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2021年03月31日

千葉県知事選挙を振り返る

3期を務めた森田健作知事が任期満了で4月に退任するため、12年ぶりの新知事を決める千葉県知事選挙の投開票が3月21日に行われ、結果は前千葉市長の熊谷俊人氏が過去最多の140万票余りを獲得し、圧勝となりました。

千葉県知事選挙の結果は以下の通りです。。
熊谷俊人、無所属・新。当選。140万9496票。
関政幸、無所属・新。38万4723票。
金光理恵、無所属・新。12万2932票。
皆川真一郎、無所属・新。2万256票。
平塚正幸、諸派・新。1万9372票。
加藤健一郎、無所属・新。1万5986票。
河合悠祐、諸派・新。1万5166票。
後藤輝樹、諸派・新。1万2150票。

熊谷氏は43歳で、千葉市議会議員などを経て、平成21年に31歳で千葉市長に就任し当時としては、全国で最も若い市長となりました。
そして今回、3期目の途中に辞職して立候補しました。
特定の政党の推薦は受けず、「県民党」を掲げ、与野党双方から支援を受けて選挙戦を展開し、新型コロナウイルスのワクチン接種を速やかに進めることや県の危機管理体制の強化などを訴えました。
熊谷氏は「コロナ禍での県政のかじ取りの責任を重く受け止めている。緊急事態宣言が解除される中、オール千葉でコロナ対策に取り組み、乗り越えていきたい」と述べました。
投票率は38.99%で、前回を7.81ポイント上回りました。

全国知事会によりますと、43歳の熊谷氏は、40歳の北海道の鈴木知事に次いで全国で2番目に若い知事になるということです。
加藤官房長官は午前の記者会見で「熊谷新知事におかれては千葉市長としての経験も生かして新型コロナウイルス対策にも、引き続きしっかりと取り組んで頂けるものと承知している。今後ともリバウンド防止や医療提供体制の確保などよく連携をとっていきたい」と述べました。

今回の千葉県知事選挙が注目されたのは、怪しげな候補者が多かった点で、それら候補者による政見放送は「放送事故」としてネットを大いに賑わしました。

中でも特に秀逸だったのが、加藤健一郎氏でした。
71歳で医師、「千葉のバイデン」を目指すという真面目そうな見た目とは裏腹に、政見放送では冒頭から戦争などによる危機に備えることを強く訴え、「少子化対策として20歳以上の希望者の精子と卵子を冷凍保存する。これにより70歳になっても子どもが作れる」と主張し、独特の理論を有権者に投げかけました。
そして何より、「現在の夢は千葉県知事に当選し、小池百合子氏と結婚すること」「知事に当選して小池氏と結婚できますよう、県民の皆様の温かいご支援を」と話を結び、政見放送らしからぬ展開をみせました。

加藤健一郎氏はいわゆる泡沫候補であり、選挙にはよく見かける色物候補であったわけですが、医師という社会的地位を投げ打ってしまっているようでした。

どちらにせよ泡沫候補の加藤氏に、小池百合子氏がなびくとは思えません。
ただし、出世欲の塊である小池氏ですから、もし仮に総理大臣のポストでも用意することができれば、案外と振り向かせることができるかもしれません。


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