Baby Brain

腸内フローラ
（細菌叢）が
α-シヌクレイン病態を
悪化させていたという報告が出ました。


食事により
腸内環境を整えることで
パーキンソン病や
レビー小体型認知症
多系統萎縮症が
治る可能性があるということです。



「糞便移植」も有効です。
しかし
対象となる病態が
潰瘍性腸疾患にまだ限られています。

慶応義塾大学
藤田衛生保険大学など
（消化器内科）

早く
神経の病気にたいしても
糞便移植の治験が
始まればよいと思います。


とりあえず、
腸内フローラの論文はこちら。
Cell
Volume 167, Issue 6, p1469–1480 (2016).

Gut Microbiota Regulate Motor Deficits and Neuroinflammation in a Model of Parkinson’s Disease


短鎖脂肪酸が
(ミクロ)グリア細胞を調節し、
PDの病態を増悪させていた。
とのことです。


短鎖脂肪酸とは、油の分解産物です。

主に食物繊維や難消化性の糖質の発酵で
脂質ができてきます。
この中で
炭素の数が７個以下のものです。
（「酢酸」「プロピオン酸」「酪酸」「イソ酪酸」「乳酸」「コハク酸」）。

バランスの良い
炭水化物
食物繊維、脂質を
適量摂り入れると、
腸内の微生物である善玉菌が働き、
有機物を分解している時に
腸内で「発酵」という現象が起こってきます。

そして
この時に「短鎖脂肪酸（単鎖脂肪酸）」が作り出されます。

本来、
この短鎖脂肪酸は
腸内フローラを良好に保つのですが
バランスの悪い腸内環境では
では
ミクログリア細胞が異常に活性化して
慢性炎症がおこります。

逆に
腸内細菌のいないネズミでは
ミクログリアの活性化は減少しています。


なんと
パーキンソン病患者さんからの
ヒト腸内細菌叢を、
マウスに移植すると
マウスの病態（運動失調）が増悪したというのです。

アメリカでは
「糞便移植」が
治療法として
承認されるように
動きだしています。