2018年04月12日
妊娠線予防はいつから?原因と対策は?
妊娠してお腹が大きくなってくると、妊娠線(ストレッチマーク)と呼ばれる跡がお腹や胸、おしりなどに現れます。妊娠線は、一度できてしまうと完全に消えるのが難しいといわれているので、予防が大切です。そこで、妊娠線ができる原因や、いつから予防を始めるべきなのか、妊娠線ができてしまったときに目立たなくするための対策方法などをご説明します。
妊娠線とは?いつからできるの?
妊娠線とは、お腹やバスト、太もも、お尻、二の腕などにできる皮膚の断裂跡のことです。最初は赤紫色の細い筋で、時間がたつにつれて白っぽくなります。
個人差はありますが、妊娠線は、お腹が大きくなりはじめる妊娠5〜7ヶ月頃からできやすくなります。程度の差もそれぞれで、全くできない人もいれば、一本だけできる人や十数本以上現れる人もいます。
一般的に、出産後は徐々に目立たなくなりますが、完全に妊娠線が消えることは難しいといわれています(※1)。
妊娠線の原因は?
それでは、なぜ妊娠線ができるのでしょうか。まずはその原因を知っておきましょう。
ステロイドの増加
妊娠中は、ステロイド(糖質コルチコイド)というホルモンの分泌量が増えます。
ステロイドの分泌が増えることで、コラーゲンを作り出す細胞の増殖が抑えられ、肌は潤いと弾力を失ってしまいます(※1)。
皮膚の急激な伸び
妊娠5〜6ヶ月頃に入ると、急にお腹が大きくなりはじめ、皮膚の表面(表皮)の下にある真皮という組織が急速に引っ張られます。
前述のとおり、妊娠中の肌は潤いが少ない状態なので、強く伸ばされると細胞同士の結合が壊れやすくなります(※1)。
その結果、真皮が断裂し、いわゆる肉割れを起こすと、それが妊娠線として現れてしまいます。
妊娠線を予防するポイントは?
先述のとおり、妊娠によって潤いや弾力が少なくなっている肌が急激に引き伸ばされることで、妊娠線ができます。
このことを踏まえると、個人の体質にもよりますが、「肌をしっかり保湿する」ことと、「大きくなったお腹の皮膚にできるだけ負担をかけない」ことが妊娠線の予防には効果的だと考えられます。
次からは、妊娠線を予防する方法を具体的にご説明します。
妊娠線は保湿ケアで予防しよう!
妊娠線は、お腹だけでなくバストや二の腕、おしり、太ももなど、様々な場所にできます。カサつきが気になる部分には、こまめに保湿剤を塗って潤いを与えましょう。お風呂あがりにゆったりした気持ちで体に塗ると、リラックスもできますよ。
妊娠線予防クリームやオイルなど、様々な保湿剤が販売されているので、自分の体質や好みに合ったものを選んでくださいね。
保湿ケアは、毎日続けることが大切です。出産を迎えるときまで無理なく続けるために、大容量の保湿剤を選んだり、お気に入りの商品を買い置きしておいたりするのがおすすめです。
妊娠線は腹帯やガードルで予防しよう!
マタニテイ用の腹帯やガードルは、大きいお腹を支えてくれるので、お腹の皮膚に負担がかかりにくくなり、妊娠線予防にもつながります。
クリームなどの保湿剤をたっぷりお腹に塗ったあと、腹巻きタイプの腹帯などでお腹を覆ってあげれば、保湿力がアップするので一石二鳥です。また、冷え対策にもなりますよ。
ガードルや腹帯には色々な種類があるので、季節や生活シーンにあわせて、自分に合ったものを選んでくださいね。以下で、それぞれのタイプの特徴を簡単にご紹介します。
腹帯
保湿力が高く、ソフトなつけ心地が特徴です。伸縮性にすぐれた素材でお腹の丸みにフィットしやすいので、体のバランスを整える効果も期待できます。
ガードル
サポート力が高く、お出かけのときもしっかりお腹の重みを支えてくれるのが特徴です。仕事をしているなど、体を動かす機会の多い人におすすめです。
ガードルには、妊婦さん向けのマタニティガードルと、産後用のガードルがあります。妊娠中は、締めつけの少ないマタニティガードルの方を使ってくださいね。
妊娠線予防はいつから始めたらいいの?
肌の保湿は、できれば妊娠初期から習慣にするのがおすすめです。ただし、妊娠中はホルモンバランスの変化などの影響で、肌が敏感になる妊婦さんもいます。保湿剤はできるだけ肌に優しいものを選び、肌トラブルがあるときは無理をしないようにしましょう。
また、腹帯やガードルをつけるのは、お腹が大きくなってくる妊娠5〜6ヶ月くらいからが良いでしょう。なかには腹帯による締めつけが苦手な人もいるので、あくまでも苦しくない範囲で実践してみてくださいね。
妊娠線ができたときの対策は?
一度妊娠線ができてしまうと、完全に消すことは難しいのですが、できるだけ薄く目立たなくさせ、新しい妊娠線ができないように対策をしたいですよね。
皮膚が乾燥しているとひび割れが目立ってしまうので、妊娠線予防クリームやオイルで引き続き保湿を続け、できるだけ肌の潤いを保ちましょう。
ただし、クリームやオイルでケアできるのは皮膚の表面(表皮)だけであり、妊娠線の原因となっている真皮の断裂を完全に治すことはできません。
産後も妊娠線が薄くならず、跡が気になるようであれば、皮膚科や整形外科でレーザー治療や炭酸ガス治療などを受けるのも一つの方法です。治療を検討する場合は、病院で相談してみてくださいね。
妊娠線は早めの予防と対策が大事!
どんどん大きくなっていくお腹を見ると嬉しい反面、産後のことを考えると「妊娠線ができたらどうしよう」と不安なママも多いと思います。あまり気にしすぎてストレスが溜まってしまうのも良くありませんが、無理のない範囲で予防に取り組んでいきましょう。
すでに妊娠線ができてしまったという場合も、根気強く保湿を続けることをおすすめします。気がついた時点でできるだけ早く対策をはじめて、楽しいマタニテイライフを送れるといいですね。
※1 清水宏『あたらしい皮膚科学 第2版』pp.316-317
妊娠線とは?いつからできるの?
妊娠線とは、お腹やバスト、太もも、お尻、二の腕などにできる皮膚の断裂跡のことです。最初は赤紫色の細い筋で、時間がたつにつれて白っぽくなります。
個人差はありますが、妊娠線は、お腹が大きくなりはじめる妊娠5〜7ヶ月頃からできやすくなります。程度の差もそれぞれで、全くできない人もいれば、一本だけできる人や十数本以上現れる人もいます。
一般的に、出産後は徐々に目立たなくなりますが、完全に妊娠線が消えることは難しいといわれています(※1)。
妊娠線の原因は?
それでは、なぜ妊娠線ができるのでしょうか。まずはその原因を知っておきましょう。
ステロイドの増加
妊娠中は、ステロイド(糖質コルチコイド)というホルモンの分泌量が増えます。
ステロイドの分泌が増えることで、コラーゲンを作り出す細胞の増殖が抑えられ、肌は潤いと弾力を失ってしまいます(※1)。
皮膚の急激な伸び
妊娠5〜6ヶ月頃に入ると、急にお腹が大きくなりはじめ、皮膚の表面(表皮)の下にある真皮という組織が急速に引っ張られます。
前述のとおり、妊娠中の肌は潤いが少ない状態なので、強く伸ばされると細胞同士の結合が壊れやすくなります(※1)。
その結果、真皮が断裂し、いわゆる肉割れを起こすと、それが妊娠線として現れてしまいます。
妊娠線を予防するポイントは?
先述のとおり、妊娠によって潤いや弾力が少なくなっている肌が急激に引き伸ばされることで、妊娠線ができます。
このことを踏まえると、個人の体質にもよりますが、「肌をしっかり保湿する」ことと、「大きくなったお腹の皮膚にできるだけ負担をかけない」ことが妊娠線の予防には効果的だと考えられます。
次からは、妊娠線を予防する方法を具体的にご説明します。
妊娠線は保湿ケアで予防しよう!
妊娠線は、お腹だけでなくバストや二の腕、おしり、太ももなど、様々な場所にできます。カサつきが気になる部分には、こまめに保湿剤を塗って潤いを与えましょう。お風呂あがりにゆったりした気持ちで体に塗ると、リラックスもできますよ。
妊娠線予防クリームやオイルなど、様々な保湿剤が販売されているので、自分の体質や好みに合ったものを選んでくださいね。
保湿ケアは、毎日続けることが大切です。出産を迎えるときまで無理なく続けるために、大容量の保湿剤を選んだり、お気に入りの商品を買い置きしておいたりするのがおすすめです。
妊娠線は腹帯やガードルで予防しよう!
マタニテイ用の腹帯やガードルは、大きいお腹を支えてくれるので、お腹の皮膚に負担がかかりにくくなり、妊娠線予防にもつながります。
クリームなどの保湿剤をたっぷりお腹に塗ったあと、腹巻きタイプの腹帯などでお腹を覆ってあげれば、保湿力がアップするので一石二鳥です。また、冷え対策にもなりますよ。
ガードルや腹帯には色々な種類があるので、季節や生活シーンにあわせて、自分に合ったものを選んでくださいね。以下で、それぞれのタイプの特徴を簡単にご紹介します。
腹帯
保湿力が高く、ソフトなつけ心地が特徴です。伸縮性にすぐれた素材でお腹の丸みにフィットしやすいので、体のバランスを整える効果も期待できます。
ガードル
サポート力が高く、お出かけのときもしっかりお腹の重みを支えてくれるのが特徴です。仕事をしているなど、体を動かす機会の多い人におすすめです。
ガードルには、妊婦さん向けのマタニティガードルと、産後用のガードルがあります。妊娠中は、締めつけの少ないマタニティガードルの方を使ってくださいね。
妊娠線予防はいつから始めたらいいの?
肌の保湿は、できれば妊娠初期から習慣にするのがおすすめです。ただし、妊娠中はホルモンバランスの変化などの影響で、肌が敏感になる妊婦さんもいます。保湿剤はできるだけ肌に優しいものを選び、肌トラブルがあるときは無理をしないようにしましょう。
また、腹帯やガードルをつけるのは、お腹が大きくなってくる妊娠5〜6ヶ月くらいからが良いでしょう。なかには腹帯による締めつけが苦手な人もいるので、あくまでも苦しくない範囲で実践してみてくださいね。
妊娠線ができたときの対策は?
一度妊娠線ができてしまうと、完全に消すことは難しいのですが、できるだけ薄く目立たなくさせ、新しい妊娠線ができないように対策をしたいですよね。
皮膚が乾燥しているとひび割れが目立ってしまうので、妊娠線予防クリームやオイルで引き続き保湿を続け、できるだけ肌の潤いを保ちましょう。
ただし、クリームやオイルでケアできるのは皮膚の表面(表皮)だけであり、妊娠線の原因となっている真皮の断裂を完全に治すことはできません。
産後も妊娠線が薄くならず、跡が気になるようであれば、皮膚科や整形外科でレーザー治療や炭酸ガス治療などを受けるのも一つの方法です。治療を検討する場合は、病院で相談してみてくださいね。
妊娠線は早めの予防と対策が大事!
どんどん大きくなっていくお腹を見ると嬉しい反面、産後のことを考えると「妊娠線ができたらどうしよう」と不安なママも多いと思います。あまり気にしすぎてストレスが溜まってしまうのも良くありませんが、無理のない範囲で予防に取り組んでいきましょう。
すでに妊娠線ができてしまったという場合も、根気強く保湿を続けることをおすすめします。気がついた時点でできるだけ早く対策をはじめて、楽しいマタニテイライフを送れるといいですね。
※1 清水宏『あたらしい皮膚科学 第2版』pp.316-317
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