2019年06月01日
お金にならないサイトを更新している理由
あるアフィリエイターの方からこんなことを聞かれました。
「君がやっているネコのブログって全然アクセスないんでしょ?なぜ更新してるの?」
その人は私の行動が理解できないと言っていました。
・儲からないサイトに時間をかけるのはもったいない
・アクセスがないのは価値がないのと同じ
・グーグルのアップデートで順位が回復するのを待った方がいい
・それでも更新するなら、儲かる記事を書くべきだ
「非効率的なことをやっている。止めた方がいい」というのが彼の意見でした。
現在上位表示されているウェブメディアのほとんどはお金を稼ぐために運営されています。
インターネットは経済の原理で動いているのが現状です。
グーグルも利益第一主義。利益にならないことは一切やりません。
CSRも利益やブランド価値を高めるのが第一で、純粋なボランティアや奉仕の精神はそこにはありません。必ず社会からの見返りを計算しています。
ほとんどのウェブマスターも検索エンジンもお金を目的に運営しているので、私に質問をした彼の考えも一般的なものだと思います。
彼が守銭奴なわけではありません。
実は、私は広告を一つも張っていないサイトを複数運営しています。
1円にもならないサイトです。
このブログもそうですね。昔は少し広告を張っていましたが全部外しました。現在表示されているのはfanblogが自動で挿入している広告だけです。
ネコサイトにはアドセンスとアマゾンや楽天の広告を張っていますが、ドメイン代やサーバー代になるかならないか程度の利益しか上がっていません。
カナガ〇やモグニャ〇などのキャットフードのアフィリエイト広告を張れば儲かりますが、猫の健康を害するクソみたいなフードを紹介してまで儲けたくはないですし。
で、本題です。
私が儲からないことに時間をかけている理由。
理由@ 同じ病気で苦しんでいるネコが減って欲しいから
一番大きな理由はこれです。
うちの猫はリンパ腫という病気にかかりました。癌です。
適切な治療をしても2年後生存率は10%程度。死ぬ病気です。
リンパ腫を発見してから治療方法を知るためにグーグル検索で病院・大学・患者の体験談などを読み漁ったのですが、参考になるサイトはほとんどありませんでした。グーグルは何も役立ちませんでした。
運良く動物の癌治療の名医に診てもらうことができたので、先生からすべてを教えてもらいました。
先生の話はネット検索しても出てない情報ばかりで、ネット情報の貧相さを痛感しました。
動物医療の専門家は獣医だけです。
しかし獣医の数は少ないし本業が忙しいため、彼らはウェブメディアなんて作らないんですね。
だから動物医療の詳細な情報はネット上には存在しません。
あるとしても研究者が発表している論文くらいですね。素人が読んで理解できるレベルのものはないんです。
そこで私は自分で発信しようと考えました。
リンパ腫に関して先生から聞いた話や治療の様子を体験談としてまとめて書き始めました。
現在では猫のリンパ腫の治療について私のサイトほど詳しい情報が載っているサイトはありません。
私が調べた限りでは、グーグルの検索結果で出てくる数百のサイトよりも詳しいです。
当然ですよね。
ネット上にはない情報を書いているわけだし、ネタ元は実体験と癌治療の名医です。
最先端の臨床現場の情報ですから。
しかし、グーグルには評価されませんでした。
3月以前はまだマシな検索順位でしたが、3月のアップデートで完全にアクセスをストップさせられました。
現在は1日100UU程度しかありません。アドセンスの収益は1日50円もありません。
グーグルはコンテンツの内容より権威を評価するのでこんな結果になりました。
価値のあるコンテンツを検索エンジンは理解できないんです。
でも、私はサイトの更新を続けます。
理由はリンパ腫になった他の猫のため。飼い主さんのためです。
検索経由のアクセスは死にましたが、インスタやツイッターからはちょこちょこあります。
インスタやツイッターのDMやコメント欄には「サイトが参考になった」「記事を書いてくれてありがとうございます」と感謝のメッセージがたくさん届いています。
サイトのお問い合わせやコメント欄からもたまに来ます。「全然違うことで検索していたらこのブログにたどり着いた」という人も多いです。
グーグルから村八分にされているので、記事の内容とは無関係の検索クエリで偶然訪問するんでしょうね。
グーグルに評価されなくても、実際に人から感謝をされているものを止めるわけにはいきません。
命に関わる情報ですし。
私のインスタやツイッターのフォロワーさんの多くが癌と戦う猫の飼い主さんたちです。
辛い闘病の末に、ガリガリにやせ細って苦しそうにみんな死んでいきます。
そんな猫たちの姿を毎日見ているので、金にならないからと言ってやめるわけにはいかないんです。
正しい医療情報を知れば、少しでも長生きできるわけですから。
飼い主さんたちが欲しいのは「正確で分かりやすく詳しい医療情報」と「希望」です。
幸いにしてうちの猫は癌になってから1年以上生存しています。
2年生存率10%に入りそうな幸運に恵まれているので、うちの猫の元気な様子を発信することが飼い主さんたちの希望になります。
しかし検索結果にはそれが表示されません。
SNS経由で訪問する数少ない読者さんたちのために書いています。
理由A 検索エンジンの精度が分かるから
上述したように私のネコサイトのコンテンツは、猫のリンパ腫という病気においては最高峰のものです。
体験談としてもこれ以上のサイトを見たことがありません。
私のネコサイトが評価されていない間は、グーグルの検索エンジンのアルゴリズムは使い物にならないと言えます。
逆に、大学のサイトや動物病院のサイトを押しのけて上位表示されれば、検索エンジンはEATに頼ることなく、コンテンツの中身を理解できるようになったと言えます。
ネコサイトの順位をベンチマークとして見ることができるんですね。
これによって、他のサイト群の運営方針も変えていくことが出来ます。
理由B ネット社会への恩返し
私は広告を張っていないサイトや張っていてもお金にならないサイトを複数運営していますが、しっかりと利益を上げているサイトも運営しています。
生活できるくらいの収益があるのはネット社会のおかげ。運が良かったからです。
もちろん自分なりに辛い思いや努力もしましたが、努力するチャンスすら与えられない人も世の中にはいます。運がなければチャンスすら与えられません。
幸運の恩返し、ボランティアという気持ちもあって複数の非商用サイトを運営しています。
理由C 神様への恩返し
これもスピリチュアルな感じがして嫌なのですが、正直な気持ちなので書きます。
うちの猫がリンパ腫になってから、何度も神社へお参りに行きました。
病気が治るように、できるだけ苦しまないように、どうか力を貸してほしいと神様に願いました。
実際に神様が力を貸してくれたのかは分かりませんが、うちの猫は寛解し、今のところ元気に過ごせています。
もし再発しても、もう1年くらいは生きてくれると思うので、2年後生存率10%に入る幸運な猫です。
これも何かの巡り合わせだと思うんですよ。
飼い主の私はたまたまウェブメディアを運営していて、そのスキルがあって。
たまたま名医に癌のことや治療方法のことを教えてもらえる環境があって。
たまたま同じ病気で苦しむ猫の飼い主さんたちと繋がれるSNSをやっていて。
たまたまうちの猫は希望を与えられるくらいに元気に過ごしていて。
全部がつながっている気がします。
私がサイトで発信するのは、天から与えられた仕事なのかなと思ったりもしています。
それに対して儲からないからとか、そんな理由で止めることはないですよね。
理由D 他の運営サイトでも似たようなことが起きているから
広告を張っていないサイトは他にもあると書きましたが、それらのサイトでも同じようなことが起きています。
他のサイトのジャンルは病気に関することではないのですが、
読者さんからお礼のメッセージをもらったり、ツイッターなどで頻繁に「感動した」と拡散されたりしています。
私が書いた記事が、辛い時間を過ごしている人たちの心の助けになっているようなのです。
広告に誘導するための記事だったらこんなことはできません。
運営者の意図をどれだけ隠そうとしても、賢い人にはちゃんと伝わりますからね。
アクセスが多いサイトもあるので、広告を張れば儲かります。
仮にアドセンスでも張っていればトータルの収益額は…ヤバいです。もったいないなぁと思います。
しかし人を救うためなら、私の利益はどうでもいいのかなと。
広告は邪魔でしかありませんから。
以上が私が儲からないサイトを運営している理由です。
誰かに共感してもらいたいとか分かって欲しいとは思っていません。
人それぞれでいいと思います。
ただ、お金を稼ぐことを目的にしているともっと大きな利益を失っているor奪っている可能性があることは想像して欲しいなと思います。
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