健康

現代は、飽食の時代。世界の多くの料理を楽しめます。たった６０〜７０年前の、戦後の食糧難の時代があった事も、信じられない時代です。若い人にとっては、好きな物を食べれるのは当たり前です。更に次々、スイーツが開発されています。その結果、生活習慣病が増えており、糖尿病と言われても驚きません。しかし、戦前は、贅沢病と言われ、少数でした。現代は、戦前の５０倍と言われる医師もいます。

長い歴史の中では、こんな飽食の生活が出来るのは、珍しい時代でしょう。

血糖値を下げるのは、インスリンだけですが、血糖値を上げるには、グルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンなど複数あります。血糖値が下がったまま、眠ってしまえば、そのまま起きれない事になりますので、体は、それを防ぐ対応をしています。

他の自然界の生物は、断食、絶食を普通に経験しています。

皇帝ペンギンは、南極大陸の最大のペンギンですが、３、４月に海岸から５０〜１２０ｋｍ程度離れた、内陸部に移動します。そこで、メスが卵を産むと、オスは孵化するまで、寒冷の中で、卵を温めます。メスは餌を求め、海へ行きますので、オスは、長期間、食べれません。メスが戻って来て、自分が餌を求めて海に行くにしても、長距離を歩くので、３カ月以上、絶食する事になるそうです。

ウナギは、水温が１０℃以下になると餌を食べず冬眠しますので｡半年ぐらい食べずに生きる事が出来ます。

大海原を泳ぐ、回遊する鯨は、夏季には、極近くの寒冷地で過ごし、冬季は、温暖な海域で過ごします。
その数千ｋｍを移動する時、殆ど、眠る事も食べる事もしません。バレニン、カルノシン、アンセリンと言われるジペプチドに秘密があると言われます。

蝶も、脱皮、蛹になる前、食べなくなります。

人間も精神的な変化を求める時、少食になったり、断食します。多くの修行にも用いられています。

病気になれば栄養をとって、体力を回復しろと言われます。動物は、病気になると食べません。むしろ、特定の草を食べ、嘔吐、下痢をし、体内の毒、病原体を出そうとしています。犬、猫は医学を知っている訳ではありません。本能に従って行っているだけです。それ以外は、何も食べずじっとしています。それが最善と感じているからです。

人間の体も同じ反応をしています。下痢、嘔吐で体内の毒、病原体を出そうとします。しかし、人間にとって、それはしんどいので、症状を抑える薬を飲もうとします。しかし、東洋医学では、自然の働きに任せます。下痢、嘔吐、発熱が酷く、体に負担が大きい場合以外は、薬で抑えません。東洋の知恵と言えます。

人間は、血糖値を上げるホルモンが多い様に、飢餓に強い様に造られています。普段から多く食べていると、その本能がおかしくなり、どれ位の量が自分にとって適量か解らなくなります。これから飲み会が増える季節です。時々、少食、あるいは、１食抜くとかして、自分の体の声を聞く必要があります。

自然界は、空腹、絶食を上手に利用しています。空腹を感じない程、食べるのは不自然です。現代は、不自然な生活が当たり前になっています。

肉食動物も、狩りに行くのは、空腹になった時です。

定期的に食べて、体重が一定であればその人に合っていますが、どんどん体重が増えているなら、必要以上に食べている事になります。空腹は、本当に体が必要だからでは無く、脳の視床下部というところにある摂食中枢と満腹中枢によってコントロールされているそうです。そのため空腹と思っている時，忙しくしていたら、空腹感が無くなる事があります。

体が本当に欲している量を知るため、時々減らし、体の声を聞く必要があります。体が何らかの反応をしてくれるはずです。ただし、無理と感じればすぐ止める事です。体調が、おかしくなる事がありますので。



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