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2017年11月11日

インターネットの起源 1/5

インターネットは今でも進化し続けています。
当たり前になることできっと風化していくであろうインターネットの「起こり」。

私が知るはるか以前から、インターネットは進化を遂げてきましたが、5回のシリーズでインターネットの起源を書いてみようと思います。

− 成り立ち −

そもそもインターネットの始まりは、軍事目的でした。
米ソ冷戦時代、1961年にソ連は、ロケットの有人飛行に成功しました。
また同じころ、ユタの電話中継局がテロに遭い、広範囲の電話が不通になりました。
ソ連に宇宙から核攻撃され、通信網が破壊されると反撃もできないことになる。

そのため核戦争にも耐える通信システムが必要と、米軍はランド研究所に依頼。ランド研究所はポール・バラン氏を筆頭に3年をかけ、電話交換機を使わない分散型通信システムの報告書を作成します。
電話ではすべての線が中継局の交換機に集中します。
研究では交換局を使わない通信網ができないかと思慮した結果、以前の電信に戻ろうという案が出されました。(電信:電報を送る仕組み)
電信局は至るところにあり、電信は電信局をリレー式に送られて行きます。
どこかの電信局が破壊されても、そこを迂回すれば電信は目的地まで届くのです。
これがインターネットの基本的な考え方です。

− インフラストラクチャーの誕生 −

“パケット”という言葉は大抵の方は聞いたことがあると思います。
インターネットではパケットという単位でデータをやり取りします。
一つのパケットはサイズが決まっており、送りたいデータが一つのパケットに収まりきらない場合は、いくつかのパケットに分けて送信されます。
このパケットは、ヘッダ部とデータ部からなり、ヘッダには宛先のアドレス = IPアドレスが格納されます。
インターネットに接続される一台一台のコンピュータ、スマホ等の端末にはそれぞれ一意のIPアドレスが割り当てられ、パケットはサーバと端末間で互いのIPアドレスに向けて発信されます。

インターネットの前身である分散型通信システムで、現在のルーターの先祖となる、IMP(Interface Message Processor)が開発されました。
そもそも分散型通信システムの開発目的が軍事要求だったため、IMPは防爆型で耐火金庫のような造りになっており、大きさも家庭用大型冷蔵庫大でした。

ARPANET_first_router.jpg
IMP

ネットワークの端末はIMP(インプ)に接続されています。
IMPには宛先・出口表という仕組みがあり、今現在つながれているIMP同士が互いに通信し合い、ネットワーク全体の経路を常に把握しています。
IMPが受け取ったパケットは、IPアドレスをもとに、このアドレスはどの出口へ行きなさいと指示されます。
例えば出口Cから出たパケットは、出口CにつながれたIMPへ送られます。そのIMPにも宛先・出口表がありますから、最終的には目的のIPアドレスまで届けられるようになっていました。

参考:
 NHK 新・電子立国「第9回 コンピューター地球網」
 Wikipediaほか




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