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2016年06月10日

よしの21−2フッ素(そ)はラジカル(らじかる)重合(じゅうごう)。

よしの21−2フッ素(そ)はラジカル(らじかる)重合(じゅうごう)。
フッ素って 天然の元素なのか 人工の 元素なのか?
人工でも できるのかなあ?

http://www.org-chem.org/yuuki/fluoro/fluoro2.html

 ☆異能の脇役・フッ素の素顔(2)
 フッ素の話、今回は有機化合物編を。
 前項でも書いた通り、フッ素はあまりに強烈な反応性を持つため扱いが極めて難しく、このため有機フッ素化学のスタートもまた苦難に満ちたものでした。初めて有機フッ素化合物を作ろうとしたのはフッ素を初めて単離したモアッサンでしたが、フッ素は低温で炭化水素と混ぜても大爆発を起こし、まともな化合物は得られませんでした。ようやく初めての有機フッ素化合物が得られたのは、フッ素の単離報告から40年後、1926年になってからでした。
 現代ではいろいろな手法が進歩して効率的なフッ素化も可能になってきましたが、それでもなかなか厄介な反応であることに変わりはありません。しかし合成された有機フッ素化合物はその難しさを乗り越えるに値する、非常に魅力的な性質を持った物質群だったのです。
________________________________________
 フッ素は電子を強く内側に引き込んでいるため分子同士引き合う力が弱く、沸点が低くなることは前回も書きました。また炭素−フッ素結合は作るのには制御が難しく苦労するものの、できてみると非常に安定で少々のことでは壊れません。この性質を応用した代表例はフロン(クロロフルオロカーボン)で、その抜群の安定性・不燃性、さらに毒性や腐食性がないといった利点を買われて様々な用途が開拓されました。しかし近年になって地球大気のオゾン層を破壊する作用があることがわかり、使用・生産が制限されています。これについてはこちらをご覧下さい。
 この他フッ素を含む気体の応用例として、フルオロキセンやハロタン、メトキシフルランなどの吸入麻酔薬があります。これらの化合物は中枢神経を麻痺させる性質がありますが、フッ素原子の数と麻酔作用との間に相関関係があることがわかっています。これらによって昔は危険を伴うエーテルやクロロホルムを用いていた手術が、ずいぶん安全に行えるようになってきました。
左からフルオロキセン、ハロタン、メトキシフルラン。赤は酸素、黄緑が塩素、茶色が臭素、水色がフッ素。

 1938年のある日デュポン社の研究所で、テトラフルオロエチレン(TFE)のガスを詰めていたボンベが空になり、底に数グラムの白い固体が残っているのが発見されました。圧力をかけられたTFEがボンベ内で偶然に重合し、今までにない新しいプラスチックが生成していたのです。
1.
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