映画とテレビ視聴感想

初回放映：1979年1月5日

東京１２チャンネル


「恐竜探検隊ボーンフリー」「恐竜大戦争アイゼンボーグ」に続く円谷恐竜三部作の最後の作品。
1975年3月に第二期ウルトラシリーズの「ウルトラマンレオ」が終了。ウルトラマンのＴＶシリー
ズが放送されていない間、円谷プロダクションが制作した野心作。前二作は登場人物をアニメーシ
ョン、登場メカや恐竜を実写特撮で撮影して合成していたが、本作はオール実写撮影に回帰した。




（ストーリー：ネタバレ）

総集編

2001年、数億度を超える熱戦や超低温が日本を襲った。ウルトラコンピューター・タイムマザーの計
算によると７千万年前の中生代白亜紀からの攻撃だとわかった。タイムＧメンのコセイドン隊は白亜
紀へとタイムトラベルした。

白亜紀では宇宙から来た侵略者ゴドメスが猛威を振るっており、コセイドン隊は時間移住者の子供と
テレサ星のアルタシヤ王女と王女の従者ロボットのビックラジィーを救出した。ゴドメスはテレサ星
を征服し、逃亡した王女を追って地球までやってきたのだった。白亜紀の地上に溢れる緑と水を目に
したゴドメスは次の侵略目標を地球に定めた。

ゴドメスの総監ザジは巨大戦艦ガルムスで地上の水や樹木を吸い上げていった。また、アルタシヤ王
女と王女が持っているコスモ秘帖を要求した。王女はゴドメスへ投降しようとするが、コセイドン隊
のトキ・ゴウがそれを助け、コセイドン号はコスモ秘帖の謎を解くために21世紀に戻った。

時間管理局での調査の結果、秘帖の謎の一部を解き明かすことが出来た。そのころ、白亜紀に残った
コセイドン隊のメンバーと王女はゴドメスの激しい攻撃にさらされ、池に落ちた王女は池ごと氷漬け
にされ爆発四散した。

21世紀にいるトキ・ゴウとヒムガシ・テツは悲しみに暮れるが、長野県から現代まで氷漬けとなって
いた王女が発掘されたという知らせが入っってきた。急遽王女を引き取りに向かった二人だが、中、
白亜紀からの超高速粒子タキオンによるゴドメスのエントロピービームが空間と時間を超えて襲って
きた。輸送車は崖下に転落炎上した。しかし、王女の氷柱に当たったビームが氷を溶かし、王女を目
覚めさせたのだった。

王女はビームのショックで記憶喪失なっていたがゴウとテツの必死の努力で記憶は戻り、秘帖の残り
の謎はビックラジィーの回路であるコスモリアクションにあることがわかった。三人は白亜紀へと飛
んだ。

総監ザジはコスモ秘帖の全ての謎が解読されるのも時間の問題であると、コセイドン隊とコスモ秘帖
抹殺の為の総攻撃、Ｚ作戦を開始しようとしていた。

秘帖の謎が解けた直後、コセイドン号はゴドメスの総攻撃を受け、動けなくなってしまった。応急処
置できるテツはファイタス号におり通信連絡が取れない。迎えに行こうと外に出ようとするバンノ・
チカラ隊長に代わって王女が迎えに走った。一方ファイタス号では同乗者のゴウがテツを残してコセ
イドン号に向かう。ゴドメス兵に襲われている王女と出会ったゴウは、王女からコスモ秘帖が奪われ
たことを聞く。飛び立っていくゴドメス戦闘機を確認したゴウは、ファイタス号に戻り人間大砲でコ
セイダーに変身、戦闘機めがけて打ち出された。

戦闘機にコセイダーが迫った時、ファイタス2号に乗ったモリ・モリィが秘帖があるとは知らず戦闘機
を撃ち落としてしまった。爆発に巻き込まれるコセイダー。遂にコセイダーを倒したと高笑いする総監
ザジだったが、光と共にコセイダーが現れ、巨大戦艦ガルムスに乗り込んできた。コスモ秘帖の爆発の
エネルギーを浴びたコセイダーは超能力を使える戦士となっていたのだ、巨大戦艦はザジとコセイダー
の戦いで制御を失い墜落した。そして、総監ザジはコセイダーの剣に倒れた。ザジは、我れ敗れたり。
だが、ゴドメスはまだ負けぬ」と最後の言葉を残し炎に包まれていった。







１話から２６話までの総集編だと思っていたら第１３話まででした。総集編だからいい場面ばかり選ば
れているのかもしれませんが、ウルトラシリーズに引けを取らない大がかりな特撮で迫力があります。
また、１３話までの１クールは連続ストーリーとなっていて、１４話から１話完結になっていくようで
す。ほぼ同時期に円谷プロが制作した「スターウルフ」も最初の１３話は連続ストーリーでした。


総集編を見た限りですが、コスモ秘帖の謎を科学的に解いたはずなのに、その謎が一体何だったのか説
明されていませんでした（隊長が「核か」と呟くシーンはありましたが）、戦闘機と共に爆破された秘
帖が発したエネルギーをコセイダーが浴びて、これまではただのコセイドン隊の白兵戦用スーツだった
コセイダーが超能力を使えるヒーローになるという超展開にはびっくりでした。


前二作と違って恐竜はメインとはなっておらず、白亜紀に存在する生物としての位置づけでしかなく、
ゴドメスが巨大戦艦で湖の水を吸い上げる時に一緒に吸い上げられていたりかわいそうな存在に感じら
れました。


放送当時は、怪獣は出てこないしヒーローのコセイダーは地味に思えたので最初の数話で観なくなって
しまった記憶があります。


冒頭アルタシヤ王女は金髪ロングだったのが、後半、いつのまにか黒髪ショーとになっていました。一
体何があったのでしょうか。


コセイドン隊員として、隊長のバンノ・チカラ役に普段悪役としてよく見る草野大悟や、モリ・モリィ
隊員には映画「男はつらいよ」シリーズのレギュラーだった佐藤蛾次郎、ブツクサ・ウララ隊員には、
今も声優として活躍している一条みゆ希（現：一城みゆ希）など個性的な俳優が出演していました。

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