2017年12月21日
アリシア・アロンソ 97歳の誕生日 キューバの天才バレリーナ
アリシア・アロンソ
世界レベルでもっとも著名なキューバ人芸術家であるアリシア・アロンソはきょう(12月21日)、97歳の誕生日を迎える。アロンソが率いている劇団はいま、彼女のキャリアに不可欠な古典的作品のひとつである「カルメン」 の稽古をおこなっている。
アロンソはその生涯をバレエに捧げた。尊敬されるバレリーナとして成長したあと、独自のスタイルを築き、バレエをキューバ文化のなかに統合し、それと不可分なものとして永続化させた。
兄弟のフェルナンド・アロンソとアルベルト・アロンソとともに1948年、キューバで最初のプロ劇団を設立した。当時はまだバレエ芸術がラテン社会でほとんど理解されていないときだった。
アロンソは社会的、政治的な矛盾や、病に苦しみながらも、その決断と勇敢さによって自身のバレリーナとしての名声を高め続けた。
アロンソは1959年に始まったキューバでの社会革命を支持し、ブルジョアの偏見とイデオロギーに対して立ち上がり、
自身のバレエ芸術を国民や工場、田舎、森や谷、あらゆる通りに広げていった。
アロンソはバレエの世界でその驚異的なターンと、独自の技術によって名声を博し、伝説の存在となった。
アロンソ特有のステップ位置に言及するために「ラ・キンタ・アロンソ」についていまだに語る人たちがいる。また、バレエの古い愛好者のなかには、アロンソ演じる「ジゼル」や「カルメン」を見た経験を特に大事にしている人たちがいる。
97歳の芸術家アロンソは、現在も教師、振付師、そしてキューバ国立バレエ団およびハバナ国際バレエフェスティバルの団長として活躍を続けている。ハバナ国際バレエフェスティバルには世界中のもっとも著名なバレエダンサーたちが参加ししている。
動物への愛情ははんぱなく、特に犬には大きな情熱をそそいでいる。並外れたユーモア感覚の持ち主であり、舞台のパートナーにジョークを言わせることで知られる。
青春時代には絵を描いており、少女のころから青色を好み、世界文学の愛好者である。
人類がこの地球だけに生息しているという可能性をつねに否定し、ハバナの海岸通り(マレコン)に座って涼み、高波の風景を楽しむことを恋しく思っているが、その名声は彼女にそれを許さない。
アロンソ率いる劇団は2018年に創設70周年を迎えるが、きたる12月22日と23日には、ハバナ大劇場にて、「カルメン」、「ワルツの影」、「アニャリ」を再演する予定である。ハバナ大劇場には2015年にアリシア・アロンソの名前がつけられている。
大劇場をはじめとする全国の劇場でのアロンソの来場に際し、他の追随を許さない歴史を打ち立ててきたキューバ人観客は拍手喝采で彼女を迎える。
アリシア・アロンソ
アリシア・アロンソ 「コッペリア」
Alicia Alonso cumple 97 años de vida
http://www.cubadebate.cu/noticias/2017/12/21/alicia-alonso-cumple-97-anos-de-vida-video/#.WlZ2Ta91pdg
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