2018年07月10日
art
art 技術、こつ、要領
美術、芸術の類は嫌いじゃないです。美術展にはたまに足を運びますし、美術館という空間自体が好きだったりします。少し前に見た映画『ゴッホ〜最後の手紙(Loving Vincent)』も、美術が好きだからこそ選んで見に行った作品でした。
お気に入りの建築家の方を探して自宅を建てることになり、それなりに建物のことを勉強したことで建築物への興味が芽生えました。話は逸れますが、今春初めて訪れた朝倉彫塑館は素晴らしかったです。
さてart「芸術、美術」の対義語って何でしょう。みなさんは考えたことありますか。辞書的な反意語ではなく私の感覚的な答えになりますが、その1つはnature「自然」ではないかと考えています。Oxford Living Dictionaryの定義文で比較してみましょう。
・art: The expression or application of human creative skill and imagination, typically in a visual form such as painting or sculpture, producing works to be appreciated primarily for their beauty or emotional power.
・nature: The phenomena of the physical world collectively, including plants, animals, the landscape, and other features and products of the earth, as opposed to humans or human creations.
・nature: The phenomena of the physical world collectively, including plants, animals, the landscape, and other features and products of the earth, as opposed to humans or human creations.
人間の技能や創造性・想像力が発揮されているかそうでないかで分けているように感じます。実際に接頭辞art-がつく単語を見てみればわかります。artifact 「(自然の物に対して)人工の物」、artificial「人工的な、不自然な」、artless「自然のままの」が示唆してくれているように思います。
artは人間の技の結晶ですから「技能、こつ」という意味になるのは当然の帰結です。もう何年も前の著書ですが、"The Art of Choosing"という本が世界中でベストセラーとなり、日本でも話題となりました。この日本版の題名は『選択の科学』。決して「芸術」と訳されていません。この本の中でおそらくもっとも有名な部分を引用します。
when people are given a moderate number of options (4 to 6) rather than a large number (20 to 30), they are more likely to make a choice, are more confident in their decisions, and are happier with what they choose.
選択肢が多すぎると客は迷ってしまい商品が売れない。少ない選択肢の方がかえって選びやすく、商品が売れるという内容です。客の気持ちがすごくよくわかります。
選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 / 原タイトル:THE ART OF CHOOSING (文春文庫)[本/雑誌] (文庫) / シーナ・アイエンガー/著 櫻井祐子/訳 価格:983円 |
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7880795
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック