2018年08月05日
日本 長寿の秘密と高齢化の問題
日本では総人口の12.5%が75歳以上であり、2%が90歳以上である
Cubadebate、2018年8月5日、PL
世界最高齢だった日本人女性都千代(みやこ・ちよ)さんが先日117歳で亡くなったあと、最高齢の座はおなじ日本人女性で115歳の田中カ子(たなか・かね)さんに移った。日本人はその安定さとバランスのとれた生活スタイルで知られており、このふたつが健康的な長寿のための秘訣である。
全人口の12.5%が75歳以上であり、また2%以上が90歳を超えているのは不思議なことではない。
実際、日本は100歳以上の人口が世界最多であり、その数は6万7千人を超えている。
しかしその数は、1億2千7百万の人口を抱える世界第三の大国にとって、社会的・政治的・経済的な課題にもなっている。
日本政府がこれらの統計をとりはじめた1963年当時、100歳を超える人口は153人だったが、その35年後の1998年には1万人を初めて突破した。
厚生労働省の直近の報告によると、この傾向は主に、医学の進歩と、不健康な生活スタイルに関する日本人の認識によって、続いていくと考えられている。
100歳まで生きる秘密
ここ数十年間、世界中の科学者たちは日本の長寿の秘密に関心を示し、この地域の生活習慣を他の世界各国と分ける要素について詳細に研究した。
ダイエットの頻度や低脂肪、野菜と魚の豊富さについては多くのことが推測されたが、専門家は、複雑な現象を単純化しすぎていると考えている。
東京都健康長寿医療センターの研究では、長寿の要因は、遺伝や育ち、社会環境、身体運動に始まり、居住地域の天候や衛生サービスの質に至るまで、多岐にわたると結論付けている。
とはいえ食事はもっとも注意をひくポイントのひとつであり、ジャーナリスト高橋順子が書いた「100歳まで生きるための日本的メソッド」では、100歳以上の日本人の多くが、食べる量は控え、よく噛んで食べ、肉と魚をバランスよく摂ることが、長寿の秘訣であると答えている。
高齢化:めでたさと問題と
100歳になることはおめでたいことであり、これを日本人はお祝いするが、同時に、国内にお年寄りが増えれば増えるほど、現役世代の社会保障負担は大きくなる。
2017年、日本の人口は7年連続で減少し、もっとも直近の国勢調査では、ここ5年間でおよそ100万人が減ったことが明らかになった。
総務省の統計は、総人口の27%が65歳以上であることを示しており、これは日本政府にとって、単に社会保障だけではなく、生産システムへのコストにも影響する、深刻な問題である。
日本政府の予測では、2060年には総人口が8千7百万に減少し、そのうちの約40%が高齢者になるとみられている。
日本における急速な高齢化は、経済に直接影響し、日本の成長率を維持するための代替案が求められている。
長期的には、高齢化は国の予算に影響し、政府は、2025年には、国内総生産の27%を社会福祉に充てることを予測している。
解決を求めて
この状況に対しては、経済に与える悪影響を短中期的に修正し、国際舞台での日本の地位を維持するメカニズムも求められている。
この傾向を食い止めるための対策のなかで、安倍晋三首相は、特に働く女性の増加において、育児のための税制優遇措置と施設整備によって、出産率を促進することを優先課題として打ち出した。
日本政府が進めている一連の経済政策「アベノミクス」は、この問題を総合的に解決し、国を停滞から救い出すことを目指している。
老齢化の否定的側面に立ち向かうため2016年に定められた戦略は、人間的アプローチも持っており、高齢者に機会を与えることを目指している。
高齢者が国の役に立ち続けられる仕事場を見つけ、年金を含めた収入を増やすことが、その目的のひとつである。
「ニッポン一億総活躍プラン」は、人びとが自発的に労働システムとの結びつきを維持できることを提言している。
また日本政府は、企業が65歳を過ぎた労働者の雇用を続けられるような環境を促進し、支援するためのプロジェクトの始動を検討している。
El secreto japonés para vivir 100 años y no morir en el intento
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/08/05/el-secreto-japones-para-vivir-100-anos-y-no-morir-en-el-intento/#.W2edZNIzbIU
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