2022年05月20日
(Q201)〜(Q250)diedとdeadの違いがよく分かりかりません!
(Q201)英語での、diedとdeadの違いがよく分かりかりません!
diedとdeadの違いがよく分かりません。
「彼は昨日死んだ」は、He died last night. あるいは、He is was dead last night. のどちらでしょうか?
(東京都 mutsumiさん)
動作を表す動詞と、状態を表す形容詞です
英語では、diedは、die(「死ぬ」の意味)という動詞の過去形で「死んだ」という意味です。
He died two years ago. (彼は2年前に死んだ)や、He died of cancer.(彼はガンで死んだ)のように使います。
一方、英語では、deadは「死んでいる」という意味の形容詞です。
例えば、事故現場に駆けつけた救急隊員が、被害者について He is dead.(彼は死んでいる)のように表現するときに使います。
ご質問の「彼は昨日(昨夜)死んだ」は、He died last night.が正解です。
He is dead last night. だと「彼は昨日死んでいる」という意味になるので、この英文は He was dead last night.とするべきですね。
しかし、isをwasに変えても「彼は昨夜は死んでいた(今は生きている)」というおかしな意味になってしまうので、自然な文とはいえません。
ちなみに、dieは「死ぬ」という直接的な単語なので、英語会話では、pass away(亡くなる、他界する)を用いて、He passed away last night. としましょう。
同様にdeadも遺体が腐敗していく状態を表す生々しい単語です。
上記の例文のように事故現場や病院などで使うことはあっても、英語会話では、「父は既に死んでいます(=亡くなっています)」のような例で用いることはありません。
このような例では、My father is already gone.
やMy father has already passed away.
と表現するのが自然です。
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(Q202)アメリカ人はshallは使わないって本当?
日本人はよく、Shall we? や Shall I? と言いますが、アメリカ人が書いた英会話本では「アメリカ人は shall は使わない」と書いてあります。
アメリカ人は Shall we dance? をどう言うのでしょうか?
(千葉県 デズモンさん)
アメリカ英語では、shallはほかの表現に言い換えられることが多いです
アメリカ英語(会話)では、shallをあまり頻繁に使わないのは事実です。
カジュアルな雰囲気を好むアメリカ人にとって、shallは堅苦しく感じられるからです。
では、例えばShall we dance? (一緒に踊りましょうか?)をどう表現するかというと、Let's dance.(一緒に踊りましょう)とお誘い表現で表します。
日本人の感覚だと唐突な感じを受けるかもしれませんが、これでOKです。
また、「一緒に〜しませんか?」という意味のWhy don't we 〜? を用いて、Why don't we dance?(一緒に踊りませんか?)と言うこともあります。また、Do you want to dance with me?(私と一緒にダンスでもどう?)やWould you like to dance with me?(私と一緒にダンスでもいかがですか?)などと表現してもよいでしょう。
文法上では、Let's 〜. で始まる文の付加疑問文にはshall we? を用います。
Let's dance, shall we?(一緒に踊りましょうよ)やLet's go shopping, shall we?(お買い物に行きましょうよ)という具合です。
しかし、アメリカ英語ではshall weを用いず、単にLet's dance. や Let's go shopping.と言うのが自然です。
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(Q203)duringとwhileの違いがよくわかりません!
「〜の間」にあたるduringとwhileの違いがよくわかりません。
具体的に英語の例を出してご指導お願いします。
(愛知県 kai君のママさん)
意味だけでなく、後ろに続く語句の構造に意識しましょう
during、whileはいずれも「〜する間(に)」という意味なので混同しやすいですが、後に続く語句を比較するとその違いがわかります。
duringは後ろに名詞などの句が続きます。
during the day(日中)、during my summer vacation(夏休み中)という具合です。
一方、whileは文や節(つまり主語+動詞があるもの)を続けて、while I was sleeping(私が眠 っていた間に)、while my mother was out(母が外出していた間に)のように表します。
この違いを文法的に説明すると、duringは前置詞、whileは接続詞ということになります。
はっきり理解するために、同じ内容で見てみましょう。
「ロンドン滞在中に」をduringを用いて表すとduring my stay in Londonとなり、whileを用いるとwhile I stay in London 、またはwhile I’m in Londonとなります。
また、while節の動詞がbe動詞の場合に注意点が1つあります。
次の2つの英会話文を比較してみましょう。
1.I burned my finger while I was cooking.
(私は料理をしているときに指をやけどした)
2.My husband got back home while I was cooking.
(私が料理をしているときに夫が帰宅した)
1はwhileの前と後の主語がいずれもIです。
このように主語が同じ場合、while節の主語+be動詞を省略して、I burned my finger while cooking. と表すことができます。
2の英語文の主語は、whileの前がmy husband、whileの後がIと異なるため、while節の主語+be動詞を省略できません。
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(Q204)「土曜日と日曜日は英語の勉強をしません」は何て言えばいい?
「土曜と日曜は英語の勉強はしません」を英語にした場合、I don't study English on Saturday and Sunday. なのか、I don't study English on Saturday or Sunday. なのか、どちらでしょうか?
(新潟県 gollyyollyさん)
「AもBも〜ない」となる文は、英語表現では、否定文でorを用いて表します
「土曜日と日曜日は英語の勉強をしません」を英語で表すと、I don't study English on Saturday or Sunday. となります。
日本語が「土曜日と日曜日」となっているため、この部分をSaturday and Sundayと考えて、I don't study English on Saturday and Sunday. としたくなりますが、否定文ではandをorに変えて、I don't study English on Saturday or Sunday. とするのが自然です。
この文は、I don't study on Saturday. I don't study on Sunday, either.(土曜日は勉強しません。日曜日も勉強しません)と置き換えられます。
つまり、「土曜日も日曜日も勉強しません」ということです。
このように、「AもBも〜ない」となる文は、否定文でorを用いて表します。
別の英語文で見てみましょう。
「肉と魚は好きではありません(=肉も魚も好きではありません)」は、I don't like meat or fish.と表します。
「酒とタバコはやりません(=酒もタバコもやりません)」はI don't drink or smoke.「歌と踊りはできません(=歌も踊りもできません)」ならI can't sing or dance. となります。
お分かりいただけましたか?
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(Q205)英語会話では、just in caseと to be on the safe sideの使い分けは?
「念のために」の意味で、just in caseや to be on the safe side を使っていますが、この2つに違いはありますか?
(大阪府 Yukiさん)
「もしものときのために」か「大事を取って」くらいの違いです
just in caseとto be on the safe side(just to be on the safe sideとすることもある)は英語会話では、どちらも「念のため」という意味で、同じように使うことができます。
厳密に言うと、just in caseは「もしものときのために」、to be on the safe sideは「大事を取って」というニュアンスですが、交換可能なことが多いのも事実です。
例えば、just in caseは、Can I get your cell phone number just in case?(念のため、携帯電話の番号を教えてもらってもいい?)のように使います。
「道に迷うといけないから」といった「もしものとき」を想定しています。
to be on the safe sideは、You should see a doctor just to be on the safe side.(念のため、医者に診てもらった方がいいよ)のように使います。
何かあるといけないから」といったニュアンスが含まれています。
しかし、後者の英語文にjust in caseを用いても問題ありません。どちらを使うかは、話し手の好みと言っても過言ではないでしょう。
日常的な事柄でカジュアルな感覚ならjust in case、「念には念を」という意識が強い場合はto be on the safe sideを使う人もいます。
例えば、「念のため、傘を持って行こう」という場合、曇りの日に駅から家までの道で雨に降られるといけないからという状況ならI'll take an umbrella (with me) just in case.
友人の結婚式に出席するなどで、晴れた日でも大事な服をぬらしたりするようなことはしたくないなどの場合ならI'll take an umbrella (with me) to be on the safe side. と使いった感じです。
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(Q206)「あなたも〜しないようにね」という英会話での返事の仕方はどう考えればいい?
Do not drink too much.と言われて、「あなたもね」と英語で答えるとき、主人はYou, too. かNor you.だというのですが、You, neither. ではないのでしょうか?
(NIGEL'S WIFEさん)
You, neither、You, tooに続く意味を考えてみましょう
私たちは学校で、「私も(〜だ)」はMe, too.「私も(〜ではない)」はMe, neither. と習います。
よって、Do not drink too much.(飲み過ぎないようにね)と言われて「あなたも(飲み過ぎないように)ね」と答えるとき、後者の主語をyouに変えてYou, neither.とすればよいと考えます。
しかし、この英会話表現だと「あなたも飲み過ぎることはない(だろう)」というニュアンスになってしまいます。
相手にも注意を促す意味での「あなたもね」は、ご主人のおっしゃるとおり、You, too. やnor(〜もまた……ない)を使ってNor you. がよいでしょう。
では、なぜ否定文に対してYou, too.が使えるのでしょうか? それは、内容が肯定か否定かにかかわらず、主語の直後にtooを置くと「誰々も」という意味に限定することができるからです。例えば、She, too, has a Porsche.は「彼女もポルシェを持っている」となりますが、She has a Porsche, too.だと「彼女もポルシェを持っている」と「彼女はポルシェも持っている」の2通り考えられ、意味があいまいです。
「彼女も(ポルシェを持っている)」を明確にするには、She, too, has a Porsche.とするのが英会話では、よいとされます。
ご質問の英語文はDo not drink 〜と命令文になっているため、理解しやすいように、意味が同じYou shouldn’t drink too much. に形を変えて説明しますね。
この英会話文を、「あなたも飲み過ぎないようにね」と表すには、You, too, shouldn’t drink too much. とします。
この最初の部分が、ご主人の言うYou, too. の出所です。
You shouldn’t drink too much, either. と表現することも可能です。
その際、You shouldn’t, either.とすれば誤解なく伝わるはずです。
You shouldn’t drink too much. と言われ、nor(〜もまた…ない)を使って「あなたも飲み過ぎるべきでない」と答える場合は、Nor should you. と表現します。
くだけた英語会話では、単にNor you. と言うこともあります。ご理解いただけましたか?
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(Q207)最上級で使われるof all のallは単数、複数?
Tom is the tallest of all. というような最上級の表現では、ofの後に複数の意味を表す語がくると習いました。allは人を指す場合は複数扱いですが、物・事を指す場合は単数扱いとも習ったのですが、上記のような文でallが物・事を表す場合もof allとなるのでしょうか?
(神奈川県 sakiさん)
「最上級+of all」 は「すべての中で最も」という意味で人、物、事にかかわらず使うことができます
最上級の文で. . . of allを使って「〜の中で一番……」と表す場合、人、物、事にかかわらず、常にof allの形で用いることができます。Tom is the tallest of all.(トムは全員の中で一番背が高い)、This ring is the most expensive of all.(この指輪はすべての物の中で一番高価だ)、It’s the most troublesome problem of all.(それはすべての中で一番やっかいな問題だ)という具合です。簡単に言うと、「最上級+of all」 は「すべての中で最も」という意味の決まった表現です。本来、最上級だけでも「最も〜」を表せるのですが、of allを加えて強調した形なのです。
allが物・事を指して単数扱いになるのは、All was lost in the fire.(すべての物が火事で失われた)や、I hope all is well with you.(<手紙などで>万事順調のことと思います)のようにallが主語になることが多いのが特徴です。また、allは響きがかたくなるため、会話ではeverythingを好んで用いる人が多いです。
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(Q208)英語会話での、「said to 人」の使い方に混乱しています!
I said to her Do your homework. とI said her to do her homework. という同じ意味の2つの文があったのですが、後者はherの前のtoが抜けています。
どうしてですか?
(埼玉県 ももさん)
英会話で直接言った言葉なら、「said to 人」の後に“ ”でくくって引用符をつけましょう
解説する前に、ご提示いただいた2つの文を訂正しておきましょう。
1)I said to her Do your homework.(誤)は、I said to her, “Do your homework.” が正しい文です。
2)I said her to do her homework.(誤)は、I said to her to do her homework. としなければなりません。
つまり、両者ともtoは必要ですね。
正しい文を見ると疑問が解決されたようですが、念のため、解説します。
saidは「言った」という意味で、「〜(人)に言った」を表す場合は、「said to人」のようにtoを入れます。
言った内容をそのまま引用する場合は、コンマを打ってから引用した言葉を引用符(“ ”)でくくります。「私は彼女に『宿題をしなさい』と言った」は、I said to her, “Do your homework.” となり、これを直接話法と言います。
一方、I said to her to do her homework.(私は彼女に宿題をするようにと言った)のように、言った内容を話者(ここでは「私」)の言葉に置き換える表現を間接話法と言います。
英語会話で、「〜に……するように言った」は「I said to人to . . . 」と表します。
前者のtoは「said to人」のto、後者のto. . .はto不定詞(ここでは、「〜するように」という意味になります)です。
ちなみに、間接話法では、I said to her to . . . より、I told her to . . . (toldは「〜に言った、話した」の意)を好むことが多いため、2文目は、I told her to do her homework.(私は彼女に宿題をするようにと言った)とする方がより自然です。
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(Q209)win、beat、defeatはどう使い分ければいいでしょう?
試合などに「勝つ」と言う場合、win、beat、defeatが英語の辞書に載っていましたが、使い分けがよくわかりません。
WBCなどの試合で「日本が6-2で韓国に勝った」と言う場合は、Japan defeated Korea 6-2 in the WBC. 、あるいは、Japan won against Korea 6-2 at the WBC. など、どのような表現が一般的でしょうか?
(茨城県 yamajiさん)
後に続く目的語によって使い分けましょう
win、beat、defeatを英語の辞書で引くと、いずれも「勝つ」という意味が載っているため、使い分けに迷ってしまいますね。
これらは、動詞に続く目的語(誰に勝つのか、何で勝つのかを表す語句)が異なります。
winは、「(試合や競争など)で勝つ」という意味で、後にgame(試合)やmatch(試合)、race(競争)など、“試合や競争”を表す語句が続きます。
人や相手チームに勝つ場合には、win against 〜 とします。
一方、beatやdefeatは「〜(相手)に勝つ、〜(相手)を打ち負かす」という意味で、後に、him(彼)やthe other team(相手チーム)、the enemy(敵)など、”相手”を表す語句が続きます。
beatとdefeatに大きな違いはありません。
また、beatとdefeatは目的語が必要ですが、winはWe won.(私たちが勝った)のように目的語なしで使うこともできます。
「WBCで日本が韓国に6-2で勝った」と言う場合、yamajiさんが提示された、Japan defeated[beat] Korea 6-2 in the WBC.、Japan won 6-2 against Korea at the WBC. のいずれも一般的に使われます。
前者は「打ち負かした」、後者は「勝った」ことを強調した英語表現です。
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(Q210)limitation とlimitationsって意味が違うのですか?
limitation(制限)という単語を使うとき、I know my limitations.と複数形になるのはなぜですか?
ほかにも年齢制限もage limitationsとなっていますよね。
ちなみに、石原先生の英語英会話の本は好きで、日記と文法を2冊ほど現在勉強中です。
(山口県 まあママさん)
ニュアンスが違います。
英語で、limitationは「制限や限度(を設けること)」、複数形のlimitationsは「(能力や活動などの)限界や制限」と考えましょう
拙著で勉強してくださっているそうですね。
ありがとうございます!
さて、limitationという単語についてですが、単数形か複数形かによって、微妙に意味が異なります。
単数形の場合は「制限や限度(を設けること)」という意味で、統制に重点が置かれています。
規則のような含みもあります。
一方、複数形は「(能力や活動などの)限界や制限」を指します。
I know my limitations.(自分の限界を分かっている)は、限度を設けているのではなく能力の限界を意味しているので、複数形のlimitationsが使われています。
age limitationsも、年齢制限を設けていることに重点があるのではなく、何かをする際の年齢による制限を指しているので、複数形になっています。
physical limitations(体力の限界)も同様です。
一方、制限を設けたり統制したりすることに重点が置かれた単数形のlimitationは、limitation on imports(輸入制限)のような例で使われます。
ちなみに、limitにも名詞で「限界、制限」という意味があり、これは、「超すことのできない限度」というニュアンスです。
time limit(制限時間)やspeed limit(制限速度)でおなじみですね。
age limit(年齢制限、定年)という表現もあります。
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(Q211)英語会話で、I'm kind of OK.とはどういう意味でしょうか?
(神奈川県・Kayさん)
「まあ、大丈夫です」という意味です。
英語会話の表現で、kind ofを入れることで、断言を避けることができます
kindは「親切な」や「種類」という意味でまず習うため、I'm kind of OK. という文は意味が取りづらく感じますね。
実はこれで、「まあ、大丈夫です」という意味になるんです。
このkind ofは「まあ」「ちょっと」「どちらかと言えば」などのニュアンスで、断言を避けるときや穏やかに言いたいときなどに使います。
kind ofを取ったI'm OK. は「私は大丈夫です」という“きっぱり表現”ですが、kind ofが入ることで「(完全に大丈夫というわけではないけれども)まあ、大丈夫です」と断言を避けた表現になるわけです。
別の英語会話例でもう1つ。
This is expensive.は「これは(値段が)高い」ですが、This is kind of expensive. だと「ちょっと高いなぁ」というニュアンスになり、やわらかく表現することができます。
kind ofはbe動詞の後か一般動詞の前に入れます。
質問への答えとして、kind ofを単独で用いることもあります。
この場合は「まあね」や「そんなところだ」というニュアンスです。
“Do you understand ?”(理解できましたか?)、“Kind of. ”(ええ、大体は)という具合です。
いずれの場合も、英語会話ではkind ofを [カインダ]のように発音するのが一般的です。
一緒に覚えておきましょう。
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(Q212)長い英語文章を話せるようになるには、どうすればいい?
長い英語文章を話せるようになるトレーニングを教えてください。
イギリス人の友達がいるので英語を話す機会は多いのですが、いつもこちらが質問したり、覚えたフレーズを使ったりするだけで、自分の意見を長い文章で話すことがなかなかできません!
(神奈川県 ペラペラさん)
単純な文にいろいろな情報を付け加えていく練習がおすすめです。
また、日ごろから自分の意見を英語でまとめる練習をするとよいでしょう
長い英語文で自分の意見を言えるようなりたいという気持ちが生ずるのは、英会話レベルがワンステップ上がり、英語を話す余裕が出てきた証拠です。
素晴らしいですね。
長い文を話すトレーニングとして、単純な文にいろいろな情報を付け加えていく練習をおすすめします。
例えば、好きな場所を聞かれたとき、I like Kyoto.(京都が好きです)で文を止めるのではなく、
I visit there a few times a year.
I like visiting there especially in spring because the harmony of the old buildings and the cherry blossom is gorgeous.
(年に数回京都を訪れます。特に春に訪れるのが好きです。
なぜなら、古い建物と桜の花の調和がとても美しいからです)
のように、京都に関する意見や情報を付け加えていきます。
付け加える情報がなくなったら、Have you ever been there?(そこへ行ったことがありますか)と相手に質問して切り替えるのも手ですね。“
長い英語文は、1文が長いという意味ではなく、意見を長く言うと考えましょう。
文を付け加えていく上で、because(なぜなら)やafter that(その後)、for example(例えば)など、接続的に使う語句をできるだけたくさん覚えておくといいですね。
また、自分の意見を英語でまとめる練習も有用です。
そもそも自分の意見がまとまっていなければ、それを英語で話すこともできません。
よって、ニュースや身近なできごとについて自分の意見をまとめ、それを英文にしてみるとよいでしょう。
ネイティブの会話やインタビューなどを参考にすると、意見のまとめ方のコツがつかめてきますよ。
ネイティブスピーカーは容赦ないスピードで話すことが多いもの。
イギリス人のご友人との会話で長い文が言えないと感じる理由に、話す間がないことが挙げられるなら、Let’s see,(ええと)やHow can I put it?(どう言ったらいいかな?)などの言葉を盛り込んで今考え中であることをアピールするのも手。
Can you speak a little slowly?(少しゆっくり話してくれますか?)やCan you speak in plain English?(簡単な英語で話してくれますか?)と頼むのも悪いことではありませんよ。
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(Q213)現在形と過去形が混ざった文が苦手です!
I think you were wrong.など、現在形と過去形が混ざった英語英会話の文がいま一つ分かりません。
詳しく教えてください。
(京都府・宇治さん)
1つの英語文の中の2つの節、それぞれの動詞の時制を意識して考えてみましょう
I think you were wrong. はI think (that) you were wrong. のthatが省略されたもので、「あなたは間違っていたと(私は今)思う」という意味です。
I think(私は思う)の後にその内容をthat節で(ここでは you were wrong [あなたは間違っていた] )続けた形です。
thinkは「思う」という意味の現在形で、今思っていることを表現するときに使います。
thinkに続く内容は、現在、過去、未来など、どの時制でも表せます。
I think you were wrong. は「あなたは(あの時)間違っていたと私は(今)思う」という意味ですが、I think you are wrong. とすれば、「あなたは間違っていると私は(今)思う」という意味になります。前者は過去のことを思い出しながら話しているイメージ、後者は、話し合いが現在行われているイメージですね。
I thinkを過去形にしたI thoughtは、「私は(あの時)思っていた」となり、(今思っている事柄ではなく、)過去に思っていた事柄を今、述べていることになります。
お分かりいただけたでしょうか?
※宇治さんのご質問が、上記の内容からもう一歩進んだ「時制の一致」といわれるものでしたら、さらに解説が必要となります。
その際は、改めてご質問いただければ幸いです。
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(Q214)ネイティブが使っていた”Give way!”って英会話文、どういう意味?
街で、ネイティブスピーカーが前を歩く自分の子どもに、“Give way!”としきりに言っていました。
どういう意味ですか?
(茨城県 A.Oさん)
「道を空けなさい!」という注意の言葉です
ネイティブスピーカーの英語に耳を傾けるのは、とても良いことですね。
この “Give way!” は、「道を空けなさい!」という意味です。きっと、お子さんがちょこまかと動き回っていて、周囲の人の邪魔になっていたのでしょうね。
give wayは「譲歩する」「折れる」などの意味を持つ熟語で、路上では「道を譲る」「ほかの車を先に行かせる」という意味になります(Make way! ということもあります)。
また、イギリスではGive Way!(アメリカではYield!)と書かれた道路標識を見掛けることもあり、これは、「先方が優先なので止まれ」という意味です。
体験を通して覚えた表現は忘れないものです。これからもネイティブスピーカーの会話に耳を傾けて、英語力を磨いてくださいね。
余裕があれば話し掛けてみるのもGoodですよ。
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(Q215)どうしてwon’tを使うのか、教えて!
ある英語会話の本に、「このジャケットは(小さくて)ボタンがかからない」をThis jacket won't meet. とありました。
なぜ、won't (will not) なのか理解できません。
ここでのwillの使用法について教えてください。
また、This jacket doesn't meet.は間違いなのでしょうか?
(東京都 苦楽賢人さん)
won'tには、「(物や人が)どうしても〜しようとしない」という意味があります
私たち日本人には、「will=未来形」というイメージが強いため、今ジャケットのボタンをかけようとしている状況でwillを使うことに違和感がありますね。
確かに、willは未来の事柄に用いることが多いのですが、否定のwon't(will notの短縮形)は「(物や人が)どうしても〜しようとしない」という、主語の意志を表すことがあります。
また、そのような状況に対する、話し手のいらだちを表すこともあります。
This jacket won't meet. のwon’tは、ボタンをかけようとしているのに、どうしてもかからないという「主語の意志」と「話し手のいらだち」を表しているわけですね。
このタイプのwon’tは、This door won't open.(このドアはどうしても開かない)やHe won't listen to me.(彼は私の言うことを聞こうとしない)のような例でもよく使われます。
一方、This jacket doesn't meet. .だと「このジャケットはボタンがかからない(ようになっている)」というニュアンスです。
現在形で表す英語会話文は、事実を述べているにすぎません。
ボタンをかけたいのにかからないという状況を表現するには、やはりThis jacket won't meet. が適しています。
ちなみに、meet をclose にして、This jacket won't close. と表現するのも自然です。
一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q216)「〜をした」と「〜をしてしまった」のニュアンスの違い、英語にもある?
日本語で「〜をした」と「〜をしてしまった」とではニュアンスが違いますが、英語ではこれら2つを使い分けるのでしょうか?
(埼玉県 おばちゃんlearnerさん)
時制で使い分けます。
また、「〜してしまった」の表す意味を確認しましょう
はい、基本的には使い分けます。
「〜した」は過去の出来事を述べるときに用い、I returned home around seven.(7時ごろに帰宅した)のように単純過去で表します。どちらかというと、事実を淡々と述べている感じです。一方、「〜してしまった」は動作の完了を表し、現在完了形(have/has+動詞の過去分詞形)で表すのが一般的です。I've (=I have) done my homework.(宿題はもう終えてしまった)やHe’s (=He has) just left.(彼はちょうど出掛けてしまった)という具合です。
これらは、「宿題を終えた(だから今お茶を飲んでゆっくりしている)」や「彼は出掛けた(だから今ここにはいない)」のように、気持ちが現在に向いているのが特徴です。
現在を意識する必要がなければ、たとえ日本語が「〜してしまった」となっていても、英語では単純過去で表せばOKです。
また、「〜してしまった」が表す内容によっても、表現が変わります。
「〜してしまった」が好ましくない結果を表す英語会話表現は、I broke a cup.(カップを割ってしまった)のように単純過去を使います。
また、「(そうするつもりではなかったのに)〜してしまった」という意思に反した行為は、I ended up -ing.を用いて、I ended up eating too much.(結局食べ過ぎてしまった)のように表現します。
お分かりいただけましたか?
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(Q217)丁寧に場所を尋ねる場合の語順は?
「郵便局はどこですか?」という表現で、ある英会話テキストでCould you tell me where the post office is? となっていました。
isが最後にきているのはなぜですか?Could you tell me where is the post office? ではいけないのでしょうか?
(兵庫県 リンリンさん)
疑問詞の後ろを「主語+動詞」の語順にしましょう
英会話テキストにあったCould you tell me where the post office is? が正しい文で、Could you tell me where is the post office? は誤りです。
順を追ってご説明しましょう。
「郵便局はどこですか?」を直訳すると、Where is the post office? となります。
これは直接的な尋ね方ですが、英語で「郵便局がどこにあるのか教えていただけますか?」と間接的に丁寧に尋ねる場合は、Could you tell me where the post office is? とします。
Where is the post office? のような疑問詞を使った疑問文を、Could you tell me 〜? といった英会話文に組み込むとき、疑問詞(ここではwhere)の後ろを「主語+動詞」の語順にするというルールがあります。
そのため、Could you tell me where the office is? となるのです。
別の例を見てみましょう。Where did you buy it? (それをどこで買いましたか?)は、Could you tell me where you bought it? (それをどこで買ったか教えていただけますか?)となります。
Could you tell me〜?のほかに、I don’t know 〜.(〜を知りません)やDo you know 〜?(〜を知っていますか?)、I wonder 〜.(〜かなと疑問に思う)なども同様の語順になるので、一緒に覚えておきましょう。
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(Q218)電話をかけたとき本人が不在だったら?
電話をかけたとき本人が不在なら、日本では「電話があったことをお伝えください」と言うことがありますが、これを英語で伝えるにはどのような表現があるでしょうか。
(東京都 teddyさん)
話そうとした相手が男性なら、Could you ask him to call me back?と表現します
電話で英語を話すのはドキドキするものですが、言うことがわかっていれば緊張も和らぎます。
今回は、本人が不在のときに使えるさまざまな電話表現をご紹介しましょう。ここではteddyさんがMike(男性)に電話をかけたとします。
相手が受話器を取ったとき、This is teddy. May I talk to Mike, please?(テディといいますが、マイクさんをお願いします)のように切り出します。
マイクが不在とわかり、「電話があったことをお伝えください」と言う場合は、Could you tell him I called?と言います。
不在の相手が女性の場合は、himをherにしましょう。自分の名前はすでに伝えてあるので、I calledとすればOKですが、まだ名前を言っていない状況ならteddy calledのように自分の名前を入れましょう。
「お電話いただけるようお伝えいただけますか」はCould you ask him to call me back?と表現します。
この後、My number is 03-1234-1234.(電話番号は03-1234-1234です)、または、He has my number.(私の電話番号はご存じです)のように言うとよいでしょう。
ちなみに、電話番号は数字を1つずつ読めばOK。zero, three, one, two...という具合です。
ほかに、伝言を頼む場合は、May I leave a message?(伝言をお願いしてもよろしいでしょうか)と言ってから伝言を続けます。
電話の声は、周囲の状況によってかなり聞こえにくくなります。
英会話では、大きな声ではっきり話すようにしましょう。
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(Q219)Can I...、Can you...、May I...、Could I...、Could you...、Would you...の使い方
調べれば調べるほど、Can I...、Can you...、May I...、Could I...、Could you...、Would you...の使い方がこんがらがってきました。
ネイティブの方はどれをよく使われるのですか。
(滋賀県 英語大好きさん)
主語がIなら許可を得るとき、主語がyouなら依頼するときに使います
わかりやすくするために、同じ主語の英会話表現をまとめて説明することにしましょう。
Can I...?、Could I...?、May I...?は、主語がIになっていることからもわかるように、「(私が)〜してもいいですか」と許可を得るときに使います。
Can I...?は「〜してもいい?」というカジュアルな表現で、親しい間柄でよく使います。
フレンドリーなアメリカ人は、それほど親しくない間柄でも「〜してもいいですか」という感覚で使うことがあります。
Could I...?とMay I...? は「〜してもよろしいでしょうか」という丁寧な表現で、ビジネスシーンでよく耳にします。
いずれも、...には動詞の原形がきます。
これらは、「援助の申し出」をするときにも使います。
Could I carry that bag for you?(バッグをお持ちしましょうか)という具合です。May I help you?(お手伝いいたしましょうか)はすでにおなじみですね。
一方、Can you...?、Could you...?、Would you...?は、主語がyouになっていることからもわかるように、「〜してくださいませんか」と依頼するときに使います。
Can you...?は親しい間柄で使うと「〜してくれる?」というくだけた響きになりますが、アメリカ英会話では「〜してくれますか」くらいの感覚で使うこともあります。
Could you...? とWould you...?は「〜してくださいませんか」という丁寧な表現です。
ネイティブの英語会話ではどれもよく使われるので、親しい間柄ならCan、かしこまった状況ならCouldやWould、May、というように使い分けるとよいでしょう。
また、軽い内容の許可や依頼(電気をつけるなど)ならCan、多少負担のかかる内容(仕事を休む、車で送ってもらうなど)ならCouldやWould、Mayを用いる、という使い分けをしてもいいですね。
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(Q220)日曜大工についての表現を教えて
日曜大工の表現で質問があります。
石原先生の『英語で日記を書いてみる』(ベレ出版)にはputter around the houseとありましたが、putterの意味は「ぶらぶらしている」と英語辞書にあり、あまりピンときません。
I did some home carpentry and made a box.とか、Sunday carpenteringなどのほうが理解しやすいのですが。
「久しぶりに日曜大工をした」や「日曜大工で○○を作った」と言うとき、初級者にはどんな表現が適当でしょうか。
(茨城県 yamajiさん)
「日曜大工」には、home carpentryやdo-it-yourselfがよく使われます
拙著をお使いくださり、ありがとうございます。
「日曜大工」に関する表現で理解しづらい個所があったとのこと、この場をお借りして、説明不足をおわびいたします。
putterの意味は「ぶらつく」などと英会話の辞書に載っているため、「日曜大工」とはかけ離れた感じがしますが、英英辞典のCobuild English Dictionary for Advanced Learnersには、If you putter around, you do unimportant but quite enjoyable things, without hurrying.と載っています。
これを訳すと、「putter aroundとは、重要ではないけれど楽しいことをのんびりすること」となります。
つまり、putter around the houseは、「家にいて趣味的に(気が向くままに)雑事をすること」を指し、日曜大工のイメージに近くなります。
ちなみに、putter around the gardenだと「庭いじりをする」となります。
初級者の方にはちょっと難しかったですね。
yamajiさんが提示してくださったI did some home carpentry and made a box.は正しい表現です。
Sunday carpentryもOKですが、home carpentryやdo-it-yourselfがよく使われます。
「久しぶりに日曜大工をした」は、I enjoyed doing some home carpentry for the first time in ages.と表現します。
for the first time in agesで「久しぶりに」という意味です。
「日曜大工で○○を作った」は、上記のI did...and made a box.のboxを入れ替えて使いましょう。
また、「日曜大工」という表現にこだわらず、I enjoyed making a box.と表現してもいいですね。
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(Q221)「……したことがある」「……した経験がある」という意味の英語会話表現を教えて
・「彼は走り幅跳びで優勝したことがある」と「彼は走り幅跳びで優勝者になったことがある」という2つの英語表現を教えてください。(東京都 tosiさん)
・「海外で生活した経験がある」と言いたい場合、I have lived abroad.以外に、experienceを使ってI have experienced living abroad.と言うでしょうか。
(和歌山県 シーザーさん)
基本的に英語では、「経験」は現在完了形で表すことができます
tosiさん、シーザーさんのいずれも「経験」の表現に関するご質問ですね。
基本的に、経験は現在完了形(have/has+過去分詞)で表すことができます。
よって、「彼は走り幅跳びで優勝したことがある」はHe's won a long-jump championship.、「彼は走り幅跳びで優勝者になったことがある」は、He's been a long-jump champion.と言います。He'sはHe hasの短縮形です。
championshipは「優勝」、championは「優勝者」という意味で、championをwinnerにしてもOKです。
「海外で生活した経験がある」はI've lived abroad.と言います。
I've experienced living abroad.という文をご提示いただきましたが、これは文法的に誤りではないものの、あまり自然とは言えません。
experience(……を経験する)は、苦境や困難な状況、恐怖やスリルなどの感情について用いるのが一般的だからです。
現在完了形を使わずに、I used to live abroad.(以前、海外に住んでいた)と表現してもいいですね。
<used to+動詞の原形>で「以前は……していた」という意味です。
また、I lived abroad in my childhood.(子どものころ海外に住んでいた)のように、in my childhood(子どものころ)や10 years ago(10年前)などの「過去の時」を表す語句を用いれば、単なる過去形で表現することもできます。
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(Q222)海外の有名人に偶然遭遇したとき、どう声を掛ければいい?
先日旅行中に海外の有名人に偶然遭遇したんですが、英語で、何と声を掛けたらいいかわからず、思わずHi, XXX!と呼び掛けてしまいました。
笑顔で接してくださいましたが、これって失礼ですよね。
こんなときはどう言えばいいのでしょうか。
「○○さんですよね」などという意味の適切な英会話フレーズを教えてください。
(愛知県 マッキーさん)
「○○さんですよね」という表現は、自分の確信の度合いによって使い分けましょう
旅行中に有名人と遭遇?! 思い出に残る経験をされましたね。
英語圏にはフレンドリーな人が多いので、Hi, XXX!と声を掛けても、日本人が思うほど失礼な響きにはならないので大丈夫ですよ。
相手の方もうれしかったと思います。
ご質問の「○○さんですよね」は、確信の度合いによって次のように使い分けます。
おそらく間違いないだろうという場合は、Excuse me, you're XXX, right?と表現します。最後の..., right?は、確認するときの「……ですよね?」という意味です。
人違いかもしれないけれども声を掛けるという状況なら、I'm sorry if I'm wrong, but are you XXX?(間違っていたら申し訳ないのですが、○○さんでしょうか)と言うと失礼になりません。
相手が有名人だとわかったら、I'm a big fan of yours.(あなたの大ファンです)と付け加えると、喜んでもらえるでしょう。
運がよければ、May I ask you for your autograph?(サインをお願いできますか)や May I shake hands with you?(握手していただけますか)といった要望にも応えてくれるかもしれません。
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(Q223)I'm worried...は「……が心配だ」ではなく「……が心配だった」という意味では?
石原先生の『新・英語日記ドリル』で日記を書いています。
Day 6にI'm worried...という表現が出てきますが、これはなぜworryではないのですか。
このままでは、「……が心配だ」ではなく「……が心配だった」になるような気がします。
(埼玉県 かおりさん)
worriedは動詞worryの過去形と思えるかもしれませんが、実は形容詞なんです
『新・英語日記ドリル』を使ってくださっているとのこと、ありがとうございます。
この本のDay 6でご紹介したI'm worried...(……が心配だ、……ではないかと心配だ)に関して、worriedだと過去の意味になるのではないかというご質問ですね。
worriedは-edで終わっているため、一見worry(動詞)の過去形と思えるかもしれませんが、これは動詞ではなく、「心配して」という意味の形容詞なんです。
よって、「心配している」はI'm worried.、「心配していた」ならI was worried.のように、be動詞で時制を区別します(worriedの形は変えません)。
わかりやすくするために、busy(忙しい)という形容詞を使って説明しましょう。
英語会話で「忙しいです」はI'm busy.、「忙しかったです」はI was busy.と表現します。
ほら、busyの形は変えず、be動詞で現在のことか過去のことかを区別しているでしょう?
worriedもbusyと同じように使います。
ちなみに、Day 5のexcited、Day 8のsurprised、Day 9のdisappointedも-edで終わっていますが、worriedと同じく形容詞です。
一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q224)知人から「離婚した」と聞いたとき、自然な応答の仕方を教えて
アメリカ人の方から「離婚した」とうかがったことがあります。
このようなとき、英会話では、どのように返答するのが最も自然でしょうか。
事情があって前向きな結論だった場合などは、I'm sorry to hear that.だけでは単純すぎる気がします。
(神奈川県・まゆりんさん)
相手との関係や離婚の状況によって、かける言葉を選びましょう
離婚した人、失恋した人、試験に落ちた人などには、かける言葉を選びますね。
ましてや英語で言うとなると、自分の気持ちがきちんと伝わるかどうか心配になることもあるでしょう。
離婚した人に対して、I'm sorry to hear that.(お気の毒です)と言うのは正解です。
これだけでは淡々としすぎかなと思ったら、Are you feeling OK?(大丈夫ですか)と気持ちが落ちついてきたかどうかを確かめたり、I'm sure you've been through a tough time.(いろいろと大変だったことでしょうね)と同情の気持ちを表したりするのもよいでしょう。
離婚が前向きな結論だった場合は、I'm sure you made the right decision.(正しい決断をなさったと思います)と言ってあげると、相手は心強いと思います。
そういえば、離婚を考えていると生徒さんに打ち明けられたことがありました。
数年後、やっと離婚できたと報告してくれたとき、Am I supposed to say, "Congratulations?"(「おめでとう」と言うべきかしら)と尋ねると、Yes, I'm happy.という返答でした。
相手との関係や離婚の状況によっては、このような言葉をかけるのもアリですね。
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(Q225)「どちらが好きですか」をWhich do you like?と言うだけではNG?
「どちらが好きですか」と言いたいとき、Which do you like?と言うだけではダメですか。
比較の勉強をしていたら、「最後に必ずbetterがきます」と書いてあるのを見つけましたが、比較でなければいいのですか。
答え方も、I like...でbetterをつけなくてもいいように思うのですが。それとも、whichを使ったら比べることになるのでbetterはつけなければいけないんでしょうか。
また、betterの品詞が何になるかも教えてください。
(佐賀県・クッパさん)
「どちらの方が好きですか」と言いたいなら、英会話では、比較級を用いるのがよいでしょう
まず、日本語の意味を明確にする必要がありますね。
「どちらが好きですか」という質問に対しては、「好き」なものを選んで答えます。
選ばなかった方は好みではない可能性もあるわけですね。
「どちらが好きですか」の意味するところが「どちら(の方)が好きですか」の場合は、両方とも「好き」という事実の下、「どちらの方が、より好みですか」という比較の意味になります。
例えば、日本酒もワインも両方好きだと言う人にWhich do you like?(どちらが好きですか)と尋ねるのは不自然で、この場合はWhich do you like better?(どちらの方が好きですか)としなければなりません。
答えるときも、I like wine better.(ワインの方が好きです)のように比較級を使って表現します。
I like wine.だと「ワインが好きです」となり、日本酒は好きではないような響きになってしまうからです。
ちなみに、このbetterは副詞です。
別の例を挙げましょう。
写真に2人のきれいな女性(AさんとBさん)が写っているとします。
これを見て、A is pretty.(Aさんはきれいですね)と言うとBさんはきれいではないことを暗示しかねません。
しかし、A is prettier.なら「(Bさんもきれいだけれど)Aさんの方がきれいですね」となり、2人ともきれいであることを表現できます。
このように、英会話では、比較級は「両方とも○○だけれど、一方の方がもう一方よりもっと○○」であることを表すので、やはりbetterやprettierなどの比較級を用いるのが正しいと言えるでしょう。
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(Q226)英語で授業を受けているとき、先生の発言を確認する表現を教えて
私は大学生で、授業はほとんど英語で行われます。
先生に質問をされた場合、大体のことはわかっていても不安で確認したいときに、You mean...,と切り出せばいいことは知っているのですが、その続きが言えません。
例えば、「38ページを読めばいいのですね」はどう言えばいいですか。
教えてください。
(京都府・CINDYさん)
英会話で、相手の言ったことを確認したり、念を押したりするYou mean, ...?を使ってみましょう
確かに、英和辞典にはYou mean, ...?の意味しか載っていないことが多いので、使い方に戸惑ってしまうかもしれませんね。
You mean, ...?はDo you mean, ...?のDoを略した形で、「(あなたが意図するのは)……ということですか」という意味です。
相手の言ったことを確認したり念を押したりするときに使います。
「……」には確認したいことを入れましょう。
授業中、先生に「38ページを読めばいいのですね」と確認するときは、You mean, I should read page 38?やYou mean, I have to read page 38? などと言います。
ただし、これは先生の指示がわかりづらく、「先生の意図するのは〜のことですよね」と発言内容を明確にする状況で使うのが自然です。
例えば、今37ページの勉強をしていて、先生がCan you read the next page?(次のページを読んでください)と言った場合、the next pageが38ページを指しているのかどうかを確認するときなどに使うとピッタリです。
Can you read page 38?(38ページを読んでください)と言われた場合は、…, right?(…ですよね?)を使って、I should read page 38, right?やI have to read page 38, right? などと言った方がよいでしょう。
最後のright?は「(……ということで)正しいですよね」という意味です。
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(Q227)単語のつづりや発音、意味がわからないときの調べ方を教えて
(1)suddenlyの読み方を教えてください。
またその意味は何ですか。
(2)「しっと深い」はどういうつづりですか。
辞書で探しても見つかりません。
〜eyedとなるらしいのですが、「〜」の部分がわかりません。
(3)作曲家のベートーベンやブラームスなど、英語圏出身でない人たちの名前は、英語ではどう発音しますか。
その調べ方も教えてください。
(広島県・Romiさん)
英和辞典や和英辞典、電子辞書、ウェブ辞書などを使ってみましょう
まずは、1つ目のご質問から。suddenlyは「サドゥンリー(サを強く言う)」と発音します。
「急に、いきなり」という意味です。
発音記号がわからないと、単語の読み方に悩みますよね。
発音記号を勉強して正しい発音を身につけるのが大切なのは言うまでもありませんが、手っ取り早い方法として、中学生用(初心者用)の英和辞典や新型の電子辞書を利用することをおすすめします。
中学生用の英和辞典には、読み方がカタカナで書いてあるものもあります。
また、最近は、英単語の発音を音声で教えてくれる電子辞書もあるので、これらを利用するのもいいですね。
2つ目の「しっと深い」はgreen-eyedと言います。
シェークスピアがgreenをしっと心の色として表現したのが始まりだとか……。
「しっと深い」のように知りたい単語の意味がわかっている場合は、和英辞典(できれば掲載単語数の多いもの)で引くと該当する英語表現が載っています。
また、〜eyedのように語句の一部がわかっている場合は、わかっている部分を英和辞典で引くと熟語や慣用表現に出合えることもあります。
ほかに、電子辞書の英和成句検索やウェブ辞書(アルクのウェブサイトの「英辞郎 on the Web」ほか)などでeyeと入れて検索すると、関連表現の一覧が見られますよ。
英語圏出身でない人の名前についてですが、ベートーベンはBeethoven(ベイトゥヴン[ベを強く言う])、ブラームスはBrahms(ブラームズ[ラーを強く言う])と発音します。
これらは、掲載単語数の多い和英辞典で調べられるケースが多く、つづりがわかったらそれを英和辞典で引くと発音記号が確認できます。
国語辞典につづりが書いてあることもありますよ。
また、インターネットの検索サイトを利用するのも手ですね。
発音の仕方については、今回1つ目の質問に対する回答を参照してください。
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(Q228)takeとbringの使い分け方を教えて
takeとbringの使い分けがよくわかりません。
ある英語本では、takeは「持って行く」、bringは「持って来る」とありましたが、ネイティブの人でも「傘を持って行く」と言うのに、I will bring an umbrella.と言っていました。
どのように使い分けたらよいのでしょうか。
(兵庫県・なおこさん)
takeとbringの違いは「どこへ持って行くのか」によります
takeとbringの違いは、単純に「持って行く」「持って来る」という訳の差ではなく、どこへ持って行くのかによります。
bringは、話し手または聞き手のところへ物を持って行く[人を連れて行く]、takeは、話し手または聞き手とは別のところへ物を持って行く[人を連れて行く]ことを表します。
例えば、なおこさんに息子さんがいるとしましょう。
その息子さんを近くに住むお母さんのところに預けて、一人で外出する状況を想像してください。
お母さんに電話して、「1時に息子を連れて行くわね」と言う場合は、I'll bring my son at one.と表現します。
聞き手であるお母さんのところに息子さんを連れて行くからです。例を変えて、外出先に息子さんも一緒に連れて行こうと考えているとしましょう。
そのことをお母さんに電話で話す場合は、I'll take my son with me.と表現します。
聞き手であるお母さんとは別のところに息子さんを連れて行くからです。
ご質問のI will bring an umbrella.は、「傘を持って行く」という状況でネイティブの方が使っていたとのことですが、上記の説明から、ネイティブの方が聞き手に対して電話などで、「傘を持って(そちらへ)行くからね」というイメージで使ったのではないかと推測できます。
bringとtakeの違い、おわかりいただけましたか?
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(Q229)自分の仕事を紹介するときの表現を教えて
私は派遣社員として、受発注や電話対応、簡単な経理事務を担当しています。
役職はもちろん、小さな営業所なので部署もありません。
いつもはI am a temporary employee.と言ってから、会社がどんなものを売っているかという説明を少し加えるだけです。
自分の仕事を紹介するときの英会話表現を教えてください。
(静岡県・m'sさん)
英語では、どんな仕事をしているかを伝えることが大切です
自分の職業を英語で説明できるようにしておくのは、とてもよい心がけですね。
日本では職業について聞かれると、「会社員です」や「パートをしています」のように答えることが多いため、これを直訳して、I'm a company worker.やI have a part-time job.などと言ってしまいがちです。
m'sさんのI'm a temporary employee.(派遣社員です)もそうですね。
しかし、これだけではどんな仕事をしているのかが伝わりません。「職業のことをあまり話したくないのかな?」と思われてしまうことさえあります。
英語では、どんな仕事をしているのかが伝わるように話すことが大切です。
例えば勤務先を答える場合は、I work for 〜.(〜に勤務しています)を使います。
誰もが知っている会社の場合は、I work for Honda.(ホンダに勤務しています)のように〜に会社名を入れ、そうでない場合は、I work for a travel agency.(旅行代理店で働いています)のように「a+何の会社<店>か」を入れます。
仕事の内容は、英語会話では、具体的な動詞を使って表すとよいでしょう。
I sell cars.(車の販売をしています)、I repair cars. (車の修理をしています)という具合です。
また、I'm in the sales department.(営業部で働いています)やI'm in the general affairs department.(総務部で働いています)のように、部署名を言ってもいいですね。他に、I'm a nurse.(看護師をしています)やI'm a librarian.(図書館員をしています)のように、職種を使って表現することもできます。
このように表せば、どんな仕事をしているのかが伝わりやすくなりますね。
m'sさんの場合は、I work in a small office. I place and receive orders, answer the phones, and so on.(小さな営業所で働いています。
受発注や電話の応対などをしています)と表現するとよいでしょう。
英語会話では、派遣社員であるかどうかは、言わなくてもOKです。
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(Q230)英語会話では、Just like you.は、I like you.とは意味が違う?
アメリカ人の彼がときどき、Just like you.と言います。
これって、I like you.とは意味が違うんでしょうか。
(神奈川県・apさん)
違います。
Just like you.のlikeは前置詞、I like you.のlikeは動詞です
はい、Just like you.とI like you.は意味が異なります。
私たちにおなじみのlikeは、「〜が好き、〜を好む」という意味(動詞)で、I like you.(君のことが好きだよ)のlikeはこの意味で使われています。
一方、Just like you.のlikeは動詞ではありません。
どのような状況でこの表現を言われたかにもよりますが、「〜に似た、〜のような、〜らしい」という意味(前置詞)で使われていると考えられます。
例えば、ある女性について彼が、She's pretty.(彼女はきれいだよ)と話していたとします。
この発言に「誰みたいな感じ?」と尋ねて、(She's) Just like you.という答えが返ってきたら、「まさに君のようにね」という意味です。
また、あなたの言動について、(It's) Just like you.と言われた場合は、「君らしいね、いかにも君のやりそうなことだ」といったニュアンスになります。
英語会話では、ほかにも、likeは、例を挙げるときに使って「例えば〜のような」という意味になったり、likes and dislikes(好き嫌い)という意味の名詞にもなったりします。
一緒に覚えておきましょう。
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(Q231)「そうだと思います」という意味のI think so.以外の言い方を教えて
外国人の方に質問されたときに「そうだと思います」と答えたいのですが、いつもI think so.としか言えません。
英語会話では、ほかに言い方はありますか。
(愛知県・みーさん)
I guess so.などいくつかありますが、状況によって使い分けましょう
表現にバリエーションを加えたいと思うようになったら、英会話に慣れてきた証拠。
いいことですね。I think so.(そう思います)はネイティブスピーカーもよく使うので、この表現はこれからもぜひ使ってください。
アメリカ英語では、thinkの代わりにguess([ゲス]と発音)もよく使われます。
時には、I think so.の代わりにI guess so.と言ってみてもいいですね。
このとき、自信がありそうな声で言うのがポイントです。
なぜなら、guessには「推測する」という意味があるため、自信がなさそうにI guess so.と言うと、「おそらくそうだと思いますが(何とも言えません)」というニュアンスになってしまうからです。
また、特に根拠があるわけではないけれども「そう思う」と言いたいときは、I suppose so.と言います。supposeは[サポゥズ]と発音します。
このほか、相手の意見に同意する状況なら、I agree.(私もそう思います、賛成です)と言うのもいいですね。
また、「私は〜だと思うが君はどう思う?」などと聞かれた状況なら、You're right.(あなたが正しいと思います、私もそう思います)と答えてみましょう。
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(Q232)目上の人にお礼を言うとき、失礼にならない表現を教えて
かなり目上の方からアドバイスを頂き、それによってとてもやる気が出たとお礼を言いたい場合、英語会話では、どう表現したらよいのでしょうか。
Thank you very much for your good advice. It motivated me to study hard.という言い方は失礼に当たりますか。
inspireを使っても失礼になりませんか。
(神奈川県・けろろさん)
目上の人にそう言っても、まったく失礼ではありません
Thank you very much for your good advice. It motivated me to study hard.(よいアドバイスをありがとうございました。
一生懸命勉強しようとやる気になりました)は十分丁寧で、目上の人に使ってもまったく失礼ではありません。
感謝の気持ちややる気になったことをより強調したければ、goodをwonderful(すばらしい)やthe most instructive(大変ためになる)などの形容詞に変えるといいですね。
また、motivatedの前にreally(本当に)を加え、hard(一生懸命に)をharder(これまで以上に一生懸命に)に変えて、It really motivated me to study harder.とすると、アドバイスがきっかけで、かなりやる気になったことを伝えられます。
motivatedの代わりにinspired(〜の意欲をかき立てた)を使っても失礼ではありません。
英語は、依頼や申し出をする場合を除き、日本語ほど上下関係によって表現を変えることはしません。
仮にあまり丁寧でない言葉を使ったとしても、言い方や顔の表情から気持ちがきちんと伝わるので、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。
アメリカをはじめ、英語を母語とする国や地域では、いろいろなバックグラウンドを持った人が集まって生活を共にしています。
コミュニケーションを図る上で英語は必要ですが、完ぺきな英語でなければならないと考える人はそれほど多くありません。
どんな言葉を使うかより、“心”を込めることのほうが大切です。
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(Q234)動名詞の前につくnotの使い方を教えて
私の好きなThe OffspringというバンドのAll I Wantという歌の中に、Cause I'm sick of not living to stay aliveという歌詞があります。
「ただ生きるための生活は嫌になった」という意味らしいのですが、この位置にくるnotの使い方がよくわかりません。
英会話でもこのようなnotの使い方をするのでしょうか。
(東京都・S・Tさん)
英会話でもよく登場し、「〜ではないこと」という意味になります
私たちが日ごろ目にするnotは、I'm not〜やI don't(=do not)〜などのように動詞を否定することが多いため、I'm sick of not living〜に見られるnotの位置に違和感があるかもしれません。
ですが、このようなnotは会話でもよく登場します。
Cause I'm sick of not living to stay aliveを理解しやすくするために、前から少しずつ訳していくことにしましょう。
まず、CauseはBecause(〜だから)のことです。
発音したときにBeの部分が聞こえにくくなることから、単にCause(正しくは、'Cause)と書くことがあります。
I'm sick of〜は「〜にはうんざりだ」という意味で、〜には「うんざりしているもの、こと」が続きます。
ここではnot living to stay aliveとなっていますが、not livingは「生きて(生活して)いるのではないこと」、to stay aliveは「イキイキとした状態を保つために」が直訳です。
これでこの部分は「イキイキとした生活を送っているのではないこと」となり、全体では「活力のない生活にはうんざりだから」「ただ生きるための生活は嫌になったので」といった意味になるのです。
このように、notは名詞句(動名詞やto不定詞を含む)の前につけて、「〜ではないこと」という意味を表すことがよくあります。
例えば、I decided not to go.は「行かないことに決めた」という意味ですが、I didn't decide to go.とすると「行くことには決めなかった」となります。
notの位置によって全体の意味が異なるので注意しましょう。
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(Q235)援助を求めたり、「お願いがあるのですが」と言いたいときに使える英語会話表現は?
相手に援助を求めるときはどう言えばいいですか。
(沖縄県・かーすーさん)
「お願いがあるのですが」と言うとき、Would you do me a favor?とCan I ask you a favor?はどちらも同じように使えますか。
また「旅行をしている間、私の犬の世話をしてください」と言うときは、Please look after my dog while I'm traveling.とPlease look after my dog while I go on my traveling.のどちらも同じように使えますか。
状況や相手によって、表現の使い分けが必要です
援助を求める英語会話表現と言っても、状況や相手によって使い分けが必要です。
一般的にはCan you help me?(手伝ってもらえますか)と言いますが、どちらかというとカジュアルに聞こえるので、知らない相手にはCould you help me?(手伝っていただけますか)と言うほうがよいでしょう。
ビジネスなどでは、I'd appreciate it if you could help me.(ご協力いただければありがたく存じます)とかなり丁寧に頼むこともあります。
海でおぼれかけている人が「助けてー」と言う場合などは、Help!がベスト。
緊急の場合は動詞で始めればOKです。
「お願いがあるのですが」と言う場合、Can I ask you a favor?は「お願いをしてもいいですか」、Would you do me a favor?は「お願いを聞いていただけますか」というニュアンスで、どちらも頼み事をする際の前置きとして同じように使うことができます。
英語会話では、この2文では後者のほうが丁寧ですが、前者のCan IをCould IやMay Iにすれば丁寧さの度合いが上がります。
また、「旅行をしている間、私の犬の世話をしてください」は、Please look after my dog while I'm traveling.が正しい表現です。
while I go on my traveling(正しくはwhile I go on a trip)は「旅行先に向かっている間」という意味なので、不自然です。
「旅行をしている間」とするには、while I'm travelingやwhile I'm on my tripなど、be動詞を使いましょう。
ちなみに、ネイティブスピーカーはよく、Would you look after(=take care of) my dog while I'm away?(出かけている間、私の犬の世話をしてもらえますか)と言ったりします。
■英語会話では、■英会話では、■英語では、■■con■■
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(Q236)発音のコツ、英語と日本語の違いを教えて
私は小学5年生です。今「総合」の授業で英会話の勉強をしているのですが、自己紹介やあいさつをするときに、伸ばす音や詰まる音の発音の仕方がよくわかりません。コツを教えてください。もう1つは、英語と日本語の違いです。どこがどのように違うから難しいのか知りたいです。
(香川県・ひなのさん)
伸ばす音、詰まる音に関する注意点はいくつかあります
伸ばす音に関する注意点はいくつかありますが、例えば、My name is Hinano. I like chocolate cake.(名前はひなのです。チョコレートケーキが好きです)と言うとしましょう。そのときのname(名前)やcake(ケーキ)は、[ネーム] や [ケーキ]などと音を伸ばしっぱなしにするのではなく、[ネィム] や [ケィク]のように小さな [ィ] を加える感じで発音すると英語らしくなります。
詰まる音についてですが、単語の最後が b、d、g、k、p、t などで終わっている場合は、これらの音が聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音で言うのがポイントです。例えば、Good morning.(おはようございます)は [グッド モーニング] より、[グッモーニン] と言ったほうが英語らしいですね。
日本語と英語の違いはたくさんありますが、とくに大きな違いと言えば、文を作るときの単語の並べ方です。英語では「誰が」「どうした」「何を」「どこで」「いつ」のような順番で単語を並べていく習慣を身につけましょう。また、日本語では主語(「私は」や「あなたは」などを表す言葉)を言わないことが多いのですが、英語では省略しないことも一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q237)「駅からタクシーで1メーター」を英語で言うと?
日本語で距離を説明する際、「駅からタクシーで1メーター」と表現することがあります。これを英語ではどのように言いますか。
(神奈川県・すももさん)
「1メーター」は「基本料金内である」という意味なので、そこから表現を考えましょう
簡単そうに見える日本語でも、英語に直そうとすると戸惑ってしまうことってありますよね。「駅からタクシーで1メーター」もその1つ。「1メーターってどう表すのかな」と迷ってしまいます。ここでの「1メーター」は「基本料金内である」ことを指しているので、It's within the base fare from the (train) station by taxi.と表します。withinは「〜の範囲内」、base fareは「基本料金」という意味です。
ほかにも、距離を説明する際に使える表現をいくつかご紹介しておきましょう。例えば、「ここから3キロくらいのところにあります」はIt's about 3km from here. と言います。「その病院は、ここから車で15分のところにあります」なら、The hospital is 15 minutes ride from here.となります。この場合の「車で」はride(乗ること)を用いて表していますが、The hospital is 15 minutes from here by car.と表現することもできます。「家から歩いて行ける距離のところに勤務しています」なら、I work within walking distance of my house.、「ここから〜まではどのくらいの距離ですか?」は、How far is it from here to 〜?と尋ねます。一緒に覚えておきましょう。
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(Q238)聞き取りで英語を英語のまま理解できるようになるには、どうしたらいい?
英語を聞き取るとき、いちいち単語や表現を日本語に直してしまう癖が抜けず、長い文章になると途中でついていけなくなります。英語を英語のまま理解できるようになるには、どうしたらいいですか。
(海外・ユカタンさん)
シャドーイングやスラッシュリーディングを取り入れてみましょう
私たちの多くは、英文を日本語に正しく訳す教育を受けてきたため、英語を聞き取る際にも日本語に直してしまう癖が抜けない人が少なくありません。この方法がダメだとは言いませんが、これに慣れてしまうと、ネイティブスピーカーの速い英語で“置いてきぼり”をくい、途中で理解できなくなってしまいます。
それを回避するには、英語教材用CDなどを使って、英語のシャワーを浴びることがよいとされています。ですが、知らない単語が多いものを聞いても理解できないので、文字で書かれた英語を見たときに理解できるレベルのものを何度も聞く練習をしましょう。少し難しいな、と感じたら、文字を見ながらCDと一緒に読む練習をしてからリスニングに入りましょう。このとき、日本語に訳そうとするのではなく、聞いた内容をイメージすると効果的です。慣れてきたら、シャドーイング(聞いた直後にまねして言う練習法)を取り入れます。英語を英語のまま理解できるようになったら、別の教材にトライしましょう。CDと一緒に読んだり、シャドーイングをしたり……といった勉強は、日本語に訳す暇を与えないため、次第に英語脳(英語を英語で理解できるようになること)になっていきます。
日本語で意味を確認しないと不安という人は、スラッシュリーディングをしてみてはいかがでしょうか。英語を意味のかたまりごとに前から理解していく方法です。例えば、I think (私は思う)/one of the reasons(理由の1つ)/why he's improved(どうして彼は上達させた)/his English(英語を)/so quickly(そんなに早く)/is that he's not afraid (彼は恐れていない)/of making mistakes.(間違えること)という具合です。この練習法なら、英語を見たり聞いたりしながら意味を理解することができます。
どの方法でも、単語を知らなければ意味を理解するのは困難です。語彙を増やす努力もお忘れなく。
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(Q239)beingの用法を教えて
beingの用法がよくわかりません。教えてください。
(神奈川県・英語に苦労のシニアさん)
まずは「〜であること」という意味の用法をマスターしましょう
確かに、beingってイマイチ使い方がわかりづらいですよね。でも、見た目から、be動詞に関係する単語かな?と推測できれば、すでに半分は理解できたことになりますよ。
beingはbe動詞の-ing形で、このbeはbe動詞(is、am、are、was、were)の原形です。-ing形の用法の1つに、「〜すること」という意味があり、beingも「〜であること」といった意味で使われます。
一般動詞の例から見てみましょう。例えば、I like eating.は「食べることが好きです」となります。Helping each other is important.は「助け合うことが大切です」という意味です。これらの下線部にbeingを使った表現を用いると、例えば次のようになります。I like being busy.(忙しくしていることが好きです)、Being kind to others is important.(他人に親切にすることが大切です)。このように、「〜であること、すること」という意味の名詞を作る働きをするのがbeingです。
また、The new school is being built.(新しい学校が建設されています)のように受け身の進行形で使ったり、He's being kind.(彼は(今)親切にしているだけです<いつもは親切ではない>)のように、be動詞を使った文の進行形として使ったりすることもあります。ですが、この2つは用法が難しいので、まずは、「〜であること」をマスターしましょう。
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(Q240)go visitやcome seeのように使う動詞はほかにもある?
I go visit you in Japan.やWe'd like to come see you.のように、動詞を2つ続けて使用する例を見かけます。toを省略しているのだと思いますが、このように使う動詞にはほかにどんなものがありますか。また、書く場合、話す場合のいずれでも使われるのでしょうか。
(茨城県・yamamichiさん)
このように使用するのは、基本的にgo 〜とcome 〜です
「〜しに行く」「〜しに来る」は、go and 〜やcome and 〜と表します(〜は動詞の原形)。これは、go to 〜やcome to 〜よりもくだけた言い方です。アメリカ英語では、さらにくだけてgo 〜やcome 〜と表現することがよくあります。
ご質問のgo visitやcome seeも例外ではなく、go and visitやcome and seeのandが落ちた形です。ただし、日本語では「行く」となっていても、聞き手のところへ行く場合はcomeを用いるので、I go visit you in Japan.はI'll come visit you in Japan.(あなたに会いに日本へ行くよ)と表現するのが正しい文です。
このように動詞が2つ続くパターンは、基本的にgo 〜とcome 〜です。〜には、visit、see、meet、get、buy、ask、check、eat、talk、have、do、makeなどが続くのが一般的です。これらはくだけた言い方なので、親しい間柄での会話で用いるのはOKですが、フォーマルな状況や文書などではgo and 〜やcome and 〜と略さないで表現するほうがよいでしょう。
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(Q241)肯定文ではsome、疑問文や否定文ではanyのはずなのに、なぜif you have any questionsはOK?
anyの使い方について質問があります。anyは疑問文や否定文で使うと習いましたが、if you have any questionsと言う場合、疑問文でも否定文でもないことがあると思うのですが。
(海外・aymさん)
疑問文か否定文かだけで判断するのは好ましくないですね
基本的には、疑問文や否定文ではanyを使い、肯定文ではsomeを使います。ですが、このルールに当てはまらない場合もあるので、疑問文か否定文かという理由だけで判断するのは好ましくないですね。ifを使った文もその1つ。If you have any questions, feel free to ask me.(質問があったら遠慮なく聞いてくださいね)は肯定文ですが、ifに続く文では、someではなくanyを用いるのが一般的です。
また、相手の答えがyesになるだろうと予測できる疑問文では、anyではなくsomeを使います。例えば、鏡を見ながら目をこすっている相手に「目に何か入ったの?」と聞く場合は、Do you have something in your eye?となります。
ほかに、人に物を勧めたり、許可を得たりするときにもsomeを使います。Would you like some coffee?(コーヒーはいかがですか)、Can I have some water?(水をもらえますか)という具合です。一緒に覚えておきましょう。
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(Q242)Whyで始まる疑問文の文末のイントネーションを上げたら、ニュアンスが変わる?
学校で「Why〜?やHow〜?の疑問文は文末のイントネーションを下げて発音する」と習いましたが、疑問文だと思うとつい文末を上げて言ってしまいます。文末を上げるか下げるかで、ニュアンスに違いが出てきますか。
(岡山県・ろみさん)
イントネーションを上げても、ニュアンスは変わりません
疑問文は、Yes/Noで答えられる質問は文末を上げて、WhyやHow、Whereなどの疑問詞で始まる質問は文末を下げて発音するのが基本ルールです。例えば、Do you like dogs?(犬は好きですか)などは上がり口調に、How old are you?(おいくつですか)などは下がり口調にします。でも、Howなどの疑問詞で始まる質問を上がり口調で発音したからといって、ニュアンスが変わったり、誤解を招いたりするようなことはありません。実際、感情の込め方によっては、本来とは異なるイントネーションで尋ねるネイティブスピーカーもいるくらいです。
ただし、中にはイントネーションでニュアンスが異なる表現もあります。例えば、Really?は上がり口調で言うと「えっ、本当に?」と驚いた感じになりますが、下がり口調だと「へえ、そうなんだ」となり、驚きの度合いが低くなります。また、付加疑問は、下がり口調だと相手の同意を求めている感じに、上がり口調だと実際に質問している感じになります。例えば、It's a nice day, isn't it? (いい天気ですね)はisn't it?を下げて言います。相手に「そうですね」という答えを期待しているからです。一方、Hiroshi is single, isn't he?は、「ヒロシは独身ですよね?」という意味ならisn't he?を上げて言います。ヒロシが独身か否かを知りたくて質問しているからです。
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(Q243)「〜してしまった」は、英語でどう表現すればいい?
「間違えて先月のテキストを持って来てしまった」や「昨日ドラマを見忘れてしまった」など、意図していないのに起こってしまったことを表す「〜してしまった」は、英語でどう表現すればいいでしょうか。
(海外・ゆうきさん)
英語では単に「〜した」と表現し、「〜してしまった」というニュアンスは状況から汲み取ります
日本語の「〜してしまった」は、完了の意味を表すほかに、意図していないことや好ましくない結果について述べる際に用いることがありますが、英語では、単に「〜した」と表現することが少なくありません。「〜してしまった」というニュアンスを含むかどうかは、そのときの状況から判断できることがほとんどだからです。例えば、「先月のテキストを持って来てしまった」は、I've brought last month's textbook.と言います。「昨日ドラマを見忘れてしまった」なら、I forgot to watch the (TV) drama.となります。会話なら、顔の表情や声のトーンなどで「〜してしまった」感がうまく伝わるでしょう。
どうしても、「〜してしまった」を明確に表現したい場合は、「意図したわけではない」という意味を持つ表現を付け加えます。例えば、I've brought last month's textbook by mistake.(間違えて先月のテキストを持って来てしまった)や、I've carelessly brought last month's textbook.(うっかり先月のテキストを持って来てしまった)、I forgot to watch the (TV) drama yesterday. I'm so disappointed.(昨日ドラマを見忘れちゃった。がっかりだな)などです。
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(Q244)「いつも子供がお世話になっています」はどう言う?
子供の塾の先生や夫の会社の上司、親の知り合いなどに会った際、「いつも(私の子供/夫/親が)お世話になっています」などと言いますが、これは英語でどう言うのでしょうか。こういったときに使えるあいさつ表現を教えてください。
(岩手県・ぼんぼんさん)
英語には「お世話になっています」というあいさつ表現がありません
英語には、「いつもお世話になっています」というあいさつ表現がありません。「世話になっている」という概念がないからでしょう。よって、「いつもお世話になっています」という表現にこだわらず、その場に適した挨拶表現に変えたり、伝えたいことを具体的に表したりするのが自然です。
例えば、初めて会った場合なら、Nice to meet you.(はじめまして)が適切です。以前にも会ったことがある相手には、Nice to see you again.(またお会いできてうれしいです)と言いましょう。夫の上司や同僚に対しては、I've heard a lot about you from my husband.(主人からいろいろお話は伺っております)や、My husband always tells me how nice you are.(主人がいつも素晴らしい方だと申しております)などと表現することがよくあります。子供の塾の先生に対するあいさつなら、My son enjoys your class.(息子が楽しんで授業を受けています)と感想を述べたり、How's my daughter doing in your class? (うちの娘は授業中どうですか=しっかり勉強していますか)のように質問したりするといいですね。
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(Q245)「旅行をする」を英語で言うと?
「アメリカ旅行に行きました」や「北海道に行きました」などと言う場合の「旅行に行った」は、went to tripですか。それともwent to travelでしょうか。
(大阪府・TINOさん)
go on a tripと表現するのが一般的です
アメリカや北海道など、旅行した場所について述べるときは、go on a tripと表現するのが一般的です。go to trip(×)やgo to travel(×)としたくなりますが、これは誤りです。これらは「旅行に行く」を直訳したものと思われますが、そもそも「旅行に行く」という日本語が適切ではありません。正しくは、「旅行をする」となります。
tripはもともと小旅行を指していましたが、現在ではその区別はなく、「旅行」を表す最も一般的な語として使われています。比較的長い旅行にはjourneyを、観光や視察目的のために各地を回る旅行にはtourを用いることもありますが、これらの場合にもgo on a tripで代用することがよくあります。
「アメリカ旅行をしました」や「旅行で北海道に行きました」と表現する場合は、過去形のwent on a tripに<to+行き先>を続けて、I went on a trip to America.やI went on a trip to Hokkaido.と表します。I went on a school trip to Hokkaido.(修学旅行で北海道に行った)などと応用してもいいですね。
一方、travelは「旅行する」という意味の動詞として用いるのが一般的で、travel abroad(海外旅行をする)やtravel around the world(世界中を旅行する)などがその例です。場合によっては、air travel(飛行機旅行)のようにほかの語を伴ったり、travel agency(旅行代理店)のように形容詞的に用いたりすることもあります。
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(Q246)gottenの代わりに使われるgotは何?
If I had sat in the shade, I wouldn't have got so burnt.とI asked Tom if he had got my letter.はともに完了形が使われていますが、このgotは何でしょうか。普通はgottenを使うと思うのですが。
(広島県 あかりんさん)
gottenと同じ働きをするもので、gottenと入れ替えが可能です
このgotはgottenと同じ働きをするもので、gottenと入れ替えが可能です。アメリカ英語ではgottenが、イギリス英語ではgotが使われることが多いのですが、最近ではイギリス英語でもgottenが使われるようになってきています。よって、If I had sat in the shade, I wouldn't have gotten burnt.やI asked Tom if he had gotten my letter.とすれば、よりアメリカ英語的になる、ということです。
ただし、have [has] (〜を持っている)と同じ意味で使われるhave got [has got] には、アメリカ英語でもgotを用います。例えば、 I have a cellphone.(携帯電話を持っているよ)をI've got a cellphone.と言うことはできますが、I've gotten a cellphone.は不自然です。同じように、have to [has to] (〜しなければならない)も、have got to [has got to] と代用でき、この場合もgotを用います。I have to go.(もう行かなきゃ)の代わりにI've got to go.と言うことはできますが、I've gotten to go.は不自然です。ちなみに、have got/have got to のいずれの場合も、haveを「've」と短縮するのが一般的です。
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(Q247)youとIの使い分けについて教えて
普通は主語が自分ならI 〜となりますが、自分が主語のはずなのにYou 〜と言うこともあるようで、どう使い分ければよいのか困惑しています。例えばある児童文学作品で「のどが渇いているんじゃない?」と聞かれた主人公が、I'm very thirsty. Sea water makes you thirsty.と答えていますが、Sea water makes me thirsty.とならないのはなぜですか。またある英語学習誌の中で、警備の厳しい高校に通う女の子が「まるで牢屋にいるみたい」と言う場面でも、I feel 〜ではなくYou feel 〜を使っていました。長年の疑問です。
(鹿児島県 ともすけさん)
youは「あなた、あなたたち」のほかに、世間一般の人を表すことがあります
確かに、自分のことについて述べる場合はIを、相手のことならyouを用いるのがルールですが、英語のyouは「あなた、あなたたち」のほかに、世間一般の人を表すことがあり、その場合、日本語に訳さないのが自然です。世間一般の人を表すyouは特定の人に限ったことではなく、一般的に誰にでも当てはまることについて述べるときに使います。場合によっては、「ほら、わかる(想像できる)でしょ?」といったニュアンスを含むこともあります。
その児童文学作品の主人公が言ったI'm very thirsty. Sea water makes you thirsty. のI'm very thirsty.は、質問に答える形で主語をIにしていますが、海水がのどをカラカラにさせるのは誰にでも当てはまることなので、続くSea water makes you thirsty. ではyouを用いています。「のどがカラカラです。ほら、海水ってのどが渇くでしょ」というニュアンスです。仮に、I'm very thirsty. Sea water made me thirsty.と言うと、「海水のおかげで喉がカラカラだよ」と理由を強調した感じになります。
警備の厳しい高校に通う女の子が「まるで牢屋にいるみたい」と言う場面で、I 〜ではなくYou 〜と表現したのも、「想像できると思うけど」といったニュアンスが強いためです。全文で表すと、You feel as if you were in prison./You feel like you were in prison.(インフォーマル)となります。もちろん、主語をIにすることもできます。
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(Q248)「覚えている」と「思い出す」はどちらもrememberでいい? ほか
「覚えている」と「思い出す」はどちらもrememberでいいのでしょうか。日本語だとかなりニュアンスが違うのですが。
(神奈川県 英語勉強中さん)
メールなどで、久しぶりに連絡した友人に「私よ、覚えてる?」と書きたいのですが、It's me!でいいのでしょうか。
(長野県 よちよちさん)
rememberは「覚えている」と「思い出す」のいずれの意味でも使われます
rememberは、「覚えている」と「思い出す」のいずれの意味でも使われます。「思い出す」という意味の場合は、suddenly(突然)、just(ちょうど)、now(今)、sometimes(ときどき)、often(よく)などの言葉と一緒に用いることが多いですね。例えば、I suddenly remembered that I had an appointment with my dentist.(歯医者の予約があったことを突然思い出した)、I often remember my high school days.(よく高校時代を思い出す)という具合です。一方、「覚えている」という場合は、単に「remember+覚えている事柄」の形で用いることが多いのが特徴です。場合によっては、still(今でも)やclearly(はっきりと)などの言葉を伴うこともあります。
久しぶりにメールや電話をしたり街で出会ったりした友達に、「私よ、覚えてる?」と尋ねる場合は、It's me, Mayumi. Do you remember me?のように言います。It's me,(私よ、)の後に自分の名前を言うほうがよいと思います。メールなどでは、I hope you remember me.(私のことを覚えてくれてるとうれしいな)と表現してもいいですね。
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(Q249)I'm sorry.と言われて、I'm sorry, too.と答えると失礼になりますか?
I'm sorry.と謝られて「私のほうこそごめんね」と言いたい場合、I'm sorry, too.と言うと「謝って当然」という意味になると聞きました。どう言えばいいですか?
(東京都 なっちさん)
ぶっきらぼうな言い方でもしない限り、「私もごめんね」という意味になります
I'm sorry. は「申し訳ありません」「どうもすみません」と謝罪するときの表現としておなじみですが、「気の毒に思う」「残念に思う」という意味もあります。I'm sorry.に対してI'm sorry, too.と返すと「謝って当然」という意味になるのでは?という意見は、「(このような行為を受けて)私も残念に思う→(だからあなたが)謝って当然」という解釈によるものかもしれませんね。でも、よほどぶっきらぼうな言い方をしない限り、I'm sorry, too.は「私もごめんね」という意味として理解されるはずなので、それほど心配する必要はありません。
「私のほうこそごめんね」のニュアンスを出したいなら、I'm the one who should apologize.と言うのがベストです。このoneはperson(人)のことで、関係代名詞のwhoを用いて「謝罪するべき人は私である」と表現しています。apologizeは[アパロヂャイズ]と発音しますが、難しければI'm the one who should say sorry.と言ってもOKです。<I'm the one who should+動詞の原形>は「〜するのは私のほうです」という意味の構文です。覚えておきましょう。
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(Q250)時間がたつと習ったことを忘れてしまうのですが、どうすればいいでしょう? ほか
長年英会話に時間とお金をかけてきましたが、進歩が感じられません。特に文法と単語は、時間がたつと忘れてしまうことが多いです。すでに30代なので年齢の影響もあるかもしれませんが、語学の習得にはもともとの頭のよさや耳のよさも関係するのでしょうか。
(大阪府 ちゃっきーさん)
留学して6カ月たったところですが、英語があまり上達しません。どうしたら早くうまくなれるでしょうか。
(海外 アメリカさん)
TOEICテストの勉強を自宅で始めたいのですが、教材を選ぶのに困っています。おすすめはありますか。
(広島県 じゅんこさん)
自分のものにするには、習ったことを発信していくことが大切です
まずは、ちゃっきーさんのご質問から。単語や文法は“習っておしまい”では時間と共に忘れてしまいます。自分のものにするには、習ったことを発信していくことが大切! 習った表現を英会話レッスンや英語日記で使ったり、何度も音読練習をするなどして、どんどん発信していきましょう。語学の習得に頭のよさは多少影響するかと思いますが、何よりも大切なのは楽しみながら勉強すること。カラオケが好きなら英語の歌を練習するとか、本が好きなら英語の絵本や日本の物語の英語版を読むなど、自分の得意な方法で力を入れてみると、苦手なことも克服しやすくなりますよ。場合によってはいつもと違う先生のレッスンを受けて、気分をリフレッシュするのもよいかもしれませんね。
アメリカさんのように留学生活を送っている人は、日本で学習している人に比べて英語に触れる時間がぐっと多いので、実際はリスニング力やコミュニケーション力がかなりアップしていることと思います。英語があまり上達していないというのは、スピーキング力のことでしょうか? スピーキング力をアップさせるには積極性を養うことが非常に大切で、これは海外にいても日本にいても同じです。ネイティブスピーカーと話すことがプレッシャーなら、韓国人やフランス人など、ノンネイティブの人と英語を話す機会を持つとよいでしょう。彼らも英語の学習者なので、完璧な英語でなくても気にならないはずです。慣れてきたら、ネイティブとの会話にチャレンジしましょう。
じゅんこさんのご質問、「TOEICテストの勉強法」については、模試系の教材をおすすめします。なかでも、解説のポイントが分かりやすいものを選ぶといいですね。TOEICテストでは200問(リスニング100問+リーディング100 問)を2時間で解かなくてはなりません。速いペースで設問に答えていかないと時間がなくなってしまうため、とにかく解答の時間配分に慣れることが大切。本番同様に時間を計りながら模擬テストをし、答え合わせをして解説で重要ポイントを学習したら別のテストに挑戦する――この繰り返しで点数が徐々にアップしていくと思います。回数をこなすと、出題の特徴などが見えてきますよ。
diedとdeadの違いがよく分かりません。
「彼は昨日死んだ」は、He died last night. あるいは、He is was dead last night. のどちらでしょうか?
(東京都 mutsumiさん)
動作を表す動詞と、状態を表す形容詞です
英語では、diedは、die(「死ぬ」の意味)という動詞の過去形で「死んだ」という意味です。
He died two years ago. (彼は2年前に死んだ)や、He died of cancer.(彼はガンで死んだ)のように使います。
一方、英語では、deadは「死んでいる」という意味の形容詞です。
例えば、事故現場に駆けつけた救急隊員が、被害者について He is dead.(彼は死んでいる)のように表現するときに使います。
ご質問の「彼は昨日(昨夜)死んだ」は、He died last night.が正解です。
He is dead last night. だと「彼は昨日死んでいる」という意味になるので、この英文は He was dead last night.とするべきですね。
しかし、isをwasに変えても「彼は昨夜は死んでいた(今は生きている)」というおかしな意味になってしまうので、自然な文とはいえません。
ちなみに、dieは「死ぬ」という直接的な単語なので、英語会話では、pass away(亡くなる、他界する)を用いて、He passed away last night. としましょう。
同様にdeadも遺体が腐敗していく状態を表す生々しい単語です。
上記の例文のように事故現場や病院などで使うことはあっても、英語会話では、「父は既に死んでいます(=亡くなっています)」のような例で用いることはありません。
このような例では、My father is already gone.
やMy father has already passed away.
と表現するのが自然です。
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(Q202)アメリカ人はshallは使わないって本当?
日本人はよく、Shall we? や Shall I? と言いますが、アメリカ人が書いた英会話本では「アメリカ人は shall は使わない」と書いてあります。
アメリカ人は Shall we dance? をどう言うのでしょうか?
(千葉県 デズモンさん)
アメリカ英語では、shallはほかの表現に言い換えられることが多いです
アメリカ英語(会話)では、shallをあまり頻繁に使わないのは事実です。
カジュアルな雰囲気を好むアメリカ人にとって、shallは堅苦しく感じられるからです。
では、例えばShall we dance? (一緒に踊りましょうか?)をどう表現するかというと、Let's dance.(一緒に踊りましょう)とお誘い表現で表します。
日本人の感覚だと唐突な感じを受けるかもしれませんが、これでOKです。
また、「一緒に〜しませんか?」という意味のWhy don't we 〜? を用いて、Why don't we dance?(一緒に踊りませんか?)と言うこともあります。また、Do you want to dance with me?(私と一緒にダンスでもどう?)やWould you like to dance with me?(私と一緒にダンスでもいかがですか?)などと表現してもよいでしょう。
文法上では、Let's 〜. で始まる文の付加疑問文にはshall we? を用います。
Let's dance, shall we?(一緒に踊りましょうよ)やLet's go shopping, shall we?(お買い物に行きましょうよ)という具合です。
しかし、アメリカ英語ではshall weを用いず、単にLet's dance. や Let's go shopping.と言うのが自然です。
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(Q203)duringとwhileの違いがよくわかりません!
「〜の間」にあたるduringとwhileの違いがよくわかりません。
具体的に英語の例を出してご指導お願いします。
(愛知県 kai君のママさん)
意味だけでなく、後ろに続く語句の構造に意識しましょう
during、whileはいずれも「〜する間(に)」という意味なので混同しやすいですが、後に続く語句を比較するとその違いがわかります。
duringは後ろに名詞などの句が続きます。
during the day(日中)、during my summer vacation(夏休み中)という具合です。
一方、whileは文や節(つまり主語+動詞があるもの)を続けて、while I was sleeping(私が眠 っていた間に)、while my mother was out(母が外出していた間に)のように表します。
この違いを文法的に説明すると、duringは前置詞、whileは接続詞ということになります。
はっきり理解するために、同じ内容で見てみましょう。
「ロンドン滞在中に」をduringを用いて表すとduring my stay in Londonとなり、whileを用いるとwhile I stay in London 、またはwhile I’m in Londonとなります。
また、while節の動詞がbe動詞の場合に注意点が1つあります。
次の2つの英会話文を比較してみましょう。
1.I burned my finger while I was cooking.
(私は料理をしているときに指をやけどした)
2.My husband got back home while I was cooking.
(私が料理をしているときに夫が帰宅した)
1はwhileの前と後の主語がいずれもIです。
このように主語が同じ場合、while節の主語+be動詞を省略して、I burned my finger while cooking. と表すことができます。
2の英語文の主語は、whileの前がmy husband、whileの後がIと異なるため、while節の主語+be動詞を省略できません。
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(Q204)「土曜日と日曜日は英語の勉強をしません」は何て言えばいい?
「土曜と日曜は英語の勉強はしません」を英語にした場合、I don't study English on Saturday and Sunday. なのか、I don't study English on Saturday or Sunday. なのか、どちらでしょうか?
(新潟県 gollyyollyさん)
「AもBも〜ない」となる文は、英語表現では、否定文でorを用いて表します
「土曜日と日曜日は英語の勉強をしません」を英語で表すと、I don't study English on Saturday or Sunday. となります。
日本語が「土曜日と日曜日」となっているため、この部分をSaturday and Sundayと考えて、I don't study English on Saturday and Sunday. としたくなりますが、否定文ではandをorに変えて、I don't study English on Saturday or Sunday. とするのが自然です。
この文は、I don't study on Saturday. I don't study on Sunday, either.(土曜日は勉強しません。日曜日も勉強しません)と置き換えられます。
つまり、「土曜日も日曜日も勉強しません」ということです。
このように、「AもBも〜ない」となる文は、否定文でorを用いて表します。
別の英語文で見てみましょう。
「肉と魚は好きではありません(=肉も魚も好きではありません)」は、I don't like meat or fish.と表します。
「酒とタバコはやりません(=酒もタバコもやりません)」はI don't drink or smoke.「歌と踊りはできません(=歌も踊りもできません)」ならI can't sing or dance. となります。
お分かりいただけましたか?
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(Q205)英語会話では、just in caseと to be on the safe sideの使い分けは?
「念のために」の意味で、just in caseや to be on the safe side を使っていますが、この2つに違いはありますか?
(大阪府 Yukiさん)
「もしものときのために」か「大事を取って」くらいの違いです
just in caseとto be on the safe side(just to be on the safe sideとすることもある)は英語会話では、どちらも「念のため」という意味で、同じように使うことができます。
厳密に言うと、just in caseは「もしものときのために」、to be on the safe sideは「大事を取って」というニュアンスですが、交換可能なことが多いのも事実です。
例えば、just in caseは、Can I get your cell phone number just in case?(念のため、携帯電話の番号を教えてもらってもいい?)のように使います。
「道に迷うといけないから」といった「もしものとき」を想定しています。
to be on the safe sideは、You should see a doctor just to be on the safe side.(念のため、医者に診てもらった方がいいよ)のように使います。
何かあるといけないから」といったニュアンスが含まれています。
しかし、後者の英語文にjust in caseを用いても問題ありません。どちらを使うかは、話し手の好みと言っても過言ではないでしょう。
日常的な事柄でカジュアルな感覚ならjust in case、「念には念を」という意識が強い場合はto be on the safe sideを使う人もいます。
例えば、「念のため、傘を持って行こう」という場合、曇りの日に駅から家までの道で雨に降られるといけないからという状況ならI'll take an umbrella (with me) just in case.
友人の結婚式に出席するなどで、晴れた日でも大事な服をぬらしたりするようなことはしたくないなどの場合ならI'll take an umbrella (with me) to be on the safe side. と使いった感じです。
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(Q206)「あなたも〜しないようにね」という英会話での返事の仕方はどう考えればいい?
Do not drink too much.と言われて、「あなたもね」と英語で答えるとき、主人はYou, too. かNor you.だというのですが、You, neither. ではないのでしょうか?
(NIGEL'S WIFEさん)
You, neither、You, tooに続く意味を考えてみましょう
私たちは学校で、「私も(〜だ)」はMe, too.「私も(〜ではない)」はMe, neither. と習います。
よって、Do not drink too much.(飲み過ぎないようにね)と言われて「あなたも(飲み過ぎないように)ね」と答えるとき、後者の主語をyouに変えてYou, neither.とすればよいと考えます。
しかし、この英会話表現だと「あなたも飲み過ぎることはない(だろう)」というニュアンスになってしまいます。
相手にも注意を促す意味での「あなたもね」は、ご主人のおっしゃるとおり、You, too. やnor(〜もまた……ない)を使ってNor you. がよいでしょう。
では、なぜ否定文に対してYou, too.が使えるのでしょうか? それは、内容が肯定か否定かにかかわらず、主語の直後にtooを置くと「誰々も」という意味に限定することができるからです。例えば、She, too, has a Porsche.は「彼女もポルシェを持っている」となりますが、She has a Porsche, too.だと「彼女もポルシェを持っている」と「彼女はポルシェも持っている」の2通り考えられ、意味があいまいです。
「彼女も(ポルシェを持っている)」を明確にするには、She, too, has a Porsche.とするのが英会話では、よいとされます。
ご質問の英語文はDo not drink 〜と命令文になっているため、理解しやすいように、意味が同じYou shouldn’t drink too much. に形を変えて説明しますね。
この英会話文を、「あなたも飲み過ぎないようにね」と表すには、You, too, shouldn’t drink too much. とします。
この最初の部分が、ご主人の言うYou, too. の出所です。
You shouldn’t drink too much, either. と表現することも可能です。
その際、You shouldn’t, either.とすれば誤解なく伝わるはずです。
You shouldn’t drink too much. と言われ、nor(〜もまた…ない)を使って「あなたも飲み過ぎるべきでない」と答える場合は、Nor should you. と表現します。
くだけた英語会話では、単にNor you. と言うこともあります。ご理解いただけましたか?
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(Q207)最上級で使われるof all のallは単数、複数?
Tom is the tallest of all. というような最上級の表現では、ofの後に複数の意味を表す語がくると習いました。allは人を指す場合は複数扱いですが、物・事を指す場合は単数扱いとも習ったのですが、上記のような文でallが物・事を表す場合もof allとなるのでしょうか?
(神奈川県 sakiさん)
「最上級+of all」 は「すべての中で最も」という意味で人、物、事にかかわらず使うことができます
最上級の文で. . . of allを使って「〜の中で一番……」と表す場合、人、物、事にかかわらず、常にof allの形で用いることができます。Tom is the tallest of all.(トムは全員の中で一番背が高い)、This ring is the most expensive of all.(この指輪はすべての物の中で一番高価だ)、It’s the most troublesome problem of all.(それはすべての中で一番やっかいな問題だ)という具合です。簡単に言うと、「最上級+of all」 は「すべての中で最も」という意味の決まった表現です。本来、最上級だけでも「最も〜」を表せるのですが、of allを加えて強調した形なのです。
allが物・事を指して単数扱いになるのは、All was lost in the fire.(すべての物が火事で失われた)や、I hope all is well with you.(<手紙などで>万事順調のことと思います)のようにallが主語になることが多いのが特徴です。また、allは響きがかたくなるため、会話ではeverythingを好んで用いる人が多いです。
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(Q208)英語会話での、「said to 人」の使い方に混乱しています!
I said to her Do your homework. とI said her to do her homework. という同じ意味の2つの文があったのですが、後者はherの前のtoが抜けています。
どうしてですか?
(埼玉県 ももさん)
英会話で直接言った言葉なら、「said to 人」の後に“ ”でくくって引用符をつけましょう
解説する前に、ご提示いただいた2つの文を訂正しておきましょう。
1)I said to her Do your homework.(誤)は、I said to her, “Do your homework.” が正しい文です。
2)I said her to do her homework.(誤)は、I said to her to do her homework. としなければなりません。
つまり、両者ともtoは必要ですね。
正しい文を見ると疑問が解決されたようですが、念のため、解説します。
saidは「言った」という意味で、「〜(人)に言った」を表す場合は、「said to人」のようにtoを入れます。
言った内容をそのまま引用する場合は、コンマを打ってから引用した言葉を引用符(“ ”)でくくります。「私は彼女に『宿題をしなさい』と言った」は、I said to her, “Do your homework.” となり、これを直接話法と言います。
一方、I said to her to do her homework.(私は彼女に宿題をするようにと言った)のように、言った内容を話者(ここでは「私」)の言葉に置き換える表現を間接話法と言います。
英語会話で、「〜に……するように言った」は「I said to人to . . . 」と表します。
前者のtoは「said to人」のto、後者のto. . .はto不定詞(ここでは、「〜するように」という意味になります)です。
ちなみに、間接話法では、I said to her to . . . より、I told her to . . . (toldは「〜に言った、話した」の意)を好むことが多いため、2文目は、I told her to do her homework.(私は彼女に宿題をするようにと言った)とする方がより自然です。
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(Q209)win、beat、defeatはどう使い分ければいいでしょう?
試合などに「勝つ」と言う場合、win、beat、defeatが英語の辞書に載っていましたが、使い分けがよくわかりません。
WBCなどの試合で「日本が6-2で韓国に勝った」と言う場合は、Japan defeated Korea 6-2 in the WBC. 、あるいは、Japan won against Korea 6-2 at the WBC. など、どのような表現が一般的でしょうか?
(茨城県 yamajiさん)
後に続く目的語によって使い分けましょう
win、beat、defeatを英語の辞書で引くと、いずれも「勝つ」という意味が載っているため、使い分けに迷ってしまいますね。
これらは、動詞に続く目的語(誰に勝つのか、何で勝つのかを表す語句)が異なります。
winは、「(試合や競争など)で勝つ」という意味で、後にgame(試合)やmatch(試合)、race(競争)など、“試合や競争”を表す語句が続きます。
人や相手チームに勝つ場合には、win against 〜 とします。
一方、beatやdefeatは「〜(相手)に勝つ、〜(相手)を打ち負かす」という意味で、後に、him(彼)やthe other team(相手チーム)、the enemy(敵)など、”相手”を表す語句が続きます。
beatとdefeatに大きな違いはありません。
また、beatとdefeatは目的語が必要ですが、winはWe won.(私たちが勝った)のように目的語なしで使うこともできます。
「WBCで日本が韓国に6-2で勝った」と言う場合、yamajiさんが提示された、Japan defeated[beat] Korea 6-2 in the WBC.、Japan won 6-2 against Korea at the WBC. のいずれも一般的に使われます。
前者は「打ち負かした」、後者は「勝った」ことを強調した英語表現です。
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(Q210)limitation とlimitationsって意味が違うのですか?
limitation(制限)という単語を使うとき、I know my limitations.と複数形になるのはなぜですか?
ほかにも年齢制限もage limitationsとなっていますよね。
ちなみに、石原先生の英語英会話の本は好きで、日記と文法を2冊ほど現在勉強中です。
(山口県 まあママさん)
ニュアンスが違います。
英語で、limitationは「制限や限度(を設けること)」、複数形のlimitationsは「(能力や活動などの)限界や制限」と考えましょう
拙著で勉強してくださっているそうですね。
ありがとうございます!
さて、limitationという単語についてですが、単数形か複数形かによって、微妙に意味が異なります。
単数形の場合は「制限や限度(を設けること)」という意味で、統制に重点が置かれています。
規則のような含みもあります。
一方、複数形は「(能力や活動などの)限界や制限」を指します。
I know my limitations.(自分の限界を分かっている)は、限度を設けているのではなく能力の限界を意味しているので、複数形のlimitationsが使われています。
age limitationsも、年齢制限を設けていることに重点があるのではなく、何かをする際の年齢による制限を指しているので、複数形になっています。
physical limitations(体力の限界)も同様です。
一方、制限を設けたり統制したりすることに重点が置かれた単数形のlimitationは、limitation on imports(輸入制限)のような例で使われます。
ちなみに、limitにも名詞で「限界、制限」という意味があり、これは、「超すことのできない限度」というニュアンスです。
time limit(制限時間)やspeed limit(制限速度)でおなじみですね。
age limit(年齢制限、定年)という表現もあります。
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(Q211)英語会話で、I'm kind of OK.とはどういう意味でしょうか?
(神奈川県・Kayさん)
「まあ、大丈夫です」という意味です。
英語会話の表現で、kind ofを入れることで、断言を避けることができます
kindは「親切な」や「種類」という意味でまず習うため、I'm kind of OK. という文は意味が取りづらく感じますね。
実はこれで、「まあ、大丈夫です」という意味になるんです。
このkind ofは「まあ」「ちょっと」「どちらかと言えば」などのニュアンスで、断言を避けるときや穏やかに言いたいときなどに使います。
kind ofを取ったI'm OK. は「私は大丈夫です」という“きっぱり表現”ですが、kind ofが入ることで「(完全に大丈夫というわけではないけれども)まあ、大丈夫です」と断言を避けた表現になるわけです。
別の英語会話例でもう1つ。
This is expensive.は「これは(値段が)高い」ですが、This is kind of expensive. だと「ちょっと高いなぁ」というニュアンスになり、やわらかく表現することができます。
kind ofはbe動詞の後か一般動詞の前に入れます。
質問への答えとして、kind ofを単独で用いることもあります。
この場合は「まあね」や「そんなところだ」というニュアンスです。
“Do you understand ?”(理解できましたか?)、“Kind of. ”(ええ、大体は)という具合です。
いずれの場合も、英語会話ではkind ofを [カインダ]のように発音するのが一般的です。
一緒に覚えておきましょう。
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(Q212)長い英語文章を話せるようになるには、どうすればいい?
長い英語文章を話せるようになるトレーニングを教えてください。
イギリス人の友達がいるので英語を話す機会は多いのですが、いつもこちらが質問したり、覚えたフレーズを使ったりするだけで、自分の意見を長い文章で話すことがなかなかできません!
(神奈川県 ペラペラさん)
単純な文にいろいろな情報を付け加えていく練習がおすすめです。
また、日ごろから自分の意見を英語でまとめる練習をするとよいでしょう
長い英語文で自分の意見を言えるようなりたいという気持ちが生ずるのは、英会話レベルがワンステップ上がり、英語を話す余裕が出てきた証拠です。
素晴らしいですね。
長い文を話すトレーニングとして、単純な文にいろいろな情報を付け加えていく練習をおすすめします。
例えば、好きな場所を聞かれたとき、I like Kyoto.(京都が好きです)で文を止めるのではなく、
I visit there a few times a year.
I like visiting there especially in spring because the harmony of the old buildings and the cherry blossom is gorgeous.
(年に数回京都を訪れます。特に春に訪れるのが好きです。
なぜなら、古い建物と桜の花の調和がとても美しいからです)
のように、京都に関する意見や情報を付け加えていきます。
付け加える情報がなくなったら、Have you ever been there?(そこへ行ったことがありますか)と相手に質問して切り替えるのも手ですね。“
長い英語文は、1文が長いという意味ではなく、意見を長く言うと考えましょう。
文を付け加えていく上で、because(なぜなら)やafter that(その後)、for example(例えば)など、接続的に使う語句をできるだけたくさん覚えておくといいですね。
また、自分の意見を英語でまとめる練習も有用です。
そもそも自分の意見がまとまっていなければ、それを英語で話すこともできません。
よって、ニュースや身近なできごとについて自分の意見をまとめ、それを英文にしてみるとよいでしょう。
ネイティブの会話やインタビューなどを参考にすると、意見のまとめ方のコツがつかめてきますよ。
ネイティブスピーカーは容赦ないスピードで話すことが多いもの。
イギリス人のご友人との会話で長い文が言えないと感じる理由に、話す間がないことが挙げられるなら、Let’s see,(ええと)やHow can I put it?(どう言ったらいいかな?)などの言葉を盛り込んで今考え中であることをアピールするのも手。
Can you speak a little slowly?(少しゆっくり話してくれますか?)やCan you speak in plain English?(簡単な英語で話してくれますか?)と頼むのも悪いことではありませんよ。
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(Q213)現在形と過去形が混ざった文が苦手です!
I think you were wrong.など、現在形と過去形が混ざった英語英会話の文がいま一つ分かりません。
詳しく教えてください。
(京都府・宇治さん)
1つの英語文の中の2つの節、それぞれの動詞の時制を意識して考えてみましょう
I think you were wrong. はI think (that) you were wrong. のthatが省略されたもので、「あなたは間違っていたと(私は今)思う」という意味です。
I think(私は思う)の後にその内容をthat節で(ここでは you were wrong [あなたは間違っていた] )続けた形です。
thinkは「思う」という意味の現在形で、今思っていることを表現するときに使います。
thinkに続く内容は、現在、過去、未来など、どの時制でも表せます。
I think you were wrong. は「あなたは(あの時)間違っていたと私は(今)思う」という意味ですが、I think you are wrong. とすれば、「あなたは間違っていると私は(今)思う」という意味になります。前者は過去のことを思い出しながら話しているイメージ、後者は、話し合いが現在行われているイメージですね。
I thinkを過去形にしたI thoughtは、「私は(あの時)思っていた」となり、(今思っている事柄ではなく、)過去に思っていた事柄を今、述べていることになります。
お分かりいただけたでしょうか?
※宇治さんのご質問が、上記の内容からもう一歩進んだ「時制の一致」といわれるものでしたら、さらに解説が必要となります。
その際は、改めてご質問いただければ幸いです。
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(Q214)ネイティブが使っていた”Give way!”って英会話文、どういう意味?
街で、ネイティブスピーカーが前を歩く自分の子どもに、“Give way!”としきりに言っていました。
どういう意味ですか?
(茨城県 A.Oさん)
「道を空けなさい!」という注意の言葉です
ネイティブスピーカーの英語に耳を傾けるのは、とても良いことですね。
この “Give way!” は、「道を空けなさい!」という意味です。きっと、お子さんがちょこまかと動き回っていて、周囲の人の邪魔になっていたのでしょうね。
give wayは「譲歩する」「折れる」などの意味を持つ熟語で、路上では「道を譲る」「ほかの車を先に行かせる」という意味になります(Make way! ということもあります)。
また、イギリスではGive Way!(アメリカではYield!)と書かれた道路標識を見掛けることもあり、これは、「先方が優先なので止まれ」という意味です。
体験を通して覚えた表現は忘れないものです。これからもネイティブスピーカーの会話に耳を傾けて、英語力を磨いてくださいね。
余裕があれば話し掛けてみるのもGoodですよ。
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(Q215)どうしてwon’tを使うのか、教えて!
ある英語会話の本に、「このジャケットは(小さくて)ボタンがかからない」をThis jacket won't meet. とありました。
なぜ、won't (will not) なのか理解できません。
ここでのwillの使用法について教えてください。
また、This jacket doesn't meet.は間違いなのでしょうか?
(東京都 苦楽賢人さん)
won'tには、「(物や人が)どうしても〜しようとしない」という意味があります
私たち日本人には、「will=未来形」というイメージが強いため、今ジャケットのボタンをかけようとしている状況でwillを使うことに違和感がありますね。
確かに、willは未来の事柄に用いることが多いのですが、否定のwon't(will notの短縮形)は「(物や人が)どうしても〜しようとしない」という、主語の意志を表すことがあります。
また、そのような状況に対する、話し手のいらだちを表すこともあります。
This jacket won't meet. のwon’tは、ボタンをかけようとしているのに、どうしてもかからないという「主語の意志」と「話し手のいらだち」を表しているわけですね。
このタイプのwon’tは、This door won't open.(このドアはどうしても開かない)やHe won't listen to me.(彼は私の言うことを聞こうとしない)のような例でもよく使われます。
一方、This jacket doesn't meet. .だと「このジャケットはボタンがかからない(ようになっている)」というニュアンスです。
現在形で表す英語会話文は、事実を述べているにすぎません。
ボタンをかけたいのにかからないという状況を表現するには、やはりThis jacket won't meet. が適しています。
ちなみに、meet をclose にして、This jacket won't close. と表現するのも自然です。
一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q216)「〜をした」と「〜をしてしまった」のニュアンスの違い、英語にもある?
日本語で「〜をした」と「〜をしてしまった」とではニュアンスが違いますが、英語ではこれら2つを使い分けるのでしょうか?
(埼玉県 おばちゃんlearnerさん)
時制で使い分けます。
また、「〜してしまった」の表す意味を確認しましょう
はい、基本的には使い分けます。
「〜した」は過去の出来事を述べるときに用い、I returned home around seven.(7時ごろに帰宅した)のように単純過去で表します。どちらかというと、事実を淡々と述べている感じです。一方、「〜してしまった」は動作の完了を表し、現在完了形(have/has+動詞の過去分詞形)で表すのが一般的です。I've (=I have) done my homework.(宿題はもう終えてしまった)やHe’s (=He has) just left.(彼はちょうど出掛けてしまった)という具合です。
これらは、「宿題を終えた(だから今お茶を飲んでゆっくりしている)」や「彼は出掛けた(だから今ここにはいない)」のように、気持ちが現在に向いているのが特徴です。
現在を意識する必要がなければ、たとえ日本語が「〜してしまった」となっていても、英語では単純過去で表せばOKです。
また、「〜してしまった」が表す内容によっても、表現が変わります。
「〜してしまった」が好ましくない結果を表す英語会話表現は、I broke a cup.(カップを割ってしまった)のように単純過去を使います。
また、「(そうするつもりではなかったのに)〜してしまった」という意思に反した行為は、I ended up -ing.を用いて、I ended up eating too much.(結局食べ過ぎてしまった)のように表現します。
お分かりいただけましたか?
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(Q217)丁寧に場所を尋ねる場合の語順は?
「郵便局はどこですか?」という表現で、ある英会話テキストでCould you tell me where the post office is? となっていました。
isが最後にきているのはなぜですか?Could you tell me where is the post office? ではいけないのでしょうか?
(兵庫県 リンリンさん)
疑問詞の後ろを「主語+動詞」の語順にしましょう
英会話テキストにあったCould you tell me where the post office is? が正しい文で、Could you tell me where is the post office? は誤りです。
順を追ってご説明しましょう。
「郵便局はどこですか?」を直訳すると、Where is the post office? となります。
これは直接的な尋ね方ですが、英語で「郵便局がどこにあるのか教えていただけますか?」と間接的に丁寧に尋ねる場合は、Could you tell me where the post office is? とします。
Where is the post office? のような疑問詞を使った疑問文を、Could you tell me 〜? といった英会話文に組み込むとき、疑問詞(ここではwhere)の後ろを「主語+動詞」の語順にするというルールがあります。
そのため、Could you tell me where the office is? となるのです。
別の例を見てみましょう。Where did you buy it? (それをどこで買いましたか?)は、Could you tell me where you bought it? (それをどこで買ったか教えていただけますか?)となります。
Could you tell me〜?のほかに、I don’t know 〜.(〜を知りません)やDo you know 〜?(〜を知っていますか?)、I wonder 〜.(〜かなと疑問に思う)なども同様の語順になるので、一緒に覚えておきましょう。
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(Q218)電話をかけたとき本人が不在だったら?
電話をかけたとき本人が不在なら、日本では「電話があったことをお伝えください」と言うことがありますが、これを英語で伝えるにはどのような表現があるでしょうか。
(東京都 teddyさん)
話そうとした相手が男性なら、Could you ask him to call me back?と表現します
電話で英語を話すのはドキドキするものですが、言うことがわかっていれば緊張も和らぎます。
今回は、本人が不在のときに使えるさまざまな電話表現をご紹介しましょう。ここではteddyさんがMike(男性)に電話をかけたとします。
相手が受話器を取ったとき、This is teddy. May I talk to Mike, please?(テディといいますが、マイクさんをお願いします)のように切り出します。
マイクが不在とわかり、「電話があったことをお伝えください」と言う場合は、Could you tell him I called?と言います。
不在の相手が女性の場合は、himをherにしましょう。自分の名前はすでに伝えてあるので、I calledとすればOKですが、まだ名前を言っていない状況ならteddy calledのように自分の名前を入れましょう。
「お電話いただけるようお伝えいただけますか」はCould you ask him to call me back?と表現します。
この後、My number is 03-1234-1234.(電話番号は03-1234-1234です)、または、He has my number.(私の電話番号はご存じです)のように言うとよいでしょう。
ちなみに、電話番号は数字を1つずつ読めばOK。zero, three, one, two...という具合です。
ほかに、伝言を頼む場合は、May I leave a message?(伝言をお願いしてもよろしいでしょうか)と言ってから伝言を続けます。
電話の声は、周囲の状況によってかなり聞こえにくくなります。
英会話では、大きな声ではっきり話すようにしましょう。
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(Q219)Can I...、Can you...、May I...、Could I...、Could you...、Would you...の使い方
調べれば調べるほど、Can I...、Can you...、May I...、Could I...、Could you...、Would you...の使い方がこんがらがってきました。
ネイティブの方はどれをよく使われるのですか。
(滋賀県 英語大好きさん)
主語がIなら許可を得るとき、主語がyouなら依頼するときに使います
わかりやすくするために、同じ主語の英会話表現をまとめて説明することにしましょう。
Can I...?、Could I...?、May I...?は、主語がIになっていることからもわかるように、「(私が)〜してもいいですか」と許可を得るときに使います。
Can I...?は「〜してもいい?」というカジュアルな表現で、親しい間柄でよく使います。
フレンドリーなアメリカ人は、それほど親しくない間柄でも「〜してもいいですか」という感覚で使うことがあります。
Could I...?とMay I...? は「〜してもよろしいでしょうか」という丁寧な表現で、ビジネスシーンでよく耳にします。
いずれも、...には動詞の原形がきます。
これらは、「援助の申し出」をするときにも使います。
Could I carry that bag for you?(バッグをお持ちしましょうか)という具合です。May I help you?(お手伝いいたしましょうか)はすでにおなじみですね。
一方、Can you...?、Could you...?、Would you...?は、主語がyouになっていることからもわかるように、「〜してくださいませんか」と依頼するときに使います。
Can you...?は親しい間柄で使うと「〜してくれる?」というくだけた響きになりますが、アメリカ英会話では「〜してくれますか」くらいの感覚で使うこともあります。
Could you...? とWould you...?は「〜してくださいませんか」という丁寧な表現です。
ネイティブの英語会話ではどれもよく使われるので、親しい間柄ならCan、かしこまった状況ならCouldやWould、May、というように使い分けるとよいでしょう。
また、軽い内容の許可や依頼(電気をつけるなど)ならCan、多少負担のかかる内容(仕事を休む、車で送ってもらうなど)ならCouldやWould、Mayを用いる、という使い分けをしてもいいですね。
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(Q220)日曜大工についての表現を教えて
日曜大工の表現で質問があります。
石原先生の『英語で日記を書いてみる』(ベレ出版)にはputter around the houseとありましたが、putterの意味は「ぶらぶらしている」と英語辞書にあり、あまりピンときません。
I did some home carpentry and made a box.とか、Sunday carpenteringなどのほうが理解しやすいのですが。
「久しぶりに日曜大工をした」や「日曜大工で○○を作った」と言うとき、初級者にはどんな表現が適当でしょうか。
(茨城県 yamajiさん)
「日曜大工」には、home carpentryやdo-it-yourselfがよく使われます
拙著をお使いくださり、ありがとうございます。
「日曜大工」に関する表現で理解しづらい個所があったとのこと、この場をお借りして、説明不足をおわびいたします。
putterの意味は「ぶらつく」などと英会話の辞書に載っているため、「日曜大工」とはかけ離れた感じがしますが、英英辞典のCobuild English Dictionary for Advanced Learnersには、If you putter around, you do unimportant but quite enjoyable things, without hurrying.と載っています。
これを訳すと、「putter aroundとは、重要ではないけれど楽しいことをのんびりすること」となります。
つまり、putter around the houseは、「家にいて趣味的に(気が向くままに)雑事をすること」を指し、日曜大工のイメージに近くなります。
ちなみに、putter around the gardenだと「庭いじりをする」となります。
初級者の方にはちょっと難しかったですね。
yamajiさんが提示してくださったI did some home carpentry and made a box.は正しい表現です。
Sunday carpentryもOKですが、home carpentryやdo-it-yourselfがよく使われます。
「久しぶりに日曜大工をした」は、I enjoyed doing some home carpentry for the first time in ages.と表現します。
for the first time in agesで「久しぶりに」という意味です。
「日曜大工で○○を作った」は、上記のI did...and made a box.のboxを入れ替えて使いましょう。
また、「日曜大工」という表現にこだわらず、I enjoyed making a box.と表現してもいいですね。
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(Q221)「……したことがある」「……した経験がある」という意味の英語会話表現を教えて
・「彼は走り幅跳びで優勝したことがある」と「彼は走り幅跳びで優勝者になったことがある」という2つの英語表現を教えてください。(東京都 tosiさん)
・「海外で生活した経験がある」と言いたい場合、I have lived abroad.以外に、experienceを使ってI have experienced living abroad.と言うでしょうか。
(和歌山県 シーザーさん)
基本的に英語では、「経験」は現在完了形で表すことができます
tosiさん、シーザーさんのいずれも「経験」の表現に関するご質問ですね。
基本的に、経験は現在完了形(have/has+過去分詞)で表すことができます。
よって、「彼は走り幅跳びで優勝したことがある」はHe's won a long-jump championship.、「彼は走り幅跳びで優勝者になったことがある」は、He's been a long-jump champion.と言います。He'sはHe hasの短縮形です。
championshipは「優勝」、championは「優勝者」という意味で、championをwinnerにしてもOKです。
「海外で生活した経験がある」はI've lived abroad.と言います。
I've experienced living abroad.という文をご提示いただきましたが、これは文法的に誤りではないものの、あまり自然とは言えません。
experience(……を経験する)は、苦境や困難な状況、恐怖やスリルなどの感情について用いるのが一般的だからです。
現在完了形を使わずに、I used to live abroad.(以前、海外に住んでいた)と表現してもいいですね。
<used to+動詞の原形>で「以前は……していた」という意味です。
また、I lived abroad in my childhood.(子どものころ海外に住んでいた)のように、in my childhood(子どものころ)や10 years ago(10年前)などの「過去の時」を表す語句を用いれば、単なる過去形で表現することもできます。
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(Q222)海外の有名人に偶然遭遇したとき、どう声を掛ければいい?
先日旅行中に海外の有名人に偶然遭遇したんですが、英語で、何と声を掛けたらいいかわからず、思わずHi, XXX!と呼び掛けてしまいました。
笑顔で接してくださいましたが、これって失礼ですよね。
こんなときはどう言えばいいのでしょうか。
「○○さんですよね」などという意味の適切な英会話フレーズを教えてください。
(愛知県 マッキーさん)
「○○さんですよね」という表現は、自分の確信の度合いによって使い分けましょう
旅行中に有名人と遭遇?! 思い出に残る経験をされましたね。
英語圏にはフレンドリーな人が多いので、Hi, XXX!と声を掛けても、日本人が思うほど失礼な響きにはならないので大丈夫ですよ。
相手の方もうれしかったと思います。
ご質問の「○○さんですよね」は、確信の度合いによって次のように使い分けます。
おそらく間違いないだろうという場合は、Excuse me, you're XXX, right?と表現します。最後の..., right?は、確認するときの「……ですよね?」という意味です。
人違いかもしれないけれども声を掛けるという状況なら、I'm sorry if I'm wrong, but are you XXX?(間違っていたら申し訳ないのですが、○○さんでしょうか)と言うと失礼になりません。
相手が有名人だとわかったら、I'm a big fan of yours.(あなたの大ファンです)と付け加えると、喜んでもらえるでしょう。
運がよければ、May I ask you for your autograph?(サインをお願いできますか)や May I shake hands with you?(握手していただけますか)といった要望にも応えてくれるかもしれません。
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(Q223)I'm worried...は「……が心配だ」ではなく「……が心配だった」という意味では?
石原先生の『新・英語日記ドリル』で日記を書いています。
Day 6にI'm worried...という表現が出てきますが、これはなぜworryではないのですか。
このままでは、「……が心配だ」ではなく「……が心配だった」になるような気がします。
(埼玉県 かおりさん)
worriedは動詞worryの過去形と思えるかもしれませんが、実は形容詞なんです
『新・英語日記ドリル』を使ってくださっているとのこと、ありがとうございます。
この本のDay 6でご紹介したI'm worried...(……が心配だ、……ではないかと心配だ)に関して、worriedだと過去の意味になるのではないかというご質問ですね。
worriedは-edで終わっているため、一見worry(動詞)の過去形と思えるかもしれませんが、これは動詞ではなく、「心配して」という意味の形容詞なんです。
よって、「心配している」はI'm worried.、「心配していた」ならI was worried.のように、be動詞で時制を区別します(worriedの形は変えません)。
わかりやすくするために、busy(忙しい)という形容詞を使って説明しましょう。
英語会話で「忙しいです」はI'm busy.、「忙しかったです」はI was busy.と表現します。
ほら、busyの形は変えず、be動詞で現在のことか過去のことかを区別しているでしょう?
worriedもbusyと同じように使います。
ちなみに、Day 5のexcited、Day 8のsurprised、Day 9のdisappointedも-edで終わっていますが、worriedと同じく形容詞です。
一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q224)知人から「離婚した」と聞いたとき、自然な応答の仕方を教えて
アメリカ人の方から「離婚した」とうかがったことがあります。
このようなとき、英会話では、どのように返答するのが最も自然でしょうか。
事情があって前向きな結論だった場合などは、I'm sorry to hear that.だけでは単純すぎる気がします。
(神奈川県・まゆりんさん)
相手との関係や離婚の状況によって、かける言葉を選びましょう
離婚した人、失恋した人、試験に落ちた人などには、かける言葉を選びますね。
ましてや英語で言うとなると、自分の気持ちがきちんと伝わるかどうか心配になることもあるでしょう。
離婚した人に対して、I'm sorry to hear that.(お気の毒です)と言うのは正解です。
これだけでは淡々としすぎかなと思ったら、Are you feeling OK?(大丈夫ですか)と気持ちが落ちついてきたかどうかを確かめたり、I'm sure you've been through a tough time.(いろいろと大変だったことでしょうね)と同情の気持ちを表したりするのもよいでしょう。
離婚が前向きな結論だった場合は、I'm sure you made the right decision.(正しい決断をなさったと思います)と言ってあげると、相手は心強いと思います。
そういえば、離婚を考えていると生徒さんに打ち明けられたことがありました。
数年後、やっと離婚できたと報告してくれたとき、Am I supposed to say, "Congratulations?"(「おめでとう」と言うべきかしら)と尋ねると、Yes, I'm happy.という返答でした。
相手との関係や離婚の状況によっては、このような言葉をかけるのもアリですね。
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(Q225)「どちらが好きですか」をWhich do you like?と言うだけではNG?
「どちらが好きですか」と言いたいとき、Which do you like?と言うだけではダメですか。
比較の勉強をしていたら、「最後に必ずbetterがきます」と書いてあるのを見つけましたが、比較でなければいいのですか。
答え方も、I like...でbetterをつけなくてもいいように思うのですが。それとも、whichを使ったら比べることになるのでbetterはつけなければいけないんでしょうか。
また、betterの品詞が何になるかも教えてください。
(佐賀県・クッパさん)
「どちらの方が好きですか」と言いたいなら、英会話では、比較級を用いるのがよいでしょう
まず、日本語の意味を明確にする必要がありますね。
「どちらが好きですか」という質問に対しては、「好き」なものを選んで答えます。
選ばなかった方は好みではない可能性もあるわけですね。
「どちらが好きですか」の意味するところが「どちら(の方)が好きですか」の場合は、両方とも「好き」という事実の下、「どちらの方が、より好みですか」という比較の意味になります。
例えば、日本酒もワインも両方好きだと言う人にWhich do you like?(どちらが好きですか)と尋ねるのは不自然で、この場合はWhich do you like better?(どちらの方が好きですか)としなければなりません。
答えるときも、I like wine better.(ワインの方が好きです)のように比較級を使って表現します。
I like wine.だと「ワインが好きです」となり、日本酒は好きではないような響きになってしまうからです。
ちなみに、このbetterは副詞です。
別の例を挙げましょう。
写真に2人のきれいな女性(AさんとBさん)が写っているとします。
これを見て、A is pretty.(Aさんはきれいですね)と言うとBさんはきれいではないことを暗示しかねません。
しかし、A is prettier.なら「(Bさんもきれいだけれど)Aさんの方がきれいですね」となり、2人ともきれいであることを表現できます。
このように、英会話では、比較級は「両方とも○○だけれど、一方の方がもう一方よりもっと○○」であることを表すので、やはりbetterやprettierなどの比較級を用いるのが正しいと言えるでしょう。
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(Q226)英語で授業を受けているとき、先生の発言を確認する表現を教えて
私は大学生で、授業はほとんど英語で行われます。
先生に質問をされた場合、大体のことはわかっていても不安で確認したいときに、You mean...,と切り出せばいいことは知っているのですが、その続きが言えません。
例えば、「38ページを読めばいいのですね」はどう言えばいいですか。
教えてください。
(京都府・CINDYさん)
英会話で、相手の言ったことを確認したり、念を押したりするYou mean, ...?を使ってみましょう
確かに、英和辞典にはYou mean, ...?の意味しか載っていないことが多いので、使い方に戸惑ってしまうかもしれませんね。
You mean, ...?はDo you mean, ...?のDoを略した形で、「(あなたが意図するのは)……ということですか」という意味です。
相手の言ったことを確認したり念を押したりするときに使います。
「……」には確認したいことを入れましょう。
授業中、先生に「38ページを読めばいいのですね」と確認するときは、You mean, I should read page 38?やYou mean, I have to read page 38? などと言います。
ただし、これは先生の指示がわかりづらく、「先生の意図するのは〜のことですよね」と発言内容を明確にする状況で使うのが自然です。
例えば、今37ページの勉強をしていて、先生がCan you read the next page?(次のページを読んでください)と言った場合、the next pageが38ページを指しているのかどうかを確認するときなどに使うとピッタリです。
Can you read page 38?(38ページを読んでください)と言われた場合は、…, right?(…ですよね?)を使って、I should read page 38, right?やI have to read page 38, right? などと言った方がよいでしょう。
最後のright?は「(……ということで)正しいですよね」という意味です。
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(Q227)単語のつづりや発音、意味がわからないときの調べ方を教えて
(1)suddenlyの読み方を教えてください。
またその意味は何ですか。
(2)「しっと深い」はどういうつづりですか。
辞書で探しても見つかりません。
〜eyedとなるらしいのですが、「〜」の部分がわかりません。
(3)作曲家のベートーベンやブラームスなど、英語圏出身でない人たちの名前は、英語ではどう発音しますか。
その調べ方も教えてください。
(広島県・Romiさん)
英和辞典や和英辞典、電子辞書、ウェブ辞書などを使ってみましょう
まずは、1つ目のご質問から。suddenlyは「サドゥンリー(サを強く言う)」と発音します。
「急に、いきなり」という意味です。
発音記号がわからないと、単語の読み方に悩みますよね。
発音記号を勉強して正しい発音を身につけるのが大切なのは言うまでもありませんが、手っ取り早い方法として、中学生用(初心者用)の英和辞典や新型の電子辞書を利用することをおすすめします。
中学生用の英和辞典には、読み方がカタカナで書いてあるものもあります。
また、最近は、英単語の発音を音声で教えてくれる電子辞書もあるので、これらを利用するのもいいですね。
2つ目の「しっと深い」はgreen-eyedと言います。
シェークスピアがgreenをしっと心の色として表現したのが始まりだとか……。
「しっと深い」のように知りたい単語の意味がわかっている場合は、和英辞典(できれば掲載単語数の多いもの)で引くと該当する英語表現が載っています。
また、〜eyedのように語句の一部がわかっている場合は、わかっている部分を英和辞典で引くと熟語や慣用表現に出合えることもあります。
ほかに、電子辞書の英和成句検索やウェブ辞書(アルクのウェブサイトの「英辞郎 on the Web」ほか)などでeyeと入れて検索すると、関連表現の一覧が見られますよ。
英語圏出身でない人の名前についてですが、ベートーベンはBeethoven(ベイトゥヴン[ベを強く言う])、ブラームスはBrahms(ブラームズ[ラーを強く言う])と発音します。
これらは、掲載単語数の多い和英辞典で調べられるケースが多く、つづりがわかったらそれを英和辞典で引くと発音記号が確認できます。
国語辞典につづりが書いてあることもありますよ。
また、インターネットの検索サイトを利用するのも手ですね。
発音の仕方については、今回1つ目の質問に対する回答を参照してください。
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(Q228)takeとbringの使い分け方を教えて
takeとbringの使い分けがよくわかりません。
ある英語本では、takeは「持って行く」、bringは「持って来る」とありましたが、ネイティブの人でも「傘を持って行く」と言うのに、I will bring an umbrella.と言っていました。
どのように使い分けたらよいのでしょうか。
(兵庫県・なおこさん)
takeとbringの違いは「どこへ持って行くのか」によります
takeとbringの違いは、単純に「持って行く」「持って来る」という訳の差ではなく、どこへ持って行くのかによります。
bringは、話し手または聞き手のところへ物を持って行く[人を連れて行く]、takeは、話し手または聞き手とは別のところへ物を持って行く[人を連れて行く]ことを表します。
例えば、なおこさんに息子さんがいるとしましょう。
その息子さんを近くに住むお母さんのところに預けて、一人で外出する状況を想像してください。
お母さんに電話して、「1時に息子を連れて行くわね」と言う場合は、I'll bring my son at one.と表現します。
聞き手であるお母さんのところに息子さんを連れて行くからです。例を変えて、外出先に息子さんも一緒に連れて行こうと考えているとしましょう。
そのことをお母さんに電話で話す場合は、I'll take my son with me.と表現します。
聞き手であるお母さんとは別のところに息子さんを連れて行くからです。
ご質問のI will bring an umbrella.は、「傘を持って行く」という状況でネイティブの方が使っていたとのことですが、上記の説明から、ネイティブの方が聞き手に対して電話などで、「傘を持って(そちらへ)行くからね」というイメージで使ったのではないかと推測できます。
bringとtakeの違い、おわかりいただけましたか?
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(Q229)自分の仕事を紹介するときの表現を教えて
私は派遣社員として、受発注や電話対応、簡単な経理事務を担当しています。
役職はもちろん、小さな営業所なので部署もありません。
いつもはI am a temporary employee.と言ってから、会社がどんなものを売っているかという説明を少し加えるだけです。
自分の仕事を紹介するときの英会話表現を教えてください。
(静岡県・m'sさん)
英語では、どんな仕事をしているかを伝えることが大切です
自分の職業を英語で説明できるようにしておくのは、とてもよい心がけですね。
日本では職業について聞かれると、「会社員です」や「パートをしています」のように答えることが多いため、これを直訳して、I'm a company worker.やI have a part-time job.などと言ってしまいがちです。
m'sさんのI'm a temporary employee.(派遣社員です)もそうですね。
しかし、これだけではどんな仕事をしているのかが伝わりません。「職業のことをあまり話したくないのかな?」と思われてしまうことさえあります。
英語では、どんな仕事をしているのかが伝わるように話すことが大切です。
例えば勤務先を答える場合は、I work for 〜.(〜に勤務しています)を使います。
誰もが知っている会社の場合は、I work for Honda.(ホンダに勤務しています)のように〜に会社名を入れ、そうでない場合は、I work for a travel agency.(旅行代理店で働いています)のように「a+何の会社<店>か」を入れます。
仕事の内容は、英語会話では、具体的な動詞を使って表すとよいでしょう。
I sell cars.(車の販売をしています)、I repair cars. (車の修理をしています)という具合です。
また、I'm in the sales department.(営業部で働いています)やI'm in the general affairs department.(総務部で働いています)のように、部署名を言ってもいいですね。他に、I'm a nurse.(看護師をしています)やI'm a librarian.(図書館員をしています)のように、職種を使って表現することもできます。
このように表せば、どんな仕事をしているのかが伝わりやすくなりますね。
m'sさんの場合は、I work in a small office. I place and receive orders, answer the phones, and so on.(小さな営業所で働いています。
受発注や電話の応対などをしています)と表現するとよいでしょう。
英語会話では、派遣社員であるかどうかは、言わなくてもOKです。
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(Q230)英語会話では、Just like you.は、I like you.とは意味が違う?
アメリカ人の彼がときどき、Just like you.と言います。
これって、I like you.とは意味が違うんでしょうか。
(神奈川県・apさん)
違います。
Just like you.のlikeは前置詞、I like you.のlikeは動詞です
はい、Just like you.とI like you.は意味が異なります。
私たちにおなじみのlikeは、「〜が好き、〜を好む」という意味(動詞)で、I like you.(君のことが好きだよ)のlikeはこの意味で使われています。
一方、Just like you.のlikeは動詞ではありません。
どのような状況でこの表現を言われたかにもよりますが、「〜に似た、〜のような、〜らしい」という意味(前置詞)で使われていると考えられます。
例えば、ある女性について彼が、She's pretty.(彼女はきれいだよ)と話していたとします。
この発言に「誰みたいな感じ?」と尋ねて、(She's) Just like you.という答えが返ってきたら、「まさに君のようにね」という意味です。
また、あなたの言動について、(It's) Just like you.と言われた場合は、「君らしいね、いかにも君のやりそうなことだ」といったニュアンスになります。
英語会話では、ほかにも、likeは、例を挙げるときに使って「例えば〜のような」という意味になったり、likes and dislikes(好き嫌い)という意味の名詞にもなったりします。
一緒に覚えておきましょう。
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(Q231)「そうだと思います」という意味のI think so.以外の言い方を教えて
外国人の方に質問されたときに「そうだと思います」と答えたいのですが、いつもI think so.としか言えません。
英語会話では、ほかに言い方はありますか。
(愛知県・みーさん)
I guess so.などいくつかありますが、状況によって使い分けましょう
表現にバリエーションを加えたいと思うようになったら、英会話に慣れてきた証拠。
いいことですね。I think so.(そう思います)はネイティブスピーカーもよく使うので、この表現はこれからもぜひ使ってください。
アメリカ英語では、thinkの代わりにguess([ゲス]と発音)もよく使われます。
時には、I think so.の代わりにI guess so.と言ってみてもいいですね。
このとき、自信がありそうな声で言うのがポイントです。
なぜなら、guessには「推測する」という意味があるため、自信がなさそうにI guess so.と言うと、「おそらくそうだと思いますが(何とも言えません)」というニュアンスになってしまうからです。
また、特に根拠があるわけではないけれども「そう思う」と言いたいときは、I suppose so.と言います。supposeは[サポゥズ]と発音します。
このほか、相手の意見に同意する状況なら、I agree.(私もそう思います、賛成です)と言うのもいいですね。
また、「私は〜だと思うが君はどう思う?」などと聞かれた状況なら、You're right.(あなたが正しいと思います、私もそう思います)と答えてみましょう。
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(Q232)目上の人にお礼を言うとき、失礼にならない表現を教えて
かなり目上の方からアドバイスを頂き、それによってとてもやる気が出たとお礼を言いたい場合、英語会話では、どう表現したらよいのでしょうか。
Thank you very much for your good advice. It motivated me to study hard.という言い方は失礼に当たりますか。
inspireを使っても失礼になりませんか。
(神奈川県・けろろさん)
目上の人にそう言っても、まったく失礼ではありません
Thank you very much for your good advice. It motivated me to study hard.(よいアドバイスをありがとうございました。
一生懸命勉強しようとやる気になりました)は十分丁寧で、目上の人に使ってもまったく失礼ではありません。
感謝の気持ちややる気になったことをより強調したければ、goodをwonderful(すばらしい)やthe most instructive(大変ためになる)などの形容詞に変えるといいですね。
また、motivatedの前にreally(本当に)を加え、hard(一生懸命に)をharder(これまで以上に一生懸命に)に変えて、It really motivated me to study harder.とすると、アドバイスがきっかけで、かなりやる気になったことを伝えられます。
motivatedの代わりにinspired(〜の意欲をかき立てた)を使っても失礼ではありません。
英語は、依頼や申し出をする場合を除き、日本語ほど上下関係によって表現を変えることはしません。
仮にあまり丁寧でない言葉を使ったとしても、言い方や顔の表情から気持ちがきちんと伝わるので、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。
アメリカをはじめ、英語を母語とする国や地域では、いろいろなバックグラウンドを持った人が集まって生活を共にしています。
コミュニケーションを図る上で英語は必要ですが、完ぺきな英語でなければならないと考える人はそれほど多くありません。
どんな言葉を使うかより、“心”を込めることのほうが大切です。
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(Q234)動名詞の前につくnotの使い方を教えて
私の好きなThe OffspringというバンドのAll I Wantという歌の中に、Cause I'm sick of not living to stay aliveという歌詞があります。
「ただ生きるための生活は嫌になった」という意味らしいのですが、この位置にくるnotの使い方がよくわかりません。
英会話でもこのようなnotの使い方をするのでしょうか。
(東京都・S・Tさん)
英会話でもよく登場し、「〜ではないこと」という意味になります
私たちが日ごろ目にするnotは、I'm not〜やI don't(=do not)〜などのように動詞を否定することが多いため、I'm sick of not living〜に見られるnotの位置に違和感があるかもしれません。
ですが、このようなnotは会話でもよく登場します。
Cause I'm sick of not living to stay aliveを理解しやすくするために、前から少しずつ訳していくことにしましょう。
まず、CauseはBecause(〜だから)のことです。
発音したときにBeの部分が聞こえにくくなることから、単にCause(正しくは、'Cause)と書くことがあります。
I'm sick of〜は「〜にはうんざりだ」という意味で、〜には「うんざりしているもの、こと」が続きます。
ここではnot living to stay aliveとなっていますが、not livingは「生きて(生活して)いるのではないこと」、to stay aliveは「イキイキとした状態を保つために」が直訳です。
これでこの部分は「イキイキとした生活を送っているのではないこと」となり、全体では「活力のない生活にはうんざりだから」「ただ生きるための生活は嫌になったので」といった意味になるのです。
このように、notは名詞句(動名詞やto不定詞を含む)の前につけて、「〜ではないこと」という意味を表すことがよくあります。
例えば、I decided not to go.は「行かないことに決めた」という意味ですが、I didn't decide to go.とすると「行くことには決めなかった」となります。
notの位置によって全体の意味が異なるので注意しましょう。
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(Q235)援助を求めたり、「お願いがあるのですが」と言いたいときに使える英語会話表現は?
相手に援助を求めるときはどう言えばいいですか。
(沖縄県・かーすーさん)
「お願いがあるのですが」と言うとき、Would you do me a favor?とCan I ask you a favor?はどちらも同じように使えますか。
また「旅行をしている間、私の犬の世話をしてください」と言うときは、Please look after my dog while I'm traveling.とPlease look after my dog while I go on my traveling.のどちらも同じように使えますか。
状況や相手によって、表現の使い分けが必要です
援助を求める英語会話表現と言っても、状況や相手によって使い分けが必要です。
一般的にはCan you help me?(手伝ってもらえますか)と言いますが、どちらかというとカジュアルに聞こえるので、知らない相手にはCould you help me?(手伝っていただけますか)と言うほうがよいでしょう。
ビジネスなどでは、I'd appreciate it if you could help me.(ご協力いただければありがたく存じます)とかなり丁寧に頼むこともあります。
海でおぼれかけている人が「助けてー」と言う場合などは、Help!がベスト。
緊急の場合は動詞で始めればOKです。
「お願いがあるのですが」と言う場合、Can I ask you a favor?は「お願いをしてもいいですか」、Would you do me a favor?は「お願いを聞いていただけますか」というニュアンスで、どちらも頼み事をする際の前置きとして同じように使うことができます。
英語会話では、この2文では後者のほうが丁寧ですが、前者のCan IをCould IやMay Iにすれば丁寧さの度合いが上がります。
また、「旅行をしている間、私の犬の世話をしてください」は、Please look after my dog while I'm traveling.が正しい表現です。
while I go on my traveling(正しくはwhile I go on a trip)は「旅行先に向かっている間」という意味なので、不自然です。
「旅行をしている間」とするには、while I'm travelingやwhile I'm on my tripなど、be動詞を使いましょう。
ちなみに、ネイティブスピーカーはよく、Would you look after(=take care of) my dog while I'm away?(出かけている間、私の犬の世話をしてもらえますか)と言ったりします。
■英語会話では、■英会話では、■英語では、■■con■■
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(Q236)発音のコツ、英語と日本語の違いを教えて
私は小学5年生です。今「総合」の授業で英会話の勉強をしているのですが、自己紹介やあいさつをするときに、伸ばす音や詰まる音の発音の仕方がよくわかりません。コツを教えてください。もう1つは、英語と日本語の違いです。どこがどのように違うから難しいのか知りたいです。
(香川県・ひなのさん)
伸ばす音、詰まる音に関する注意点はいくつかあります
伸ばす音に関する注意点はいくつかありますが、例えば、My name is Hinano. I like chocolate cake.(名前はひなのです。チョコレートケーキが好きです)と言うとしましょう。そのときのname(名前)やcake(ケーキ)は、[ネーム] や [ケーキ]などと音を伸ばしっぱなしにするのではなく、[ネィム] や [ケィク]のように小さな [ィ] を加える感じで発音すると英語らしくなります。
詰まる音についてですが、単語の最後が b、d、g、k、p、t などで終わっている場合は、これらの音が聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音で言うのがポイントです。例えば、Good morning.(おはようございます)は [グッド モーニング] より、[グッモーニン] と言ったほうが英語らしいですね。
日本語と英語の違いはたくさんありますが、とくに大きな違いと言えば、文を作るときの単語の並べ方です。英語では「誰が」「どうした」「何を」「どこで」「いつ」のような順番で単語を並べていく習慣を身につけましょう。また、日本語では主語(「私は」や「あなたは」などを表す言葉)を言わないことが多いのですが、英語では省略しないことも一緒に覚えておいてくださいね。
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(Q237)「駅からタクシーで1メーター」を英語で言うと?
日本語で距離を説明する際、「駅からタクシーで1メーター」と表現することがあります。これを英語ではどのように言いますか。
(神奈川県・すももさん)
「1メーター」は「基本料金内である」という意味なので、そこから表現を考えましょう
簡単そうに見える日本語でも、英語に直そうとすると戸惑ってしまうことってありますよね。「駅からタクシーで1メーター」もその1つ。「1メーターってどう表すのかな」と迷ってしまいます。ここでの「1メーター」は「基本料金内である」ことを指しているので、It's within the base fare from the (train) station by taxi.と表します。withinは「〜の範囲内」、base fareは「基本料金」という意味です。
ほかにも、距離を説明する際に使える表現をいくつかご紹介しておきましょう。例えば、「ここから3キロくらいのところにあります」はIt's about 3km from here. と言います。「その病院は、ここから車で15分のところにあります」なら、The hospital is 15 minutes ride from here.となります。この場合の「車で」はride(乗ること)を用いて表していますが、The hospital is 15 minutes from here by car.と表現することもできます。「家から歩いて行ける距離のところに勤務しています」なら、I work within walking distance of my house.、「ここから〜まではどのくらいの距離ですか?」は、How far is it from here to 〜?と尋ねます。一緒に覚えておきましょう。
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(Q238)聞き取りで英語を英語のまま理解できるようになるには、どうしたらいい?
英語を聞き取るとき、いちいち単語や表現を日本語に直してしまう癖が抜けず、長い文章になると途中でついていけなくなります。英語を英語のまま理解できるようになるには、どうしたらいいですか。
(海外・ユカタンさん)
シャドーイングやスラッシュリーディングを取り入れてみましょう
私たちの多くは、英文を日本語に正しく訳す教育を受けてきたため、英語を聞き取る際にも日本語に直してしまう癖が抜けない人が少なくありません。この方法がダメだとは言いませんが、これに慣れてしまうと、ネイティブスピーカーの速い英語で“置いてきぼり”をくい、途中で理解できなくなってしまいます。
それを回避するには、英語教材用CDなどを使って、英語のシャワーを浴びることがよいとされています。ですが、知らない単語が多いものを聞いても理解できないので、文字で書かれた英語を見たときに理解できるレベルのものを何度も聞く練習をしましょう。少し難しいな、と感じたら、文字を見ながらCDと一緒に読む練習をしてからリスニングに入りましょう。このとき、日本語に訳そうとするのではなく、聞いた内容をイメージすると効果的です。慣れてきたら、シャドーイング(聞いた直後にまねして言う練習法)を取り入れます。英語を英語のまま理解できるようになったら、別の教材にトライしましょう。CDと一緒に読んだり、シャドーイングをしたり……といった勉強は、日本語に訳す暇を与えないため、次第に英語脳(英語を英語で理解できるようになること)になっていきます。
日本語で意味を確認しないと不安という人は、スラッシュリーディングをしてみてはいかがでしょうか。英語を意味のかたまりごとに前から理解していく方法です。例えば、I think (私は思う)/one of the reasons(理由の1つ)/why he's improved(どうして彼は上達させた)/his English(英語を)/so quickly(そんなに早く)/is that he's not afraid (彼は恐れていない)/of making mistakes.(間違えること)という具合です。この練習法なら、英語を見たり聞いたりしながら意味を理解することができます。
どの方法でも、単語を知らなければ意味を理解するのは困難です。語彙を増やす努力もお忘れなく。
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(Q239)beingの用法を教えて
beingの用法がよくわかりません。教えてください。
(神奈川県・英語に苦労のシニアさん)
まずは「〜であること」という意味の用法をマスターしましょう
確かに、beingってイマイチ使い方がわかりづらいですよね。でも、見た目から、be動詞に関係する単語かな?と推測できれば、すでに半分は理解できたことになりますよ。
beingはbe動詞の-ing形で、このbeはbe動詞(is、am、are、was、were)の原形です。-ing形の用法の1つに、「〜すること」という意味があり、beingも「〜であること」といった意味で使われます。
一般動詞の例から見てみましょう。例えば、I like eating.は「食べることが好きです」となります。Helping each other is important.は「助け合うことが大切です」という意味です。これらの下線部にbeingを使った表現を用いると、例えば次のようになります。I like being busy.(忙しくしていることが好きです)、Being kind to others is important.(他人に親切にすることが大切です)。このように、「〜であること、すること」という意味の名詞を作る働きをするのがbeingです。
また、The new school is being built.(新しい学校が建設されています)のように受け身の進行形で使ったり、He's being kind.(彼は(今)親切にしているだけです<いつもは親切ではない>)のように、be動詞を使った文の進行形として使ったりすることもあります。ですが、この2つは用法が難しいので、まずは、「〜であること」をマスターしましょう。
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(Q240)go visitやcome seeのように使う動詞はほかにもある?
I go visit you in Japan.やWe'd like to come see you.のように、動詞を2つ続けて使用する例を見かけます。toを省略しているのだと思いますが、このように使う動詞にはほかにどんなものがありますか。また、書く場合、話す場合のいずれでも使われるのでしょうか。
(茨城県・yamamichiさん)
このように使用するのは、基本的にgo 〜とcome 〜です
「〜しに行く」「〜しに来る」は、go and 〜やcome and 〜と表します(〜は動詞の原形)。これは、go to 〜やcome to 〜よりもくだけた言い方です。アメリカ英語では、さらにくだけてgo 〜やcome 〜と表現することがよくあります。
ご質問のgo visitやcome seeも例外ではなく、go and visitやcome and seeのandが落ちた形です。ただし、日本語では「行く」となっていても、聞き手のところへ行く場合はcomeを用いるので、I go visit you in Japan.はI'll come visit you in Japan.(あなたに会いに日本へ行くよ)と表現するのが正しい文です。
このように動詞が2つ続くパターンは、基本的にgo 〜とcome 〜です。〜には、visit、see、meet、get、buy、ask、check、eat、talk、have、do、makeなどが続くのが一般的です。これらはくだけた言い方なので、親しい間柄での会話で用いるのはOKですが、フォーマルな状況や文書などではgo and 〜やcome and 〜と略さないで表現するほうがよいでしょう。
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(Q241)肯定文ではsome、疑問文や否定文ではanyのはずなのに、なぜif you have any questionsはOK?
anyの使い方について質問があります。anyは疑問文や否定文で使うと習いましたが、if you have any questionsと言う場合、疑問文でも否定文でもないことがあると思うのですが。
(海外・aymさん)
疑問文か否定文かだけで判断するのは好ましくないですね
基本的には、疑問文や否定文ではanyを使い、肯定文ではsomeを使います。ですが、このルールに当てはまらない場合もあるので、疑問文か否定文かという理由だけで判断するのは好ましくないですね。ifを使った文もその1つ。If you have any questions, feel free to ask me.(質問があったら遠慮なく聞いてくださいね)は肯定文ですが、ifに続く文では、someではなくanyを用いるのが一般的です。
また、相手の答えがyesになるだろうと予測できる疑問文では、anyではなくsomeを使います。例えば、鏡を見ながら目をこすっている相手に「目に何か入ったの?」と聞く場合は、Do you have something in your eye?となります。
ほかに、人に物を勧めたり、許可を得たりするときにもsomeを使います。Would you like some coffee?(コーヒーはいかがですか)、Can I have some water?(水をもらえますか)という具合です。一緒に覚えておきましょう。
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(Q242)Whyで始まる疑問文の文末のイントネーションを上げたら、ニュアンスが変わる?
学校で「Why〜?やHow〜?の疑問文は文末のイントネーションを下げて発音する」と習いましたが、疑問文だと思うとつい文末を上げて言ってしまいます。文末を上げるか下げるかで、ニュアンスに違いが出てきますか。
(岡山県・ろみさん)
イントネーションを上げても、ニュアンスは変わりません
疑問文は、Yes/Noで答えられる質問は文末を上げて、WhyやHow、Whereなどの疑問詞で始まる質問は文末を下げて発音するのが基本ルールです。例えば、Do you like dogs?(犬は好きですか)などは上がり口調に、How old are you?(おいくつですか)などは下がり口調にします。でも、Howなどの疑問詞で始まる質問を上がり口調で発音したからといって、ニュアンスが変わったり、誤解を招いたりするようなことはありません。実際、感情の込め方によっては、本来とは異なるイントネーションで尋ねるネイティブスピーカーもいるくらいです。
ただし、中にはイントネーションでニュアンスが異なる表現もあります。例えば、Really?は上がり口調で言うと「えっ、本当に?」と驚いた感じになりますが、下がり口調だと「へえ、そうなんだ」となり、驚きの度合いが低くなります。また、付加疑問は、下がり口調だと相手の同意を求めている感じに、上がり口調だと実際に質問している感じになります。例えば、It's a nice day, isn't it? (いい天気ですね)はisn't it?を下げて言います。相手に「そうですね」という答えを期待しているからです。一方、Hiroshi is single, isn't he?は、「ヒロシは独身ですよね?」という意味ならisn't he?を上げて言います。ヒロシが独身か否かを知りたくて質問しているからです。
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(Q243)「〜してしまった」は、英語でどう表現すればいい?
「間違えて先月のテキストを持って来てしまった」や「昨日ドラマを見忘れてしまった」など、意図していないのに起こってしまったことを表す「〜してしまった」は、英語でどう表現すればいいでしょうか。
(海外・ゆうきさん)
英語では単に「〜した」と表現し、「〜してしまった」というニュアンスは状況から汲み取ります
日本語の「〜してしまった」は、完了の意味を表すほかに、意図していないことや好ましくない結果について述べる際に用いることがありますが、英語では、単に「〜した」と表現することが少なくありません。「〜してしまった」というニュアンスを含むかどうかは、そのときの状況から判断できることがほとんどだからです。例えば、「先月のテキストを持って来てしまった」は、I've brought last month's textbook.と言います。「昨日ドラマを見忘れてしまった」なら、I forgot to watch the (TV) drama.となります。会話なら、顔の表情や声のトーンなどで「〜してしまった」感がうまく伝わるでしょう。
どうしても、「〜してしまった」を明確に表現したい場合は、「意図したわけではない」という意味を持つ表現を付け加えます。例えば、I've brought last month's textbook by mistake.(間違えて先月のテキストを持って来てしまった)や、I've carelessly brought last month's textbook.(うっかり先月のテキストを持って来てしまった)、I forgot to watch the (TV) drama yesterday. I'm so disappointed.(昨日ドラマを見忘れちゃった。がっかりだな)などです。
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(Q244)「いつも子供がお世話になっています」はどう言う?
子供の塾の先生や夫の会社の上司、親の知り合いなどに会った際、「いつも(私の子供/夫/親が)お世話になっています」などと言いますが、これは英語でどう言うのでしょうか。こういったときに使えるあいさつ表現を教えてください。
(岩手県・ぼんぼんさん)
英語には「お世話になっています」というあいさつ表現がありません
英語には、「いつもお世話になっています」というあいさつ表現がありません。「世話になっている」という概念がないからでしょう。よって、「いつもお世話になっています」という表現にこだわらず、その場に適した挨拶表現に変えたり、伝えたいことを具体的に表したりするのが自然です。
例えば、初めて会った場合なら、Nice to meet you.(はじめまして)が適切です。以前にも会ったことがある相手には、Nice to see you again.(またお会いできてうれしいです)と言いましょう。夫の上司や同僚に対しては、I've heard a lot about you from my husband.(主人からいろいろお話は伺っております)や、My husband always tells me how nice you are.(主人がいつも素晴らしい方だと申しております)などと表現することがよくあります。子供の塾の先生に対するあいさつなら、My son enjoys your class.(息子が楽しんで授業を受けています)と感想を述べたり、How's my daughter doing in your class? (うちの娘は授業中どうですか=しっかり勉強していますか)のように質問したりするといいですね。
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(Q245)「旅行をする」を英語で言うと?
「アメリカ旅行に行きました」や「北海道に行きました」などと言う場合の「旅行に行った」は、went to tripですか。それともwent to travelでしょうか。
(大阪府・TINOさん)
go on a tripと表現するのが一般的です
アメリカや北海道など、旅行した場所について述べるときは、go on a tripと表現するのが一般的です。go to trip(×)やgo to travel(×)としたくなりますが、これは誤りです。これらは「旅行に行く」を直訳したものと思われますが、そもそも「旅行に行く」という日本語が適切ではありません。正しくは、「旅行をする」となります。
tripはもともと小旅行を指していましたが、現在ではその区別はなく、「旅行」を表す最も一般的な語として使われています。比較的長い旅行にはjourneyを、観光や視察目的のために各地を回る旅行にはtourを用いることもありますが、これらの場合にもgo on a tripで代用することがよくあります。
「アメリカ旅行をしました」や「旅行で北海道に行きました」と表現する場合は、過去形のwent on a tripに<to+行き先>を続けて、I went on a trip to America.やI went on a trip to Hokkaido.と表します。I went on a school trip to Hokkaido.(修学旅行で北海道に行った)などと応用してもいいですね。
一方、travelは「旅行する」という意味の動詞として用いるのが一般的で、travel abroad(海外旅行をする)やtravel around the world(世界中を旅行する)などがその例です。場合によっては、air travel(飛行機旅行)のようにほかの語を伴ったり、travel agency(旅行代理店)のように形容詞的に用いたりすることもあります。
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(Q246)gottenの代わりに使われるgotは何?
If I had sat in the shade, I wouldn't have got so burnt.とI asked Tom if he had got my letter.はともに完了形が使われていますが、このgotは何でしょうか。普通はgottenを使うと思うのですが。
(広島県 あかりんさん)
gottenと同じ働きをするもので、gottenと入れ替えが可能です
このgotはgottenと同じ働きをするもので、gottenと入れ替えが可能です。アメリカ英語ではgottenが、イギリス英語ではgotが使われることが多いのですが、最近ではイギリス英語でもgottenが使われるようになってきています。よって、If I had sat in the shade, I wouldn't have gotten burnt.やI asked Tom if he had gotten my letter.とすれば、よりアメリカ英語的になる、ということです。
ただし、have [has] (〜を持っている)と同じ意味で使われるhave got [has got] には、アメリカ英語でもgotを用います。例えば、 I have a cellphone.(携帯電話を持っているよ)をI've got a cellphone.と言うことはできますが、I've gotten a cellphone.は不自然です。同じように、have to [has to] (〜しなければならない)も、have got to [has got to] と代用でき、この場合もgotを用います。I have to go.(もう行かなきゃ)の代わりにI've got to go.と言うことはできますが、I've gotten to go.は不自然です。ちなみに、have got/have got to のいずれの場合も、haveを「've」と短縮するのが一般的です。
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(Q247)youとIの使い分けについて教えて
普通は主語が自分ならI 〜となりますが、自分が主語のはずなのにYou 〜と言うこともあるようで、どう使い分ければよいのか困惑しています。例えばある児童文学作品で「のどが渇いているんじゃない?」と聞かれた主人公が、I'm very thirsty. Sea water makes you thirsty.と答えていますが、Sea water makes me thirsty.とならないのはなぜですか。またある英語学習誌の中で、警備の厳しい高校に通う女の子が「まるで牢屋にいるみたい」と言う場面でも、I feel 〜ではなくYou feel 〜を使っていました。長年の疑問です。
(鹿児島県 ともすけさん)
youは「あなた、あなたたち」のほかに、世間一般の人を表すことがあります
確かに、自分のことについて述べる場合はIを、相手のことならyouを用いるのがルールですが、英語のyouは「あなた、あなたたち」のほかに、世間一般の人を表すことがあり、その場合、日本語に訳さないのが自然です。世間一般の人を表すyouは特定の人に限ったことではなく、一般的に誰にでも当てはまることについて述べるときに使います。場合によっては、「ほら、わかる(想像できる)でしょ?」といったニュアンスを含むこともあります。
その児童文学作品の主人公が言ったI'm very thirsty. Sea water makes you thirsty. のI'm very thirsty.は、質問に答える形で主語をIにしていますが、海水がのどをカラカラにさせるのは誰にでも当てはまることなので、続くSea water makes you thirsty. ではyouを用いています。「のどがカラカラです。ほら、海水ってのどが渇くでしょ」というニュアンスです。仮に、I'm very thirsty. Sea water made me thirsty.と言うと、「海水のおかげで喉がカラカラだよ」と理由を強調した感じになります。
警備の厳しい高校に通う女の子が「まるで牢屋にいるみたい」と言う場面で、I 〜ではなくYou 〜と表現したのも、「想像できると思うけど」といったニュアンスが強いためです。全文で表すと、You feel as if you were in prison./You feel like you were in prison.(インフォーマル)となります。もちろん、主語をIにすることもできます。
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(Q248)「覚えている」と「思い出す」はどちらもrememberでいい? ほか
「覚えている」と「思い出す」はどちらもrememberでいいのでしょうか。日本語だとかなりニュアンスが違うのですが。
(神奈川県 英語勉強中さん)
メールなどで、久しぶりに連絡した友人に「私よ、覚えてる?」と書きたいのですが、It's me!でいいのでしょうか。
(長野県 よちよちさん)
rememberは「覚えている」と「思い出す」のいずれの意味でも使われます
rememberは、「覚えている」と「思い出す」のいずれの意味でも使われます。「思い出す」という意味の場合は、suddenly(突然)、just(ちょうど)、now(今)、sometimes(ときどき)、often(よく)などの言葉と一緒に用いることが多いですね。例えば、I suddenly remembered that I had an appointment with my dentist.(歯医者の予約があったことを突然思い出した)、I often remember my high school days.(よく高校時代を思い出す)という具合です。一方、「覚えている」という場合は、単に「remember+覚えている事柄」の形で用いることが多いのが特徴です。場合によっては、still(今でも)やclearly(はっきりと)などの言葉を伴うこともあります。
久しぶりにメールや電話をしたり街で出会ったりした友達に、「私よ、覚えてる?」と尋ねる場合は、It's me, Mayumi. Do you remember me?のように言います。It's me,(私よ、)の後に自分の名前を言うほうがよいと思います。メールなどでは、I hope you remember me.(私のことを覚えてくれてるとうれしいな)と表現してもいいですね。
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(Q249)I'm sorry.と言われて、I'm sorry, too.と答えると失礼になりますか?
I'm sorry.と謝られて「私のほうこそごめんね」と言いたい場合、I'm sorry, too.と言うと「謝って当然」という意味になると聞きました。どう言えばいいですか?
(東京都 なっちさん)
ぶっきらぼうな言い方でもしない限り、「私もごめんね」という意味になります
I'm sorry. は「申し訳ありません」「どうもすみません」と謝罪するときの表現としておなじみですが、「気の毒に思う」「残念に思う」という意味もあります。I'm sorry.に対してI'm sorry, too.と返すと「謝って当然」という意味になるのでは?という意見は、「(このような行為を受けて)私も残念に思う→(だからあなたが)謝って当然」という解釈によるものかもしれませんね。でも、よほどぶっきらぼうな言い方をしない限り、I'm sorry, too.は「私もごめんね」という意味として理解されるはずなので、それほど心配する必要はありません。
「私のほうこそごめんね」のニュアンスを出したいなら、I'm the one who should apologize.と言うのがベストです。このoneはperson(人)のことで、関係代名詞のwhoを用いて「謝罪するべき人は私である」と表現しています。apologizeは[アパロヂャイズ]と発音しますが、難しければI'm the one who should say sorry.と言ってもOKです。<I'm the one who should+動詞の原形>は「〜するのは私のほうです」という意味の構文です。覚えておきましょう。
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(Q250)時間がたつと習ったことを忘れてしまうのですが、どうすればいいでしょう? ほか
長年英会話に時間とお金をかけてきましたが、進歩が感じられません。特に文法と単語は、時間がたつと忘れてしまうことが多いです。すでに30代なので年齢の影響もあるかもしれませんが、語学の習得にはもともとの頭のよさや耳のよさも関係するのでしょうか。
(大阪府 ちゃっきーさん)
留学して6カ月たったところですが、英語があまり上達しません。どうしたら早くうまくなれるでしょうか。
(海外 アメリカさん)
TOEICテストの勉強を自宅で始めたいのですが、教材を選ぶのに困っています。おすすめはありますか。
(広島県 じゅんこさん)
自分のものにするには、習ったことを発信していくことが大切です
まずは、ちゃっきーさんのご質問から。単語や文法は“習っておしまい”では時間と共に忘れてしまいます。自分のものにするには、習ったことを発信していくことが大切! 習った表現を英会話レッスンや英語日記で使ったり、何度も音読練習をするなどして、どんどん発信していきましょう。語学の習得に頭のよさは多少影響するかと思いますが、何よりも大切なのは楽しみながら勉強すること。カラオケが好きなら英語の歌を練習するとか、本が好きなら英語の絵本や日本の物語の英語版を読むなど、自分の得意な方法で力を入れてみると、苦手なことも克服しやすくなりますよ。場合によってはいつもと違う先生のレッスンを受けて、気分をリフレッシュするのもよいかもしれませんね。
アメリカさんのように留学生活を送っている人は、日本で学習している人に比べて英語に触れる時間がぐっと多いので、実際はリスニング力やコミュニケーション力がかなりアップしていることと思います。英語があまり上達していないというのは、スピーキング力のことでしょうか? スピーキング力をアップさせるには積極性を養うことが非常に大切で、これは海外にいても日本にいても同じです。ネイティブスピーカーと話すことがプレッシャーなら、韓国人やフランス人など、ノンネイティブの人と英語を話す機会を持つとよいでしょう。彼らも英語の学習者なので、完璧な英語でなくても気にならないはずです。慣れてきたら、ネイティブとの会話にチャレンジしましょう。
じゅんこさんのご質問、「TOEICテストの勉強法」については、模試系の教材をおすすめします。なかでも、解説のポイントが分かりやすいものを選ぶといいですね。TOEICテストでは200問(リスニング100問+リーディング100 問)を2時間で解かなくてはなりません。速いペースで設問に答えていかないと時間がなくなってしまうため、とにかく解答の時間配分に慣れることが大切。本番同様に時間を計りながら模擬テストをし、答え合わせをして解説で重要ポイントを学習したら別のテストに挑戦する――この繰り返しで点数が徐々にアップしていくと思います。回数をこなすと、出題の特徴などが見えてきますよ。
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