2018年07月26日
ベトナム戦争の総括をしたいのだが・・・
参照 ベトナム戦争の総括
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ベトナム戦争とは
1958年から1975年まで続いたベトナムの南北統一を巡って争われた戦争である。北を支援したのがソ連・中国の共産主義国であり、南を支援したのがアメリカだった。
アメリカがベトナムに介入した理由は、いわゆる「ドミノ理論」と云う東南アジアにおける共産主義の拡大を阻止することがアメリカの利益に繋がる(インドシナを失えば、タイ・ビルマ〈現ミャンマー〉等の近隣諸国も共産主義の手に落ちる)と云う考えや、資本主義経済を構築する為に不可欠と思われた日本の経済再建を、日本に東南アジアと云う市場を与えることによって達成しようとした構想を無駄にしかね無い脅威を排除したかったこと、又アメリカの経済を活性化させる為に軍事複合体を基盤にして経済的に潤おうとした考えなどがある。
ケネディ・ジョンソン・ニクソンと云うアメリカでは3代の大統領がこの戦争に関与し、多い時には年間54万人の軍隊が派遣された。それに伴いこの戦争では死者も多く撤退したアメリカ人で6万人近い死者を出し、南北ベトナム人に関しては200万人近い死者を出した。又、今でも後遺症に苦しんでいる人は数多くいる。
戦後直後には、アメリカで所謂ベトナム・シンドロームと呼ばれるベトナム戦争を一刻でも忘れたいと云う考え方が浸透して居て、戦争を総括するとか責任を追及する等と云う行為はせず、戦争そのものをテーマとする映画は一切製作され無かった。
間も無くしてアメリカは、ベトナム戦争を忘れ様としても忘れられ無い程深く傷ついて居る事を自覚することに為り、自覚して初めて傷を癒(いや)して呉れる指導者や映画を求め、80年代の映画「ランボー」等は忘れられ無い戦争としての表現だったと言え様。そして戦後25年を通過した今日でもベトナム戦争は、ベトナム国内や在米ベトナム人の間でも尚論争される戦争であり、個々のアイデンティティーと深く結び着いて居る。
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関連人物について
ジョン・ケネディー
・ジョン・ケネディー アメリカ第35代大統領であり、当時の社会情勢に最も関与した大統領かも知れない。「アメリカから遠く離れた戦争にさえ関与し無ければ為ら無いのか」或いは「何故戦争はこんなにも長引くのか」等の質問が国内からも現れ始め、彼の手腕によって終わりが見え始めていた時に暗殺されてしまう事になる。
・リンドン・ジョンソン 結果的に戦闘の拡大を招いたのがジョンソン大統領である。アメリカ国内外のマスコミから連日の様にベトナム戦争への対応の拙さを批判される様に為った。この影響を受けてジョンソンは、テレビ放送によって北爆部分的中止を発表するのである。又、この年に行われる民主党大統領候補としての再指名を求め無い事を発表した。この事により、アメリカ国内の世論分裂の拡大を挙げた。
・リチャード・ニクソン ケネディー死後、一時的にジョンソンが大統領に為ったが、強い反戦運動が続く中、これ以上戦争を続ける訳には行か無いと判断し、54万人に達していた陸上兵力削減に取り掛かりベトナム戦争を終結させた。
ホー・チ・ミン
・ホー・チ・ミン 「自由と独立程尊いものは無い」の発言に、その精神を死ぬまで集約させた人物である。彼の指導したベトナムの戦いは「冷戦構造」を突き抜けて民族統一を目指し、ベトナムのみ為らず世界が「大国主導」から解き放たれる条件形成に大きな役割を果たした。
彼はベトナムの勝利を生きている間は見る事が出来なかったが、彼の死は世界中の多くの人を悲しませた。彼は「戦うこと」と「愛すること」を同時に体得した指導者であった。革命の道を示したのが彼の役割であった。
・・・私がベトナム戦争について感じたことを述べたいと思う
それは「人間的な、余りに人間的な戦争である」と云う事だ。人間的と云うのは人間の精神状態との関連性と、戦争によって与えられた感情とが組み合わされて起こる人の心を操る特徴をここでは表すことにする。先ず、ある実際に起こった事例を述べてみたいと思う。
私がベトナム戦争について調べて行くうちに或るエピソードが目に留まった。それは「殺害された解放戦線士の肝臓を政府軍兵士達が生で食べた」と云う事だ。理由としては、本当に敵の肝臓を食べると戦死し無いと云う、誰もが誤りだと感じる情報を当時の兵士達が信じたと云う事である。何故子供でも判る様なこの様な誤報を皆信じたのであろうか。
私はそれは、当時のベトナム戦争が余りにも人間の感情、詰まり精神面に与える影響が余りにも強過ぎた所為だと思う。極限の恐怖や絶望を味わった人達は、自分の理性や感情が上手く機能し無いのだと思う。又、この事例は全ての戦争論を説明する上で重要なことだと思う。
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例としてドイツのナチス政権でのヒトラーの行為について触れてみたい。彼もヨクヨク考えてみると、誰もが可笑しいと感じる様な国内のユダヤ人虐殺を試みている。何故多くのドイツ市民が彼の行為を是正したのだろうか。
理由としては、彼の演説の仕方に関連性があったのでは無いかと私は思う。詰まり彼は或る技を使ったのだ。どうすれば人の心を操れるのか彼は知って居たのだ。私はテレビ番組でヒトラーの演説方法を見た事がある。内容として印象深いのは、音声を拡大してより人々の精神面に訴え掛けると云う事である。
この事から考えてみると、ベトナム戦争の戦時下では、人々は、特に兵士は本当に必要なものは何なのかを知り実際にそれを行えて居たのか疑問に思えてしまう。
しかし、多勢の兵士達の中でもベトナム戦争の危機感を感じて居た人も少なく無い筈だ。けれど彼等の多くは軍の司令に基づき、所謂北ベトナム軍の殺害を行わ無ければなら無かったのだと思う。「自由の国アメリカ」と云う言葉を好く耳にするが、何処までが自由なのか兵士達はベトナム戦争をしたいのか、命令は何処までが通用するのか・・・私を含め多くの人達が理解し難いのがこの質問なのではないだろうか。
又、ベトナム戦争時のベトナム市民及びベトコン達のテロ行為について触れて行きたいと思う。当時のアメリカ兵は「道路沿いの政府軍陣地を攻撃し、戦死した解放戦線士の見せ占めに遺体を道に放置して居た」のである。これを実際に目で見たベトナム市民達はどの様な思いを抱いたのであろうか。
私は、矢張り当時その場に居て、ベトナム市民の立場で 見無ければ判らない感情を抱いて居たと思う。しかし、多勢の市民も兵士に逆らう事は出来ないのだ。殺される恐怖を知り、尚且つ自分の意思を示す事が出来ないベトナム市民はこの戦争の一番の被害者であろう。
焼身自殺
又、彼らの意思は「デモ行為」に表れて居る。自らの想いを形にする為に仏教徒達は市民の目の前で、正確に述べるとアメリカ大使館の前で次々と焼身自殺を行っている。焼身自殺を行う程、私達に訴え掛けたい事が強いと云う事を表して居るのだ。
仏教と云うのは「縁起」と云う概念に見られる通り、人々との関連性を大事にしている宗教である。仏教徒達の焼身自殺を見てアメリカのマダム・ヌー夫人は「アンなの只のバーベキューだ」と云う発言をしている。この様な非見識かつ無慈悲な発言に対してアメリカのケネディー大統領は激怒したらしい。
アメリカのでは、このベトナム戦争は「敗戦」では無く「失敗」と云う形で終わらせたかったらしいが、この戦争から見直す為に所謂「これからについて」の課題が数多く残って居るだろう。先程も述べたが、戦時においては正しい考えが出来ないかも知れない。
私としては「少数意見」を積極的に取り入れることが一番大事なことだと思う。その戦争とは関わりの無い国が仲介の役割をもって平和な解決策をねる事が必要なのではないだろうか。現在メディアは「チベットの中国からの独立」について討議が為されている。ベトナム戦争を学んでから、この問題を考えてみることは私自身とても面白いことだと思う。
以上
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大戦後のアメリカの戦争で、朝鮮戦争に次いで起きたのがこのベトナム戦争である。朝鮮戦争は「休戦」と云う落とし処で終えたが、ベトナム戦争ではフランスに代わってシャシャリ出たアメリカの一方的敗戦で決着した。国内と世界からの圧倒的反戦批判が大きく、数十万の米軍の将兵の撤退以外の道は無かった。
その後にもアメリカは性懲りも無く国外派兵を続けたが、都度、国外や国内からの批判が付き纏って居たのはご存知の通り。所謂、ベトナム戦争後のアメリカは軍事を抑制的にしか使用できない国へと変貌した様に感ずる。それが、このベトナム戦争で学んだ唯一の収穫だっただろう。
そして、戦争とは何時の時代でも「突拍子も無い非人間的な悪魔を作り出す」事を証明し、更にそれを新たに世界に確信させた出来事でもある。2008年2月28日(木) 「しんぶん赤旗」ベトナム戦争とはどんな戦争だったの?の記事を参照して終わります。
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〈問い〉「ベトナム戦争とは、1960年代初頭から1975年4月30日までベトナムの地で繰り広げられた南ベトナムと北ベトナムとの武力衝突を言います。しかし、戦争の実体は南ベトナムを支援したアメリカと北ベトナムを支援したソ連・中国との政治戦略的な戦争と言えます」
と云う記述があります。これは本当なのでしょうか?(高知・一読者)
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〈答え〉 ご質問のベトナム戦争とは、米国が1954年のジュネーブ協定で取り決められたベトナム南北統一の実現を妨害して、南ベトナムに干渉しかいらい政権(米政府の意のままに為る政府)を樹立し、解放勢力を掃討し、北ベトナム政府を屈服させる為に南北ベトナムで進めた侵略戦争を言います。米国の介入・侵略と戦ったベトナム国民はこの戦争を「抗米救国戦争」と呼びます。
当時のアイゼンハワー米大統領は、北ベトナムに社会主義を目指す政権が出来た為、この影響で東南アジア各国の政権がドミノ倒しに為ると云う「ドミノ理論」を唱えて、フランスのベトナム侵略戦争(1945〜54年)を支援して介入を開始しました。
フランスが敗退した後、歴代米政府は米軍顧問団を派遣し、次いで最高時には50万に上る米軍部隊を派遣し同盟諸国の軍隊も動員して侵略戦争を遂行。更に64年からは北ベトナムに公然と砲爆撃を加えました。
ベトナム戦争は第二次大戦後、最大・最長の戦争と為りあらゆる近代的な残虐兵器が使用されました。この戦争でベトナム人約3百万人が死亡し米軍の死者も6万人近くに為りました。猛毒ダイオキシンを含む枯れ葉剤の大量散布による被害は二世、三世迄及びその被害者は数百万人に上ると云われます。
南ベトナムでは米=サイゴン政権の支配に反対する広範な国民が解放勢力を支持し北ベトナムが南の解放闘争を全力を挙げて支援しました。73年1月にベトナムの民族自決権を認め、米軍撤退を取り決めたパリ協定が締結されて米軍が撤退。75年4月30日には米国が全面的に支援したサイゴン政権も崩壊して戦争が終了。ベトナムは完全独立を達成しました。
ソ連や中国がベトナム解放闘争を支援したことから、この戦争を米国とソ連・中国との戦争とする見方は、誤った見方です。ベトナム国民は米国の侵略に反対し、日本国民を含む世界各国の支援を受けながら解放戦争を遂行し、米国の企図を打ち砕いたのです。(鈴)2008・2・28(木)以上
この様な総括の方法もあると参考されたい・・・
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