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2022年12月27日
「エスパイ(Sπ)」
その昔、虫コミックスという漫画のレーベルがありました。
これは、手塚治虫先生のプロダクションである虫プロ商事が刊行していたコミック本のシリーズでして、その出版物の中には、カバー裏にまでマンガが印刷されている(主に、作者のプロフィールとかが紹介されていた)ような、楽しい作りの本もありました。
さて、この虫コミックスの一冊に、石森章太郎先生の「エスパイ(Sπ)」があります。この本には、表題作の「エスパイ」の他、「ドクターSF」と「時間局員R」の2作品も収録されていました。いずれも、ハデなSFマンガで、幼い頃の私は、このマンガ本を楽しく読ませていただきました。
で、最近になって、また、このマンガを再読したくなってきたのですが、実家にあった本はどこに行ったのか分からないし、わざわざ再購入するのも、いまいち気が進みません。
そんな時、私は「今度は電子書籍で入手すればいいんだ」とはたと閃きました。
そこで、私は、さっそく、入会している電子書籍サイトで「エスパイ」を探してみたのです。が、「エスパイ」の方はすぐに見つかったものの、その電子書籍には「ドクターSF」と「時間局員R」が併録されておりません。そもそも、電子書籍では、石ノ森先生の作品は「石ノ森章太郎デジタル大全」という形で再構築されており、ほとんどの作品が、紙のコミックスとは収録内容が異なっていたのです。
「石ノ森章太郎デジタル大全」では、「ドクターSF」と「時間局員R」は別の一冊に再編集されていました。この「時間局員R」と「ドクターSF」をまとめた一冊である「時間局員R」なのですが、よくよく調べてみますと、すでに配信終了となっております。つまり、それって、電子書籍では、もう買って読めないと言う事なのです!
いやはや、何たる事態なのでしょう!「時間局員R」か「ドクターSF」の内容のどこかが、規制にでも引っかかってしまったのでしょうか。「時間局員R」は、歴史の物語なので、史実のトンデモ解釈とかに、第三者からクレームが来た可能性は十分に考えられそうです。
まあ、とにかく、そんな訳で、私の「「エスパイ」を電子書籍であらためて読もう」計画は、見事に失敗してしまったのでありました。電子書籍版の「時間局員R」は、全長版だったようだし、やっぱり、ちょっと残念でもあるのです。