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2022年12月21日
悪の組織の途中参戦・途中退場
(「平成・令和生まれに捧げる特撮学」追加データ)
特撮やアニメのヒーローものは、同じ敵(多くの場合は、悪の組織)と全編を通して戦う作品と、1話完結方式で毎回違う敵と戦う作品の、大きく2タイプに分類する事ができる。前者の代表が「仮面ライダー」であり、後者の代表が「ウルトラマン」だ。1シリーズごとに、敵の組織が交代するような作品も、「仮面ライダー」パターンだと考えてもいいだろう。
しかし、数多い特撮・アニメ作品の中には、この2パターンが混合しているような作品も見受けられる。すなわち、最初は悪の組織と戦っていたのに、途中でその悪の組織が滅びてしまい、あとは特定の敵とは戦わない1話完結スタイルに変わってしまう作品とか、それとは反対に、最初は1話完結スタイルだったのに、中盤から常連の悪の組織が登場するようになる作品だ。
これらの変則パターンに当てはまる悪の組織を、昭和の作品に限定して、気付く限り、書き出してみよう。
<途中退場した悪の組織>
パルタ星人(1966年「レインボー戦隊ロビン」)
バンデル星人(1967年「キャプテンウルトラ」)
ギロン星人(1967年「光速エスパー」)
ヤプール(1972年「ウルトラマンA」)
ゴドメス軍団(1978年「恐竜戦隊コセイドン」)
<途中参戦した悪の組織>
国際ギャング連合(1964年「エイトマン」)
X帝国連合軍(1968年「リボンの騎士」)
吸血魔人クモンデス(1972年「好き!すき!!魔女先生」)
サタン帝国(1976年「ザ・カゲスター」)
大魔王ガルバー(1976年「超神ビビューン」)
ヘラー軍団(1979年「ザ☆ウルトラマン」)
宇宙魔王(1981年「太陽の使者 鉄人28号」)
海槌一族(1985年「スケバン刑事」)
もちろん、これで全てなのではなく、平成以降も、「ウルトラマンG」(1990年)のゴーデスや、「美少女仮面ポワトリン」(1990年)のディアブル、「妖怪人間ベム」(2006年)のダーナ・オシーなど、敵キャラが途中参戦したり、途中退場するような展開は、あちこちの特撮やアニメで見かける事となる。
近年の作品の場合は、これらの敵キャラの途中参戦・退場すらも、作品の原案が練られた段階から決められているケースの方が主流なのであるが、昭和の古い作品だと、作品のテコ入れ、いわゆる、番組の強化策として、唐突に、敵キャラの途中参戦や退場が採用される場合も少なくなかった。
その典型例が、「キャプテンウルトラ」のバンデル星人である。実は、「キャプテンウルトラ」は、バンデル星人編の終了後は、第2の常連の敵宇宙人(コミカライズではバルガン星人)が登場する予定だったのが、バンデル星人編の視聴率が振るわなかったものだから、それで、一貫した敵が出てこない「怪獣ぞくぞくシリーズ」へと変更されたと言う経緯があるのだ。
このように、特撮やアニメでは、敵キャラの登場形態ひとつに注目してみても、その背景にある思惑とかが垣間見える事もあって、なかなか面白いのである。
特撮やアニメのヒーローものは、同じ敵(多くの場合は、悪の組織)と全編を通して戦う作品と、1話完結方式で毎回違う敵と戦う作品の、大きく2タイプに分類する事ができる。前者の代表が「仮面ライダー」であり、後者の代表が「ウルトラマン」だ。1シリーズごとに、敵の組織が交代するような作品も、「仮面ライダー」パターンだと考えてもいいだろう。
しかし、数多い特撮・アニメ作品の中には、この2パターンが混合しているような作品も見受けられる。すなわち、最初は悪の組織と戦っていたのに、途中でその悪の組織が滅びてしまい、あとは特定の敵とは戦わない1話完結スタイルに変わってしまう作品とか、それとは反対に、最初は1話完結スタイルだったのに、中盤から常連の悪の組織が登場するようになる作品だ。
これらの変則パターンに当てはまる悪の組織を、昭和の作品に限定して、気付く限り、書き出してみよう。
<途中退場した悪の組織>
パルタ星人(1966年「レインボー戦隊ロビン」)
バンデル星人(1967年「キャプテンウルトラ」)
ギロン星人(1967年「光速エスパー」)
ヤプール(1972年「ウルトラマンA」)
ゴドメス軍団(1978年「恐竜戦隊コセイドン」)
<途中参戦した悪の組織>
国際ギャング連合(1964年「エイトマン」)
X帝国連合軍(1968年「リボンの騎士」)
吸血魔人クモンデス(1972年「好き!すき!!魔女先生」)
サタン帝国(1976年「ザ・カゲスター」)
大魔王ガルバー(1976年「超神ビビューン」)
ヘラー軍団(1979年「ザ☆ウルトラマン」)
宇宙魔王(1981年「太陽の使者 鉄人28号」)
海槌一族(1985年「スケバン刑事」)
もちろん、これで全てなのではなく、平成以降も、「ウルトラマンG」(1990年)のゴーデスや、「美少女仮面ポワトリン」(1990年)のディアブル、「妖怪人間ベム」(2006年)のダーナ・オシーなど、敵キャラが途中参戦したり、途中退場するような展開は、あちこちの特撮やアニメで見かける事となる。
近年の作品の場合は、これらの敵キャラの途中参戦・退場すらも、作品の原案が練られた段階から決められているケースの方が主流なのであるが、昭和の古い作品だと、作品のテコ入れ、いわゆる、番組の強化策として、唐突に、敵キャラの途中参戦や退場が採用される場合も少なくなかった。
その典型例が、「キャプテンウルトラ」のバンデル星人である。実は、「キャプテンウルトラ」は、バンデル星人編の終了後は、第2の常連の敵宇宙人(コミカライズではバルガン星人)が登場する予定だったのが、バンデル星人編の視聴率が振るわなかったものだから、それで、一貫した敵が出てこない「怪獣ぞくぞくシリーズ」へと変更されたと言う経緯があるのだ。
このように、特撮やアニメでは、敵キャラの登場形態ひとつに注目してみても、その背景にある思惑とかが垣間見える事もあって、なかなか面白いのである。