で、ちょうど100回目何を書こうかと思っていたところ、今晩竹内まりや初のライブ配信が行われたので、それについてのレポート/コメントを書き記すことにしました。
今まで、まりやさんについては2回書いていて、ライブのレポートは達郎さんで3回ほど書いておりますが、そのいずれもPV数多いので、いち早くアップしてみることにしました。
今回のライブ配信は、本来今年4〜5月に予定されていた彼女の7年ぶりのアリーナライブツアーがコロナ禍で中止になったものの代替で行われるもので、(正に本日5/29は横アリでの開催日だった)その前2019年に発売されたアルバムとシングルの購入者に対する応募抽選特典として企画されたライブイベント『LIVE Turntable』が、これも新型コロナウイルスの感染拡大により開催不可となったため、代替案として企画された当選した2000人のみが視聴できた今回の本編プレミア映像にいくつかのオマケをつけて配信されることになったと言う、正にコロナに翻弄されたまりやさんのライブイベントであります。
本編はZepp Tokyoで昨年11月に事前収録された無観客ライブ、それに2010年、2014年のツアーからの5曲と、2012年の“SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2012”にて、山下達郎のステージにサプライズ出演した際の「家(うち)に帰ろう 」の全6曲が加えられています。
曲目毎の私的インプレッションを述べる前に、この配信方法について一部から批判が出ている事柄について書いてみたいと思います。
その批判というのは大きく分けて2つ有り、1つめは何故リアルのライブ配信ではないのか?2つめは何故見逃し配信=アーカイブが行われないのか?であります。
これについて、本企画のプロデューサー山下達郎氏が説明をしております。
達郎さんは自身のライブ配信、昨年2回行っておりますがどちらもリアルのライブ配信ではなく、さらにアーカイブなしとなっています。その理由は、まずは音を現在配信で行える最高音質とすること。そして演奏と歌のバランスを完璧にするためにはミックスダウンが必要なこと。そして配信の送出は音の圧縮がマストでリマスタリングも必須。そのためには事前のチェックが必要だから。お金取って観客にコンテンツを提供するのだから、そういった準備無しに不安定なネットの世界に事故覚悟で音楽を送出するわけには行かない、とのことです。
これ納得じゃないですか?
見逃し配信、アーカイブがないことについては、ライブは一期一会でネットで流されても実際のライブ会場を訪れて一定の時間にライブに集中してもらうのと同じにしたいから・・・なのだそうですが。
でもその時間仕事とかの都合でどうしてもその日に観られない人に対して、2回くらいは流してくれてもいいんじゃないかな?って思います。サンプラザだって一回のツアーで4日くらいやってるでしょう?達郎さん
と思ったら配信終了後に!
https://www.oricon.co.jp/news/2194932/full/
3日間のアンコール配信決定ですって!
今回は9時スタートの本編の前に約20分間音声だけで「達郎 まりやの夫婦放談出張編」が行われました。
ライブ配信について、いつも通りのヤマタツ立て板に水トークが炸裂しました。
さあ、いよいよ『LIVE Turntable Plus』の開演です。
2020年11月20日 ZEPP TOKYOで収録された音声映像です。
1.瞳のささやき
自分の世代には懐かしいクリスタル・ゲイルのDon't make my brown eyes blueは、一昨年まりやさんが38年振りにミュージックフェアに出演した時に歌いましたね。
2.アンフィシアターの夜
アルバム バラエティ収録のこの曲は、2000年2010年2014年のライブ3回ともオープニングを飾った曲。ドラムに続く最初のギターのイントロは達郎さん自身お気に入りらしく、サンソンのギター絡みの特集時に良くかかります。自身のイントロから佐橋佳幸さんのリードギターに繋がるところで、カポタストをパッと外す早業にはびっくり。そして 過去3回のライブの時よりまりやさんの声は明らかに高いというか太くなく軽快に感じました。
ギターソロの前には、今回もまりやさんの「え〜いサハシ!」てのが聴けました
3.マージービートで唄わせて
この曲も2010,14年と歌われた曲でイントロの12弦ギターが耳に残ります。14の時もそうでしたが柴田俊文さんのキーボードソロの際の表情が音と合っていなくて笑えます。
ところで今回の小笠原拓海さんのドラムのセッティングがいつもの達郎ツアー、そしてまりやさんの2010,14年とは違っていたことが目につきました。ドラムの専門的なこと分かりませんが、達郎さんとやる時は地面と水平に四角い支柱が渡してあってそれにタムがついているのが、今回は違っていて、ジャズ系のライブの際の並べ方に見えました。
4.待っているわ
今回の選曲の特徴として独身時代の曲が多かったですね。このロッカバラードもその一曲。
このあとメンバー紹介に続きますが、紹介の順番はドラム、ベースから始まるところは達郎さんと同じですが、次がキーボード2人が先に来てギターがあとになっていた理由はなんでしょうか?納涼夫婦放談にハガキ出して聴いてみよう(笑)
5.元気を出して
2015年に達郎バンド女性バックコーラス2人が変わりましたが、まりやさんのバックとしては今回初めてです。
ハルナさんENAちゃん実にチャーミングな歌声で、バンドサウンドが若返りました。特にハルナさんのソプラノがとても可愛い声で、この曲の最後のららら〜は素敵でした。
そして達郎ー佐橋のアコギのアンサンブルは完璧でしたね!
6.September
元々バンドが上手いと分かっていても、こう言うミドル〜アップテンポの曲を演奏されるともう関心するしかありません。達郎さんのリズムギターのタイム感がたまりません。また難波弘之さんのピアノのリフは以前はこんな感じには聞こえてこなかった気がします。この曲のコーラスも本当に綺麗で素晴らしいですね。
7.五線紙
2000年のライブに行った際初めて聴いて印象にずっと残っている曲で、宮里陽太さんのソプラノサックスの音色が実に綺麗でした。この曲松本隆作詞だったんですね。
ところでベースの音が聞こえてるのに演奏メンバーが乗ったレコード盤を形取ったステージの上に伊藤広規さんが居なかったのは何故ゆえ?
8.悲惨な戦争
老眼鏡掛けた達郎さんがずーっと楽譜とにらめっこしてたのが微笑ましかったですね(笑)
もう一人の男声コーラス三谷泰弘さんはいつもの手振りをしながら余裕の暗譜でした。
9.天使のハンマー
この曲知りませんでした。達郎さんのこう言う低いコーラスパートって珍しいですね。
10.Oh No, Oh Yes
この曲はライブ初出です。自分にとっては一番新鮮でした。演奏難易度がとても高そうな曲に感じましたが、実際にバンド活動やっていらっしゃる方にはどう聞こえるのでしょう?
11.Natalie
竹内まりや音楽指向の一つはこう言ったカントリーテイストの曲ですね。それは独身時代から最近(と言っても 10年は経ちますが)の人生の扉までずっと保ち続けています。
12.静かな伝説(レジェンド)
この曲も同じ傾向でしょうか。まりやさんが贔屓のザ・バンドの影響にも聞こえます。
ブレイクのところ「ラララ〜ララ」を観客と一緒に歌える日が早く来ることを待ち望みます。
13.幸せのものさし
この演奏はもうスタジオで録ったカラオケ音源じゃないの?って思えるほどの完成度。
CAN'T YOU SEE? CAN'T YOU SEE? YOU CAN CHOOSE YOU CAN CHOOSE
余談ですが、この曲は2014年のライブの際に演奏されてボクも武道館で聴きましたが、天海祐希は客席におらず米倉涼子がいて、2010年には天海祐希がいたのに演ったのは「天使の前髪」だったんです。ってわかります?
そういった意味では「天使の前髪」やって欲しかったですね。ハラ坊のパートをハルナさんとENAちゃんがハモって歌ったらどれだけ素敵だったでしょうか?
TAKE YOUR CHANCE MAKE YOUR CHOISE
14.Sweetest Music
この曲演ってくれて凄く嬉しい。まりやさんの歌声がとても若々しく、佐橋さんのギターソロもカッコ良かったですね。2014年のライブの際に演奏されたのはその佐橋さんの提案だったとは、個人的にお会いした時に小笠原さんから伺ったお話。リードギター弾きまくりたかったからじゃないのかな(笑)ドラムスもめっちゃかっこいいなぁ!その2004年にこの曲が演奏された時、武道館の客席で観ていたSuperflyがいたく気に入ってカバーしました。
15.All I Have to do is Dream
タツロー、まりやのエバリーブラザーズ デュエットは、私の知る限り3曲あって、お馴染みのLET IT BE ME,そしてDEVOTED TO YOUとこの曲。過去何度かサンソンでかけられていますが、一度東京FMのある番組に2人でゲスト出演した際、2人ともギターを弾きながら生放送でデュエットしたことがありました。まりやさんが2コーラス目の出だしの歌詞を間違えた事に「これが生放送のいいところ。録音だったらやり直しできちゃうでしょう?」とは達郎さんの弁。
16.すてきなヒットソング
本編最後、締めくくりに相応しい曲。このピアノの弾き語りも初期、それもデビューアルバムからの選曲でした。
2012年 夏フェス「SWEET LOVE SHOWER in 山中湖」
17.家に帰ろうMy sweet home
山下達郎が夏フェスに出演した際のシークレットゲストとして登場。この時はこのあとに「元気をだして」も歌われたようです。ちなみに達郎の次の出番はパフュームだったそう。
2010,2014 SOUVENIR TOUR
18.みんなひとり(2010年)
松たか子に書いた曲のセルフカバーのこの曲を達郎さんがアレンジをする際、影響されたくなかったので他の人がアレンジした松たか子バージョンを事前に絶対聞かなかったそうです。達郎さんが編曲したまりやさんのCDではバックコーラスにその松たか子が参加していますが、今回のライブでは女性コーラス2人が素晴らしいハーモニーを聞かせてくれました。
ちなみに今回も含め、2000年以来まりやさんのライブでずっとギター弾いているのは松たか子のご主人です。
19.駅(2014年)
この時も実際に武道館で観てましたが、4年前より声が良く出ていた様に感じました。小笠原さんにお聴きしたところ、この時まりやさんボイストレーニングに相当励んでいたそうです。
しかしバラードなのにこのグルーヴ感って一体何なん?自分は客席でひとり身体を揺すっていました。
20.プラスティックラブ(2014年)
ある意味この曲が今夜のハイライトだったと思います。この配信でも観客の歓声が聞こえましたが、3コーラス目に達郎さんがボーカルを取った時ボクも武道館のアリーナ席で「ウォー」って叫んで思わず立ち上がりました。
ここで達郎さんにボーカル変わるのはツアーの途中からだったそうで、どこかの公演でまりやさんが歌詞間違えて演奏し直した時、突然達郎さんから「途中からオレが歌うから」って耳打ちされたそうです。
まりやさん曰わく「結局達郎がおいしいとこ持っていくのよね」
しかし、この演奏もう鬼ですね。ギター、ベース、ドラム、ピアノ・・・完璧なアンサンブルと超絶グルーヴ感。特に広規さんのベースだけ集中して聴くのにもう一回4500円払う価値があると思いますよ。
このバージョン、もしオフィシャルでYouTubeにあがったら世界的に大きな話題になること間違い無しですね。
21.人生の扉(2010年)
2007年にアルバムDENIMの中の1曲としてリリースされたこの曲が、NHKの「SONGS」という音楽番組の第一回の主題になり、まりやさんが少ないながらもテレビメディアに出始めたのはこの曲がきっかけでした。
まりやさんが五十路になって、この先いったい何回この満開のさくらを見られるのでしょう?と歌ったこの曲も、まりやさんも、達郎さんも、そして自分もIT'S FINE TO BE 60になりました。
22.いのちの歌(2014年)
締めくくりは一昨年の紅白で歌われたこの曲でしたね、やっぱり。
と言う訳で約2時間、配信料¥4,500の LIVE TURNTABLE PLUS は終了です。
次は山下達郎PERFORMANCE 2019 お願いしますよ!達郎さん
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