雑多な社会記録にちょっとした雑学 〜あなたの知識を1mg増やすブログ〜

中国科学院や中国の白酒メーカーである五粮液などに所属する研究者らが発表した論文「Ethanol-water clusters determine the critical concentration of alcoholic beverages」は、異なるアルコール度数や温度によって味わいなどが変化するメカニズムを解明するために検証した研究報告です。お酒は食事やコミュニケーションを豊かにする要素のひとつです。美味しいお酒を楽しむためには、ただ飲むだけではなく、その飲み方やシチュエーションにもこだわることが大切です。

■グラス選び

お酒の種類によって最適なグラスの形状は異なります。例えば、ワインには赤ワイン用と白ワイン用のグラスがあり、それぞれの香りと味を引き立てる形状がデザインされています。赤ワイン用グラスはボウルが大きく、香りを十分に楽しめるようになっており、白ワイン用グラスは少し小ぶりで、香りが逃げにくい形状です。ビールは、ジョッキやピルスナーグラスで楽しむと、その泡立ちと香りを最大限に楽しめます。グラスの材質もお酒の味わいに影響を与えます。クリスタルガラスはその透明度と輝きで、飲み物を美しく見せる効果があります。また、薄いガラスは唇に触れる感触が軽く、飲み物の風味を直接感じやすくします。セラミックや木製のコップは、日本酒や焼酎などに用いられ、その温かみのある触感とデザインが、飲み物の趣を一層引き立てます。

■温度管理

ワインの種類によって、適切なサービング温度が異なります。赤ワインは15℃〜18℃が最適で、これにより香りと味わいが最も引き立ちます。白ワインは冷やして10℃〜12℃で提供するのが一般的です。ワインクーラーや専用のワインセラーを使用することで、適切な温度管理が可能です。ビールはサントリーの回答によると夏なら4〜6℃、冬なら6〜8℃がおすすめということです。ビールの冷え具合は好みにもよりますが、ご家庭の冷蔵庫では、4時間ほど冷やしていただければ充分飲み頃の温度になります。

ただ、ビールは冷やしすぎると泡立ちが悪くなる上、原料の麦の成分が凝固して濁りが発生するなどして、おいしさが半減してしまいます。

逆に、生ぬるいビールはのどごしが悪く、しかも泡が立ちすぎてしまいます。

日本酒は、温度によって味わいが大きく変わります。冷酒（5℃〜10℃）、常温（15℃〜20℃）、燗酒（40℃〜50℃）の3つの温度帯で楽しめます。それぞれの温度帯で異なる風味を感じられるため、好みに合わせて温度を調整すると良いでしょう。焼酎は、ロック（氷入り）、水割り、お湯割りなどで楽しむのが一般的です。お湯割りの場合、60℃程度のお湯を使用すると、アルコールの香りが引き立ちます。

■おつまみの選び方

ワインとチーズのペアリングは、古典的でありながらも奥深い楽しみ方です。赤ワインには熟成した硬いチーズ、例えばパルミジャーノ・レッジャーノやチェダーが合います。白ワインには、ブリーやカマンベールなどのクリーミーなチーズがよく合います。このペアリングは、互いの風味を引き立て合い、口の中で豊かなハーモニーを奏でます。

ビールのおつまみには、塩気のあるスナックやフライドフードが定番です。ポテトチップスやナッツ、フライドポテトは、ビールの炭酸が口の中をリフレッシュしてくれるため、相性抜群です。特にIPAなどのホップの強いビールには、辛味やスパイスの効いたスナックが合います。日本酒は、和食との相性が抜群です。刺身や寿司などの生魚料理には、淡麗な日本酒がよく合います。天ぷらや焼き鳥などの揚げ物や焼き物には、濃醇な日本酒が適しています。また、燗酒は鍋料理や煮物と合わせると、体を温めながら美味しさを楽しめます。

■お酒の楽しみ方

記念日やお祝いの席では、特別なお酒を用意することで、より一層の祝福ムードを演出できます。シャンパンやスパークリングワインは、華やかな場面にぴったりです。また、特別なヴィンテージワインや高級ウイスキーなど、普段とは違う贅沢なお酒を楽しむことも良いでしょう。バーベキューやアウトドアのシーンでは、カジュアルな飲み物が合います。缶ビールや缶チューハイは手軽で、冷たく冷やしておくと、暑い季節には特に美味しく感じられます。また、持ち運びに便利なワインのボトルや、クラフトビールのセットなどもおすすめです。一人でお酒を楽しむ時間は、自分だけのリラックスしたひとときです。お気に入りのグラスを使い、好きな音楽を聴きながら、ゆっくりと味わうことが大切です。自分へのご褒美として、少し高級なお酒を選んでみるのも良いでしょう。アロマキャンドルを灯して、香りと共にお酒を楽しむのもおすすめです。

■まとめ

美味しいお酒の飲み方は、その場のシチュエーションやグラスの選び方、温度管理、おつまみのペアリング、飲み方のマナーなど、多くの要素が絡み合っています。これらの要素に気を配ることで、より一層お酒の楽しみが広がります。自分に合ったスタイルで、お酒を楽しみながら、豊かな時間を過ごしてください。

■ウイルス性肝炎は減り、代謝性肝臓障害が激増

これまで肝臓病の始まりとされてきた肝炎。その多くはウイルス性の肝炎だった。「ですが現在はウイルス性肝炎は治る確率が高くなってきました」と言うのは武蔵野赤十字病院院長の泉並木先生。

「日本人に多いのはAからEの5種類のウイルスのうちB型とC型。B型は母子感染予防のワクチンを打つようになって激減し、血液感染しやすいC型は有効性の高い薬が出てきてほぼ完治するように。そのかわり、最近では代謝性の肝炎が圧倒的に増えてきたのです」

■肝臓の異変を知らせる軽度のサイン

女性化乳房：男性だけに表れる症状。肝臓が衰えることで女性ホルモンの代謝異常が起こることが原因。乳房だけでなく乳首が大きくなることも。

こむら返り：運動後や就寝中に足が攣りやすくなる。詳しいメカニズムは分かっていないがビタミンやミネラルの代謝異常が関係する可能性が。

食欲低下：急性の肝炎が起こったときに見られる。食欲不振や吐き気などの症状が出るので胃の不調と間違えられることが多い。

手掌紅斑：毛細血管が拡張され、掌の特定の部分に赤い斑点のような皮膚症状が表れる。親指や小指の付け根に症状が見られることが多い。

くも状血管腫：肝臓が硬くなってくると小腸から肝臓に至る門脈の圧力が上がり、腕、肩、二の腕などにクモが足を伸ばしたような赤い斑紋が現れる。

尿の色が濃い：肝臓の機能が低下すると胆汁の色素が分解されたウロビリノーゲンが尿中に増え、水分を摂っていても尿の色が濃い褐色になる。

肝臓の異変を知らせる重度のサイン

腹水：肝機能が低下すると血中の水分量を調節するアルブミンというタンパク質が不足し、腹部に水が溜まって下腹部が迫り出す。

下血：肝臓が硬くなることによって門脈の圧力が高まり、下血が見られることも。この症状が見られたときは肝硬変がかなり進行した状態。

黄疸：肝臓で作られる胆汁が小腸に送られなくなり、便の色が白っぽくなると同時に皮膚が黄色っぽくなる。白目も黄味がかってくる。

むくみ：アルブミンの不足によって脛、くるぶしのあたりがむくんだ状態になる。まずこちらが先に症状として表れ、ひどくなると腹水に。

吐血：やはり門脈の圧力が高くなり、肝臓内の血管が迂回路を探して食道に流れ込む。これによりできた静脈瘤が破裂して大量吐血する。

■いま急増中！ 代謝性肝臓障害・重症化の流れ

・ 悪い生活習慣：アルコールの過剰摂取、過食による肥満、運動不足。あるいはこれらが原因で引き起こされる糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病。

・MAFLD（代謝性機能障害に伴う脂肪肝）：脂肪肝は最悪死に至る病の始まり脂肪肝の定義は肝細胞の30％以上に脂肪がついている状態。

・MASH（脂肪性肝炎）：マフルドという脂肪肝から免疫反応による炎症が引き起こされた状態。

・線維化：慢性的な肝炎が続いている状態では肝細胞の破壊と再生が繰り返されている。長年の間に壊死した細胞にコラーゲンが溜まって線維化し、肝臓が徐々に硬くなっていく。ここが引き返すギリギリのライン。

・肝硬変：線維化が進んでいくと、やがて“再生結節”と呼ばれるゴツゴツした構造ができる。肝臓全体が岩のように硬くなってサイズも萎縮、肝機能が大幅に低下するので上の自覚症状の重度のサインが表れる。

・ 肝がん：代謝異常に端を発している肝硬変の一部は、肝がんへ移行する。医療技術の進歩で5年生存率は70％以上、10年生きる人が7〜8割ともいわれている。ただし、他のがんと比べて再発率が高いのが特徴。

■まとめ

肝臓が壊れていく過程を理解し、早期に対処することで、健康を維持し、深刻な合併症を防ぐことが可能です。現段階であてはまる症状がある場合は病院を受診及び、生活習慣の改善が必要かもしれません。