20代からの発病急増中マジで怖い「結核」にご用心!
ある程度治療法が確立されているものの、日本国内でも、年間2万人以上が発病し、2000人以上が命を落としているというあなどれない病気なのだ。
新型インフルエンザの報道が目立つ今だからこそ、結核について結核研究所の石川信克所長に聞いてみた。
「結核は、結核菌が体内で増殖することによって引き起こされる病気です。空気感染するので、発病したら適切な治療を受けないと、感染者を増やす可能性があるし、症状も悪化していきます。結核は、感染しても1〜2割しか発病しません。ただし、いったん感染すると、治療しない限り、結核菌は体内にずっと残り続けます。感染してから2年がもっとも発病しやすく、20〜30代の若い患者さんの場合、この期間に発病するケースがほとんどですね」
感染しても発病しなければ、とりあえず問題はない。
ほかの人に感染させる恐れもないという。
発病していても早期の軽い症状であれば、入院の必要もないようだ。
「入院が必要なケースの方が少ないくらいですが、それでも年間1万人は結核で入院する患者さんがいます。2週間以上せきが続く場合は専門医に相談してください。治療は入院治療が2カ月、通院治療が4カ月、とあわせて約半年はかかります。子どものころに結核を予防するBCG接種を受けた方も多いと思いますが、15年くらいすると効果がガクンと落ちるんですよ。さらに社会に出ると行動範囲も広がるので、20代からの発病は急上昇しています」(同)
人が多く集まる都会では、結核の感染を防ぐのは難しい。
治療に時間がかかるので、社会生活にも大きな影響が出る。
対策としては、感染しても発病しないように、健康を保ち免疫力をつけること。
微熱やせきが続いたら、結核も疑ってみよう。
結核は、決して過去の病気ではないのだ。
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびR25.jpから一部抜粋したものです
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