2017年08月21日
よしの176組体操広がる中止
よしの176組体操広がる中止
学校の組体操
―
ヨハネの福音書
初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。
―
最近気になる言葉だ。
組体操の組と暴力団の組って違いますよね。
http://blog.goo.ne.jp/komori-hospital/e/6b62f3909a30f53924cf20444dbca3c4
古森病院@福岡市博多区です。
最近の小中学校は 春と秋に運動会を催し
二極化しているようですが
福岡市教育委員会から 今年度より 小中学校における
運動会でのピラミッドなど 危険性の高い組体操種目を全面禁止にするとの通達が出ています。
文科省の記事
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産経ニュース
2016.2.22 08:07
揺らぐ組み体操、各地で禁止へ 文科省、年度内に指針
「タワー」や「ピラミッド」などで知られる運動会の“花形”種目、組み体操が逆風にさらされている。学校での負傷事故が相次いだことで、組み体操の実施を禁止する方針の自治体が出てきたほか、馳浩文部科学相も「実施の自制を求めたい」と年度内に事故防止に向けた指針を示す。一方、専門家からは「有効性はある」「現場の判断に任せるべきだ」との声も。春の運動会シーズンを前に学校現場が揺らいでいる。(福田涼太郎)
◇
「国民的議論を」
「学校現場で自主的に行われていることを中止しろと言えないが、学校には子供に対する安全配慮義務がある」
馳氏は21日、金沢市内で行われた講演でこう述べ、組み体操の事故防止に向けた指針の必要性を改めて強調した。馳氏は19日の閣議後会見でも、「ピラミッドやタワーの教育的効果とは何なのか。どう判断したらいいか、国民も一緒に考えてほしい」と発言。実施の是非が国民的議論に発展することを期待している。
組み体操をめぐっては昨秋、大阪府八尾市の中学校で10段ピラミッドが崩れる様子の動画が注目を集めたことなどをきっかけに実施の是非の議論が高まった。
2月には大阪市が平成28年度からタワーやピラミッドの禁止を決定。千葉県柏市は2人一組で行う「飛行機」や「サボテン」と呼ばれる比較的簡単なものも含め、組み体操を運動会の種目から外す方針だ。
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福岡市が組み体操禁止 市教委通知、小中高など231施設 [福岡県]
2016年04月29日 03時05分
全国の学校で組み体操の事故が相次いでいる問題で、福岡市教育委員会は28日、「児童生徒の安全を最優先すべきだ」として、市立の小中高校、幼稚園、特別支援学校の全231施設に、組み体操の禁止を文書で通知した。近く保護者にも文書を配布する。
禁止したのは、四つんばいになった人の背中に乗り重なっていく「ピラミッド」と、肩の上などに立つ「タワー」。いずれも市内では、5段ピラミッド、3段タワーなどが主流だが、一部では高層化する傾向も見られ、「現状では、安全が十分には確保されない」として禁止を決めたという。
スポーツ庁の調査では、2014年度に組み体操を巡る事故が全国の小中高校で8592件発生。大阪市や千葉県の7市町、東京都の都立高校や中高一貫校などでも本年度、運動会でのピラミッドやタワーを原則中止にしており、各地で中止の動きが広がっている。
=2016/04/29付 西日本新聞朝刊=
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管理人にも子供が居りますが、
今回の文部科学省大臣の問題提起に
心から感謝申し上げます。また 諸般の批判(があったであろうと思われます)を乗り越え
決断された福岡市教育委員会の英断に 初めて?福岡市民でよかったと思いました・・(笑)
管理人は 過去記事にも書きましたが
一時、他県の教育委員会に非常勤医療職技師として
勤務していたことがあります。
先生たちの健康や安全への関心、認識は 押しなべて低く、
当時 プールの飛び込み指導がようやく全面中止となったのですが
「飛び込みがなければ プールという気がしない」
などという教員の方の発言もあって、唖然としたものです。
プールを学年によって、水位を替えれるような構造にしている
学校はまだ少数派です。
低学年のために飛び込み台付近は水位が低くなっていますが
それは低学年と違い、身長の高くなってきた高学年が飛び込むときに
プールの底に頭部を打ち付け
頸椎損傷になる可能性が高くなるということを示しています。
安全な飛び込みについての指導もきめ細かいというよりも
「思い切っていけ」などという 安全面の確保という意味ではまったく
意味のない独りよがりの指導しかありませんでした。
思い切って飛び込んだ挙句、頸椎損傷になる生徒が後を絶たず、訴訟が起こって
ようやく飛び込みが全面禁止になったのに、前述のご発言・・・
ご自分の子供が頸椎損傷になっても、何も仰らないのだろうか・・
教育界は保守的で、外部から何か意見を言おうものなら
押しなべて「教育への不当な介入である」という風潮があり
本当に必要なことすら なかなか届かない面があります。
飛び込み禁止の後も、危険な組体操の継続、柔道剣道の必須化と
安全性を無視した体育教育指導が継続されてまいりました。
組体操も柔道も学校体育の中で、頸椎損傷を含む負傷が非常に多い種目です。
根性や気合だけで 何とかなる問題ではありません。
ラグビーも頸椎損傷が多い種目ですが
部活動などで選択制ならまだしも、教育の名のもとに全員に強制して
仮に重篤な合併症を負っても
それは運が悪いの一言で片づけられ、賠償金さえ払えばいいという風潮は
どうにもならないのかなとずっと思っておりましたので、
今回の決定を機に、学校体育教育における
安全性の配慮に乏しい風潮に風穴が開くことを期待しています。
管理人は実は、県教育庁時代に得た知見をもとに
学校保健に関する論文を二回 医学雑誌に投稿しています。
参考文献
日本スポーツ振興センター 災害共済給付支払い事例
(学校管理下における保険で、私学を含め ほとんどの学生が入っています。
給付金支払い事例が載っており、学校でどの種目でどんな事故がおこっているか
一目瞭然です。)
学校の管理下の災害(平成27年度)
http://www.jpnsport.go.jp/anzen/anzen_school/tabid/1781/Default.aspx
https://www.nishinippon.co.jp/sp/feature/education_now/article/244735/
福岡市内の市立小中高校などの全校長がほぼ顔をそろえていた。連休前日の4月28日、新年度恒例の「校長研修会」は粛々と始まった。だが、その通知文書が配られ、市教委幹部の説明が始まると、会場の空気は一変した。
「児童生徒の安全を最優先し、ピラミッドやタワーの組み体操は禁止」
確かに、全国では中止の動きが広がっていた。
千葉県では柏市など7市町が本年度の運動会や体育祭で、組み体操を実施しない方針を決めた。柏市教委は校長会からの要請を受け、2月に全面廃止を決定。担当者は「(事故が問題となる中)あえてやって、大きなけががあると釈明できない。リスクを考えた」と話す。
大阪市でもピラミッドとタワーを禁止。東京都でも都立高校や中高一貫校などで本年度、原則中止を決めた。
福岡市教委ではこれまで、各学校に慎重な対応や配慮を求めながらも、「実施についてはあくまで学校判断」との姿勢だった。それを一転させる「禁止通知」は、他都市の対応に追随した形で、その流れを読んでいた校長も少なくなかったが、驚きは隠せなかった。運動会はもう1カ月後に迫っていた。
◇ ◇
ある中学校の校長(55)もその一人。かつて体育教諭としてある中学校で取り組んだ「7段ピラミッド」の実践が評価され、表彰まで受けていたからだ。「危機管理の視点からは、やむを得ない判断とは思うが…」。割り切れない様子だ。
校長が当時勤務していた中学校は荒れていた。運動会で組み体操はしていなかった。「子どもたちの気持ちを変えたい。学校を一つにしたい」。そんな思いから、3年生に組み体操の話を向けると「格好いい。やってみたい」と言う。運動会の3週間前だった。
下段、中段、上段と練習し、積み上げていくと「6段」は1回で成功した。「何だ、簡単じゃないか」。そう思ってもらいたくなく「7段」を提案すると、生徒たちは「やります」。
「でも、1段の違いは大きいんですよ」。生徒は授業だけでなく、昼休みや放課後も練習したが、成功したのは運動会の前日だった。
いざ本番。教諭だった校長の笛の合図で、組み体操が始まった。一度は崩れた。女子生徒や保護者から「頑張れ」の声援を受け再挑戦。7段のピラミッドは誇らしげに組み上がった。
「先生、一生懸命って、カッコイイいいですね」。運動会が終わった後、生徒のその言葉が何よりうれしかった。
「組み体操は、段数の高低を競うパフォーマンスではなく、積み上げるプロセスの中に、子どもたちにとってかけがえのない学びがある」。校長は今もそう思っている。
◇ ◇
ピラミッド崩落の要因として、校長が感じるのは生徒たちの「体力格差」。家庭の経済力が学力格差につながっているように、体力格差も広がっており、崩落の一つの要因にもなっているように思える。
http://www.asahi.com/articles/ASK8D427YK8DUUPI004.html
組み体操中止、中学の3割 事故多発受け 74市区調査
2017年8月14日05時01分
事故の多発が問題となった運動会の組み体操。政令指定市などを対象に朝日新聞が調べると、2015年度に実施した小学校の2割、中学校の3割が16年度はとりやめた。中止が進む一方で、安全対策を強化して続ける学校も多く、現場の対応が分かれている。
組み体操の事故(小中高)は毎年8千件程度で推移し、15年には大阪の中学校で10段ピラミッドが崩れて生徒が骨折した。スポーツ庁は16年3月に「確実に安全な状態」でなければ実施しないように自治体に通知し、これを受けて、教育委員会が自治体レベルで演技を制限したり、学校に判断を委ねたりしている。
調査は、政令指定市と都道府県庁所在地(東京は23特別区)の計74市区の教委にアンケートした。
学校で組み体操を実施したかどうか把握していたのは、小学校57市区、中学校54市区。小学校での実施は15年度の3174校から16年度は2533校(20・2%減)に、中学校は638校から429校(32・8%減)へと減った。17年度の状況は秋の運動会シーズンを控えて集計がまとまっていないが、回答のあった自治体では16年度とほぼ横ばいの傾向となっている。
小中を合わせた減り方が大きい主な自治体は、東京都足立区が15年度の98校から16年度は19校、仙台市は53校から8校になった。大阪市は348校から225校に、福岡市は196校から155校に減った。名古屋市は小学校の実施校が202校から154校に減った(中学校は未集計)。
けがの報告件数を把握していたのは53市区で、小学校では15年度の888件から16年度は626件(29・5%減)に、中学校は321件から161件(49・8%減)へと減っていた。
また、組み体操を続けている学校でも、教員への実技指導など対策が進んでいる。けがの減少からは、演技自体の中止が進んでいることに加えて、現場の安全対策が一定の効果を上げている様子がうかがえる。(木村健一、滝沢卓)
◇
〈視点〉
組み体操の教育的な価値は「一体感」や「達成感」にあるとされる。それをどう得られるようにするか、現場の向き合い方は分かれている。
危険性を排除し切れない以上、組み体操は禁止し、ダンスなど別の手段を選ぶ方向がある。組み体操は続けるが、「ピラミッド」や「タワー」といった大技に頼らない選択や、難易度を下げて続ける選択もある。
安全と教育的価値との兼ね合いをどうはかるか。答えは一つではなく、それぞれの現場の判断が尊重されていい。根本的な問題は、科学的な根拠に基づく安全な方法を、教員が学ぶ機会が不十分なまま進められてきたことにある。
今回の調査結果をみると、事故はまだ少ないとは言えない。専門家から教員が研修を受ける場が全国で増えているが、組み体操を続けるのであれば、こうした取り組みをさらに徹底することが求められる。(編集委員・中小路徹)
■ピラミッドやタワーを禁止・休止する自治体
東京都足立区、荒川区、江戸川区、大田区、北区、江東区、渋谷区、新宿区、杉並区、墨田区、千代田区、中野区、金沢市、大阪市、福岡市
■ピラミッドやタワーなどで高さを制限する自治体
【ピラミッド】
5段 葛飾区(中学校)、津市、岡山市
4段 板橋区(小学校)、葛飾区(小学校)、名古屋市(小学校)、神戸市、北九州市
3段 水戸市(小学校)、品川区
【タワー】
3段 板橋区(小学校)、葛飾区(中学校)、名古屋市(小学校)、津市、神戸市、岡山市、北九州市
2.5段 葛飾区(小学校)
2段 品川区
最上段の足場の高さが2メートルを超える場合は、複数の教職員をつけたり、マットを敷いたりする 広島市
補助者の手と最上段の子供の手が届く高さまで 鹿児島市
落ちそうになった時、教員が支えることができる高さ 静岡市
補助のできない高さや個人に過度の負荷がかかる技は実施しない 練馬区
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