2010年02月23日
ピアノの森 The perfect world of KAI. 一色まこと 講談社
ピアノの森 The perfect world of KAI. 一色まこと 講談社
『捨て去られたピアノ。壊れて音の出ないピアノ。
いま、ひとりの少年の選ばれた指が、失われた音を呼び覚ます。
少年の名は一ノ瀬海。心に深く豊かな森を抱えていた』(一巻背表紙より抜粋)
いま、ひとりの少年の選ばれた指が、失われた音を呼び覚ます。
少年の名は一ノ瀬海。心に深く豊かな森を抱えていた』(一巻背表紙より抜粋)
森に捨てられたピアノを弾く少年、一ノ瀬海(イチノセ・カイ)の成長を描いていく物語。
ピアニストとして天賦の才能をもつ一ノ瀬海が元天才ピアニストと出会いその才能を開花させていく。
あらすじはこんな感じで勘弁してください、なにせまだ連載中なので、あしからず。
この作品はいわゆる王道サクセスストーリーですが、それ以上に伝わってくる熱量が大きい。
その根源を探せば純粋な少年と反比例した生活環境という設定にあるかもしれませんし、初めてできたピアニストの親友、雨宮修平(アマミヤ・シュウヘイ)の葛藤に共感してしまうからかもしれません。
芸術という分野において才能は時として絶対的な力を発揮する。その光と影が描かれていることが切なく、同時に感動を生んでいるのかもしれません。
主人公、カイの奏でるピアノの音を想像するだけで心地よく、また激しく感情の起伏を突き動かされます。
読んでいくうち、不思議と涙腺が緩んでしまうなんてことがけっこうありました。それほどカイの演奏は心に響くものがあります。
クラシックを知らない人にも安心して薦められる作品。是非読んでみてください。
掲載担当:ハジメ
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