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2018年11月23日

「悪魔全書」の真面目な話(その2)

 水木しげる氏の「世界の妖怪100話」(小学館)の巻末を見ると、参考資料として、「悪魔全書」の書名が挙げられておりますが、どこで使われていたのかと言いますと、実は同書内のコラムの一つ「世界の悪魔たち」のベースになっていたのでした。

 この「世界の悪魔たち」で紹介されている悪魔たちは、一見すると、佐藤有文氏の前著「世界妖怪図鑑」(立風書房)にも出ていた奴らばかりなのですが、よく比較してみると、各悪魔のデザインが「世界妖怪図鑑」ではなく「悪魔全書」に載っていたものが使用されているのであります。

 ベールゼブブなんて、有名なブルトンの絵を使わず、わざわざ「悪魔全書」内の独自のイラストを模写して、用いています。

 ただし、水木氏は、漫画「死神大戦記」に出てくる悪魔軍団は「世界妖怪図鑑」の方を参考にして描いていたようなので、氏は「世界妖怪図鑑」も「悪魔全書」も両方揃えていて、使い分けていたらしいと考えられます。

 さらに、「世界の妖怪100話」のコラムには「世界の吸血妖怪たち」と言うのもあって、こちらで紹介されている吸血妖怪たちは、どうやら佐藤有文氏の書いた別のドラゴンブックス「吸血鬼百科」を参考にしていたようなのですが、今見ると、復刊ドットコムの次の復刻ラインナップとして、この書籍のタイトルが挙がっておりました。ようし、この本も絶対に購入するぞ!
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posted by anu at 10:28| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本
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