2018年12月04日
胎動とは?17週でも感じる?頻度は?
早い人だと妊娠18週あたりから胎動を感じるようになり、赤ちゃんがお腹の中で動く様子がよくわかるようになります。とはいえ、初産だと胎動がどんな感じかわからないですよね。また、感じ方には個人差があり、慣れてしまうと特に意識しなくなる妊婦さんもいます。そこで、胎動とは何なのか、頻度や回数を数えれば赤ちゃんの健康状態がわかるのかなどをご説明します。
胎動とは?どんな感じなの?
胎動とは、お腹の赤ちゃんが頭や手足を動かしたり、体を回転させたりするときに子宮の壁にぶつかって感じる動きのことです。赤ちゃんが大きくなって体の動きも強くなってくる頃に感じるようになります。早い人では妊娠18週目頃から、多くの人は遅くとも妊娠22週目を過ぎた頃には感じるようになります(※1)。
最初のころは赤ちゃんもまだ小さいため、「あれ?何かむずむずした」という程度の感覚であることも多く、胎動だと気づかないという妊婦さんも多いようです。赤ちゃんが大きくなると動きもダイナミックになってきて、足や手の形が外から見られるほど押し付けられて、お腹が引っ張られることもあります。
胎動は赤ちゃんと触れ合うチャンスです。突っ張った部分に手を当てたり、パパに耳を当ててもらったりしてみて、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
胎動の種類は?赤ちゃんの動き方で違う?
赤ちゃんが引き起こす胎動にも様々な種類があります。赤ちゃんがどんな動きをしているときに、どんな胎動を感じるのか、知っておくと楽しみも増えますね。
赤ちゃんが上下・左右に回転したとき
赤ちゃんはママのお腹の羊水に浮かんでいます。その中でもぐるぐると勢いよく回転することもあり、回転の際に体がぶつかって胎動を感じる、ということがあるようです。ぐるぐる大きく動いているような感じがしたら、このケースかもしれません。
赤ちゃんが手足を伸ばしたり曲げたりしたとき
赤ちゃんの手足が完成してくると、伸ばしたり曲げたりするようになります。その結果、お腹の中をグニュグニュと動かされているような胎動を感じる人もいます。
赤ちゃんがしゃっくりしたとき
妊婦さんがよく心配するのが、「こんなに頻繁にピクピク動いていて、痙攣でもしてるんだろうか?」という胎動です。
これは、赤ちゃんのしゃっくりによるものがほとんどで、多くの赤ちゃんがしゃっくりをします。ピクピクという胎動があってもなくても、異常ではないので、過度に心配する必要はありません。
赤ちゃんがおしっこをしたとき
赤ちゃんは、妊娠16週頃から呼吸のような動きができるようになり、ママの羊水を飲みこむ様子がエコー検査で確認できるようになります(※1)。
そして、飲んだ羊水をおしっことして排泄するときに「ブルブル」と振動を感じることがあるようです。
赤ちゃんがキック・パンチをしたとき
赤ちゃんの手足がより発達してくると、まるでキックやパンチのような動きをするので、強くお腹が引っ張られるように感じることもあります。動きが激しい赤ちゃんだと、「元気な様子が想像できてうれしいけれど、結構な痛みで蹴られるから痛い」という妊婦さんも少なくないようですよ。
胎動カウントで胎児の健康状態がわかる?
赤ちゃんのいろんな動きや発達状態を教えてくれる胎動ですが、赤ちゃんの異常を知らせてくれるサインでもあります。
胎動が正常か異常かを判断するための一つの方法として、「胎動カウント」があります。胎動カウントの有効性はまだはっきりしていませんが、胎動の回数とお腹の中の赤ちゃんの健康状態には関連がある、という研究報告があるため、試して損はないでしょう。
胎動カウントにはいくつか種類がありますが、赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかった時間を計る「10カウント法」が一般的です。妊娠末期に、1日のうちでもっとも胎動が激しい時間帯に計った場合、10回感じるまでにかかる平均時間は14.8分だとされています(※2)。
胎動を感じる回数や間隔には個人差があるため、平均時間よりも短かったり、長かったりしても心配しすぎる必要はありません。ただし、医師や病院によっては、10カウントに2時間以上かかる場合は胎児に異常が起きている可能性がある、とみなすこともあるようです。
胎動カウントをやってみて、あまりに時間がかかる場合は、かかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。
胎動頻度の減少は異常のサイン?目安は?
胎動の大きさや激しさは、赤ちゃんが元気かどうかを知るためのバロメーターとしても使うことができます。胎動があまりに激しいと心配にもなりますが、胎動があるということは、胎児が問題なく成長している証拠なので、医学的に問題視されることはありません。
赤ちゃんは、成長するにつれて、キックや体を回転、しゃっくりといった様々な動きをするようになるため、妊娠週数が経過するにつれて胎動は激しくなるのが通常です。
反対に、それまであった胎動が急に減少した場合は、注意が必要です。酸素や栄養が赤ちゃんへ十分に送られておらず、心拍が低下しているなど何らかのトラブルが発生している可能性があります。
ただし、赤ちゃんの睡眠サイクルは短く、たとえば妊娠32〜35週(妊娠9ヶ月)頃は眠ったり起きたりを20分おきに繰り返すので、胎動がないときはただ眠っているだけの可能性もあります(※1)。
そのうえで、胎動があまりにも少なくて心配なときは、電話で産婦人科医に相談のうえ、早めに病院を受診しましょう。
胎動の位置は妊娠32週頃までは変わる?
ママのお腹の中で、赤ちゃんは羊水に浮いている状態で、くるくると体の向きを変えています。そのため、胎動を感じる位置も日々変化します。
その後、赤ちゃんの頭が大きくなり、羊水の量が減っていくと、羊水の中で動いていた頭が下がっていきます。ただ、頭が下がらず逆子の状態でとどまってしまうこともあります。
妊娠30〜35週頃までは、逆子と診断されても自然に戻る可能性があります。
もし、「膀胱や下腹部のあたりを蹴られる」「お腹の上の方を触ると、硬い球状のものがある」と感じた場合には、妊婦健診の際に相談しましょう。逆子体操など逆子の治し方を指導してもらえますよ。
胎動は妊娠週数によって違いがある?
胎動は赤ちゃんの成長によって強さや位置が変わってきます。あくまでも目安ですが、妊娠週数によって次のような違いが見られることがあります。
妊娠16〜19週(妊娠5ヶ月)
胎児はまだまだ小さいため、ママのお腹の羊水の中で比較的自由に動くことができます。そのため、上下左右の回転によってお腹がむずむずする感覚や、ぴくぴくと魚が飛ぶような感じがある人もいます。
ただし、この時期はまだ胎動を感じない妊婦さんも多いので、赤ちゃんが動いている様子が感じられなくても、心配する必要はありません。
妊娠20〜35週(妊娠6〜9ヶ月)
妊娠6ヶ月以降になると、赤ちゃんの聴覚機能はほぼ完成しています(※1)。お腹の中にいてもママの声はよく聞こえていて、例えば急な大きな音に「ビクッ」と反応して、それを胎動として感じることもあります。
赤ちゃんの動かした手や足がママのお腹に当たって、強い胎動を引き起こすことが増えてきます。
妊娠36〜39週(妊娠10ヶ月)
妊娠36週を迎える頃には、赤ちゃんが活発に動く時期と、あまり動きが感じられない時期が交互に見られます(※3)。
だんだんと赤ちゃんが大きくなり、頭を下にしながらママの体の下の方に降りてきて、頭が骨盤に固定されていきます。そうすると以前よりも胎動の数は減っていきますが、まったく胎動がなくなるわけではありません。
正期産の時期は、赤ちゃんの胎動があまり感じられない時間は20〜75分ほど続きます(※3)。安静にしていても、長らく胎動を感じないなど、異変を感じたら産婦人科に連絡しましょう。
胎動に変化があったら産婦人科に相談を
胎動は、ママと赤ちゃんの最初のコミュニケーションであり、赤ちゃんが元気に育っているかを確かめる手段です。あまり神経質になる必要はありませんが、赤ちゃんからのSOSのサインには気づいてあげたいですね。
臨月になると、ママのお腹もかなり大きくなりますが、同じように赤ちゃんも大きくなっています。そのため動ける範囲が小さくなり、胎動が徐々に減少して位置も安定してきます。ただし、たとえ臨月であっても、まったく胎動がないというわけではないので、少しでも違和感がある場合には、自己判断で済ませず、産婦人科医に相談してみましょう。
※1 株式会社メディックメディア『病気がみえるvol.10 産科 第3版』pp.8-11,68
※2 日本産科婦人科学会『産婦人科診療ガイドライン産科編2017』p.39
※3 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学2 産科編』p.246
胎動とは?どんな感じなの?
胎動とは、お腹の赤ちゃんが頭や手足を動かしたり、体を回転させたりするときに子宮の壁にぶつかって感じる動きのことです。赤ちゃんが大きくなって体の動きも強くなってくる頃に感じるようになります。早い人では妊娠18週目頃から、多くの人は遅くとも妊娠22週目を過ぎた頃には感じるようになります(※1)。
最初のころは赤ちゃんもまだ小さいため、「あれ?何かむずむずした」という程度の感覚であることも多く、胎動だと気づかないという妊婦さんも多いようです。赤ちゃんが大きくなると動きもダイナミックになってきて、足や手の形が外から見られるほど押し付けられて、お腹が引っ張られることもあります。
胎動は赤ちゃんと触れ合うチャンスです。突っ張った部分に手を当てたり、パパに耳を当ててもらったりしてみて、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
胎動の種類は?赤ちゃんの動き方で違う?
赤ちゃんが引き起こす胎動にも様々な種類があります。赤ちゃんがどんな動きをしているときに、どんな胎動を感じるのか、知っておくと楽しみも増えますね。
赤ちゃんが上下・左右に回転したとき
赤ちゃんはママのお腹の羊水に浮かんでいます。その中でもぐるぐると勢いよく回転することもあり、回転の際に体がぶつかって胎動を感じる、ということがあるようです。ぐるぐる大きく動いているような感じがしたら、このケースかもしれません。
赤ちゃんが手足を伸ばしたり曲げたりしたとき
赤ちゃんの手足が完成してくると、伸ばしたり曲げたりするようになります。その結果、お腹の中をグニュグニュと動かされているような胎動を感じる人もいます。
赤ちゃんがしゃっくりしたとき
妊婦さんがよく心配するのが、「こんなに頻繁にピクピク動いていて、痙攣でもしてるんだろうか?」という胎動です。
これは、赤ちゃんのしゃっくりによるものがほとんどで、多くの赤ちゃんがしゃっくりをします。ピクピクという胎動があってもなくても、異常ではないので、過度に心配する必要はありません。
赤ちゃんがおしっこをしたとき
赤ちゃんは、妊娠16週頃から呼吸のような動きができるようになり、ママの羊水を飲みこむ様子がエコー検査で確認できるようになります(※1)。
そして、飲んだ羊水をおしっことして排泄するときに「ブルブル」と振動を感じることがあるようです。
赤ちゃんがキック・パンチをしたとき
赤ちゃんの手足がより発達してくると、まるでキックやパンチのような動きをするので、強くお腹が引っ張られるように感じることもあります。動きが激しい赤ちゃんだと、「元気な様子が想像できてうれしいけれど、結構な痛みで蹴られるから痛い」という妊婦さんも少なくないようですよ。
胎動カウントで胎児の健康状態がわかる?
赤ちゃんのいろんな動きや発達状態を教えてくれる胎動ですが、赤ちゃんの異常を知らせてくれるサインでもあります。
胎動が正常か異常かを判断するための一つの方法として、「胎動カウント」があります。胎動カウントの有効性はまだはっきりしていませんが、胎動の回数とお腹の中の赤ちゃんの健康状態には関連がある、という研究報告があるため、試して損はないでしょう。
胎動カウントにはいくつか種類がありますが、赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかった時間を計る「10カウント法」が一般的です。妊娠末期に、1日のうちでもっとも胎動が激しい時間帯に計った場合、10回感じるまでにかかる平均時間は14.8分だとされています(※2)。
胎動を感じる回数や間隔には個人差があるため、平均時間よりも短かったり、長かったりしても心配しすぎる必要はありません。ただし、医師や病院によっては、10カウントに2時間以上かかる場合は胎児に異常が起きている可能性がある、とみなすこともあるようです。
胎動カウントをやってみて、あまりに時間がかかる場合は、かかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。
胎動頻度の減少は異常のサイン?目安は?
胎動の大きさや激しさは、赤ちゃんが元気かどうかを知るためのバロメーターとしても使うことができます。胎動があまりに激しいと心配にもなりますが、胎動があるということは、胎児が問題なく成長している証拠なので、医学的に問題視されることはありません。
赤ちゃんは、成長するにつれて、キックや体を回転、しゃっくりといった様々な動きをするようになるため、妊娠週数が経過するにつれて胎動は激しくなるのが通常です。
反対に、それまであった胎動が急に減少した場合は、注意が必要です。酸素や栄養が赤ちゃんへ十分に送られておらず、心拍が低下しているなど何らかのトラブルが発生している可能性があります。
ただし、赤ちゃんの睡眠サイクルは短く、たとえば妊娠32〜35週(妊娠9ヶ月)頃は眠ったり起きたりを20分おきに繰り返すので、胎動がないときはただ眠っているだけの可能性もあります(※1)。
そのうえで、胎動があまりにも少なくて心配なときは、電話で産婦人科医に相談のうえ、早めに病院を受診しましょう。
胎動の位置は妊娠32週頃までは変わる?
ママのお腹の中で、赤ちゃんは羊水に浮いている状態で、くるくると体の向きを変えています。そのため、胎動を感じる位置も日々変化します。
その後、赤ちゃんの頭が大きくなり、羊水の量が減っていくと、羊水の中で動いていた頭が下がっていきます。ただ、頭が下がらず逆子の状態でとどまってしまうこともあります。
妊娠30〜35週頃までは、逆子と診断されても自然に戻る可能性があります。
もし、「膀胱や下腹部のあたりを蹴られる」「お腹の上の方を触ると、硬い球状のものがある」と感じた場合には、妊婦健診の際に相談しましょう。逆子体操など逆子の治し方を指導してもらえますよ。
胎動は妊娠週数によって違いがある?
胎動は赤ちゃんの成長によって強さや位置が変わってきます。あくまでも目安ですが、妊娠週数によって次のような違いが見られることがあります。
妊娠16〜19週(妊娠5ヶ月)
胎児はまだまだ小さいため、ママのお腹の羊水の中で比較的自由に動くことができます。そのため、上下左右の回転によってお腹がむずむずする感覚や、ぴくぴくと魚が飛ぶような感じがある人もいます。
ただし、この時期はまだ胎動を感じない妊婦さんも多いので、赤ちゃんが動いている様子が感じられなくても、心配する必要はありません。
妊娠20〜35週(妊娠6〜9ヶ月)
妊娠6ヶ月以降になると、赤ちゃんの聴覚機能はほぼ完成しています(※1)。お腹の中にいてもママの声はよく聞こえていて、例えば急な大きな音に「ビクッ」と反応して、それを胎動として感じることもあります。
赤ちゃんの動かした手や足がママのお腹に当たって、強い胎動を引き起こすことが増えてきます。
妊娠36〜39週(妊娠10ヶ月)
妊娠36週を迎える頃には、赤ちゃんが活発に動く時期と、あまり動きが感じられない時期が交互に見られます(※3)。
だんだんと赤ちゃんが大きくなり、頭を下にしながらママの体の下の方に降りてきて、頭が骨盤に固定されていきます。そうすると以前よりも胎動の数は減っていきますが、まったく胎動がなくなるわけではありません。
正期産の時期は、赤ちゃんの胎動があまり感じられない時間は20〜75分ほど続きます(※3)。安静にしていても、長らく胎動を感じないなど、異変を感じたら産婦人科に連絡しましょう。
胎動に変化があったら産婦人科に相談を
胎動は、ママと赤ちゃんの最初のコミュニケーションであり、赤ちゃんが元気に育っているかを確かめる手段です。あまり神経質になる必要はありませんが、赤ちゃんからのSOSのサインには気づいてあげたいですね。
臨月になると、ママのお腹もかなり大きくなりますが、同じように赤ちゃんも大きくなっています。そのため動ける範囲が小さくなり、胎動が徐々に減少して位置も安定してきます。ただし、たとえ臨月であっても、まったく胎動がないというわけではないので、少しでも違和感がある場合には、自己判断で済ませず、産婦人科医に相談してみましょう。
※1 株式会社メディックメディア『病気がみえるvol.10 産科 第3版』pp.8-11,68
※2 日本産科婦人科学会『産婦人科診療ガイドライン産科編2017』p.39
※3 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学2 産科編』p.246
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