中国人彼女は白富美(キャリアウーマン)

現在、上海でも多くの日本企業が撤退をしている。去年、今年にかけてちらほらと日系会社の撤退をごく身近に見聞きしている。よく「チャイナリスク」がどうとか、「中国で事業は難しい」とか理由を聞くし、撤退している企業関係者に話しを聞くと口を揃えたように｢中国では。。。」と環境の問題にしている

身近で見てきて感じる事は一番の問題は果たして｢チャイナリスク｣であるか甚だ疑問である






日本企業が中国に進出する場合、ほとんどのケースは中国現地法人の設立である。
通常、日本の会社から中国に駐在員として派遣される場合、肩書きは１，２ランクアップになるケースが多く、日本の課長クラスが現地社長を務めることが多い

そして散見されるのが日本勤務の時のできなかったゴルフ、飲み会三昧で駐在期間を充実させる方々である。
ゴルフを幾らやろうが問題は無いが、本当の問題は会社を経営するだけの能力の無い人材が経営に携わることである

日本では仕事が出来るように見えた社員が本当に経営センスがあるか見直す必要がある
海外拠点の責任者の条件が｢英語能力があるから｣という理由で決まっている事が少なくない事には驚かされる

一般的に日本の経営は経営判断を取締役会に委ねることが多く、一般社員はモノを決めるという訓練がなされていない。しかし現地社長がローカル社員から判断を問われて「本社に確認する」では誰もついてこないし、そもそもそのような社長が現地で成功できるはずがないのである



また問題はそのような経営能力が無い社員の評価が適正に行われれないのも問題である
日本では仕事が出来るように見えた社員は業績が上がらない理由を｢中国人は。。。｣｢中国の商習慣では。。。｣｢中国の市場では。。。｣と巧みにチャイナリスクを理由に報告する。言い訳が上手い現地拠点の責任者の言葉を信じてしまうと問題の原因に気付かず、会社再生が手遅れになってしまうことが多い

問題に早く気付き、経営能力のある人材を現地責任者に送れば解決出来たかも知れない問題を気付いた時には撤退しかない状況まで追い込まれている事が多い
このような企業の日本本社は往々にして、日本人の責任者からのみのレポートラインであり、その情報を元に判断をしている。現地社員の話しを聞いていれば早く気付く事ができるのにである。
未だに多くの企業で現地社員からのレポートは実施されていない



現地の経営が上手くいかない場合に駐在責任者はチャイナリスクを言い訳の報告を行う
そして、｢もう少しやらせて欲しい｣｢自分が居ないと成り立たない｣｢現地社員では心配である｣等合わせて本社に報告する。現地の事情の知らない本社はこの｢やる気｣に騙され、｢じゃあもう少しやってみろ｣という事がしばしばある

本当に｢やる気｣があるのか？また｢やる気｣があれば今まで成功できない経営者が上手くいくのか？
撤退の時期を先送りしているだけに過ぎない。

どうして｢やる気｣を見せるのか？簡単である。もう少し中国に居たいだけなのである。
｢やる気｣だけの精神論で上手くいかないのは本人が一番理解している

多くの企業の日本人駐在員は日本で働くよりも条件が良い
日本と同じ条件で海外で働いてもらうためにはグロスアップという方法で給与支給額を保証されているし、住宅補助があり、帰国補助、子供の為の学費の補助まであり手厚く手当てが付与されている

結果として会社の負担は非常に大きいものになるのであるが、この待遇にしがみつきたいという気持ちが会社には｢やる気｣という形で伝わる事がある。
果たして待遇なしで同じ｢やる気｣を見せるだろうか