2020年06月28日
アルフレド・デスパイネの大飛球 2017年WBCオーストラリア戦の記憶
アルフレド・デスパイネ、オーストラリア戦で勝負を決める本塁打を放った瞬間
Granma、2020年6月28日、 Ricardo López Hevia記者
「そうだ!いけるぞ!われわれのほうが上だ!」。これはどんなチームのダグアウトでも通常聞かれる、主将が誰よりも大きな声で同僚たちを叱咤激励するフレーズの一つである。団体スポーツでは、リーダーが優勝をもたらす。
キューバ野球には、自身の背後に全員の信頼を抱える、そういう選手の一人がおり、そのことが満塁での本塁打を実現させた。
わが国の野球にすでに不可欠な存在となっている背番号54番のアルフレド・デスパイネは、ときおり多くの才能の成長を妨げている限られた景色を打ち破った。デスパイネはサンティアゴ・デ・クーバから移住した。サンティアゴ・デ・クーバは、彼がその自身の本塁打のようにとても遠くまでたどりつけることがわかっていて、彼にその打撃での偉業を実現させるために、手放した。デスパイネはグランマに到着し、そこで歓迎され、夢の扉が開かれた。
デスパイネは若いころから能力の違いを際立たせた。すでにそのころ、彼のなかには、栄光ある世代を引き継ぐ存在として見るべきものがあった。子どものころから、いとも簡単にフェンスの向こうにボールを運んでいた。キューバ野球は彼に期待し、そして彼は、その打撃と熱意で、試合を決めるためにやってきた。
国内リーグで本塁打を連発し実績を残したデスパイネは、2007年のALBA大会でキューバ代表チームに選ばれた。ベネズエラチームとのこの大会での、熱狂の中でおこなわれた試合のひとつで、彼は偉大なヒーローとなった。足を負傷し、ほとんど歩けなくなったが、2本塁打を放ち、チームの勝利を決めた。
2017年は、間違いなく、アルフレド・デスパイネにとってキャリア最高の年となった。グランマチームで国内初優勝を果たし、日本プロリーグでは優勝とともに本塁打王に輝き、メキシコ・クリアカンでのカリビアン・シリーズではキューバチームで中心的活躍を果たした。さらには第4回WBCでは、二次ラウンドに進出するというチームの目標にもっとも貢献しなければならない主将として出場し、それを実行した。二次ラウンド進出がかかったオーストラリア戦では、満塁の場面に登場し勝利を決める本塁打を放ち、4対3という接戦でキューバに勝利をもたらした。デスパイネは大飛球でその名を刻んだ。
彼が本塁打を打つたびに私は、その大飛球を打った球は何だったか質問していた。いつもはただ笑っているだけだったが、その日は次のように答えた。
「自分が試合を決めるとわかってたよ。内角に投げてきたのを見て、すばやく開いたら、ボールが止まって見えて、これで決まりだと叫んだよ。これらの大飛球はバットだけで生み出されるものではないんだ。で君は、もう写真は撮ったのかい?」。
キューバTV(2017年3月10日)
Los largos flys de Despaigne
http://www.granma.cu/deportes/2020-06-28/los-largos-flys-de-despaigne-28-06-2020-22-06-21
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