2017年03月10日
アルフレド・デスパイネ インタビュー WBC二次ラウンド進出を決める逆転満塁本塁打
オーストラリア戦で大きな本塁打を打った直後のアルフレド・デスパイネ
Trabajadores、2017年3月10日、Joel García León記者
アルフレド・デスパイネが3月10日、第四回WBCのオーストラリア戦で放った本塁打はすでに歴史に残るもので、これまでわれわれの脳裏に何度もよぎってきたアントニオ・ムニョス、ペドロ・メディーナ、アグスティン・マルケッティ、オマール・リナーレスたちの歴史的な一打に匹敵するものとなった。
わがキューバ代表チームの4番打者のこの大きな一撃は満塁本塁打となり、オーストラリア戦の勝利だけでなく、野球界の最高のイベントでの二次ラウンド進出を決めた。
またこれでデスパイネのWBCでの本塁打は6本目となり、同僚フレデリク・セペダが持つ大会史上通算最多本塁打の記録に並んだ。デスパイネは2009年大会で1本、2013年大会で3本、今回東京での大会では2本打っている。
試合後の記者会見でデスパイネは、きょうの本塁打について、自身の全キャリアにおける忘れがたい10本のなかに入る、と認め、2010年に日本で開催された世界大学選手権でキューバを優勝に導いた米国戦での満塁本塁打に次ぐものと位置づけた。
「低目の直球を打って、少し押されたが、いい飛距離が出た。すでに二死だったのでフライではダメで安打が欲しかった。うまくミートできて本塁打になった。」、とオーストラリア戦の試合後にコメントした。
キューバの4番打者によるこの満塁本塁打は、0対1で走者満塁という場面で、キューバにとって生き残りをかけた試合に決着をつけた(もし負けていれば大会敗退となっていた)。
「本塁打を打ったあとベンチに合図したのは、事前にカルロス・マルティ監督に話していたからなんだ。狙ってくるから見ててくれとね。塁に走者がいる得点機には選手はみなそれを目指すものだが、実現できてとても満足している。」、と話した30歳のデスパイネは、2014年以降、日本のプロ野球リーグと、キューバ国内リーグでのグランマとで、交互に活動を続け、グランマではチーム史上初の王者になったばかりだ。
「これからの試合でもきょうのようなチームを助けられる場面で打順が回ってくることを期待している。なにかの個人記録保持者であることはなんの役にも立たない。チームとして準決勝に進むんだ。二次ラウンドに進出するという第一目標はすでに達成した。いまわれわれはそのさらに先に進む。」、とサンティアゴ・デ・クーバ生まれだがグランマで野球選手となった打者は語った。
「きょうまでと同じように、二次ラウンドもプレーし続ける。ここまですばらしい3試合を戦ってきた。日本戦ではいい勝負をしたが、われわれが敗れた。中国戦では同じように戦い、相手を完封した。きょうは一撃でグループB進出を決めた。」、と応答した。
ここ東京でキューバ代表メンバーのなかでも特にマスメディアの注目を集めるこの野球選手は、「これからもアグレッシブに、規律と奉仕の精神で、グラウンドに立ち続ける。」、と話した。「はじめはイスラエル戦、次に日本戦、最後にオランダ戦がある。いまわれわれ全員の頭の中にあるのは、すでにこの先の段階のことだ。ロサンゼルスに行くこと、つまり準決勝にいることだ。」。
首に生じたちょっとした筋肉痛について医師のフランシスコ・モンテシーノスは、何らかの強い痛みは無いとし、イスラエル戦には支障ないと保証した。「ほんのちょっとした違和感だけだったんだ。なんの心配もいらない。」、と「馬のなかの馬」とあだ名される大打者は説明した。
「きょうの試合はすばらしかった。オーストラリアに対してもその見事なプレーを祝福したい。」、とデスパイネは大会に随行した記者団に対して語った。記者団はデスパイネに対して、大リーグで活動しているキューバ人選手についての意見を訊く機会を逃さなかった。
「米国で生活しプレーしに行くことを決めた野球選手の中には、私の個人的な友人たちもいる。彼らの実績は野球におけるキューバの名を高めていると私は思う。私自身について言えば、キューバ代表として残って、日々、毎年、代表としての成功を得るために戦うことを決意した。いつの日か、われわれ全員が再会できて、キューバチームの同志になれることを願う。」、とデスパイネは締めくくった。
オーストラリア戦で本塁打を放ったアルフレド・デスパイネを祝福するキューバ・ベンチ
Despaigne: “ahora vamos por más”
http://www.trabajadores.cu/20170310/despaigne-ahora-mas/
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