次に、なぜ、このシャワーシーンが、そこまで必要だったのか、と言う疑問が湧いてきます。と言うのも、このシャワーシーンは、無くても、本編ストーリーには全く影響が無かったからです。わざわざ、多数の小学生エキストラまで雇って、出演させていた訳なのだから、現場でのアドリブとかではなくて、きっと、シナリオ段階から「女教師のシャワーシーン」は存在していたのでしょう。
しかし、この「恐竜・怪鳥の伝説」は、日本じゃ、子供を観客ターゲットにした怪獣映画だったのです。おかげで、この映画を劇場で見た男児たちの中には、これが、忘れられない女の裸の初鑑賞、いわゆる、性の目覚めに繋がってしまった人も少なくなかったかもしれません。
さて、この映画「恐竜・怪鳥の伝説」は、海外のあちこちでも公開されました。お色気のシャワーシーンをわざわざ挿入したのは、そうした海外の大人の観客へのサービスだったみたいです。当時の日本の特撮映画は、「メカゴジラの逆襲」(1975年)、「狼の紋章」(1973年)、「血を吸う薔薇」(1974年)など、作中で女優さんのヌードが出てくる映画も、けっこう、ありました。だから、お色気シーンは当時の風潮であり、「恐竜・怪鳥の伝説」だけが特に際どい演出をしていたと言う訳でもなかったのです。 (つづく)
「anuritoさんのエロ談義」