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ゴーロン星人は、地球のモンキーセンターに潜伏して、地球人の総猿人間化計画を推し進めていた。実験体の猿人間であるゴリーを適当に野外にも放していたのは、データを取る必要性があったからで、その結果、発生した事件によって、モンキーセンターが疑われてしまうのも、ある程度は覚悟しての行動だったのだろう。
何よりも、ゴーロン星人はモロボシダン(ウルトラセブン)に計画がバレてしまっても、さほど物怖じしていなかった。と言って、何か必殺のセブン対策を用意していた訳でもない。ゴーロン星人は、実力の肉弾戦でセブンに勝つつもりでいたのだ。(中略)
同じく、自信過剰から敗北してしまった侵略者としては、サロメ星人がいた。サロメ星人は、ウルトラセブンの偽物ロボットを製造し、本物の代わりに、地球で暴れさせようとしたのだ。
偽物ロボットに欠けていたウルトラビームの秘密を本物のセブン(モロボシダン)から聞き出すまでは良かったのだが、このあと、サロメ星人はとても不用心な失敗を犯す。ダンを直接殺さずに、海底工場基地の爆破に巻き込ませて死なせる、と言う回りくどい方法を選んだのだ。おかげでと言うか、案の定と言うか、ダンは爆発の直前に脱出に成功して、本物のセブンにと変身する。
サロメ星人が、血を見るのを嫌うほど紳士だったとは思えない。本物のセブンが出現した時のサロメ星人の反応を見た限りでは、どうも、サロメ星人は、自分たちの自慢の偽セブンと本物のセブンを、どちらが強いか戦わせてみたかったような雰囲気も伺える。つまり、自分たちのロボット製造技術に自惚れたあまり、本物のセブンを確実に葬っておく安全牌を取るよりも、偽セブンと本物のセブンが戦う事態になる可能性もわざと残していたようなのだ。
でも、その判断ミスにより、偽セブンの敗北とともに、サロメ星人の野望そのものが潰えてしまうのである。
「悪の組織の大研究」
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