健康

今年の８月のベースボールオンラインで、元西武ライオンズ監督の広岡達郎氏の投稿に「今大会を見ていて気づいたのは、選手が試合中に水分を摂り過ぎることと、スタミナ不足である。休憩時間に水分を補給するのも分かる。・・・・・、野球は「間」のあるスポーツだ。そこでガブガブと必要以上の水分を摂ったらどうなるか。集中力がなくなるのだ。」と言う内容があります。その意見に非難が殺到していました。

広岡氏は、水を飲むなと言われているのでは無く、「ガブガブ飲む必要は無い」と言われています。この「ガブガブ飲む」と言う部分を飛ばして非難しています。

私は、夏、部屋ではクーラーを使いません。直射日光を浴びる所で、３８°C以上あっても、
室内では高くて３２°Cです。そして、途中クーラーで冷やしたりしなければ、体が慣れて来ます。その時、水分も時々、口に含む程度の補給です。そのため、汗も殆どかかず、夏バテする事もありませんでした。

かつて、巨人軍に夏バテに強い大友工と言う投手がいました。夏に強い選手でした。広岡氏はその先輩に、夏バテ対策を聞いた所、「午前中、運動して、汗を流し、一度、無駄な水分を抜いてから調整するんだ。」と言われたそうです。その結論を出すまで、大友氏は、自分の体で様々な実験を繰り返し、自分に合う方法を見つけたそうです。
広岡氏もそれを真似し、最初汗を十分に出し、その後、必要な水分を飲む様にします。水は、口を潤す程度飲み、必要を感じたら、それを繰り返すと言う方法です。そして、夏バテしなくなったと、本に書いています。ですから、水を「ガブガブ飲む」と疲れ易くなるのは、広岡氏の体験からの言葉です。

必要に応じ体の声を聞きながら飲む感覚が大事です。広岡氏の発言は、水を飲む事を否定しているのでも、根性論でも無い事が解ります。

また、アメリカ流は科学的で進んでいる、日本流は遅れていると言うイメージがあります。

メジャーリーグでトミー・ジョン手術を受ける人は多くいます。アスレチックスのジャロッド・パーカー氏は、２１歳の時、レイズのマット・ムーア氏は２５歳で手術を受けるなど、若くて有能な選手も手術を受けています。

アメリカでは、子供の頃から厳格に球数制限しています。それでも若い投手がトミー・ジョン手術を受けています。米国の野球専門誌「BASEBALL　AMERICA」によれば、２００７年から、２０１４年の間に、トミー・ジョン手術を受けた投手は、３６２人で、その内、アメリカの大学出身者は、１４２人、アメリカ高校の出身者は８６人の合計２２８人で、球数制限で守られているはずですが、６３％占めています。まだ未知の要因があるのでしょうか？

女子ソフトボールの上野由岐子投手は、２００８年北京五輪で２日間３試合を１人で「４１３球」投げました。ソフトボールの投手は、野球と違って肩関節の構造にかなった投げ方をするので、出来ると言われる人もいます。と言う事は理に適ったフォームなら、故障しにくいと言う事になります。

更に、今年、１１月１７日、ビックカメラ高崎の上野由岐子投手（37）は、午前中の３位決定戦と、午後の決勝の２試合に先発、1人で計２７１球を投げ、優勝しました。幸い、上野投手は肩を故障してないので、問題になっていません。しかし、将来、球数制限しろと言う意見が出るかも知れません。

巨人、西武で活躍された鹿取義隆投手は、大学時代、連日、３００球以上投げる練習を経験しています。その結果、柔らかく、無駄の無いフォームを身に付けます。その事が、プロに入って連投しても故障しなかった要因になったと言われます。投げ込みは、フォームの無駄を無くす効果があると言われています。

試合で投げるのと、練習で投げるのは、疲労度が異なり、各自の筋肉の質も異なります。どこが限界か、まだ解明されて無い面が多くあります。限界を超えたら、故障します。その限界は、個人個人の筋力、フォームによって違い、皆異なります。現代は、１００球を目途にしていますが、また変わるかも知れません。

普段の生活でも、昔は、色、匂いから、この食品は食べられないかどうか判断していました。今は、消費期限を見て機械的に判断します。そのため、自分の体の持つセンサーを使わなくなりました。何でも機械的に判断する事に慣れています。

時々、自分の体のセンサーと相談しながら、自分を鍛える必要もありそうです。




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