2018年07月19日
日本は中国の周辺国へ・・・米メディアが突き着ける未来予想図
コバテツ「中国論」をご紹介した手前、次のレポートにも注目して頂きたいと思います・・・
ざっくり言うと・・・
• 日本が間も無く「中国の周辺国」に為るとの予想を米メディアが伝えた
• 周辺国であったのは1000年来の常態で、アヘン戦争以降が特異だったと指摘
• ここ30年の中国の発展で、その特異は解消されつつあるとした
高野孟さん
東アジアの超大国は中国で、日本はその周辺にある中等国であり、それが古(いにしえ)の東アジアの「常態」である・・・こんな何ともショッキングな記事が『ニューズウィーク』の巻頭を飾りました。
メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、この記事を引きつつ「日本が中等国に戻りつつある理由」に付いて解説すると共に、人口減少社会への対応を見誤った安倍政権について厳しく批判して居ます。
「日本は今なお先進国だ」と思うのは最早錯覚?
『ニューズウィーク』が突きつける未来予想図
『ニューズウィーク』8月15・22日合併号のカバー・ストリーは「日本の未来予想図/人口減少2050年の日本」で、巻頭論文「日本を待ち受ける2つの未来」の中で元CIA諜報員のグレン・カールがこう書いている。
中国(清朝)がアヘン戦争に敗れた1842年以降の歳月は、中国が歴史上最も弱かった期間であり、日本が一貫して優位に立つ特異な状況が続いた。しかし今後は、大陸中国こそが超大国で日本は周辺に位置する中等国と云う1,000年来の力学が復活するだろうし、この様な地理的制約からは逃れられ無い。
中国は地理的大国で、この30年で人類史上最も目覚ましい発展を遂げ、日本を昔ながらの中規模島国に押し戻した。
ナカナカ薀蓄深(うんちくぶか)い一文で、第1に中国が地域の超大国であって日本はその周辺にある中等国であると云うのが1,000年来の東アジアの「常態」であり、従って第2に日本が優位に立ったのは中国がアヘン戦争に敗れて衰退した1842年以降の175年間だけで、それは長い歴史から見てホンの一時の「特異」な状況だった。そして第3に、最近の30年間を通じてその特異は解消されて常態が戻りつつある、と云うのである。
即納可能 送料無料(一部地域除く) シュウィン(SCHWINN) マウンテンバイク SCW FRONTIER XS チャコール 2018 【2018年モデル】【完全組立済自転車】【170サイズ】 価格:37,908円 |
東アジア史の真実
日本こそアジアの中で飛び抜けた優等民族であり、だからこそ独りアジアを尻目に先進国と為って欧米に伍して列強の仲間入りをしたのだ・・・と云う脱亜論に取り憑かれて居る日本人に取っては、到底受け入れ難い世界史観・アジア観かも知れないが、私はもう10年以上も前からこの説を取って来た。今までに何度も紹介したマディソンの世界主要国パワーバランス変遷図をもう一度お目に掛け様。
紀元1年以降1000年頃迄は、第1位のインドと第2位の中国とで世界GDPの何と83〜84%程を占めている。
明から清に掛けての中国は東アジア自由交易圏の中心を為す基軸通貨国として大いに繁栄し、インドを抜いて世界ナンバーワンに躍り出るが、その富を狙って英国初め西欧が東インド会社を出城にしてマラッカからマカオ・香港へと進出して何もかも奪い尽くし、遂にはアヘン戦争まで仕掛けて中国を滅亡に追い込む。
中国がドン底まで墜ちたのは1949年の人民共和国建国で、要約日本の侵略と蒋介石との内戦と云う地獄の苦しみから抜け出した1950年頃の事で、逆にその時に米国はピークを迎えて居る。日本は、アヘン戦争で敗れた中国を蔑視して、そこから対中優越意識を芽生えさせて来たのは事実であるけれども、実体的に経済体力が中国を上回ったのは1960年代から2000年代までの約50年間だけである。
習近平の謳い文句は「偉大為る中国の復活」で、それを聞くと多くの日本人は「何を生意気な事を言ってるんだ、どうしようも無い遅れた発展途上国の癖に」とせせら笑うのだけれども、カールの言い方では「1,000年来の力学」マディソンの図で言えば2,000年・・・しかしこの図は更に左側に紀元前1500〜2500年の夏や殷の黄河文明やインダス文明にまで遡る事も出来るので4,000年・・・のアジア史の「常態」は、疑いも無く中国が中心国で日本は周辺国・中国が大国で日本は中等国(ミドルパワー)なのである。これが東アジア史の日本に取っての真に不都合な真実である。
【楽天スーパーSALE限定 ポイントアップ】ファットバイク "BRONX TRX" ブロンクス FATBIKE 外装24段 26インチ 自転車 3色バリ 価格:88,560円 |
人口減少と云う抗い難いトレンド
何故日本は中等国に戻って行くのか。答えはシンプルで人口減少の所為(せい)である。日本は縮み行く大国だ。日本の出生率は世界最低レベルで、この傾向が続けば65年迄の人口減少率は未曾有の31%。人口は現在の約1億2,700万人から8,800万人に落ち込み、65歳以上が4割を占める超高齢化社会と為る。生産年齢人口は約5,000万人と推定されるが、これは100年前の水準。対照的に中国とインドの人口はどちらも10億を優に超え、アメリカも4億人程度まで増える。
(カール)同じ『ニューズウィーク』誌の別の論文「先進国陥落は間近/戦後幻想の終焉」の筆者デービッド・アトキンソンによると、戦後の日本の経済的成功の最大の要因は、日本人がそう思いたがって居る様に技術力とか勤勉さでは無く人口の多さに他為ら無い。日本のGDPは英国の1.8倍だが、それは日本の人口が英国の1.9倍である事を反映して居るだけで、別に日本人が英国人に比べて特に優れていると云う事の証拠では無い。人口が減少すれば必然的に需要は減退する。
それを「デフレ対策」だとか「金融緩和」だとか「成長戦略」だとか言って乗り越え様としても無理だ、と喝破したのは2010年6月に出た藻谷浩介『デフレの正体』(角川書店)で、その折角の忠告を無視して安倍政権はアベノミクスに突入してどうにも為ら無い処で行き詰まった。
結果的に、日本は「92年から25年間殆ど経済成長していない。ピーク時に日本のGDPは米国の70%だったが今では4分の1と為った」(アトキンソン)。付け加えれば、日本は2010年に中国に追い抜かれ、今では中国の44%の経済規模。中国が大国で日本が中等国だと云うのは、将来の話では無く既に現実なのだと云う事に気付か無ければ為ら無い。
ここは大事な処である。「92年から25年間殆ど経済成長していない」と云うのが日本経済についての基本認識で無ければ為らず、と云う事は成長を求める事自体が無理で成熟をこそ目指さ無ければ為ら無い。そうすると、獣医学部新設とかカジノ開設とかの「成長」戦略為るものが全く見当違いであると云う事が直ぐに分かる。
価格:96,032円 |
対外政策もこれに連動して、人口学的に中国の圧倒的有利が蘇って日本は中等国として生きるしか無く為っていると云うのに、米国と云う20世紀の旧超大国にシガミ着いて、米国を盟主として日本がそのアジア支店長の様に為って中国の拡張と対決しようと云う「中国包囲網」の外交・安保政策を追求すると云うのは、歴史の流れに対して抵抗勢力化して居る事であってこれでは出口を失う結果となる。
その根底にあるのは一言で言って脱亜論で、日本はアジアで唯一米国に認められた先進国であり、最も信頼された同盟国であって、米国と日本が組めば中国如きの盲動等力で抑え込む事が出来ると云う幻覚である。
詰まり、安倍政権の内外、政経のあらゆる方面における失敗は、人口減少社会への突入と云う現実を正面から見詰め様としない処から発生して居ると言えるのである。
トライアル自転車FullMarks 20インチ【 COLOMA Disk 】 価格:108,800円 |
鳩山由起夫の「脱・大日本主義」論
さて、この『ニューズウィーク』特集の論調は、鳩山由起夫が6月に上梓した『脱・大日本主義』(平凡社新書)とピッタリと一致する。この特集は鳩山の本を下地にして組まれたのでは無いかと思える程である。鳩山は言う。
今アジア諸国は皆、中国の地域覇権国家化に伴う潜在的脅威と実質的利益を天秤に掛けつつも、中国と友好関係を増進する戦略的重要性を認識しかつ米国との距離を測って行動している。
何処の国も両睨みの全方位外交の時代に、日本だけが日米同盟を神聖視して徒に中国包囲網を目指すと云うのは真の国益に反するものだ。70余年前までは大帝国としてアジアに君臨して居た日本が、アジアの第一人者の地位を失い中規模国家化して行かざるを得無いのは私に取っても真に辛いものがある。
しかし、我々は中国の地域覇権国家化を止むを得無い歴史的趨勢として勇気をもって受け入れ、それが日本や他の東アジア諸国に大きなマイナスの影響を及ぼさ無い様な国際体系を作る為に精力を傾ける方向に舵を切ら無ければ為らない。大日本主義への幻想を捨て自らの力の限界を自覚し、中規模国家としての日本の国益は何かを見極める事が日本の外交防衛政策に新たな地平を拓く事に繋がると信じる・・・
結局の処、落ち目に入って来た安倍政治を終わらせて野党連合政権を作って方向を切り替えると云う場合に、その根本には2,000年だか4,000年だかの悠久の歴史を通じて東アジアの「常態」とはどう云うものであったのかと云う認識を据えて、対米・対中関係を組み立て直さなければなら無いだろう。
要点だけ付け加えるが、米国の世紀は終わるし既にトランプと共に終わりつつある。取って代わって中国が世界的覇権を握る様な事は無く国際社会は全体としては多極世界に入って行く。中国は東アジアで地域的覇権国家と為ってユーラシア全体に影響力を持とうとするのは当然だが、その地域覇権の形は数千年の歴史を持つソフトな朝貢交易関係が基本で、西欧的な武力による領土拡張と云うハードな物理的な支配とは性格が異なる。と云う事に注意が必要である。
以上
価格:34,800円 |
素敵な「自転車と家庭水族館」管理人より
確かに日本の文化の殆どは、朝鮮や大陸・中国からの伝来ものだ。そして日本は、それをお手本として使い勝手の良い日本固有の文化へと昇華させ充実させて来た。日本が中国や朝鮮と対等又は対等以上の蔑視に傾いたのは明治後期から戦後の50年ほどの僅かの期間だけだろう。これからは、中国からはグングンと突き放された距離で引き離されて行くだろうがそれは致し方ない。それは、国力・人口の違いなのだから真正面から競合する必要も無ければするべきでも無い。日本は独自の物差しで発展と充実を図れば好いだけだ。
それよりも、互いの政治経済の違いを認め合って互いに補完する立場に立つのが理想的だろう。お互いの欠点が他方の好い点になるべく研究することだ。例えば、先に高齢化を迎えた日本が取り組む知恵を、次に迎える中国に参考として貰う事なんかは如何だろう・・・そして日本は、AI 化に長じた中国の知恵を借りるのだ。何といっても人口の多い中国は、情報処理の世界的先駆者たる存在だ。無人自動運転などは、敢えて自動車後進国である中国の新たな思想・思想からのアタックも重要だろう。
MARIN(マリン) 2018 ボリナスリッジ1/BOLINAS RIDGE-1【マウンテンバイク】【自転車】【2018年モデル】 価格:53,784円 |
【 26インチ BRONX 4.0 TRX FAT BIKE @88560 】 ブロンクス ファットバイク 【 自転車 サイクル 】【正規代理店商品】 価格:88,560円 |
価格:35,380円 |
マウンテンバイク ハマー HUMMER 自転車 イエロー黄色 26インチ マウンテンバイク ハマー 外装18段変速ギア アルミ MTB DH2618-E アルミニウム おしゃれ
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7907085
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック