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2017年07月19日

ウクライナの親ロシア派による新国家樹立宣言

ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力の指導者が18日、ウクライナに代わる新しい国家の樹立を一方的に宣言しました。

親ロシア派の指導者ザハルチェンコ氏は、首都をドネツクに置く新国家を樹立し、国名は帝政ロシア時代のウクライナの呼称だった「マロロシア(小ロシア)」とするとの声明を発表しました。
また親ロシア派の通信社が公開した「憲法」によると、反政府勢力の拠点となっているドネツク(Donetsk)が首都となる予定で、ウクライナの現首都キエフ(Kiev)は「歴史的および文化的中心地」という地位へと格下げされるようです。
これに対してウクライナのポロシェンコ大統領は、ロシアが裏で操っている「人形劇」だとし、ロシアの関与を指摘しました。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、ザハルチェンコ氏の宣言は同氏自身が主導したもので、ロシア政府はメディアの報道でこのことを知ったと述べ、ロシア政府の関与を否定しました。

この国家樹立宣言はキエフを拠点とする親欧州派からは相手にされておらず、承認される見通しはないようです。

ウクライナ東部では2014年に、政府軍と親ロシア派の間で停戦合意が結ばれたが、その後もたびたび戦闘が起きています。

ロシアによるクリミア半島併合後、ウクライナから戦火の消える日はありません。
2014年のヤヌコーヴィチ政権崩壊後、極めて不安定な状態にあります。
このクーデターを背後で操っていたのが欧米諸国であったのかどうか、今となっては知る由もありませんが、ロシアを怒らせてしまったのは計算外でした。
混乱が収束する兆しが見えないまま、年月だけが過ぎていきます。

妥協点としてはおそらく、ウクライナが連邦制国家となって、東部地区での自治権の拡大を広く認めることでしょうが、双方が挑発行為を繰り返す中での新国家樹立宣言です。
悲観的な見通しをするしかありません。
果たしてどの様な解決策があるのでしょうか。
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