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2016年12月07日
こりゃダメだ | 日本海東北道 大内JCTの構造(逆走で死亡事故)
12月5日の河北新報に興味深い記事がありました。<日沿道逆走事故>「気付かせる」対策必要という記事です。
今回はこの記事に関する投稿をしたいと思います。
・1.はじめに
・2.日沿道(日本海沿岸東北自動車道)大内JCTの構造と事故について
・3.秋田県の対策
・4.私が考える対策
日沿道(日本海沿岸東北自動車道、道路名:日本海東北自動車道)大内JCTの構造と事故について、以下に記載します。
まず、大内JCTの構造についてです。下図に大内JCTの航空写真を掲載します。大内JCTは、秋田県由利本荘市にある日本海東北自動車道と国道105号岩谷道路を接続するハート型のジャンクションです。
ハート型のジャンクションですが、図のとおり、秋田方面への流入路と酒田方面からの流出路は、立体交差でなく平面交差となっています。この平面交差部を逆走したことにより事故は発生しました。
以下に、事故の概要を掲載します(河北新報の新聞記事の抜粋です)。
[日沿道の逆走事故]10月21日午前4時ごろ、由利本荘市米坂の大内ジャンクションで、下り線から出口に向かう道路を逆走した軽乗用車が、本線との分岐部分付近で大型トラックと正面衝突した。軽乗用車の農業の男性(76)、同乗の無職の男性(82)とその妻(79)の3人が死亡。現場付近は6時間以上、通行止めとなった。
最近多発している高齢者による事故ですが、事故の原因はジャンクションの平面交差部の構造が原因であると考えられています。
上の図に、その構造を示しましたが、これでは間違って逆走します。大内JCTのような構造のジャンクションやインターは交通量が少ないところで多数採用されています。建設コストが格段に安いので、田舎の高速道路では結構採用されています。
私がぱっとみて「コレはダメだ」と思ったのは、平面交差部の道路同士の交差角度がほぼ直角であることです。これでは交差点と勘違いします。上からみると、形状がキレイなので、良さげな感じを受けますが、実際に道路からみると、最悪な形状です。恐らく警察協議の結果によるものだと思いますが、普通の一般道の交差点と勘違いして左折してしまったのしょう。
高速道路のような場所では平面交差はできるだけ作らない、やむを得ず平面交差とする場合でも交差点と誤認するような構造の採用は避けることのは当たり前のことです。
この事故を受けて、ジャンクションを管理している秋田県は以下のような対策を行うようです。
・進行方向を矢印で予告する看板を分岐部分の100m手前に新たに設ける。
・さらに点滅合図を設置する。
・平面交差部分には路面のカラー舗装や標識、看板を増設して直進を促す。
私はこの構造を抜本的に変更しないと、逆走事故は減らないと思います。高齢者の方には大変申し訳ありませんが、恐らく、標識を設置してもみないし、カラー舗装をしても色の区別ができないのではないかと思います。「この点滅合図は、はて?何の合図であるか?」、理解できない方も多いのではないかと思います。
では、私が考える対策を以下に示します。私はこのジャンクションの設計に関わっていないので、言いたい放題書きます。はっきり言って私の私見です。
平面交差部の道路の交差角度を急にする。→絶対に逆走できないような構造とする。大内JCTのキレイな構造はなくなりますが、道路側からみても交差点ではないと思うようなものにすべきです。
その例を以下に示します。常磐道の鳥の海PAの平面Y型の構造です。上からみると、決してキレイな形状ではありません。流入、流出の交差角度が急で、縁石やガードレール等物理的なデバイスを設ければ、簡単に逆走するのは困難です。鳥の海PAは、逆走防止という考えではなく、取得する用地を減らしたかっただけだと思いますが・・・。
一番、効果的なものは、平面交差部に環道(ラウンドアバウト)を設けることだと思います。下の図はイギリスのどこかの田舎町のジャンクションですが、あちこちに「環道」があります。恐らく「構造が複雑すぎて運転できない」という意見が出る思いますが、構造を複雑にすることで高齢者が容易に運転できる状況を設けないというのも対策の一つにあるのではないかと思います。
ラウンドアバウトは慣れると意外と簡単に通行できます。ラウンドアバウトチックなものは、仙台市内は無数にあります。いわゆる環状交差点(ロータリー)というものです。ロータリーとの違いは流入側に一時停止がなく、徐行して進入することです。徐行しないと、「環道」内に進入できません。。
また、車同士が正面衝突したり、横から突っ込んでくるようなことがないので、死亡事故等の重大事故は減ると思います。「車同士が斜めで接触した」等の軽微な事故程度で済むのではないかと考えています。
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