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2014年02月11日

安山岩

安山岩(あんざんがん、英: andesite)は、火成岩の一種。SiO2 が 53〜63wt% の火山岩と定義される。深成岩の閃緑岩に対応する。かつてひん岩と呼ばれていた岩石も含まれる。

英名の andesite は、南米アンデス山中のMarmato産の粗面岩様の火山岩に対し、ブッフが命名したもので、アンデスの名をとり-ite をつけたもの。 日本語訳は、はじめ小藤文次郎により富士岩(明治17年)と訳され、東京大学系の人々に用いられたが、地質調査所ではアンデス山の石の意で、安山岩と訳して用いた。文献に最初に安山岩の訳が現れるのは、ライマンの弟子であった西山正吾による『伊豆図幅説明書』(明治19年)で、以後、富士岩・安山岩が明治20年代までは併用された。



目次 [非表示]
1 成分・種類 1.1 特殊な安山岩

2 性質・特徴
3 用途・加工法
4 脚注
5 参考文献
6 関連項目
7 外部リンク


成分・種類[編集]

安山岩は斑晶および石基として、有色鉱物である角閃石・輝石・磁鉄鉱(稀に黒雲母やかんらん石)、無色鉱物である斜長石(稀に石英)等を含む。特徴的な斑晶鉱物の名前をつけて、角閃石安山岩、輝石安山岩、かんらん石安山岩などと呼ぶ。

特殊な安山岩[編集]
讃岐岩(英: sanukite、サヌカイト)黒色緻密で、斑晶がない。古銅輝石を含む。瀬戸内海沿岸に産する。無人岩(英: boninite、ボニナイト)ガラス質で、斜長石を含まない。小笠原諸島に産する。
熱水の影響で主に緑色に変質した安山岩を、昔はプロピライト(propylite、変朽安山岩)と呼んだ。

性質・特徴[編集]

安山岩は、ほとんどがプレートの沈み込み帯で噴火した非アルカリ質の岩石である。トータルアルカリ量 (Na2O + K2Owt%) が高いアルカリ岩系列のものも存在するが、ごく稀である。FeO*/MgO 比の増加に伴い、SiO2 量の増加するカルクアルカリ系列と、SiO2 量が増加しないソレアイト系列とに分けられる。カルクアルカリ系列は久野久が箱根の岩石の研究で提唱したハイパーシン系列に、ソレアイト系列はピジョナイト系列に対応する[要出典]。

後に柵山雅則は、カルクアルカリ系列には鉱物の化学組成にバイモーダルが認められること、および、かんらん石と角閃石など、非平衡鉱物が共存することから、玄武岩質マグマと珪長質マグマの混合(マグマ混合)がカルクアルカリマグマの主成因であると主張した[要出典]。

Defant and Drummond[1] は、安山岩成因論に新たな考えを示し、高い Sr/Y 比を特徴とする岩石を アダカイト(英語版)と命名し、40Ma よりも若い熱い沈み込むスラブ(柘榴石を残留相とするエクロジャイト)が直接溶融し、安山岩質マグマが発生することを提唱した。アダカイトは多くの地域で確認されており、現在の安山岩成因の議論でも大きな一角を占めている。

用途・加工法[編集]

産地では石垣や石壁、また砕石(砂利)として使われる。さらに安山岩の特殊な石材として鉄平石と讃岐岩がある。

脚注[編集]

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1.^ Marc J. Defant; Mark S. Drummond (1990). “Derivation of some modern arc magmas by melting of young subducted lithosphere”. Nature 347: 662-665. doi:10.1038/347662a0. ISSN 0028-0836. NAID 80005544708.

参考文献[編集]
『日本の火成岩』 久城育夫ほか編、岩波書店、1989年。ISBN 4-00-005766-9。
黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、247-251頁。ISBN 4-320-04578-5。
豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年。ISBN 4-586-31040-5。

玄武岩

玄武岩(げんぶがん、英: basalt[1])は、苦鉄質火山岩の一種。深成岩の斑れい岩に対応する。

火成岩は全岩化学組成(特にSiO2の重量%)で分類され、そのうち玄武岩はSiO2が45 - 52%で斑状組織を有するもの。斑晶は肉眼で見えないほど小さい場合もある。肉眼での色は黒っぽいことが多いが、ものによっては灰色に見えることもあり、また含まれる鉄分の酸化によって赤 - 紫色のこともある。



目次 [非表示]
1 成分・種類
2 生成する場所
3 名前の由来
4 用途・加工法
5 脚注
6 参考文献
7 関連項目
8 外部リンク


成分・種類[編集]

斑晶および石基として、有色鉱物である輝石・かんらん石、無色鉱物である斜長石等を含む。アルカリ玄武岩にはケルスート閃石(英語版)や金雲母を含むこともある。

玄武岩マグマを生じる上部マントルの部分溶融(英語版)度が大きければソレアイト玄武岩(tholeiitic basalt)、部分溶融度が小さければアルカリ玄武岩(alkali basalt)となる。

化学組成[2]


成分

アルカリ玄武岩

洪水玄武岩

海洋島玄武岩

深海底玄武岩

島弧玄武岩


SiO2
45.4 50.01 50.51 50.68 51.9

TiO2
3.00 1.00 2.63 1.49 0.80

Al2O3
14.7 17.08 13.45 15.60 16.0

Cr2O3
- - - - -

Fe2O3
4.10 - 1.78 - -

FeO
9.20 10.01 9.59 9.85 9.56

MnO
- 0.14 0.17 - 0.17

MgO
7.80 7.84 7.41 7.69 6.77

CaO
10.5 11.01 11.18 11.44 11.8

Na2O
3.00 2.44 2.28 2.66 2.42

K2O
1.00 0.27 0.49 0.17 0.44

P2O5
- 0.19 0.28 0.12 0.11

合計
98.7 99.99 99.77 99.70 100.0

生成する場所[編集]

玄武岩は地球表面で最も一般的に見られる岩石であるが、その生成する場所を列記する。玄武岩質溶岩は流動性が高く、高い火山で噴火した場合遠くまで流れて溶岩流となり、平坦な場所で噴出すると平らな台地を形成する。
海嶺 - プレートテクトニクスでは、海嶺は新しいプレート(リソスフェア)が生成されるところと説明されている。地下深部から上昇してきたマントルが減圧融解をおこし、それによって生じた玄武岩質マグマが海洋底を形成する。海嶺で噴出する玄武岩マグマは枕状溶岩となる。すなわち、大洋の底は全て玄武岩(枕状溶岩)である。例えば、海嶺が地上に出ているアイスランドの火山はほとんど全部玄武岩質である。海嶺で生じる玄武岩は中央海嶺玄武岩(英語版) (MORB) と呼ばれる。
ハワイなどのホットスポット火山。
伊豆大島、富士山などの島弧上の火山。沈み込む海洋プレートからウェッジマントルに水が供給され、融点が下がることによって玄武岩質マグマが形成されると説明されている。
デカン高原のように非常に大量の玄武岩が地表に供給されることがある。プルームテクトニクスでは、地下深部の高温マントルの塊が上昇してきて(マントルプルーム)、比較的短期間に大量の玄武岩質溶岩を噴出させたと説明されている。このタイプの噴火を洪水玄武岩と呼び、形成された地形を溶岩台地という。

玄武岩には磁鉄鉱が含まれており、弱い磁気を帯びている。この磁気の方向は溶岩が冷えて固まる時の地磁気の影響を受けている。地磁気は平均すると数万年単位でNとSが入れ替わるので、玄武岩の磁気を測定すれば噴火時期特定の有力なデータとなる(古地磁気学参照)。

名前の由来[編集]





玄武洞(玄武洞公園内)
英語名 basalt の語源は、ギリシャ語の basanos(試金石の意味)に関係あるからとも、この岩石が豊富に産出されたヨルダン東部の地名 Bashan(聖書ではオグ王国とされているところ)に由来し「Bashan の石」の意ともいわれている。

玄武岩の日本語訳は、兵庫県城崎温泉の近くにある玄武洞にちなんで小藤文次郎が1884年(明治17年)に命名したものである。玄武洞は約165万年前に噴火した溶岩流で、六角形の柱状節理が見事な玄武岩の岩山にある洞窟。ちなみに玄武とは、中国神話で方位を司る神(四神)のうち、北方に相当する蛇と亀が合体した神体で、黒色の意味もある。

用途・加工法[編集]

リラクゼーション行為の一つとして、玄武岩を使用したホットストーンという施術手法がある[要出典]。

脚注[編集]

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1.^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、26頁。ISBN 4-8181-8401-2。
2.^ 国立天文台編 「おもな火成岩の化学組成」『理科年表 平成20年』 丸善、2007年、631頁。ISBN 978-4-621-07902-7。

参考文献[編集]
『日本の火成岩』 久城育夫ほか編、岩波書店、1989年。ISBN 4-00-005766-9。
都城秋穂・久城育夫 「18・4 マフィックな火成岩類」『岩石学II - 岩石の性質と分類』 共立出版〈共立全書〉、1975年、63-66頁。ISBN 4-320-00205-9。
黒田吉益・諏訪兼位 「6.5 塩基性岩類」『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、255-257頁。ISBN 4-320-04578-5。
豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年、46-49頁。ISBN 4-586-31040-5。

関連項目[編集]

ウィクショナリーに玄武岩の項目があります。

ウィキメディア・コモンズには、玄武岩に関連するカテゴリがあります。
岩石 - 火成岩 - 火山岩
塩基性岩、苦鉄質岩
岩石の一覧
玄武洞
黄長石霞石玄武岩
巨大火成岩岩石区
バサルト・ファイバー(英語版)
ジャイアンツ・コーズウェー

コマチアイト

コマチアイト(英: komatiite[1])は超苦鉄質マントルに由来すると考えられる火山岩の一種。

名前は南アフリカのコマチ川に由来する。



目次 [非表示]
1 性質・特徴
2 脚注
3 参考文献
4 関連項目
5 外部リンク


性質・特徴[編集]

マグネシウム分が18%以上と高く、シリカ他の成分が少ない特徴を持つため、カリウム他に富むキンバーライトとも異なる。始生代の岩石がほとんどで、変成作用を受けている。このマグマの溶融点は1,600℃で玄武岩より高く、当時の地球がより高温であったと推定される。

アルミニウムの有無で2種類に分けられる。これはマントル内部での部分溶融の程度による。

化学組成


成分

コマチアイト[2]


SiO2
45.8

TiO2
0.30

Al2O3
7.30

Cr2O3
0.20

Fe2O3


FeO
11.2

MnO


MgO
26.1

CaO
7.60

Na2O
0.70

K2O
0.10

P2O5


合計
99.3

コマチアイト溶岩は流動性が著しく、割れ目に入り込み、厚い堆積層をつくらなかった。ただし、シル状に500mの厚さを持つ場合があり、ニッケル、コバルト、金に富むため、オーストラリア、カナダ、南アフリカ、ガイアナ楯状地で、鉱床価値が高い。

脚注[編集]

[ヘルプ]

1.^ 日本地質学会編 『地質学用語集 - 和英・英和』 共立出版、2004年、328頁。ISBN 4-320-04643-9。
2.^ 国立天文台編 「おもな火成岩の化学組成」『理科年表 平成20年』 丸善、2007年、631頁。ISBN 978-4-621-07902-7。

参考文献[編集]
都城秋穂・久城育夫 『岩石学III - 岩石の成因』 共立出版〈共立全書〉、1977年、193頁。ISBN 4-320-00214-8。
黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、257-259頁。ISBN 4-320-04578-5。

火山岩

火山岩(かざんがん、英: volcanic rock)は、マグマ由来の岩石(火成岩)のうち、急激にマグマが冷えて固まったもの。多くは火山から噴出されてできるため、噴出岩(ふんしゅつがん、effusive rock)ということもある。同じ火成岩の深成岩に比べ、岩石中の鉱物の粒が小さいことと、石基を持つ点が異なる。

火山岩という名称は火成岩とまぎらわしいが、火成岩は火山岩や深成岩を含む、マグマからできた岩石の総称である。



目次 [非表示]
1 斑状組織
2 主な火山岩
3 火山岩の産状
4 参考文献
5 関連項目
6 外部リンク


斑状組織[編集]

火山岩の典型的なものは斑晶(はんしょう、phenocryst)と石基(せっき、groundmass)からなる内部組織を持つ。このような組織を斑状組織(はんじょうそしき、porphyritic texture)という。
斑晶周囲より大きな鉱物結晶で、マグマが冷え固まる前に既にマグマだまり内で結晶となっていたものである。石基斑晶の間を埋める物質で、微細な結晶の集合ないし非晶質(ガラス質)である。液体のマグマが急激に冷えて充分に結晶化しなかった部分と考えられる。
主な火山岩[編集]
超塩基性岩 - コマチアイト
塩基性岩 - 玄武岩、粗面玄武岩
中性岩 - 安山岩、粗面安山岩
酸性岩 - デーサイト、流紋岩、粗面岩







玄武岩







安山岩







流紋岩







響岩



火山岩の産状[編集]
溶岩
凝灰岩
火山砕屑岩

参考文献[編集]
久城育夫・荒牧重雄・青木謙一郎編 『日本の火成岩』 岩波書店、1989年。ISBN 4-00-005766-9。
豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年。ISBN 4-586-31040-5。

アプライト

アプライト[1][2](英: aplite)は、ほとんど有色鉱物を含まない細粒の火成岩。花崗岩と鉱物組成が似ているために、半花崗岩(はんかこうがん)ともいう。小規模な岩脈として産することが多い。



目次 [非表示]
1 脚注
2 参考文献
3 関連項目
4 外部リンク


脚注[編集]

[ヘルプ]

1.^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2。
2.^ 日本地質学会編 『地質学用語集 - 和英・英和』 共立出版、2004年。ISBN 4-320-04643-9。

参考文献[編集]
都城秋穂・久城育夫 『岩石学II - 岩石の性質と分類』 共立出版〈共立全書〉、1975年、85-86頁。ISBN 4-320-00205-9。
黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、242-243頁。ISBN 4-320-04578-5。
益富壽之助 『原色岩石図鑑 全改訂新版』 保育社、1987年、36-37頁。ISBN 4-586-30013-2。
豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年、34-37頁。ISBN 4-586-31040-5。

ドレライト

ドレライト[1](英: dolerite、粗粒玄武岩[2])は、玄武岩の石基部分の結晶が大きくなった火成岩。斑れい岩ほど結晶は大きくない。

やや変質して緑がかっているものが多いので、輝緑岩[3][4](きりょくがん、英: diabase、ダイアベイス)ともいう。



目次 [非表示]
1 脚注
2 参考文献
3 関連項目
4 外部リンク


脚注[編集]

[ヘルプ]

1.^ 日本地質学会編 『地質学用語集 - 和英・英和』 共立出版、2004年、282頁。ISBN 4-320-04643-9。
2.^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、240頁。ISBN 4-8181-8401-2。
3.^ 『学術用語集 地学編』、237頁。
4.^ 『地質学用語集 - 和英・英和』、278頁。

エクロジャイト

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エクロジャイト(榴輝岩)
エクロジャイト(eclogite)は、高温高圧下でできた変成岩(広域変成岩)。赤色の柘榴石(鉄礬柘榴石〜苦礬柘榴石)と緑色の輝石(オンファス輝石)を主成分とするため、榴輝岩(りゅうきがん)ともいう。かんらん岩に伴って産する。



目次 [非表示]
1 概要
2 産出
3 脚注
4 参考文献
5 関連項目
6 外部リンク


概要[編集]

化学組成は玄武岩とほぼ同一であり、玄武岩質の海底プレートが沈み込み、高圧により変成して生成したものといわれる。また地殻深部でも生成するといわれるが、比較的低圧で生成したものは鉄礬柘榴石Fe3Al2(SiO4)3成分に富み、より深部の高圧で生成したものは苦礬柘榴石Mg3Al2(SiO4)3成分に富むとされる[1]。

上部マントルは予測される化学組成、密度(3380kg m−3)および地震波の伝播速度(P波 : 8110m s−1、S波 : 4490m s−1)[2]などのデータから、これらの条件を満たす岩石は限定され、かんらん岩(3297kg m−3、P波 : 8185m s−1、S波 : 4681m s−1)およびエクロジャイト(3445kg m−3、P波 : 8127m s−1、S波 : 4583m s−1)[3]などからできていると予測されている[4]。

産出[編集]

比較的産出は稀であり、主な産地はノルウェーなどで、日本では愛媛県の東赤石山付近で少量産出する。

北ケープ州

北ケープ州(きたケープしゅう、アフリカーンス語: Noord-Kaap provinsie、英語: Northern Cape Province)は、南アフリカ共和国の北西にある州である。



目次 [非表示]
1 概要
2 歴史
3 地理 3.1 自治体

4 気候
5 政治
6 産業
7 交通
8 観光
9 教育
10 スポーツ
11 友好都市
12 関連項目
13 脚注
14 外部リンク


概要[編集]

乾燥地域であり、ナミビアやボツワナとの国境付近はカラハリ砂漠が広がっている。面積は361,830km2で国内最大。州都はキンバリー(Kimberley)である。

歴史[編集]

1994年、旧ケープ・オブ・グッド・ホープ州(Cape of Good Hope Province)から分かれて新設された。

キンバーライト

キンバーライト(英語: kimberlite、キンバリー岩[1])とは、カンラン石と雲母を主要構成鉱物とする超塩基性の火成岩。雲母橄欖岩(うんもかんらんがん、mica peridotite)とも呼ばれる。一部からダイヤモンド原石が産出されることで知られる。

名の由来は南アフリカ共和国、北ケープ州の州都キンバリーから。



目次 [非表示]
1 生成要因
2 分布
3 脚注
4 関連項目
5 参考文献


生成要因[編集]

先カンブリア時代に生じた世界的な造山運動により生成された。このため、分布は大陸奥地の古い地質条件が保たれている地域に限られる。岩石の材料はマントル起源で、ごく短時間のうちに地表付近まで噴出した激しい噴火により生成したものと考えられている。

分布[編集]
南アフリカ共和国 カリナン鉱山

ロシア・シベリア地方 ミールヌイ
ウダーチナヤ・パイプ

アンゴラ
中華人民共和国
アメリカ合衆国

脚注[編集]

[ヘルプ]

1.^ 文部省 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。(オンライン学術用語集)

関連項目[編集]

ウィキメディア・コモンズには、キンバーライトに関連するカテゴリがあります。
岩石 - 火成岩 - 橄欖岩
岩石の一覧
エクロジャイト
ブルーグラウンド
プルームテクトニクス

半深成岩

半深成岩(はんしんせいがん、英: hypabyssal rock[1])は、火成岩の一部で、深成岩と火山岩の中間的なもの、と定義されていたが、成因の研究が進むとともに、深成岩の一部と考えるべきものや、火山岩の一部と考えるべきものなどいろいろあることがわかってきたため、「半深成岩」という言葉は現在ではほとんど使われなくなった。

岩脈や岩床といった脈状で産することが多いため、脈岩(みゃくがん、dike rock、dyke rock)ともいわれていた。



目次 [非表示]
1 主な半深成岩
2 半深成岩の産状
3 脚注
4 参考文献
5 関連項目
6 外部リンク


主な半深成岩[編集]

岩石名として、以下のものは(やや便宜的に)現在でも使われる。
斑岩 石英斑岩 - 流紋岩質であるが、流紋岩よりも石英の結晶(斑晶)が大きく目立つもの。
花崗斑岩 - 石英斑岩とよく似ているが、長石の斑晶も大きく、石基部分の結晶も大きい。

ひん岩 - 安山岩質であるが、安山岩よりも全体に結晶が大きいもの。
ドレライト(粗粒玄武岩)・輝緑岩 - 玄武岩質。
アプライト(半花崗岩) - 流紋岩質で、有色鉱物をほとんど含まず、結晶が小さいもの。
ペグマタイト - 鉱物の結晶が非常に大きいもの。
珪長岩(フェルサイト)
ランプロファイア(煌斑岩)

半深成岩の産状[編集]
岩脈(dike、dyke)
岩床(sill、sheet)
ラコリス(laccolith、餅盤)

脚注[編集]

[ヘルプ]

1.^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、33頁。ISBN 4-8181-8401-2。

参考文献[編集]
黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、230-271頁。ISBN 4-320-04578-5。
益富壽之助 『原色岩石図鑑 全改訂新版』 保育社、1987年、33-44頁。ISBN 4-586-30013-2。
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