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2016年06月28日

腫瘍崩壊症候群5

リスク別推奨TLS予防処置

○ 低リスク
1 TLSおよびその合併症発症について治療開始後、最終の化学療法薬投与24時間後まで1日1回モニタリング
 ・尿酸、リン酸、カリウム、クレアチニン、カルシウム、LDH。個人的にカルシウムを補正する必要がありそうな人ではアルブミン。PT、APTT、FDP、D-dimer、Fbgなどの凝血学的マーカーも初回はとるようにしています
 ・水分のIn/Out量
2 通常量の補液
3 高尿酸血症に対する予防投与は原則不要

○ 中間リスク
1 TLSおよびその合併症発症について治療開始後、最終尾化学療法薬投与24時間後まで8〜12時間毎にモニタリング(項目は低リスクと同じ)
2 大量補液(2500〜3000 ml/u/day)
3 アロプリノール(300 mg/u/day 分3)またはフェブキソスタット(1日1回10mgより開始し最大60mgまで増量)
4 ラスブリカーゼの投与も考慮
5 アルカリ化は不要

○ 高リスク
1 ICUもしくはそれに準じた環境での治療が望ましい
2 TLSおよびその合併症発症について治療開始後、最終尾化学療法薬投与24時間後まで4〜6時間毎にモニタリング(項目は低リスクと同じ)
3 大量補液(2500〜3000 ml/u/day)
4 ラスブリカーゼ(0.1〜0.2 md/kg/回)を投与。臨床的に必要であれば繰り返す。保険的には最大7日間
5 アルカリ化は不要
6 高カリウム血症、高リン血症を認める場合はその治療
7 腫瘍量軽減のための治療。ステロイドのprephaseなど。
8 Hyperleukocytosisを認める場合には、Leukocytapheresis/Exchange transfusionを考慮

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2016年06月27日

腫瘍崩壊症候群4

TLSの治療法

1 大量補液
3000mL/u/24hr以上が推奨され、尿量を100mL/u/hr以上、尿比重≦1.010を保つことを目標とする。吠え機材としては生理食塩水、0.45%食塩水などのカリウム及びリン酸を含まない製剤を用いる。個人的にはKN1号を用いることが多い。
2 利尿剤
脱水・腫瘍による尿路閉塞の有無をあらかじめ評価しておく必要がある。一般的にはループ利尿薬(フロセミド)、もしくはマンニトールが用いられる
3 尿のアルカリ化
現在では尿のアルカリ化は推奨されていない(推奨グレードD)
4 高尿酸血症の治療
尿酸生成阻害薬であるアロプリノール、フェブキソスタットと、尿酸分解酵素薬であるラスブリカーゼの3剤が選択可能。
前者2つ(ザイロリックレジスタードマーク、フェブリクレジスタードマーク)は診療ガイダンス上、保険適応外となっているが、フェブリクレジスタードマークはもうすぐ保険適応となるか、最近なったばかりだとか風の噂で聞こえてきます。
またラスブリカーゼ(ラスリテックレジスタードマーク)は一度使用すると抗体を産生してしまうため、人生で一度きりしか使用できません。
5 高リン血症と低カルシウム血症の治療(下に記載)
6 高カリウム結晶の治療(下に記載)
7 腎機能代行療法

○ 高リン血症管理
・中等度(≧2.1mmol/L):リン酸静注を中止、リン酸結合剤(水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなど)投与
・高度:腎機能代行療法(CVAH,CVVH,CAVHD,CVVHD)

○ 低カルシウム血症管理(≦1.75 mmol/L) Ca:40
・無症候性:無治療
・症候性:グルコン酸カルシウム50〜100 mg/kgを心電図モニタリングしながら緩徐に静注

○ 高カリウム血症管理
・中等度(≧6.0 mmol/L)かつ無症候性:カリウム投与中止(静注、経口)、心電図モニタリング、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
・高度(≧7.0 mmol/L)かつ/または症候性:上記に加え、
致死的不整脈に対してはグルコン酸カルシウム100〜200 mg/kgを緩徐に静注
GI療法(レギュラーインスリン(0.1 U/kg)+25%ブドウ糖(2 mL/kg)静注)
重炭酸ナトリウム(1〜2 mEq/kg静注)
 細胞内へのカリウムの取り込みを誘導する
 ただし、カルシウムと同一ルートからの投与不可
腎機能代行療法

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腫瘍崩壊症候群3

疾患ごとのTLSリスク分類
フローチャートで記載した方がわかりやすいのですが、そこまで手間をかける気力もないので、箇条書きで記載します。固形腫瘍と小児科領域は割愛。

○ 多発性骨髄腫
→ 原則、低リスク疾患
ただし、
・治療因子として、自家移植の前治療、新規薬剤(ボルテゾミブ、サリドマイド、レナリドミド)による治療。
・疾患因子として、骨髄中の形質細胞比率高値、末梢血中に形質細胞が出現、del(13)を有する。
これらの場合はリスク上昇の可能性がある。

○ 悪性リンパ腫
悪性リンパ腫は、疾患の種類によって様々。
・ホジキンリンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫
→ 低リスク疾患

・バーキットリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫
→ 中間リスク疾患:Clinical Stage 1,2かつLDHが正常上限の2倍未満
→ 高リスク疾患:上記以外

・びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫、成人T細胞リンパ腫、形質転換濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫(blastic variant)
→ 低リスク疾患:LDHが基準値上限以下のもの
→ 高リスク疾患:LDHが基準値上限を超え、腫瘍径が10cmを超えるbulky 病変を有するもの
→ 中間リスク疾患:上記以外

○ 慢性白血病
・慢性骨髄性白血病
→ 低リスク疾患

・慢性リンパ性白血病
→ 低リスク疾患:アルキル化剤
→ 中間リスク疾患:分子標的薬あるいは生物学的製剤

○ 急性白血病
・急性骨髄性白血病
→ 低リスク疾患:白血球数2万5千以下でかつLDHが正常上限の2倍未満
→ 高リスク疾患:白血球数が10万以上
→ 中間リスク疾患:上記以外

・急性リンパ性白血病
→ 中間リスク疾患:白血球数10万未満かつLDHが正常上限の2倍未満
→ 高リスク疾患:上記以外

・バーキット白血病
→ 高リスク疾患


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腫瘍崩壊症候群2

TLSのリスク評価手順3ステップ(血液疾患のみ記載する)
1 Laboratory TLSの有無の評価
2 疾患によるTLSリスク分類
3 腎機能によるTLSリスク調整

1 診断基準に準じて(尿酸、カリウム、リン)、Laboratory TLSの有無の評価
  Laboratory TLSが認められたら、Clinical TLSの有無を判定する
  ○ Clinical TLSの場合:臓器障害の治療を開始するとともに、TLS治療を開始する
  ○ Laboratory TLSの場合:TLS治療を開始する
  ○ Laboratory TLSでなければステップ2に進む
  治療については後述。

2 疾患によるTLSリスク分類を行う。
これまでの報告をもとに疾患、年齢、腫瘍量により、TLSの発生リスクを低リスク疾患、中間リスク疾患、高リスク疾患と分類する(疾患毎に後述)。
低リスク疾患:TLS発生率1%未満
中間リスク疾患:TLS発生率が1〜5%
高リスク疾患:TLS発生率が5%以上

3 腎機能、腎浸潤によるリスクの調整
クレアチニンが基準値を超えている場合、腎機能障害ありと判断。
○ 高リスク疾患→TLS高リスクと判断
○ 中間リスク疾患のうち
 ・腎機能、尿酸、リン酸、カリウム全て正常→中間リスク
 ・腎機能、尿酸、リン酸、カリウムいずれか異常→高リスク
○ 低リスク疾患のうち
・腎機能正常→低リスク
・腎機能障害、腎浸潤あり→中間リスク
 
定期的に診断基準を再検し、Laboratory TLSに至っていないかを繰り返し判定する。

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腫瘍崩壊症候群1

腫瘍、特に血液腫瘍を扱っていると必ず遭遇する腫瘍崩壊症候群。
医師になってたかだか1年ちょっと、その中で腫瘍を扱う科をローテートしたのは半年程度ですが、Laboratory TLSは10件近く、Clinical TLSにも1件出くわしています。
ここで、腫瘍崩壊症候群の定義、リスク評価、マネジメントなどをまとめておきたいと思います。

まずは定義と診断基準

腫瘍崩壊症候群(Tumor Lysis Syndrome ; TLS)とは
・腫瘍細胞の急激かつ大量の崩壊により細胞ない物質が急激に細胞外に放出され、その代謝産物量が整体の処理能力をこえた結果。
・早急な治療介入が必要で、時として致死的であるため’’Oncologic Emergency’’の一つとされている。

診断基準
○ Laboratory TLS
下記の臨床検査値異常のうち2個以上が化学療法開始3日前から開始7日後までに認められる。
・高尿酸血症  :基準値上限を超える
・高カリウム血症:基準値上限を超える
・高リン血症  :基準値上限を超える
○ Clinical TLS
Laboratory TLSに加えて下記のいずれかの臨床症状を伴う
・腎機能:血清クレアチニン≧1.5×基準値上限
・不整脈、突然死
・痙攣

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鑑別をあげるのに困った時は・・・

胸痛の患者さん。鑑別は?
ー急性冠症候群、気胸、肋骨骨折・・・。

右下腹部痛の患者さん。鑑別は?
ー虫垂炎、憩室炎、尿管結石、子宮外妊娠・・・。

学年や年数に応じて挙がる疾患の数や種類は様々だと思います。
鑑別をあげるのが得意な人もいるかもしれませんが、自分の鑑別に漏れがないか気になりませんか?

自分は鑑別をあげる際、時間がある時は
『ティアニー先生がいつも用いる11のカテゴリー』
を先に思い浮かべてからそのカテゴリーごとに鑑別をあげるようにしています。

1 血管性疾患
2 感染性
3 腫瘍性疾患
4 自己免疫性疾患
5 中毒
6 代謝性疾患
7 外傷
8 変性疾患
9 先天性疾患
10 医原性疾患
11 特発性疾患

これら1つ1つのカテゴリーに対応する疾患を考えていけば、漏れを極力減らすことができます。
この本は診断のプロセスの本質を教えてくれます。シリーズものになっていますが分厚過ぎることもなくあっという間に引き込まれてしまいます。まずは診断入門を下に紹介しておきます。

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ステロイド換算表

久しぶりの投稿となりました。
研修の忙しさと体調不良とでなかなか原稿を書く時間が取れず。
気がついたらもう初期研修2年目のこの時期。
来月からリウマチ膠原病で研修です。この科といえば学生時代はひたすら抗体名と症候を暗記した辛い科目。
正直あまり好きではないが、今回のローテートを機会になんとか苦手意識を払拭したい。
予習がてらとりあえずステロイド換算表を作りました。
力価、作用時間を見ながら、またナトリウム貯留作用の程度も勘案してどの種類のステロイドをどれくらいの用量で使うかを決めるみたい。イメージがわかないので実践で身に付けたいと思います。

ステロイド換算表.png


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