりにメールを送って自分の近況を報告した後に、「あなたの方は最近どうなの?」と英語で尋ねるとき、どのような表現を使えばいいのでしょうか?
(北海道 あみさん)



So, how about you? が一番簡単!
いろいろな表現がありますが、一番簡単なのは So, how about you?(ところで、あなたの方はどう?)です。
この so は「ところで、さて」といった意味で、話題を変えるときや次の展開に移るときに用います。
 ほかに、So, how have you been? と尋ねてもいいでしょう。
これは How are you?(元気ですか?)を現在完了形にした表現で、「(最後にメールしたときから今まで)元気にしていましたか?」という意味。相手の近況を尋ねる際の定番表現です。
 So, what have you been doing? や So, what have you been up to? という聞き方もあります。いずれも「最近はどうしていましたか?」という意味です。
どの表現を使う場合も、自分の近況の最後に、(Well,) That's about it with me.(私に関してはこんなところかな)などと一言加えると、メリハリがあっていいですね。
 逆に、相手の近況についていろいろと質問を並べた後で自分の近況を述べる場合は、As for me,(私の方はというと)を接続表現として使うと話題の切り替えがスムーズにできます。

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(Q292)「ハイチーズ!」のような言葉は英語にもありますか?
海外の方と一緒に写真を撮りたいときにシャッターを押すタイミングを伝えたいのですが、「ハイチーズ!」のような言葉は英語にもありますか? 「3、2、1、カシャ!」という感じでよいのですか?
(山形県 まるやチップスさん)



Say cheese. が「ハイチーズ!」
英語にも写真を撮るときの決まり文句があります。
Say cheese. です。「チーズと言って」が直訳ですね。
日本では写真を撮る人が「ハイチーズ」と言い、撮られる側は特に何も言いませんが、英語では撮る人が Say cheese. と言うと、撮られる側は Cheese. と返します。
なかには、cheese を whiskey(ウイスキー)に替えて Say whiskey. と言う人もいますよ。
その場合、写真を撮られる側は Whiskey. と言います。
cheese は「チー」、whiskey は「キー」の部分を少し長めに言うのがポイントです。
そうすると、口が横にグッと開くので笑顔の写真が撮れるというわけです。
「3、2、1、カシャ!」という感じを出したければ、OK, three, two, one. と言えばいいでしょう。
それぞれの数の間に一定の間を空けると、写真を撮られる側が準備をしやすくなります。みんなの表情が固い場合は、Smile!(笑って)とひとこと言ってあげるといいですね。
なお、「一緒に写真を撮ってもらおうよ」など、自分も写真に入りたいときの表現は、以前の回答で紹介しています。
ぜひご覧くださいね!

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(Q293)「疑問詞+do you think 〜?」という形の文の語順がよく分かりません。
「疑問詞+do you think 〜?」という形の文の語順がよく分かりません。
Who do you think is dependable among your friends? / Why do you think he got angry? など、do you think の後に動詞が来ていたり、主語が来ていたりしています。
使い分けを教えてください。
(東京都 yuzさん)



疑問詞が主語かどうかが語順を決めるポイント
ご質問の2文を比較すると、確かに think の後の語順で戸惑ってしまいますね。
理解しやすくするために、do you think をとった疑問文で説明することにしましょう。
 例えば、「誰がこれを作りましたか」を英語にすると Who made this? となります。
「彼女は誰に会いましたか」なら Who did she meet? となります。
これらを「誰がこれを作ったと思いますか」「彼女は誰に会ったと思いますか」という疑問文にする場合、疑問詞(who)の直後に do you think を入れます。
問題はその次の語順ですが、1文目の疑問詞は「誰が」という主語であるのに対し、2文目は「誰に」、つまり、主語ではありません。
疑問詞が主語の場合は「疑問詞+ do you think +動詞」と単語を並べますが、疑問詞が主語でない場合は「疑問詞+ do you think +主語+動詞」の語順に並べ替えます。
よって、これらの文は、Who do you think made this? / Who do you think she met? となります。
 ご質問の英文は、Who is dependable among your friends? / Why did he get angry? にdo you think が入った形です。
1文目は疑問詞が主語ですが、2文目は違います。よって、上記のような語順になっているのです。お分かりいただけましたか?

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(Q294)メールの最後に CYA と書かれていたけど、どういう意味?
ネイティブスピーカーからのメールの最後に CYA と書かれていたのですが、よく意味が分からなくて返信できません。
どういう意味でしょうか?
(兵庫県 karuさん)



See you. つまり「じゃあね」「またね」という意味です
CYA は See you. のことです。C は see と同じ発音という理由で用いられていて、YA は you をカジュアルにしたもの。
CYA で See ya. つまり「じゃあね」とか「またね」を表しています。
ビジネスシーンなどで書くかしこまったメールでは、最後に Sincerely,(敬具)と書くことが多いのですが、友達同士などのカジュアルなメールでは、CYA(=See you, / See ya,)や Take care,(じゃあね)がよく用いられます。
TTYL と書く人もいます。これは、Talk to you later. の頭文字をとったもので、これも「じゃあね」という感覚で使われる表現です。かなり親しい間柄では Love,(Luv, と書くことも)を用いる人もいます。
 ほかにメールの本文や件名で使われる表現としては、「ところで」「さて」という意味の BTW,(=By the way,)や、「ご参考までに」という意味で FYI,(=For your information,)、「至急」という意味で ASAP(=as soon as possible)などがありますね。
ほかにもメール特有の表現はたくさんあるので、ネイティブが使っているのを見たら、音や頭文字などからその意味を探ってみるといいですよ。

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(Q295)evenの使い方、置く場所はどうしたらいいの?
英語の会話でよく even という単語を聞きますが、辞書で調べても意味がたくさんあり過ぎて、どの意味で使われているのかよく分かりません。
使い方や even を置く位置などについて教えてください。
(海外 KOROさん、愛媛県 KIKIさん)



形容詞なら「均等な」、副詞なら「〜ですら」「〜さえも」という意味
基本的に、形容詞の even には「均等な」という意味があります。
例えば、an even fight(互角の戦い)、an even chance(五分五分の見込み)、an even road(でこぼこのない道)など、どれも「均等な」に関連していますね。
また、even numbers は「偶数」、Now we're even. は「これで(お金の貸し借りがなく)ちゃらだ」、get even with A は「Aに仕返しをする」などで、どことなく「均等な」というイメージにつながっています。
 一方、副詞の even には「〜ですら」「〜さえも」などの意味があり、強調したい語の前に置きます(ただし、助動詞やbe動詞の場合はその直後)。
例えば、Even I can do it.(そんなの私にだってできるよ)は I を強調、He paid even for me.(彼は私の分まで支払ってくれた)は for me を強調、That's even better.(その方がずっといい)は better を強調しています。
even にはさまざまな意味があって難しいと思う人は、「even は強調したい部分の前に置く単語」と覚えておけば十分です。
慣れるまでは、even のない普通の文を作った後で強調したい語の前に even を置いてもいいですね。

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(Q296)「ずっと連絡できなくてごめんなさい」はどう表現するの?
長い間、連絡を取っていなかったホームステイ先のご家族に、「ずっと連絡できないでいてごめんなさい」というニュアンスの英文を書きたいのですが、どのように表現しますか?
(青森県 トモコさん)



I'm sorry it has taken me long to write you. と表現します
「ずっと連絡できないでいてごめんなさい」は I'm sorry it has taken me long to write you. と表現します。
「手紙を書くのに長い間かかってしまってごめんなさい」が直訳です。
I'm sorry I haven't written you sooner.(もっと早くに手紙を出さず、ごめんなさい)と表現することもできます。
ただ、I'm sorry を使うのが適切なのは申し訳ない気持ちが強いときのみという点に注意してください。
例えば、手紙やメールの返事に時間がかかってしまった場合や、定期的に手紙やメールをやり取りしている相手への連絡に、こちらの都合で期間を空けてしまった場合などです。
 それ以外の状況、例えば、久しぶりに手紙を書こうかなと思った場合や、クリスマスや誕生日などにカードを送る場合は、Hi, how have you been?(こんにちは、元気にしていらっしゃいましたか?)や、Hi, it has been ages, and I thought I'd drop you a line.(こんにちは、久しぶりにペンを取りました)などと書いてもいいですね。
ちなみに、drop ... a line は「……に短い手紙を書く」という意味です。

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(Q297)「どうぞよろしくお願いします」はどういう英語に訳したらいいか教えてください。
(海外 Anaさん)



「よろしく」にこだわらず、何を伝えたいかを考えて英語にして
英語には「どうぞよろしくお願いします」にあたる決まった表現がないため、状況に応じて使い分けます。
例えば、「石原真弓と申します。どうぞよろしくお願いします」のような初対面の人とのあいさつなら、Nice to meet you.(お会いできてうれしいです)がふさわしいですね。
新しい勤務先などで自己紹介や抱負を述べた後に「どうぞよろしくお願いします」と言うなら、Thank you. と言ってあいさつを締めくくるのが自然です。
一緒に仕事をした相手に、「今後ともどうぞよろしくお願いします」と言う場合は、We hope to work with you again.(またお仕事をご一緒できることを願っています)など、将来につながるメッセージがいいでしょう。こちらからの依頼について、「どうぞよろしくお願いします」と言う場合は、Thank you in advance.(先にお礼を申し上げます)がよく使われます。
 このように、「よろしく」にはさまざまな表現があります。
無理に訳そうとすると不自然に聞こえることもあるので、日本語の「よろしく」にこだわらず、その状況で何を伝えたいかを考えて訳すのがベストだと覚えておいてくださいね。

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(Q298)「……だよね?」は、英語でどう表現すればいいの?
「……だよね?」は英語でどう表現すればいいのでしょうか。
「あなたはケーキが好きだよね?」は You like a cake, don't you? で正しいですか? 
また、「あなたはアメリカへ行ったことがあるよね?」の場合はどうなりますか?
(東京都 Shiokoさん)



付加疑問か ..., right? で表現して
「あなたはケーキが好きだよね?」は You like cake, don't you?(aは不要)と表現します。
一般に、事実などを確認するときの「……だよね?」は付加疑問(ここでは ..., don't you?)を用いて表します。
He likes cake. の場合は、He likes cake, doesn't he? となります。
 一方、「あなたはアメリカへ行ったことがあるよね?」は、You have been to America, haven't you? と言います。
この have は現在完了(have +過去分詞形)の have、つまり助動詞なので、付加疑問は ..., haven't you? になります。
You have a car. のように have が「持っている」という意味の一般動詞で使われているなら、You have a car, don't you? となります(ただしイギリス英語では、助動詞、一般動詞のいずれの have も付加疑問は haven't you? とするのが一般的)。
 付加疑問が難しいと感じるようなら、文の最後に ..., right? をつけて代用するという手もあります。
これは「……だよね?」という意味で、You like cake, right? / You have been to America, right? のように、どんな文にも使えるので簡単ですよ。

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(Q299)「簡単な言葉で話してください」や、「いつもありがとうございます」はどう表現するの?
夫の転勤でアメリカに来て半年になりますが、英語が理解できずに困っています。
「まだうまく英語を聞き取ったり、話したりできません」や「簡単な言葉で話してもらえると助かります」、また、隣に住んでいる親切な人に「いつもいろいろとありがとうございます。
おかげでとても助かっています」と英語で言うには、どう表現すればいいですか?
(海外 Kikuさん)



悔しい思いは誰もが通る道
間違いを気にせず、頑張って積極的に話してくださいね!
英語でうまくコミュニケーションが図れなくて悔しい思いをすることってありますよね。
でも、それは誰もが通る道であり、英語ペラペラへの第一歩です。
間違いを気にせず、頑張って積極的に話すようにしてくださいね。
 さて、質問の表現ですが、「まだうまく英語を聞き取ったり、話したりできません」を直訳すると、I still can't understand or speak English well. となります。
これに続けて、I've only been here for six months.(ここへ来てまだ半年です)と言ってもいいですね。
「簡単な言葉で話してもらえると助かります」は I would appreciate it if you could speak simple English. ですが、単に Could you speak simple English?(簡単な英語で話していただけますか)と言っても大丈夫ですよ。simple を plain に替えてもOK。
 それから、「いつもいろいろとありがとうございます。
おかげでとても助かっています」は Thank you always for everything. I really appreciate it. となります。
1文目は Thank you always for your kindness.(いつもご親切にありがとうございます)と言ってもいいですね。
状況によっては、kindness を help(手助け、協力)に入れ替えることもできます。

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(Q300)室内から出て行くときに「失礼しました」と言いますが、英語ではどのような言い方をしますか?
(大分県 カボスさん)



状況によって「さようなら」や「ありがとう」と伝えましょう
英語には、部屋を出るときの「失礼します」というあいさつ表現がありません。
よって、立場や状況に応じて表現を使い分ける必要があります。
 一般的には、Bye. や See you. など、「さようなら」にあたる表現が自然です。
 お礼を言うのがふさわしい場合もあるでしょう。
そのときは、単に Thank you.(ありがとう)と言ってもいいですし、具体的に Thank you for your help.(手伝ってくれてありがとう)や Thank you for your time.(貴重な時間をありがとう)などと言うこともできます。
忙しくしている相手の手を止めてしまった状況なら、I'm sorry I interrupted you.(お邪魔してすみませんでした)と言うのが丁寧です。interrupt は「邪魔をする」という意味で、「インターゥラプト」と発音します。
 最後にもう1つ。
旅館などでお客さまを部屋へ案内した後に言う「失礼しました」は、Enjoy your stay.(ご滞在をお楽しみください→ごゆっくりどうぞ)がピッタリですよ。

2022年05月01日

(Q301)girls' talk の girls' のアポストロフィーは、どうして s の後なの?

(Q301)girls' talk の girls' のアポストロフィーは、どうして s の後なの?
例えば girls' talk の girls' のアポストロフィーは、どうして s の後なんでしょうか? 
教科書では girl の後につけると習いましたが……。
(海外 annieさん)



-(e)s で終わる複数形の後には '(アポストロフィー)をつけるだけでいいんです
「所有を表す「……の」は my father's car(父の車)のように「名詞+'s(アポストロフィーと s)」をつけると習ったのに、なぜ girls' talk は girl's talk とならないの?――そう思った学習者は多いでしょう。
答えは、girls' talk は「女の子たちのおしゃべり」という意味で、girls は girl の複数形だからです。
ならば、girls's talk と書くのでは? と思うかもしれませんが、-(e)s で終わる複数形の場合は ' だけをつければいいという決まりがあるため、girls' talk になっているのです。
 では「男子校」の場合はどうでしょうか? 
「男子校」は「男の子たちの学校」と考えれば boys' school と表現できますね。
では「こどもの日」なら? child(子ども)の複数形は children です。
-(e)s で終わっていないので、通常どおり Children's Day とすればOKです。
ちなみに、Chris(クリス)のように -s で終わる人の名前の場合は、Chris's/Chris' のいずれも可能ですが、前者の方が一般的です。

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(Q302)I mean ... や I'm sure ... という表現を耳にしますが、ニュアンスを教えて!
会話でよく、I mean ... や I'm sure ... という表現を耳にしますが、ニュアンスがイマイチ分かりません。
どのように使うのですか?
(東京都 Kazさん)



I mean ... は「いやその」、I'm sure ... は「きっと……だよ」というニュアンス
I mean ... は自分の誤りを訂正したり、より適切な言葉で言い直したり、説明を追加したりするときの前置き表現です。
I mean to say(私が言おうとしているのは)の to say を省略した形で、「いやその」「というか」「つまり」といったニュアンスで使います。
例えば、Sarah teaches English. I mean she's a professor.(サラは英語を教えているんです。
いやその、大学教授ですよ)という感じです。なかには、単なる口ぐせで I mean を連発するネイティブもいます。
ちなみに、You mean, ...? とすれば「つまり、……ということですか?」と相手の言ったことを確認することができますよ。
 I'm sure ... は、主観的に判断して確信できることを述べる際の前置き表現です。
「きっと……だよ」「絶対に……だよ」というニュアンスで、……にはその内容が続きます。
例えば、He's a minor. は「彼は未成年です」という事実を述べていますが、I'm sure he's a minor. と言うと「彼はきっと未成年だよ」となり、確認したわけではないけれど恐らく間違いない、というニュアンスになります。

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(Q303)タクシーで「もうちょっと先に行ってください」という意味の英語表現は何ですか?
海外でタクシーに乗っているとき、「もうちょっと先に行ってください」「この辺で降ろしてください」は英語で何と言ったらいいですか。
(海外 DSさん)



A little further, please. と Let me off around here, please. で
「もうちょっと先に行ってください」は A little further, please. と言います。
further(far の比較級)は「もっと遠くに」という意味で、これに a little をつければ、「もうちょっと先に」を表すことができます。
further の発音は father(父)とよく似ています。
father の fa は口を大きく開けて「ファー」と言いますが、further の fur は口を小さめに開けて「ファ〜」と発音します。
発音が難しかったら、A little more, please. と言っても通じますよ。
 「この辺で降ろしてください」は Let me off around here, please. と言います。
「let ... off」は「……を降ろす」、around here は「この辺で」という意味です。
let の代わりに get を使うこともできます。信号待ちをしているときや、すぐに停車できるような状況では、around here の代わりにhere(ここで)を用いるといいでしょう。
 タクシーでは用件を伝えればいいので上記の表現で十分ですが、丁寧に言いたいときは、Would you go a little further? や Would you let me off around here? と言ってみてくださいね。

*英文中、< >内の語句は下線の語句と入れ替えて使うことができます

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(Q304)「やっぱり〜の方がよかった」の「やっぱり」の意味になる英語表現は何?
「やっぱり……の方がよかった」「やっぱり……だったね」「やっぱり……していい?」など、「やっぱり」を使った表現を英語ではどう言うか教えてください。
(海外 A.K.さん)



「やっぱり」はいろいろな英語に置き換えられるので意味による使い分けが必要です。

「やっぱり、やはり」に相当する英語にはさまざまな表現があるので、意味による使い分けが必要です。
 まずはご質問の表現から。
「やっぱり……(の方)がよかった」と言う場合は、「I should've+過去分詞形」(……すればよかった)を用いると簡単に表せます。
I should've ordered pasta.(パスタを注文すればよかった)などと言えば、「やっぱり」というニュアンスを含ませることができます。
 「やっぱり……だったね」といった、予想が当たったときの「やっぱり」は「思ったとおり」と考えて、as I thought や as I expected を用いましょう。She came late, as I thought.(やっぱり彼女は遅れて来た)という感じです。
 「やっぱり……していい?」と尋ねるときの「やっぱり」は、I('ve) changed my mind.(気が変わりました)と表現します。
I('ve) changed my mind. Can I go with you?(やっぱり一緒に行ってもいい?)のように言いますが、この2文の順序を入れ替えてもOKです。
 そのほか、「(考え直した結果)やっぱり」は on second thought、「(なんだかんだ言っても)やっぱり」は after all と言います。
状況に応じて使い分けてくださいね。

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(Q305)This is my second time to New York. を導くための質問表現を教えてください!
This is my second time to New York. を導くための英語表現は存在するのでしょうか?
 How many times have you been to New York? と尋ねたら、I've been there two times. のように、「何回目」ではなく「回数」を表す答えが返ってきました。
(愛知県 Tetsuさん)



Is this your first time?(今回が初めてですか)と聞いてみては?
日本語では「何回目ですか?」と質問することが多いのですが、英語にはこれに相当する“自然な”表現がありません。
「今回が2回目のニューヨークです」という答えを導きたいときも、How many times have you been to New York?(ニューヨークに何回行ったことがありますか)と尋ねるのが一般的です。
 ちなみに、質問にある This is my second time to New York. は、This is my second time in New York. や This is my second time to come to New York. とする方がいいですね。
これらは“今”ニューヨークにいるときに使う表現。
もし“これから”ニューヨークへ行くのであれば This is my second time to visit New York. と表現しましょう。
 さて、ご質問にもあるように、How many times ...?(何回……ですか?)を用いて尋ねると、「I've been there+回数」(……回行ったことがあります)と返す人が多いのは事実ですが、This is my second time.(今回が2回目です)などと答える人もいます。
どうしても「今回が……回目です」という答えを導きたいのであれば、何回目なのかを推測して、Is this your first time?(今回が初めてですか)などと聞いてみるといいでしょう。

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(Q306)スクールに行かずに「話す」というアウトプットを満足にするいい方法はないですか?
英会話スクールに通っていますが、そのスクールに対する不満が少なからずあります。
独学でも英語のインプットはできますが、実際にネイティブと話すというアウトプットになると限界があります。
スクールに行かないで満足にアウトプットできるいい方法はないでしょうか?
(埼玉県 考える人さん)
テレビを相手に「つっこみ練習」など
意識を変えれば一人でアウトプットも可能に
アウトプットの強化には何と言っても「使うこと」が必要不可欠です。
おっしゃるとおり、独学では本を読む、教材の CDを聴くといったインプットの学習に偏りやすいのは事実です。
しかし、意識を少し変えればアウトプットする機会を増やすことは可能です。
 例えば、読書をするなら黙読ではなく、声を出して読む。
リスニングなら“ながら聴き”ではなく、後に続いて言ってみる……というように、受信型から発信型の勉強に変えることが大切です。
映画を見る際にも、こう言われたらこう返すといったやりとりに意識を傾け、それをまねしてみるとネイティブの英語を身に付けることができます。
 また、テレビを相手に発言練習をすれば、アウトプット力をより鍛えることができます。
例えば、賞賛に値するシーンを見たら That's fantastic!(すご〜い!)とつぶやくとか、トーク番組などでは You said it.(まさにその通り)や I don't think so.(私はそうは思わないわ)などとコメントしてみましょう。
日本語の番組にも英語で返す練習を日ごろからしておけば、実際の会話でそれを発揮することができますよ。

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(Q307)大人らしいスマートな自己紹介の表現を教えてください!
自己紹介をするとき、子どもなら名前、年齢、住んでいる国(町)、好きな科目、得意なことなどが考えられますが、大人の私だったら、どのような自己紹介がスマートですか。
私は専業主婦で、夫と2人の子どもがいます。
(東京都 サチさん)



英会話教室なら趣味や夢、仕事のこと、職場なら仕事に対する意気込みなど、状況に応じて自己紹介。
状況によって適切な自己紹介は異なりますが、駅などでたまたま Hi. とあいさつしたのがきっかけで会話が弾んだときは、タイミングを見つけて、Oh, by the way, I'm Sachi. Nice to meet you.(申し遅れましたが、サチといいます。どうぞよろしく)という程度で OK です。
 通い始めた英会話教室などでは、趣味や夢、仕事のことを交えるといいですね。
例えば、I'm Sachi. I like watching DVD's in my free time.
I'm a big fan of Julia Roberts, and I've seen all her movies.
I'm a homemaker and I have two children.
These days I'm busy taking care of them, but someday I'd like to learn painting.
That's all. Thank you.(サチといいます。空いた時間にはDVDを見るのが好きです。
ジュリア・ロバーツの大ファンで、彼女の映画はすべて見ています。
専業主婦で2人の子どもがいます。
最近は彼らの世話で忙しいのですが、いつか油絵を習いたいと思っています。
以上です。ありがとうございました)という感じです。共通の話題があれば、そこから話が広がっていきます。
日本人はよく、名前を言った直後に家族構成や子どもの年齢などを言いますが、これでは家族紹介になってしまいます。
まずは自分のこと、家族のことはその後に言いましょう。

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(Q308)「この料理にはニンニクが入っていますか?」といった質問はどうすればいい?
来月、海外旅行をするのですが、ニンニクアレルギーがあるため料理の注文に不安があります。
「ニンニクを使っていない料理はどれですか?」や「この料理にはニンニクが入っていますか?」といった質問は、英語でどのようにすればいいですか?
(千葉県 masakataさん)



I'm allergic to garlic. Do you have any dishes without garlic? で。
アレルギーの発音に注意です
ご質問にお答えする前に、「アレルギー」という単語の正しい発音を確認しておきましょう。
「アレルギー」はもともとドイツ語で、英語では allergy「アラジー」(アを強く)と発音します。
「〜に対してアレルギーがあります」は I'm allergic to 〜. のように、形容詞の allergic を用いるのが一般的です。
allergic は「アラージック」(ラを強く)と発音します。
 料理について質問する際には、自分にはニンニクアレルギーがあることも一緒に伝えるといいでしょう。
例えば、I'm allergic to garlic. Do you have any dishes without garlic?(ニンニクアレルギーなんです。
ニンニクを使っていない料理はありますか?)という具合です。
また、Does this (dish) have garlic in it? I'm allergic to garlic.(この料理にはニンニクが入っていますか? 
ニンニクアレルギーなので)と尋ねてもいいですね。ニンニクが入っているという答えが返ってきた場合は、Is it possible to have it without garlic?(ニンニクを入れないで調理していただくことは可能ですか)と頼んでみるのもいいでしょう。
 Have a great trip!

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(Q309)「あ、そう言えば」にピッタリの英語表現はありますか? by the way だけでいいの?
何かを突然思い出して話を始めるときに使う「あ、そう言えば」にピッタリの英語表現はありますか? 
by the way だとただ話を切り替えているだけのような気がして、しっくりきません。
(岡山県 sugar daddyさん)



Oh, by the way とすれば突然思い出した風に
確かに by the way(さて、ところで)だと単に話題を切り替えているだけという感じですね。
でも、最初に Oh, を加えて、Oh, by the way とすれば、「あ、そう言えば」というニュアンスになります。このとき、突然思い出したかのようなイントネーションで言うことがポイントです。
 また、「あのね」や「ちょっと聞いて」といった意味の You know what? に Oh, を加えて Oh, you know what? と言っても、「あ、そう言えば」とか「あ、そうそう」というニュアンスを出すことができます。
つまり、Oh, を加えるだけで「突然何かを思い出した」感が出るんですね。
 ほかに That reminds me, という表現もぜひ覚えておいてください。
これは、相手の話や自分の言ったことがきっかけで何かを思い出したときに使う表現です。
「あ、それで思い出したんだけど」と言って話題を変えるときの前置き表現として、ネイティブスピーカーがよく使っていますよ。

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(Q310)You don't say! の意味と、言う場合のタイミングを教えてください!
ネイティブスピーカーが、よく You don't say! と言っていますが、どのタイミングで使えばいいのか分かりません。
この意味と使い方を教えてください。
(東京都 TAXIさん)



You don't say! は驚きを表す表現
Really? と同じ感覚で使えば大丈夫
You don't say! は「まあ!」とか「本当なの?」と驚きを表す表現で、驚くような事柄を聞いた直後に言います。
Really?(本当ですか?)と同じ感覚だと覚えておけば使いやすくなるのではないでしょうか。
例えば、いつもはバスで通勤している友達が、I walked to the office today.(今日は歩いて出勤したんだよ)と話したときなどに、You don't say!(本当なの?)と返すといいですね。
 ただし、You don't say! は、大して何とも思っていないのに驚いているように装う場合にも使われるので要注意。
「へえ、そうなんだ」や「ほお、そうですか」と少々皮肉っぽいニュアンスです。
例えば、I heard she quit her job again.(彼女、また仕事を辞めたらしいよ)と話す相手に、平たんな感じで You don't say. と言えば、「へえそうなんだ」となり、内心は大して驚いていないニュアンスになります。
どちらの意味になるかは、イントネーションや相手の表情、文脈などから分かるはずですよ。

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(Q311)Why? と How come? の意味は違いますか?
(大阪府 e-coolさん)



意味は同じだけど、後に続く語句の順番に気をつけて
Why? と How come? は、いずれも「なぜ?」「どうして?」という意味で、理由を尋ねるときの定番表現です。
How come? はもともと How did it come about?(どうしてそのようなことが起きたのですか)を省略した形で、どちらかと言うと、くだけた表現です。
 単に「どうして?」と尋ねるときは、Why? と How come? を同じように使うことができますが、「どうして〜ですか?」と尋ねる場合は、続く語句の順番に注意が必要です。
例えば Why? を用いて「彼はどうして怒っているのですか」と尋ねる場合、Why is he angry? のように Why の直後には疑問文が続きます。
一方 How come? を用いるときは、How come he is angry? のように How come の直後に、疑問文でなく普通の文、つまり「主語+動詞」が来ます。もう1つの例で比較してみましょう。
「昨日、どうしてメールをくれなかったの?」は、Why? を使うと Why didn't you e-mail me yesterday? となりますが、How come? を使うと How come you didn't e-mail me yesterday? となります。

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(Q312)サイン会で色紙を差し出すとき「お願いします」と言うけれど、英語では何と言えばいい?
サイン会などで自分の番が来たとき、色紙などを差し出して「お願いします」と言いますが、英語では何と言えばいいのでしょうか。
(岐阜県 K.Y.さん)



Hi. や I'm happy to meet you. で。
サイン会で自分の順番が来たときに言う「お願いします」は、英語では Hi.(こんにちは)というあいさつで代用するのが自然です。
偶然に著名人と会い、思わず駆け寄って、「すみません、サインをお願いしてもいいですか」と頼む場合は、Excuse me, would you give me your autograph? と言います。
しかしサイン会では、サインをもらうために並んでいるのでこの表現を用いるのは不自然です。よって、自分の番が来たら、Hi.(こんにちは)とか I'm happy to meet you (in person).([実際に]お会いできてうれしいです)などと言うとよいでしょう。
 先日、私が書店でサイン会をしたとき、「先生の本は分かりやすいですね」(Your books are easy to understand.)や「お会いできるのを楽しみしていました」(I've been looking forward to meeting you.)などと声をかけてくれた人がいました。
このような言葉はとてもうれしいものです。
よって、サイン会では「お願いします」の代わりに、あいさつや一言メッセージを言う、と覚えておきましょう。
 ちなみに、「(著名人の)サイン」は autograph と言います。sign は「署名する」という意味なので注意してくださいね。

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(Q313)「行ってらっしゃい」と英語で言いたいときは、どう言えばいい?
「行ってらっしゃい」と英語で言いたいときは、どう言えばいいですか?
 Be good.は使えますか?
(茨城県 S.S.さん)



外出する人に何を伝えたいかによって表現を使い分けて。
Be good. は友達の家に遊びに行く子供に、英語には「行ってらっしゃい」にピッタリの表現がないため、外出する人に何を伝えたいかによって表現が異なります。
 例えば、パーティーや食事などに出かける人には、Have a good time! や Have fun!(楽しんできてね)と言うのが自然です。
旅行に出かける人には、Enjoy your trip!(旅行を楽しんできてね)や Have a safe trip!(気をつけてね)などと言ってあげるとよいでしょう。
学校など、朝いつもどおりに出かける人に対しては、Have a nice day!(よい1日を!)と言うことが多いですね。
そのほか、スーパーや郵便局など、ちょっとそこまでお出かけという場合は、See you later.(じゃあね)で十分です。
 では、質問の Be good. はどういう状況で使うと考えられるでしょうか。Be good. は「いい子にしてね」という意味。
よって、友達の家に遊びに行ったり、泊まりに行ったりする子供に、「お行儀よくするのよ」というニュアンスで「行ってらっしゃい」と言うときにピッタリです。
ちなみに、「いい子にしてね」は Behave well. と言うこともできますよ。

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(Q314)How have you been? と聞かれたら、何と答えればいいの?
How have you been? と聞かれたら、何と答えればいいのでしょうか? I have been fine. では変ですよね?(東京都 Y.K.さん)
I've been fine. でOKです
How have you been? と聞かれて I have been fine. と答えるのは正しいですよ。
あえて言えば、会話では I have を I've と短縮するのが自然です。
 How are you? が「元気?」と“今”の状態について尋ねているのに対し、How have you been? は「元気にしてた?」と"最後に会ったときから今日までの間"の状態について尋ねています。
つまり、How have you been? はしばらく会っていなかった人との会話で使う表現なのです。
 How are you? と聞かれたら I'm fine.(元気です)と答えることもあれば、単に Fine.(元気だよ)と言うこともできますよね。
同じように、How have you been? と聞かれたときも、I've been fine.(元気にしていました)と答えることもできますし、単に Fine. と言ってもOKです。
ちなみに、ネイティブスピーカーは、fine(元気な)の代わりに pretty good(かなりいい)や not too bad(そんなに悪くない)などを使うことが多いですよ。
 また、久しぶりに会ったらお互いの近況を話すことが多いのは、英語でも同じこと。
よって、I'm<'ve been> taking golf lessons.(ゴルフを習っているよ)や I went to Paris last month.(先月パリへ行ったの)など、ちょっとした近況を加えてもいいですね。
*英文中、< >内の語句は下線の語句と入れ替えて使うことができます

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(Q315)「一緒に撮ってもらおうよ」は、Let's ask to take our picture. で正しいの?
写真を撮ってもらうときの表現を教えてください。
「一緒に(誰かに)撮ってもらおうよ」は、Let's ask to take our picture. で正しいですか。
(東京都 Mistさん)



Let's ask someone to take our picture. とすればOK
旅行先などで友達と一緒に写真を撮りたいときに言う「一緒に(誰かに)撮ってもらおうよ」は、Let's ask someone to take our picture. のように、質問の文に someone を加えれば正しく伝えられます。
Why don't we ask someone to take a picture for us. と言うこともできますよ。
旅先で仲良くなった人に「一緒に写真を撮りましょう」とカジュアルに誘う場合は、Let's take a picture together. と言います。
「一緒に写真を撮っていただけますか」と丁寧に頼む場合は、Would you be in a picture with us?と言います。
日本語で「一緒に写真に入っていただけますか」と表現することがあるように、英語でもinを使います。
発想が同じなので、分かりやすいですね。
 ちなみに、「……の写真を撮っていただけますか」は Would you take a picture of ...? と言います。
覚えておくと便利ですよ。

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(Q316)「さすがですね」は、英語で何と言うの?
人を褒めたり、おだてたりするときの日本語「さすがですね」は、英語で何と言いますか。
(東京都 S.M.さん)



「さすが」に当たる英語はないので状況によって表現を使い分けて。
英語には「さすが」を一言で表す言葉がないので、状況によっていろいろな表現を使い分けます。
 例えば、コンテストで入賞した人などに「すばらしいですね」というニュアンスで「さすがですね」と言う場合は、That's great. や That's wonderful. と表現するのが自然です。
You must be proud (of yourself).(鼻が高いでしょうね)と言ってもよいでしょう。入賞するだろうという確信があって、「さすがですね(思ったとおりでした)」というニュアンスを含めるなら、as expected(期待されていたとおり)を加えて、That's great as expected. と表現します。
 また、「……するとは、さすがは君だ」のように、その人らしい行為を褒める場合は、It's just like you to ...(動詞の原形)を用います。It's just like you to fix it.(それを修理してしまうなんて、さすがですね)という具合です。

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(Q317)「小さい」という意味を表す単語 small と little は、どのように使い分けますか?
(愛知県 A.Hさん)



客観的に「小さい」と言うときは small、
愛情を込めて「小さい」と言うときは little を使って
small と little は入れ替え可能なことが多いのですが、大きさや広さについて客観的に「小さい」ことを表すのが small で、小さいことに対する愛情(時には軽べつ)など、特別な感情を含んだのが little です。例えば、「小さな女の子」と英語で表現する場合、体の大きさについてだけ「小さい」と言いたいときは a small girl となりますが、話し手がその女の子に対して「かわいい、愛らしい」という感情を持っているときは a little girl と表現することが多いです。
 small と little に関して注意点が2つあります。
1つは、「小さくて素敵なお店」のように「小さい+別の形容詞」という組み合わせで表現する場合は、a nice little shop のように little を用いること。
このとき、little ではない方の形容詞が先に来ることに注意してください。
また、「……は小さい」と表現する場合は、... is small. のように small を用います。
「私の車は小さい」は My car is small. と言い、My car is little. とは言いません。

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(Q318)未来を表すwill と be going to はどう使い分ければいいのでしょうか。教えてください!
(静岡県 M.O.さん)



will は今決めたこと、
be going to はすでに決めてあったことを表すのに使ってみて
will と be going to は「〜します」「〜する予定です」といった意味で、いずれも後ろに動詞の原形を続けますが、will は話をしている最中に決めた事柄について用いるのに対し、be going to は話をする前に決めてあった事柄について用いることに違いがあります。
例えば、ある友人の誕生日に何をあげるか、ほかの友人と話しているとします。スカーフにしようと決めてある状況では、I'm going to give her a scarf.(彼女にスカーフをあげる予定です)と言います。
一方、何をあげようか迷っている状態で、友人から「スカーフをあげたら喜ぶと思うよ」というアドバイスをもらい、「それじゃ、スカーフをあげよう」と決めた場合は、OK, I'll give her a scarf. となります。
 そのほか、will は「こうなるだろう」という単なる予想を表すのに対し、be going toは「(今の状況からすると)こうなるだろう」と根拠があって予測するときに使うという違いもあります。
例えば、さっきまで晴れていた空に雲が出始め、だんだん暗くなってきた状況で「雨が降るだろう」と言うなら、It's going to rain. が適切です。

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(Q319)「〜に一時的に滞在しているだけ」はどう言いますか? また、その後に理由を続けて言えますか?
(神奈川県 A.S.さん)



be staying now を使って表現しましょう
「一時的に滞在している」は be staying now を用いて表すとよいでしょう。
stayを「現在進行形+now」で表すと、「今(だけ)〜している」といったニュアンスになり、これで「一時的に」を表現できます。
例えば「姉のところに一時的に滞在しています」なら、I'm staying with my sister now. となります。now の代わりに until next week(来週まで)や for five days(5日間)などと具体的な期間を加えると、一時的であることがより明確になります。
また、硬い響きになりますが、temporarily(一時的に)を用いて、I'm temporarily staying with my sister. と言うことも可能です。
必要に応じて、この後に理由を続けてもいいですね。
 ちなみに2、「〜に滞在する」の「〜に」には、at、in、with のいずれかを用います。
「stay at +ホテルなど」「stay in+地名」「stay with+人」と使い分けるのが一般的なので覚えておきましょう。

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(Q320)「〜週間後に」と英語で言いたいとき、later と after のどちらを使えばいいの?
「〜週間後に」と英語で言いたいとき、later と after のどちらを使えばいいのか、いつも困ってしまいます。
使い方を教えてください。
(海外 A.O.さん)



どちらも使えるけれど、語順が変わることに注意
そうですね、辞書には later、after はどちらも「〜後に」と載っているので違いが分かりづらいですね。
質問の「〜週間後に」という表現は、それが過去の話なのか未来の話なのかによって表現の仕方が変わります。
 過去の話をしていて「(その)2週間後に彼と会った」と言う場合は、I saw him after two weeks.
または I saw him two weeks later.。after と later のいずれも使えますが、「after+数」「数+later」と語順が違うことに注意してください。
 「じゃあ、2週間後に会いましょう」のような、未来のことについては I'll see you in two weeks. のように「in+数」を用います。
未来の「〜後に」は after や later で表現できないので注意してくださいね。ただし、See you later.(じゃあ、また後で)や I'll call you later.(後ほどお電話します)のように、数を伴わない場合は未来のことでも later を用いることができますよ。

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(Q321)英語には「マイペース」にあたる表現がないと聞きました。本当ですか?
(山形県 Nonoさん)



「マイペース」は和製英語。
She is my pace. と言っても通じません
そうですね。「マイペース」は和製英語なので、英語で表すときは状況に合わせて別の表現を使うのが自然です。
 例えば「彼女はマイペースな人です」という場合、彼女がわが道を行くタイプなら She goes her (own) way. と表現します。
周囲の影響を受けないことを強調したければ、She doesn't let anyone or anything influence her. と表現することもできます。
She is my pace. では通じませんよ。
 具体的な動詞を使って表現するときは at ...'s own pace(自分のペースで)を後に続けるといいでしょう。
例えば、「彼女はマイペースで走る」なら She runs at her own pace.、「彼はマイペースで勉強する」なら He studies at his own pace. と表現します。
主語によって ... が変わります。
日本語の「マイペース」に惑わされて、主語が she や he のときにも at my pace と言わないように注意してください。

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(Q322)両手でピースサインを作って顔の辺りで指を曲げ伸ばしする、このジェスチャーは何?
ネイティブスピーカーが会話中に、両手でピースサインを作って顔の辺りで指を曲げたり伸ばしたりすることがありますが、このジェスチャーにはどういう意味があるのでしょうか。
(大阪府 Y・Mさん)



引用符「“ ”」を表現しています。
ネイティブスピーカーが会話中によくするこのジェスチャーは、人差し指と中指で引用符 「“ ”」を表しているんです。
ほら、2本の指の動きが引用符に見えませんか?
 引用符は、人の言葉をそのまま引用したり、強調したりするときに使います。
また、皮肉やユーモアを交えたフレーズや、話し手と聞き手との間でだけ理解できるような言葉につけることもありますね。
いずれも、紙やPCでは引用符を書き加えて伝えることができますが、会話では書くことができませんよね。
よって代わりに指で引用符を表現しているのです。
 ちなみに、会話やスピーチなどで著名人の言葉を引用するとき、quote(引用する)と言ってから引用部分を続けて話し、引用部分の最後に unquote(引用を終わる)と言うことがあります。
日本語で言う「カッコ」「カッコ閉じ」のような感じです。これも一緒に覚えておくといいですよ。

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(Q323)attitude と behavior は、ともに「態度」という意味があるけれど、使い分け方は?
外国人の友人とレストランへ行ったとき、注文したものが違うと隣のカップルがウエートレスに食って掛かりました。
その様子を見た私は友人に Their attitude is so bad. と言ったのですが、友人に「attitude じゃなくて behavior だよ」と指摘されました。
attitude と behavior はどのように使い分けるのでしょうか。
(山梨県 M・Nさん)



attitude は「人や物事に対する考え方・姿勢」
behavior は「ほかの人に対する行動・振る舞い」
attitude は「人や物事に対する考え方・姿勢・態度」を指します。一方 behaviorは「ほかの人に対する行動・振る舞い・態度」について用いるのが一般的です。
質問の状況は、隣のカップルがウエートレスに対してとった振る舞いについて言っているので、Their behavior is bad. の方が適切だとネイティブスピーカーのお友達は指摘したのでしょうね(Their manner is bad. と表現することもできますよ)。
 とはいっても実際は attitude と behavior をしっかり区別するのが難しいこともあります。
「……の〜に対する態度」という場合は、…'s behavior/attitude towards 〜 とどちらを使っても大丈夫なことが多いですし、どちらを使うか慣習によって決まっているフレーズもあります。
例えば take a … attitude(……な態度をとる)、selfish attitude(わがままな態度)、public attitude to divorce(世間の離婚に対する考え方)などなど……。
日常よく使われるものから少しずつ覚えていきましょう。

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(Q324)No, thank you. より I'm fine, thank you. の方がよく使われるのはカナダだけ?
バンクーバー在住の知人に、断るときは No, thank you. より I'm fine, thank you. の方がよく使われると聞きました。教科書では目にしたことがありませんが、カナダでだけ使われる表現なのでしょうか?
(埼玉県 M・Kさん)



I'm fine, thank you. もよく使われる丁寧な断りの表現。
英語圏では、No, thank you.(いいえ、結構です。ありがとう)の代わりに I'm fine, thank you. と言うことがよくあります。
カナダだけで使われる表現ではありませんよ。
日本人には「I'm fine, thank you. = How are you? に対する答え」というイメージが強いですが、fine には「元気な、健康な」という意味のほかに、「十分な、申し分のない」という意味もあるのです。
例えば、飲み物のお代わりを勧められて I'm fine, thank you. と言えば、「もう十分いただきました(ので結構です)。
ありがとう」と丁寧に断ることができます。
もちろん、No, thank you. と言ってもOKです。
 ちなみに、fine にはほかにもいろいろな意味があります。
fine skin(きめの細かい肌)、fine hair(細い髪)、fine line(紙一重)、fine manners(上品な作法)などなど。「罰金」という意味もあります。
時間のあるときに、辞書で意味を調べてみると面白いですよ。

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(Q325)every day clothes という表現を見た。every の後の clothes は複数形でいいの?
every の後には単数形の名詞が続くと教わったのに、every day clothes という表現を見ました。clothes は複数形でいいのですか?
(大阪府 T・Sさん)



every day(毎日)とeveryday(毎日の)の違いに注意
every(毎……、どの……も)は、その意味から複数形の名詞を続けたくなりますが、every year(毎年)や every student(どの学生も)のように単数形の名詞を続けます。
これらはit、he、she などと同じく単数扱いになるので、Every student respects the teacher.(どの学生もその先生を尊敬している)のように、動詞に -(e)s をつけて用いることにも注意が必要ですね。
 質問の every day clothes については、解説をする前に正しい表現に訂正しておきましょう。
正しくは、everyday clothes(普段着)。
everyday は1語です。
2語で表す every day は「毎日」という意味のフレーズですが、everyday と1語で表すと「毎日の、日常の」という意味の形容詞になるので、後ろに続く名詞は単数・複数のどちらでもいいのです。
分かりましたか?
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(Q326)「ついでに」は、英語でどう言いますか?
自分の部屋を掃除するついでにリビングも掃除したり、自分の服を洗濯するついでにほかの人のも洗ったり……というときの「ついでに」は、英語でどう言いますか?
(海外 M・Nさん)
「ついでに」の英訳にこだわらず、
いろいろな表現を状況によって使い分けて
「ついでに」を一言の英語で表現するのは難しいですね。状況によっていろいろな表現の使い分けが必要です。
 例えば、質問の日本語は、I cleaned my room and the living room.(自分の部屋とリビングを掃除した)、I did my laundry and hers as well.(自分の洗濯と彼女の[洗濯]もした)のように、and(……と)やas well(……もまた)を用いて表せばOK。「ついでに」という表現にこだわる必要はありません。こちらがしてあげる行為に対して恐縮する相手に「ついでだからいいよ」と言う場合は、Don't worry. I'm doing mine anyway. や Don't worry, since I'm at it. などと表現するとよいでしょう。いずれも、「いいんだよ。どっちみち自分の分もやるんだから」といったニュアンスです。
 ほかに、話題を変えるときの「……の話が出たついでに」は、speaking of ... や talking about ... を使って、Speaking of skiing, I'm going to Nagano this weekend.(スキーの話が出たついでだけど、今週末長野へ行くんだ)と表現することができます。「……へ行くついでに」は「……へ行く途中で」と考えて、on the way to ... と表します。
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(Q327)「……だといいなあ」という意味の I hope ... と I wish ... の使い分け方を教えてください。
(神奈川県 ICEさん)
I hope は実現の可能性があるときに
I wish は実現しなさそうなときに使います
I hope ... は実現の可能性があることについて「……だといいなあ」と表現するときに使い、I wish ... は実現の可能性がほとんどないことについて「(無理だろうけれど)……だといいなあ」と表現する場合や、現実とは反対のことを仮定して「(実際は違うけれど仮に)……だったらいいのになあ」と表現するときに使います。
 いずれも、現在または未来のことに対する希望を表しますが、I hope の後には現在形または未来形の文が続くのに対し、I wish の後には過去形の文が続くのも特徴の一つです。例えば、友人をパーティーに招待したとします。相手が来るかどうか分からない状況で、期待を込めて「あなたが来られるといいんだけれど」と言う場合は、I hope you can come. と表現します。相手が来られないことが分かっていれば、I wish you could come. と言います。このように wish を使うと、「(実際は来られないけれど)あなたが来てくれたらいいのになあ」と残念な気持ちを伝えることができますよ。
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(Q328)May I help you?(手伝いましょうか?)と言われて、やんわりと断る表現は何?
May I help you?(手伝いましょうか?)と言われて、その申し出をやんわりと断る表現を教えてください。No, thank you. や That's OK. だと、なんとなく冷たい気がして……。
(愛知県 N・Kさん)
Thank you, but that's OK. だとぐっと丁寧ですよ
May I help you? のような申し出を断る際、親しい間柄では That's OK.(大丈夫です)と返すことはよくありますが、No, thank you.(結構です)と言うと、確かに冷たく聞こえますね。言い方によっては横柄な印象を与えかねません。
 相手の好意をやんわりと丁寧に断るには、まず Thank you. とお礼を言って、もう一言加えるといいでしょう。例えば、Thank you, but that's OK.(ありがとう、でも大丈夫です)といった具合です。同じような意味で、Thank you, but I'm doing OK. と言うこともできます。ほかに、Thank you, but I'm doing OK so far.(ありがとう、でも今のところ大丈夫です)と表現してもいいでしょう。これからすることに対しては、Thank you, but I think I'll be OK.(ありがとう、でも大丈夫だと思います)と未来形にします。いずれにしても、相手の申し出に対してまずお礼を言うのが礼儀だと覚えておきましょう。
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(Q329)go(行く)の後に to がいらないのはどういうときですか?
go(行く)の後に前置詞の to が来る場合と来ない場合がありますが、何が違うのか分かりません。to がいらないのはどういうときですか?
(富山県 F・Yさん)
go の後が副詞だったら to はいりません
「台湾へ行く」は go to Taiwan、「海外へ行く」は go abroad。いずれも「……へ行く」という意味なのに、前者には前置詞の to が必要で、後者には to がいりません。この使い分けは go の後に来る単語によるのです。
 Taiwan は「台湾」という意味の名詞。このような単語を使って行き先を述べる場合は、「……へ」を表す to を補わなければなりません。to がないと「台湾行く」という意味になってしまいます。一方 abroad は「海外へ」という意味の副詞です。abroad には既に「……へ」という意味が含まれているので、to を補う必要はありません。go to abroad と言うと「海外へへ行く」となってしまいます。abroad と同じように「……へ」を含む語には、ほかに go home(家へ帰る=帰宅する)、go there(そこへ行く)、go upstairs(2階[上の階]へ行く)などがあります。
 また、go shopping(買い物に行く)や go skiing(スキーに行く)など、動詞の -ing 形を用いる場合も to が不要です。覚えておいてくださいね。
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(Q330)How about ...? と What about ...? の厳密な使い分けはありますか。
「……してはどうですか」を表す How about ...? と What about ...? の使い分けがよく分かりません。厳密な使い分けはありますか。
(鹿児島県 K・Wさん)
意味も使い方も同じ。どちらを使っても大丈夫
How about ...? と What about ...? は、前者の方が少しくだけた表現と考える人もいますが、基本的に意味も使い方も同じなので、どちらを使っても構いません。いずれも ... に名詞や動詞のing形を入れて、提案の表現を作ります。例えば、「一緒にランチでもどうですか」と誘う場合は、How about lunch together? または、How about having lunch together? と言います。How about we have lunch together? と ... に主語と動詞を続けることもあり、これだとよりくだけた印象です。
 また、この表現は、自分が意見を述べた後で、How about you?(あなたはどうですか)と相手の考えを尋ねたり、同じ質問を別の人にするときなどにもよく使われます。
 なお、「……はどうでしたか」と感想や印象を尋ねるときに How about ...? を用いる人がいますが、これは誤りです。正しくは How was ...? なので、注意してくださいね。
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(Q331)「面倒くさい」と英語で言いたいのですが、どう言えばいいでしょうか。
(海外 J・Yさん)
いろいろな表現を状況によって使い分けて
「面倒くさい」に当たる表現はいろいろとありますが、状況による使い分けが必要です。
例えば、食後の片付けや申込用紙の記入など、あまり時間がかからないことについては、What a bother! と言います。プレゼンテーションの準備や免許証の更新など、多少の時間と労働力を要する事柄に対しては、What a hassle! がピッタリです。bother は「面倒なこと」、hassle は「煩わしいこと」という意味で、いずれも、What a を「ワラ」のように発音するとアメリカ英語らしく聞こえます。また、飛行機を何度か乗り継いで目的地へ向かったり、数十ページにも及ぶ資料を作り直したりといった大掛かりなことには、It's a lot of trouble. と言うといいでしょう。
そのほか、I wish I didn't have to do it. と言って、「(実際はしなければならないけれど、)それをしなくてもよかったらいいのになあ」と気乗りしない心境を述べる方法もあります。ため息交じりに言えば、「あー、面倒くさいなあ」というニュアンスを出すことができますよ。
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(Q332)「ドアを開けてください」を Do you wanna open the door? と頼めますか。
ネイティブスピーカーが「ドアを開けてください」と頼むときに Do you wanna open the door? と言っていました。状況や相手との間柄によって、このような頼み方をすることもあるのですか。
(和歌山県 N・Fさん)
Do you want to ...? で「……した方がいいのでは?」と提案できます
この場合の Do you wanna( = want to) open the door? は、「ドアを開けた方がいいんじゃないですか?」といったニュアンスです。日本人の感覚では、want to ...(動詞の原形)は希望や願望を表す「……したい」という意味だと限定しがちですが、ネイティブスピーカーは「……した方がいいのでは?」とアドバイスしたり、提案したりするときにも want to ... を用います。口語的な表現ですね。今度 Do you want to ...? と聞かれたとき、「……したいですか?」という意味では不自然なら、「……した方がいいのでは?」と提案されていると解釈してみるといいでしょう。
 また、これと似た表現に、You may want to ...(動詞の原形)があります。「……した方がいいかもしれません」という意味で、間接的に「……した方がいいのでは?」と提案しています。ちなみに、You don't want to ... は「……しない方がいいですよ」、つまり遠回しに「……してはいけません」と言っています。覚えておくといいでしょう。
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(Q333)英語学習教材を大量に持っていますが、何から手を付ければいいですか。
語学書、問題集、英語の絵本、洋画のDVDなど、英語学習教材は大量に持っていますが、何からどう手を付ければいいのか分かりません。英語力を総合的に効率よく上げるには、どのような勉強をすればいいですか。
(大阪府 K・Nさん、石川県 T・Nさん、新潟県 T・Kさん、ほか多数)
まずは自分の上達させたい分野を集中的に学習してみて
総合的な英語力を付けるには、文法、リスニング、スピーキング、音読、作文などさまざまな分野の学習が必要です。いい野球選手になるにはバッティングだけでなく、キャッチボールやランニングなどのトレーニングも必要なのと同じですね。
しかし、独学で全てを一度に学ぶのは大変です。まずは自分の上達させたい分野を集中的に学習するといいでしょう。例えば、文法が苦手なら問題集を解いて重要点をまとめるとか、語彙力が足りないと思ったら英語の絵本や小説などを読んで語彙を増やすとか、聞き取りが苦手なら英語の字幕を見ながらDVDを見たり、教材用のCDを使ってリスニング&音読練習をするなど、ポイントを絞った勉強をしてみましょう。そうすれば自然と次に何を学習すべきか見えてきます。
 自分のレベルに合った教材を選ぶことも大切です。難しいものを選ぶと勉強がイヤになります。独学を続けるコツは、無理なく楽しく学べるものを、時間をかけてマスターすることですよ。
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(Q334)Will you ...? は依頼の表現でしょうか? 未来の意志でしょうか?
Will you ...? は依頼の表現だと学校で習いましたが、文法書には「……するつもりですか」という未来の意志を表すと書いてありました。どちらが正しいのでしょうか。
(徳島県 M・Iさん)
依頼をするときにも、未来の意志を表すときにも使えます
Will you ...? は「……してくれない?」とカジュアルに依頼するときと、「……するつもりですか」と予定や意志を尋ねるときのどちらでも使われます。… には動詞の原形が入ります。
 でもそうすると「どちらの意味で使われているのか、どう判断すればいいの?」と不安に思う人がいるかもしれませんね。たいていは、そのときの状況と動詞の意味で判断できます。例えば、Will you help me? なら「手伝ってくれない?」という依頼の意味、Will you be home tonight? なら「今夜は家にいるつもりですか」と未来の意志を表現していると理解するのが自然ですね。
 実際の会話では、依頼するときはpleaseを加えてWill you please ...?としたり、予定を尋ねる場合はHow long will you ...?(どのくらいの間……するつもりですか)やWhen will you ...?(いつ……するつもりですか)のようにHow longやWhenと一緒に用いたりすることが多いので、依頼か予定かがさらに判断しやすくなりますよ。
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(Q335)「あなたがうらやましい」とか「あなたのおかげです」というような表現は、英語にもありますか。
(海外 M・Yさん)
「うらやましい」は Lucky you!
「あなたのおかげ」は I owe you a lot. で
親しい間柄でよく使われる「あなたがうらやましい」は、Lucky you! です。直訳すると「あなたはとても運がいいですね」ですが、「いいなあ」「うらやましいなあ」というニュアンスがあります。You are lucky! や How lucky you are! と言ってもいいですね。日本人英語学習者の中には、envy(うらやむ)という動詞を使って I envy you. という表現を使ってしまう人が多いようですが、ネイティブスピーカーはあまりこの言い方はしません。
 また、「あなたのおかげです」は、I owe you a lot. がいいでしょう。この owe は「借りがある」という意味です。thanks to ...(……のおかげで)を用いてthanks to youと表現することもできますが、この場合は、Thanks to you, I passed the exam.(あなたのおかげで試験に合格しました)のように、具体的な内容を続けることに注意してくださいね。
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(Q336)What the heck! という表現を英語のテレビドラマで聞いたのですが、どういう意味ですか?
(岡山県 H・Mさん)
「どうにでもなれ」などという意味で、
不満やいらだちを表すときに使うくだけた表現です
What the heck! は What the hell! のえん曲表現。What the hell! は、「ちくしょう」「関係ないね」「そんなこと構うもんか」「どうにでもなれ」などといった意味で、不満やいら立つ気持ちを表すくだけた表現です。日常的に使われていますが、hell(地獄)という言葉を口にするのを嫌がる人もいるので、hell を婉曲語であるheck などに替えて What the heck! と言うことも多いですね。皆さんもこちらを使った方が無難です。
 What the hell … には、後に疑問文を続けて、いら立ちや驚きの気持ちを強調する働きもあります。例えば、What the hell are you talking about?(君はいったい何を言ってるんだ?)という具合。こちらの場合も、heck や hey を使った方が無難です。また、the hell を in the world に替えても同じ意味。What in the world are you talking about? という具合ですね。初めて会う人やあまり親しくない人にはこちらの方がお薦めです。
*英文中、< >内の語句は下線の語句と入れ替えて使うことができます。
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(Q337)「学校から帰って、今までずっと本を読んでいました」はどう言えばいいですか。
「学校から帰って、今までずっと本を読んでいました」はどう言えばいいですか。現在完了形でいいのか、現在完了進行形でなければいけないのか分かりません。(神奈川県 Y・Wさん)
動作性の強い動詞は現在完了進行形で継続を表す
現在完了形(have+動詞の過去分詞形)と現在完了進行形(have been+動詞の-ing形)の使い分けを迷う人は多いのではないでしょうか。

文法的観点から言うと、いずれも、「(今までずっと) …… している・いた」という意味を表します。特に、since 〜 (〜以来ずっと)や for 〜 (〜の間ずっと)を用いると、継続のニュアンスが強くなるため、質問の文は I've read a book since I got home from school. と I've been reading a book since I got home from school. のいずれも可能です。しかし、実際にネイティブスピーカーが使っている英語という観点では、次のように使い分けられている傾向が強いようです。

・動作性の強い動詞を用いた現在完了形は、現在までの動作の完了を表す。
・動作性の強い動詞を用いた現在完了進行形は、現在までの動作の継続を表す。

従って、 read のような動作性の強い動詞を用いて、「学校から帰って、今までずっと本を読んでいました」と継続を表す場合は、 I've been reading a book since I got home from school. と現在完了進行形で表すのが自然と言えます。
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(Q338)「楽しかった」と英語で言いたいのですが、どんな表現がありますか。
(静岡県 F・Nさん)
I had a good time. が基本。
でも、ほかのバリエーションも楽しんでみて
日常会話では、I had a good time.がよく使われます。good(よい)をgreat(とてもよい)に替えると、「とても楽しかった」と楽しかった気分を強調できます。wonderfulやfantasticなど「素晴らしい」という意味の形容詞を使って、I had a wonderful time.としてもいいですね。
 enjoy(楽しむ)を使って表現することもできますが、その際は「何を」にあたる言葉を続けなければならない点に注意。「楽しかった」を直訳してI enjoyed.とするのではなく、I enjoyed the party.(パーティーは楽しかった)のように具体的な名詞を続けるか、I enjoyed it.([それは]楽しかった)と代名詞を用いなければなりません。
 そのほか、ちょっとくだけた表現に、I had fun.、It was fun.(funは「楽しいこと」の意があり)、ネイティブスピーカーの中にはI had a ball.と言う人もいます。ballやblastは「楽しいこと、楽しい時間」という意味のスラング。こういったバリエーションを楽しんでみてもいいですね。
*英文中、< >内の語句は下線の語句と入れ替えて使うことができます
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(Q339)ネイティブと話すと時制や「3単現」がめちゃくちゃに。どうすればいい?
ネイティブスピーカーと話すとき、動詞の時制や「3単現」がめちゃくちゃになってしまいます。ゆっくり考えれば分かるのですが……。どうすれば正しく使えるようになるでしょうか。 (山形県 E・Jさん)
テレビを使った練習がおすすめ!
動詞を過去形にすべきところを現在形のまま言ってしまったり、「3単現」、つまり主語が3人称単数(he[彼]やshe[彼女]、it[それ]など)で現在形の文であるときに、動詞に-(e)sを付けることを忘れたりといった「ちょっとした間違い」は誰にでもあることです。これらは話の前後関係から正しく理解されることがほとんどなので、完ぺきでなくてもあまり神経質にならなくて大丈夫。
 でも、「通じる英語」から「正しい英語」へのステップアップを目指すなら、テレビを使った練習をおすすめします。ドラマ、バラエティー番組、コマーシャルなど、何でも構いません。画面に映った状況を簡単な英語で説明していくのです。例えば、A big man is eating a hamburger.(大柄な男性がハンバーガーを食べています)、He took another one.(もう一つ手に取りました)、He eats a lot.(よく食べますね)という具合。続けていると、自然に使い分けられるようになりますよ。
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(Q340)「手伝ってください」って英語で丁寧に言うには?
「手伝ってください」と英語で丁寧に言いたいのですが、Please help me. と Will you help me?、Can you help me? のどれを使っても大丈夫でしょうか。  (愛知県 N・Yさん)
親しい人なら大丈夫。
そうでない人には Would you help me? を使って
質問にある3つのフレーズは、家族や友人など、親しい人に手伝いを頼むには十分丁寧ですが、初対面の人や、それほど親しくない人に使うには、あまり丁寧な表現とはいえません。その場合は、Would you help me? や Could you help me? を使った方がいいでしょう。
 特に気を付けてもらいたいのが、質問にある Please help me. という表現。please(どうか)を付ければ、どんな表現も丁寧になると思いがちですが、後にHelp me.(手伝って)のような命令文を続けると、相手に断る余地を与えず、少し横柄な感じに聞こえてしまうことがあります。please を使うなら、Will you please help me?、Would you please help me? などの方が無難でおすすめです。どちらもpleaseがない場合より丁寧な印象になりますよ。
*英文中、< >内の語句は下線の語句と入れ替えて使うことができます
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