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2019年06月11日

「日本妖怪図鑑」の鬼ばばあ

鬼婆.jpg
 私が子供の頃、ジャガーバックスの「世界妖怪図鑑」を見て、一番エロく感じたのが、フランケンシュタインの死美人のスチール写真ならば、同シリーズの「日本妖怪図鑑」でもっともドキッとさせられたのは、こちらのイラストでした。

 逆さ吊りのイケニエ女が、何やら、乳房まで露出しており、子供心に「こりゃあ、この女の人は、間違いなく全裸で、下半身もモロ出しになっているに違いない!」と、そんな事を想像しながら、エロい気持ちでワクワクしてしまったのです。言わば、妄想によって生じるエロさですね。

 タネを明かせば、このイラストは、月岡芳年の浮世絵「奥州安達が原ひとつ家の図」(1885年)を模写したものであり、原画では、このイケニエ女は、下半身は赤い腰巻をつけており、妊娠中で、腹は鞠のように膨れておりました。幼い頃の私の想像とは、全くの大違いです。

 日本の鬼ババアつながりで、もう一つ、話をさせていただきますと、やはり、私が小学生の時に読んだ本で、「世界の名作怪奇館 日本編」(講談社)に、全裸娘が全裸婆アに絡まれていると言う絵が載っていました。芥川龍之介「石河岸の妖婆」という話の挿絵です。児童書なのに、なぜ、この裸のシーンを挿絵に選んだのだろう、と言うのが、当時の私の真っ当な感想でした。

 この絵も、今となっては、エロ懐かしくて、再見したいなあとは思っているのですが、この本には、現在、古書でもベラボウな値段がついており、とても手を出せそうにはありません。

「anuritoさんのエロ談義」