2019年07月20日
ロベルト・フェルナンデス・レタマール死去 89歳 現代キューバ最大の知識人
ロベルト・フェルナンデス・レタマール、カサ・デ・ラス・アメリカス会長
Granma、2019年7月20日、Pedro de la Hoz記者
われらのアメリカでもっとも権威ある知識人の一人で詩人・エッセイストのロベルト・フェルナンデス・レタマールが7月20日の午後、ハバナで死去した。89歳だった。
カサ・デ・ラス・アメリカスの会長として、その創設者であるモンカダのヒロイン、アイデエ・サンタマリアの遺産を守ったレタマールは、1950年に「エレヒア・コモ・ウン・イムノ」(讃美歌としてのエレジー)を出版して以降、膨大な詩作品の著者となり、ホセ・マルティの人物研究やラテンアメリカ・カリブの文学理論、非植民地化と反帝国主義思想の発展に向けた著作に取り組んだ。
この最後の分野の代表作は「カリバン」(1971年)で、これは、大陸の政治・思想・文化の結びつきに関する
調査、思索、議論の「プログラム」を討議し熟考するための戦略ラインを、熟練さと明快さと要約能力を持って概括した啓示的エッセイ である。
ハバナ大学で哲学と言語の博士号を取得した同大学名誉教授のレタマールは、雑誌「オリヘネス」とコラボレートし、1959年から1960年にかけては「ヌエバ・レビスタ・クバーナ」の編集を指揮、キューバ作家芸術家連合の創設に参加した。同連合では最初の執行部メンバーとなり、ニコラス・ギジェン、アレホ・カルペンティエール、ホセ・ロドリゲス・フェオとともに雑誌「ウニオン」の第一期を指揮した。
1965年にはカサ・デ・ラス・アメリカスの機関誌「カサ」の指揮をとり、1986年からは同機関の会長となった。1977年にマルティアーノス研究センターを設立し、1986年まで主宰した。1995年にキューバ言語アカデミーのメンバーに選ばれ、2008年から2012年にかけて同アカデミーを率いた。
その大きな功績により、1989年にキューバ文学賞を受賞し、2019年初頭にはユネスコからホセ・マルティ国際賞を授与された。
人民権力国民議会議員、キューバ共和国国家評議会メンバーだった。
ロベルト・フェルナンデス・レタマール(右)、プレミア・カサ1978の開会式でアイデ・サンタマリア(中央)、マリアノ・ロドリゲス(左)らと
テレスールTV(2019年7月20日)
Falleció Roberto Fernández Retamar, uno de los más prestigiosos intelectuales de Nuestra América
http://www.granma.cu/cultura/2019-07-20/fallecio-roberto-fernandez-retamar-uno-de-los-mas-prestigiosos-intelectuales-de-nuestra-america-20-07-2019-20-07-10
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