2018年06月17日
小学生に教える日本神話とは?
古代史の詰まらなさ
何度も日本の歴史を学ぼうとするのだが、初めの土器・石器時代から縄文・弥生と時代を経るに従い、古墳時代以降に入ると極端に面白く無く為り興味を失ってしまうのが常であった。本当は、天皇家の出現に一番の興味があるのだが・・・
私の想像では、近畿地方の豪族の一部が力を持ち勢力を伸ばした末に大和にその基盤を築いた。如何して力を着けたのかは、彼等が朝鮮からの渡来人であり優れた文化・技術を持って居たからだろう。特に戦争の概念の薄かった縄文時代の先住民達に取って、戦いを知る渡来人の思想や武器・戦法にはとても歯が立た無く、組織だった営み方も知ら無かっただろうから、彼等に戦い方や耕作の全てを学び同化して行ったのだろう。
恐らく大陸(朝鮮半島を含む)からは、幾度にも渉って渡来人が押し寄せた筈で、大陸での勢力争いに負けた種族が纏まって渡来したであろう。勿論、全てが勢力争いに負けた種族では無く、気候や疾病・天変地異等の何らかの理由で新たな地を求めてのを移動もあるだろうし、台風等の気候によって思い掛けずに漂流した人達も居るだろう。
何れにせよ、縄文人種と弥生人種には共通点が余り見られ無いとする今までの学説によると、急激に弥生人種に支配吸収されたのか、滅ぼされたのか・・・その辺を一番に知りたいのだが・・・
特に天皇の出現は何か意図的に隠されて居る様で釈然としない。それが気に掛かって前へ進め無く為ってしまうのである。卑弥呼の件から天皇への時代へと突然飛び越してしまうので興味の文脈が途切れてしまうのである。
特に天皇を中心とする物語は、古事記や日本書紀を下に解説されても、嘘か真か判ら無いので途端に興味を失う事と為ってしまう。例え神話であってもその辺りが釈然としないので何とか突破口が欲しい。果たして神話ではどの様に説明しているのだろうか?
塾で教える日本の歴史 神話の誕生(古事記・日本書紀) から引用
今 テキストでは、日本の神話は教えていません。国語の文学史の中で記紀について少し触れる程度です。
では小中学生がどこで「日本の神話」に触れるかというと、その機会はほとんどないのだと思います。
私の子供の頃は手塚治虫の「火の鳥」を読んだり、神話の映画を学校で見たりしたものです。神話を知らない民族は滅びるといいます。
そこで神話が誕生したであろうこの律令国家誕生時期に神話について触れることにしましょう。「イザナギ・イザナミ」「天照大神」「スサノウのミコト」「ヤマトタケル」などの日本の英雄たちを紹介して行きます。
・古事記は712年完成 「古事記には、うそは書かないつ(712)もりです」
天武天皇の意思に発し、稗田阿礼が暗唱していたものを、漢字だけを使って太安万侶が筆録しました。神話と神武天皇から推古天皇までの天皇家の系譜を整理した最古の書物です。
・日本書紀は 720年成立 「何を(720年)書こうか?日本書紀」
最初の正史で舎人親王が編纂。漢文体で神話と神武天皇から持統天皇までが編年体で書かれました。 ここでは古事記の神話編を紹介します。
イザナキ・イザナミ
混沌から天地が分かれ、神々の地を「高天原」と言います 。最初に「天の御中主の神(アメノミナカヌシノカミ)」など「別天つ神」と呼ばる神々が出現されます。その後ご夫婦の神々が出現され、最後に現れた男女の神が「伊耶那岐命(イザナキノミコト)」と「伊耶那美命(イザナミノミコト)」です。
イザナキとイザナミは苦労して淡路島始め日本の島々を生み、海の神・山の神・穀物の神など様々な神を生みますが、火の神を生んだことでイザナミは死んでしまいます。イザナキは出雲にあると云う「死者の住む黄泉の国」にイザナミを取り返しに行きますが、叶わず戻り九州の日向の地で禊(みそぎ)をされます。
アマテラスとスサノオ
禊(みそぎ)を済ませたイザナキはその後も様々な神を生みますが、最後に尊い三柱(神様は柱と数えます)を生み国造りを完成させます。即ち、高天原を支配する「アマテラス大御神」・夜の国を支配する「ツクヨミ神」・海を支配する「スサノオ神」です。
この内「スサノオ神」は乱暴者で父イザナキより追放され、姉の住む高天原でも乱暴を働きます。恐ろしいと思った「アマテラス大御神」は「天の岩屋」の戸を開いて隠れてしまいました。これにより高天原も地上も暗く為り、困った八百万の神々の中からアメノウズメが歌い踊りその楽しそうな様子からアマテラスも出てきました。このエピソードは「日食」を彷彿とさせますね。アマテラスは太陽神ですしね。
ヤマタノオロチ
スサノオは高天原を追い出され出雲に着き、そこで八つの頭を持つ「ヤマタノオロチ」を退治し「草なぎの剣」を得てアマテラスに差し出しました。この辺りまるでロールプレイングゲームのようです。ドラクエみたいですね。
大国主命と国譲り
さてスサノオの子孫に「大国主命」が居ます。その大国主命には「イナバノシロウサギ」を助けると云う物語が残っています。大国主命はスサノオの後「スクナビコナ神」と協力して「葦原中国(日本のこと)」を造り上げます。
しかしアマテラス大御神より遣わされたタケミカヅチ神の要請により「葦原中国」をアマテラスに譲渡し、自分は幽冥界の主となりました。国譲りは簡単にはいかなかったでしょうね。
天孫降臨
アマテラス大御神は孫の「ニニギノミコト」を地上に降ろし葦原中国を任せました。この時にアマテラスはニニギニミコトに三種の神器を授けます。即ち「ヤタの鏡」「ヤサカニの勾玉」「草薙の剣」です。この三種の神器は歴代天皇が継承して居ると伝えられています。
海彦山彦
ニニギノミコトはコノハナサクヤヒメ(綺麗な名前ですね)と結婚して子を産みます。兄の海彦、弟の山彦の物語が残って居ます。弟の山彦が神武天皇の直接の祖先です。聖書にも「カインとアベルという兄弟の確執の話がありますね。
神武天皇の東征
ニニギノミコト以下3代を「日向3代」と云い、次に「カムヤマトイワレヒコ」が誕生し、日本の中心である「大和」を目指して東征します。カムヤマトイワレヒコは熊野の地から「八咫烏」に導かれて大和を平定し、そこで即位し初代天皇「神武天皇」となりました。九州から大和への東征、何らかの歴史的事件が背景にありそうです。
ヤマトタケル
12代景行天皇の子である「日本武尊(ヤマトタケル)」は父より命じられて、熊襲や東国等全国を平定して廻ります。「草薙の剣(天叢雲の剣ともいう)」を片手に全国を駆け回ったヤマトタケルの足跡は多くの場所に残されています。最後は現在の三重県で力尽き、白鳥に為って飛んで行ったと云う美しくも悲しい伝説が残されて居ます。
日本の神話は、紹介して来た様に「ギリシャ神話」や世界各地の神話に劣ら無い壮大な物語です。人間味溢れる神様が、悩み、失敗し、イキイキと活躍して居るのが特徴ではないでしょうか。「ロードオブザリング」などを凌ぐ大長編映画になると思いますよ。
実在の卑弥呼がアマテラスと同一人物なのかどうか、天皇家の祖先はなぜ女性神なのでしょうか?何故子では無く天孫が降臨したのでしょうか、興味は尽きません。成立当時の皇位継承を調べてみるのも面白いですね。本を買い漁り、文献を調べ出すと立派な古代史マニアです。 矢頭嘉樹
この様な説明で納得されましたか? このコーナーでは時間を掛けて深く掘り進めて行きたいと思います。
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