2016年10月12日
[ネタバレあり]アラン・ドロンのゾロ(1975)〜南米の町に繰り広げられる地湧き肉躍る大活劇
『アラン・ドロンのゾロ』Zorro(1975・伊/仏)
監督/ドゥッチオ・テッサリ
脚本/ジョルジオ・アルロリオ
製作/ルチアーノ・マルチーノ
原作/ジョンストン・マッカレー
音楽/グイド&マウリツィオ・デ・アンジェリス
撮影/ジュリオ・アルボニコ
出演/アラン・ドロン、オッタヴィア・ピッコロ、スタンリー・ベイカー、エンツォ・セルシコ、ムスタシュ、ジャコモ・ロッシ=スチュアート、ジャンピエロ・アルベルティーニ、マリノ・マッセ、アドリアーナ・アスティ
人気最高アランドロンが全世界をわかせたヒーローに挑む
剣と愛のロマン・スペクタクル大作!
【映画ネタバレ】アラン・ドロンのゾロ(1975)
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
南米カルタヘナの港町、剣の達人ドン・ディエゴ(アラン・ドロン)は故郷スペインに帰る途中に旧友のミゲルと出会う。ミゲルはニュー・アラゴンの新総督に任じられ、妻子を伴って任地に赴く途中だった。再会を喜び、祝福の杯を交わした夜、ミゲルは何者かに暗殺されてしまった。ディエゴは親友ミゲルの死を厚く弔い、復讐を誓ってニュー・アラゴンへ行く決心をした。
メキシコ領ニュー・アラゴンは、前総督亡きあと、護衛兵隊長ウエルタ大佐(スタンリー・ベイカー)が軍隊を率いて圧政、横暴の限りをつくしていた。総督になりすましたディエゴは、敵をあざむくために臆病者の伊達男を見事に演じ、口が不自由ではあるが忠実な従僕ベルナルドを伴って貧民街に情報収集に出かけた。人々は何かにおびえ、口を閉ざしていたが黒人の少年が、弱者の救世主・黒い狐の精霊ゾロの話をしてくれた。
町ではウエルタと結託した悪徳判事によるインチキ裁判が日常茶飯事のごとく行われていた。そのとき、群衆のなかから貧しい身なりだが、世にも希な美女が現われ、不当な裁判に抗議していた。政治的陰謀の罪で財産を没収された貴族の娘オルテンシア(オッタヴィア・ピッコロ)である。おりしも、正義を説く修道僧フランシスコ(ジャンピエロ・アルベルティーニ)が鞭打ちの刑に処せられていた。
突然、黒馬、黒装束、黒覆面の騎士が現われた。鞭できざむZの文字もあざやかに、兵隊たちをさんざんいためつけるといずこともなく去っていった。こうして黒騎士ゾロはたちまち民衆の英雄となっていった。その頃、オルテンシアは、自分に執着するウエルタが強引に唇を奪おうと迫ったある夜、闇の中から音もなく現われて窮地を救ってくれたゾロに、甘い恋心を抱きはじめていた。
いっぽう、権謀術数を弄した計画が、次々とゾロによって破られるウエルタは、ひしひしと迫る黒マントの脅威に悪らつな計画をもって対せんとしていた。オルテンシアを牢獄に入れ、ゾロをおびき出そうというのだ。しかし、この計画もゾロの奇襲によって水泡に帰した。
やがて、ウエルタの命令でニュー・アラゴン全土に戒厳令がしかれた。そこでディエゴは、二役をこなしてゾロが総督を人質にしたかのごとくふるまい追ってから逃れようとする。だが幾千の兵隊がゾロを次第に包囲し、ゾロと総督を乗せた馬車は絶壁から大海原へと墜落した。
勝ち誇るウエルタは、権力を利用してオルテンシアとの結婚式を挙げようとしていた。しかし、その教会にゾロが姿を現わした。いよいよ宿命の対決の時がきたのだ。ゾロとウエルタの息詰まる死闘が続いた。最後の瞬間、ゾロは黒覆面をとってドン・ディエゴにもどった。そして互いの剣が一閃、ウエルタはゾロの鋭い刀のもとに倒れた。ニュー・アラゴンに正義と平等が戻り、ゾロは愛馬を駆って草原の彼方に消えていった。
<END>
ジョンストン・マッカレーの小説『怪傑ゾロ』を原作にした、俳優アラン・ドロンの主演第50作記念作品です。案外とヒーロー役を演じていないアラン・ドロンですが、定番のヒーロー劇を見事に演じています。
陽気な音楽にコミカルな演出、アクションも爽快、ロマンスもたっぷりの楽しい作品です。珍しい三枚目のアラン・ドロンが見られます。何より映画史に残る十数分のクライマックスの剣戟シーンは、手に汗を握り見入ってしまいます。
■マスク・オブ・ゾロ ブルーレイ | ■マスク・オブ・ゾロ DVD | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!