生活に便利＆お得な情報を集めました。よしさんの物語。

私は、弁護士から選択を迫られたテーマを思慮することになった。それは、
《事実はこうだった。ではなくて、逮捕理由の暴行を認めて、示談に持ち込み、なるべく早く拘置所から出て、会社が営業を続けることができるようにする》

なのか、
《当日見ていた人を探して、証人となってもらう。などして、事実はこうだったという事を証明して、無実を勝ち取る》

この2つの選択肢からどちらかを選ばねばならなかった。逮捕理由を認めて示談に持ち込むと、実刑は免れるが、真実の追及はしないとうことになる。この場合は、会社の運営に協力して会社を存続させて、私が会社に貸したお金の回収と株の買取を迫ることができる。

何が起こっていたのか真実を追求すると、まず実刑。刑務所の中から真実を追求することになる。この間に、会社の存続を諦めて会社整理などに持ち込まれると、私が今まで貸していたお金の回収はできなくなる。

名を取るか、実を取るかを選択しなければならなかった。

この選択をしなくてもいい場合が、1つだけあった。それは、当日見ていた第3者が居て、暴行していないという証言をしてくれることである。

私は、見ていた可能性のある人を、私の自宅の周りから何人か弁護士に伝えてあった。弁護士はその人たちに当たってくれていた。だが、1回目の聞き取り調査では、私の伝えた全員が見ていない。ということだった。

これは、随分後になって分かるのだが、当日見ていた人が2人居たのである。その2人は、私は暴行していない。というものだった。２人のうち１人は、弁護士の1回目の調査で、正直に正確な事を言わなかったことになる。

この事は、私の自宅近くに住まいする友人が、私に語ってくれた。語ってくれたのは、何もかも終わった後の事だった。

拘置所に拘留中の私はまさか後になって証人が居ることなど知る由もなく、簡単に結論を出せることでもなかった。大いに迷っていた。

形骸化した夫婦関係・・・日常の昼間だけ店番をして自宅兼店舗に居る。夜は、老いた叔母の介護の名目で泊まりに行っていた。私とは同じ屋根の下に居たくない口実なのは明白だった。

私に暴行を受けたとする隣の人は、駐車場を私の奥さんから借りていると主張するのだが、そんなことは聞いていない・・・・・。

資金繰りがショートしている。貸したのは取りあえずの金額なので、来月の支払日にはまたショートする可能性が高い。・・・・・このままだと、会社整理に追い込んでしまう・・・・。
簡単には結論が出てこないのだった。続く。