2012年07月01日
物流とは何にか?
1.物流の歴史
経済活動は、生産活動、流通活動、消費活動からなるが、農業や工業によって生産さ
た農産品や工業製品は、流通活動により、製造業や農業の生産者から消費者に届けられる。この流通活動は、農産品や工業製造品の売買等の商取引と、農産品や工業製品の実際の保管・配送業務に分けられ、商取引は商流、保管・配送業務は物流と呼ばれている。
以上のように、物流は、農産品や工業品の保管・配送に関わる活動であり、古くから、地域間の陸上の交易、海路を使った貿易の形で行われてきた。陸路では中国とヨーロッパを結んだシルクロードや地中海やインド洋を経由した船による海上交易が思い浮かぶ。
古代から地域間の物の交換により時の権利者や商人は莫大な利益を得てきたが、交換を確実に行うためには、物流を握ることが重要であった。
物流ルートの形成によりその覇権を握る国家が登場する一方で、国家間の紛争を避けるために新たな物流ルートが生まれ、急速に発展する都市や国が生じた場合もあった。例えば、6世紀のササン朝ペルシアと東ローマ帝国の抗争が、陸路による東西交易を衰退させ、安全な紅海を経て地中海に至る新たなアラビアン物流ルートを生んだ。その結果、中継地であったメッカ、メジナが貿易の中心になり、力を持つようになると、それらの地域において新宗教として生まれたイスラム今日が広範に世界に伝播するようになった。
2.日本で物流定義の変遷
次に、日本における物流の用語について検討してみよう。
斉藤(1999)によれば、日本では、物流は1956年の日本生産性本部の米国視察団「物流技術専門視察団」が、その当時、米国で使われていたPhysicak Distributionを日本に紹介したことが始まりである。1960年代末には、運輸白書などで、「物流」が言葉として正式に利用されるようになり、物資の流通の近代化が、国際競争力の向上と物価安定に重要なことが示され、物流は、物流は、流通分野の専門用語として使われ始めた。1960年代前半には、生産・流通活動における効率化が進み、物流費が増大していたため、物流面での効率化が次の課題として浮上してきたのである。
1965年の統計審議会流通統計部会は、「物資流通消費に関する統計の整備について」を行政管理庁に答申した。その中で、「流通活動とは、物理的ないし社会的な“ものの流れ”に関するものをいう。ものの流れという場合の“もの”とは有形・無形を問わず、一切の経済財を指すものとし・・・・有形の諸物資と情報を考える」と定義づけ、「物的流通なものの流れに関する経済活動であり、情報活動が含まれる」としている。
次いで、1966年の産業構造審議会答申書「物的流通の基本政策について」によれば、物流は、以下のように定義された。「流通とは、生産者より消費者に財貨およびサービスを移転させ、場所・時間および所有の効用を創造する活動をいい、また、流通部門とはこれらの諸活動を担当する事業体の総称である。物的流通というのは、有形・無形も物財の供給者から需要者へ至る1実物的(Physical)流れのことであって、具体的には包装、荷役、輸送、保管および通信の諸活動を指している。」と記述され、包装、荷役、輸送、保管及び通信の諸活動が物流の中身とされた。当時わが国では、これにふさわしい敵訳がないため、“流通技術”と呼んでいたが、時とともにP.D.,物理的流通あるいは、物的流通とされ、1991年第4版)に載せられるまでには30年の月日を要した。
高度成長が続いた1960年代末から1970年代には、大量の物資の輸送の必要性から、物流の重要性が企業に大きく認識されるようになり、物流を管理する独立の部門も設置されるようになった。
この時代は、効率化を進めるために、物流設備を整備する動きが強まり、国鉄ではコンテナ輸送が開始され、企業では立体の自動倉庫やフォークリフト等保管・荷役機器の利用も盛んになった。さらに、1973年にはオイルショックが起こり、物流部門にも効率性が求められるようになった。さらに、1973年にはオイルショックが起こり、物流部門にも効率性が求められるようになった。さらに、パレットやコンテナに荷物をまとめ、戸口から戸口までまとめて輸送するユニットロード・システム(Unit Load System)が宣伝されるようになったのもこのころである。物流費が、製造費の中に埋れていたため、費用として、正確に積算することが求められるようになった。
1985年には、JIS(日本工業規格)により、物流は、「物資を供給者から需要者へ物理的に移動する過程の活動をいい、一般的には、輸送、保管、荷役、包装など、及びそれらに伴う情報の諸活動からなる」と定義づけられた。1980年代には、戦略的な物流が唱えられるようになった。大企業を中心に系列取引を強化し、自社の流通ルートを強めようとする動きが生まれ、情報技術を利用した物流効率化が進んできたのもこの頃である。
日本では、陸・海・空の物流諸団体を束ねる(社)日本物流団体連合会が1991年に設立された。また、日本物的流通協会(1970年設立、1991年に日本ロジスティクスシステム協会に改称)と日本物流管理協儀会(1970年設立)が統合され、1992年に(社)日本ロジスティクス協会が設立された。その日本ロジスティクスシステム協会では、ロジスティクスを「経済活動において、物資流通の円滑化を実現するため、調達・生産・販売と連動して、輸送、保管、包装等を総合的に管理する機能」としている。JIS(日本工業規格)が、物流活動として、例示していた「輸送、保管、荷役、包装など、およびそれらに伴う情報の諸活動」」に比較すると「情報の諸活動」が欠落しているが「総合的に管理する」の中にその機能がが読み取れる。
日本ロジスティクス協会の「調達・生産・販売と連動して」という言葉に後のサプライチェーン・マネジメントにつながる概念が加わっており、JISの物流の定義の中の「物理的に移動する過程の活動」との考え方に大きな差異が見られる。ロジスティクスには、製造業や小売・卸売業との連動活動が含まれているのである。これは、1990年代には、ジャストインタイムでの生産・販売体制が情報技術の進展とともに求められるようになったからである。
物流を生産・販売を一体化する重要なツールとして企業が重視してきたためであり、従来の「物流」という用語ではなく、「ロジスティクス」という用語に革新性を表そうとしたのである。米国に遅れること約10年、1990年代半ばに、日本ではロジスティクスが物流という言葉にとって代わるようになってきた。
阿保(1992)は、物的流通システムは物的流通部門の統合であり、その上位の機能としてのロジスティクスシステムは購買部門、製造部門および物的流通部門の統合により可能としている。
ロジスティクスは、物流部門と他の部門の統合、連動により、物資流通を円滑化する経済活動と捉えることができる。
しかし、日本の物流の現場では、物流とロジスティクスの用語区分は明確に行われておらず、物流という言葉が多用されている。日本では、流通に関する物の移動の個別的技術について1960年代半ばに米国で使用されていたPhysical Distributionを翻訳し、「物流」という用語ができたが、その用語を変えず、米国のロジスティクスの概念に踏み込んだ包括的な物流サービスまでを含めて、物流と呼んでいることが多くなっているが現状である。
(2)米国で物流定義の変遷
1920年代の不況期の米国で、物流(Physical Distribution)はマーケティングの一要素として研究対象にしたのが始まりである。1940年代に米国マーケティング協会が、Physical Distributionは生産地から消費地点までの商品の移動とハンドリングを意味した。それまでは、マーケティングの一部として捉えていた。
1950年代大学において物流の研究が始まり、1960年代に、流通活動を「コスト削減の最後のフロンティア」と指摘し、物流に対する関心が産業界で高まった。1970年代前半には、米国の企業経営において、物流(Physical Distribution)の重要性がかなり、認識されはじめ、この頃の米国マーケティング協会のPhysical Distributionの定義は、「生産から消費または利用に至るまでの財貨の移動および取り扱いを管理すること」であり、抽象的な捉え方であった。
1970年代の後半から80年代の始めにかけて、米国では、Physical Distributionに変えて、ロジスティクスLogisticsという概念が生まれて来た。もともとロジスティクス(Logistics)という概念は、フランス語が由来で、宿営、又は、軍隊での兵站補給を意味していた用語が、米国では、第2次大戦後、1950から60年代にかけて、軍で使われていた用語が、民間企業でも物流に関するビジネス用語として使われるようになっていた。物流の近代的システムかが進められ、バワーソックスは、調達物流、販売物流を包括、統合管理するものとしてロジスティクスの概念を唱えた。
1970年代後半の2度にわたるオイルショックにより、米国でも大量生産、輸出システムを改革する必要性が生じていた。加えて、1980年のトラック輸送産業の規制緩和によって、物流業者も激しい競争に勝ち抜く、新しい発想の物流システムが必要となっていた。
1984年に全米物流管理協議会(NCPDM)が自ら、米国ロジスティクス・マネジメント協議会(CLM)へと名称変更を行い、正式にロジスティクスという言葉を定義した。ロジスティクスは、「顧客のニーズに適合させるため、原材料・半製品、完成品ならびにその関連情報の発生地点から消費地点に至るまでのフローと保管を、効果的かつコスト効果があるように計画、実施、統制することである。この定義は、入出苛、社外での移動を含む」されている。
それまでは、輸送、保管、在庫管理がばらばらに考えられていたが、総合的に物流を考えていこうとするのが、ロジスティクスの考えである。1990年頃にはサプライチェーンマネジメント(SCM)が生産流通活動に導入され、さらに高度なロジスティクスが必要となっている。
日本における物流の概念
1950年代から70年代「物的流通というのは、有形・無形の物財の供給者から需要者へ至る実物的(Physic)な流れのことであって、具体的には包装、荷役、輸送、保管、および通信の諸活動を指している。」産業構造審議会と答申書
1980年代 「物資を供給者から需要者へ物理的に移動する過程の活動をいい、一般的には、輸送、保管、荷役、包装なだ、およびそれらに伴う情報の諸活動からなる」JIS(日本工業規格)
1990年代から現代 物流からロジスティクスへの概念変化「経済活動において、物資流通の円滑化を実現するため、調達・生産・販売と連動して、輸送、保管、包装等を総合的に管理する機能」(社)日本ロジスティクスシステム協会。
経済活動は、生産活動、流通活動、消費活動からなるが、農業や工業によって生産さ
た農産品や工業製品は、流通活動により、製造業や農業の生産者から消費者に届けられる。この流通活動は、農産品や工業製造品の売買等の商取引と、農産品や工業製品の実際の保管・配送業務に分けられ、商取引は商流、保管・配送業務は物流と呼ばれている。
以上のように、物流は、農産品や工業品の保管・配送に関わる活動であり、古くから、地域間の陸上の交易、海路を使った貿易の形で行われてきた。陸路では中国とヨーロッパを結んだシルクロードや地中海やインド洋を経由した船による海上交易が思い浮かぶ。
古代から地域間の物の交換により時の権利者や商人は莫大な利益を得てきたが、交換を確実に行うためには、物流を握ることが重要であった。
物流ルートの形成によりその覇権を握る国家が登場する一方で、国家間の紛争を避けるために新たな物流ルートが生まれ、急速に発展する都市や国が生じた場合もあった。例えば、6世紀のササン朝ペルシアと東ローマ帝国の抗争が、陸路による東西交易を衰退させ、安全な紅海を経て地中海に至る新たなアラビアン物流ルートを生んだ。その結果、中継地であったメッカ、メジナが貿易の中心になり、力を持つようになると、それらの地域において新宗教として生まれたイスラム今日が広範に世界に伝播するようになった。
2.日本で物流定義の変遷
次に、日本における物流の用語について検討してみよう。
斉藤(1999)によれば、日本では、物流は1956年の日本生産性本部の米国視察団「物流技術専門視察団」が、その当時、米国で使われていたPhysicak Distributionを日本に紹介したことが始まりである。1960年代末には、運輸白書などで、「物流」が言葉として正式に利用されるようになり、物資の流通の近代化が、国際競争力の向上と物価安定に重要なことが示され、物流は、物流は、流通分野の専門用語として使われ始めた。1960年代前半には、生産・流通活動における効率化が進み、物流費が増大していたため、物流面での効率化が次の課題として浮上してきたのである。
1965年の統計審議会流通統計部会は、「物資流通消費に関する統計の整備について」を行政管理庁に答申した。その中で、「流通活動とは、物理的ないし社会的な“ものの流れ”に関するものをいう。ものの流れという場合の“もの”とは有形・無形を問わず、一切の経済財を指すものとし・・・・有形の諸物資と情報を考える」と定義づけ、「物的流通なものの流れに関する経済活動であり、情報活動が含まれる」としている。
次いで、1966年の産業構造審議会答申書「物的流通の基本政策について」によれば、物流は、以下のように定義された。「流通とは、生産者より消費者に財貨およびサービスを移転させ、場所・時間および所有の効用を創造する活動をいい、また、流通部門とはこれらの諸活動を担当する事業体の総称である。物的流通というのは、有形・無形も物財の供給者から需要者へ至る1実物的(Physical)流れのことであって、具体的には包装、荷役、輸送、保管および通信の諸活動を指している。」と記述され、包装、荷役、輸送、保管及び通信の諸活動が物流の中身とされた。当時わが国では、これにふさわしい敵訳がないため、“流通技術”と呼んでいたが、時とともにP.D.,物理的流通あるいは、物的流通とされ、1991年第4版)に載せられるまでには30年の月日を要した。
高度成長が続いた1960年代末から1970年代には、大量の物資の輸送の必要性から、物流の重要性が企業に大きく認識されるようになり、物流を管理する独立の部門も設置されるようになった。
この時代は、効率化を進めるために、物流設備を整備する動きが強まり、国鉄ではコンテナ輸送が開始され、企業では立体の自動倉庫やフォークリフト等保管・荷役機器の利用も盛んになった。さらに、1973年にはオイルショックが起こり、物流部門にも効率性が求められるようになった。さらに、1973年にはオイルショックが起こり、物流部門にも効率性が求められるようになった。さらに、パレットやコンテナに荷物をまとめ、戸口から戸口までまとめて輸送するユニットロード・システム(Unit Load System)が宣伝されるようになったのもこのころである。物流費が、製造費の中に埋れていたため、費用として、正確に積算することが求められるようになった。
1985年には、JIS(日本工業規格)により、物流は、「物資を供給者から需要者へ物理的に移動する過程の活動をいい、一般的には、輸送、保管、荷役、包装など、及びそれらに伴う情報の諸活動からなる」と定義づけられた。1980年代には、戦略的な物流が唱えられるようになった。大企業を中心に系列取引を強化し、自社の流通ルートを強めようとする動きが生まれ、情報技術を利用した物流効率化が進んできたのもこの頃である。
日本では、陸・海・空の物流諸団体を束ねる(社)日本物流団体連合会が1991年に設立された。また、日本物的流通協会(1970年設立、1991年に日本ロジスティクスシステム協会に改称)と日本物流管理協儀会(1970年設立)が統合され、1992年に(社)日本ロジスティクス協会が設立された。その日本ロジスティクスシステム協会では、ロジスティクスを「経済活動において、物資流通の円滑化を実現するため、調達・生産・販売と連動して、輸送、保管、包装等を総合的に管理する機能」としている。JIS(日本工業規格)が、物流活動として、例示していた「輸送、保管、荷役、包装など、およびそれらに伴う情報の諸活動」」に比較すると「情報の諸活動」が欠落しているが「総合的に管理する」の中にその機能がが読み取れる。
日本ロジスティクス協会の「調達・生産・販売と連動して」という言葉に後のサプライチェーン・マネジメントにつながる概念が加わっており、JISの物流の定義の中の「物理的に移動する過程の活動」との考え方に大きな差異が見られる。ロジスティクスには、製造業や小売・卸売業との連動活動が含まれているのである。これは、1990年代には、ジャストインタイムでの生産・販売体制が情報技術の進展とともに求められるようになったからである。
物流を生産・販売を一体化する重要なツールとして企業が重視してきたためであり、従来の「物流」という用語ではなく、「ロジスティクス」という用語に革新性を表そうとしたのである。米国に遅れること約10年、1990年代半ばに、日本ではロジスティクスが物流という言葉にとって代わるようになってきた。
阿保(1992)は、物的流通システムは物的流通部門の統合であり、その上位の機能としてのロジスティクスシステムは購買部門、製造部門および物的流通部門の統合により可能としている。
ロジスティクスは、物流部門と他の部門の統合、連動により、物資流通を円滑化する経済活動と捉えることができる。
しかし、日本の物流の現場では、物流とロジスティクスの用語区分は明確に行われておらず、物流という言葉が多用されている。日本では、流通に関する物の移動の個別的技術について1960年代半ばに米国で使用されていたPhysical Distributionを翻訳し、「物流」という用語ができたが、その用語を変えず、米国のロジスティクスの概念に踏み込んだ包括的な物流サービスまでを含めて、物流と呼んでいることが多くなっているが現状である。
(2)米国で物流定義の変遷
1920年代の不況期の米国で、物流(Physical Distribution)はマーケティングの一要素として研究対象にしたのが始まりである。1940年代に米国マーケティング協会が、Physical Distributionは生産地から消費地点までの商品の移動とハンドリングを意味した。それまでは、マーケティングの一部として捉えていた。
1950年代大学において物流の研究が始まり、1960年代に、流通活動を「コスト削減の最後のフロンティア」と指摘し、物流に対する関心が産業界で高まった。1970年代前半には、米国の企業経営において、物流(Physical Distribution)の重要性がかなり、認識されはじめ、この頃の米国マーケティング協会のPhysical Distributionの定義は、「生産から消費または利用に至るまでの財貨の移動および取り扱いを管理すること」であり、抽象的な捉え方であった。
1970年代の後半から80年代の始めにかけて、米国では、Physical Distributionに変えて、ロジスティクスLogisticsという概念が生まれて来た。もともとロジスティクス(Logistics)という概念は、フランス語が由来で、宿営、又は、軍隊での兵站補給を意味していた用語が、米国では、第2次大戦後、1950から60年代にかけて、軍で使われていた用語が、民間企業でも物流に関するビジネス用語として使われるようになっていた。物流の近代的システムかが進められ、バワーソックスは、調達物流、販売物流を包括、統合管理するものとしてロジスティクスの概念を唱えた。
1970年代後半の2度にわたるオイルショックにより、米国でも大量生産、輸出システムを改革する必要性が生じていた。加えて、1980年のトラック輸送産業の規制緩和によって、物流業者も激しい競争に勝ち抜く、新しい発想の物流システムが必要となっていた。
1984年に全米物流管理協議会(NCPDM)が自ら、米国ロジスティクス・マネジメント協議会(CLM)へと名称変更を行い、正式にロジスティクスという言葉を定義した。ロジスティクスは、「顧客のニーズに適合させるため、原材料・半製品、完成品ならびにその関連情報の発生地点から消費地点に至るまでのフローと保管を、効果的かつコスト効果があるように計画、実施、統制することである。この定義は、入出苛、社外での移動を含む」されている。
それまでは、輸送、保管、在庫管理がばらばらに考えられていたが、総合的に物流を考えていこうとするのが、ロジスティクスの考えである。1990年頃にはサプライチェーンマネジメント(SCM)が生産流通活動に導入され、さらに高度なロジスティクスが必要となっている。
日本における物流の概念
1950年代から70年代「物的流通というのは、有形・無形の物財の供給者から需要者へ至る実物的(Physic)な流れのことであって、具体的には包装、荷役、輸送、保管、および通信の諸活動を指している。」産業構造審議会と答申書
1980年代 「物資を供給者から需要者へ物理的に移動する過程の活動をいい、一般的には、輸送、保管、荷役、包装なだ、およびそれらに伴う情報の諸活動からなる」JIS(日本工業規格)
1990年代から現代 物流からロジスティクスへの概念変化「経済活動において、物資流通の円滑化を実現するため、調達・生産・販売と連動して、輸送、保管、包装等を総合的に管理する機能」(社)日本ロジスティクスシステム協会。
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