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2013年06月11日

ガリレオ第9話「攪乱す」(みだす)

復活ガリレオ第9話「攪乱す」(みだす)。

悪魔の手「自分たちでは手に負えないと思うなら
例によってT大学のY准教授に助けてもらえばいい。
これはどちらが真の天才科学者かを決める
勝負でもある。では、准教授によろしく」


今回は天才科学者VS「自称」天才科学者の対決構図となった。
帝都(T)大学の湯川(Y)准教授に挑戦状を叩き付けた
見えざる恐怖の「悪魔の手」。その正体は…

Produced by Masaharu Fukuyama 「Galileo⁺」
Produced by Masaharu Fukuyama 「Galileo⁺」

岸谷「数学を日常的に使ってる人
初めて見た。さすがです」

湯川「これは数学ではない。ただの算数だ」


湯川にとっては何気ない一言でも、
他人からは見下されているとしか思えない暴言。
「悪魔の手」の正体も、湯川に煮え湯を飲まされた人間だった。

栗林「自棄になっちゃ駄目だぜ高遠君。
食っていけない科学者は沢山いるんだから」


栗林と同年代で、落ちぶれた科学者・高藤英治を生瀬勝久が好演。
高遠はかつて自分が開発した新技術を湯川の一言で駄目にされ、
以来、うだつの上がらない日々を送り、溜まりに溜まったその鬱憤を
ついに犯罪で晴らすことに。湯川の鼻も明かせれば一石二鳥だ。

栗林「機種変しちゃうぞ!」

ケータイの機種変更するみたいに
気分も切り替えられたらいいのに落ち込み

いや、機種変更しても中身のデータは移行するのが普通だよね。
恨み骨髄というか恨みシムカードというか染み込んでるというか。
栗林はどうにか一線を越えずに乗り切っているが、
高遠はとっくに二線以上は踏み越えていた。

自分が開発した装置で対象に人為的な眩暈や耳鳴りを引き起こし、
一見事故や自殺にしか見えない状況を作り出していたのだ。
ゆえに悪魔の手。

湯川「まあただの、後出しジャンケンとでも言いましょうか。そして、犯人が使った手段は、単純な従来科学です。―昔からある、ありふれた技術ということです」

しかし「悪魔の手」は次元の低い犯行だと言い切った湯川。
いつもは意識せずに他人を見下す湯川が、マスコミを通じてあえて
意図的に高遠のプライドを打ち砕くような発言をしたのだ。
全ては自分が囮になって高遠を誘き出すための罠だった。

使われた技術はロングレンジ・アコースティック・デバイス。
LRAD(エルラッド)と呼ばれる非殺傷型の音響兵器。
23kHzの超音波を指向性スピーカーで照射して人の平衡感覚を狂わせる。

装置としては第1話「幻惑す」に出てきた体内水分沸騰装置に似ているが、
技術自体は既存であり目新しさはない。

高遠の湯川への呪いも第3話「心聴る」や
第5話「念波る」に比べれば神秘性の欠片もない。

今回の話自体、これまでの話の要素を寄せ集めたような印象さえある。

既存のものでも組み合わせれば新たな境地となりうるが、
そううまくいくことばかりではないよ、という教訓的な話、といえるかも?

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