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2021年01月24日

企業経営理論 〜マーケティングの定義〜




マーケティングの概念(パラダイム)

マーケティングの概念(パラダイム)は以下の変遷を辿っている。
・1960年:財の流れを方向付ける活動
・1985年:交換を創り出すための活動
・2004年:顧客との関係性を管理するための活動
1990年代までの「交換パラダイム」から顧客との「関係性パラダイム」が重要視されるようになってきている。その背景にある要因が新規顧客獲得コストの増加である。市場がすでに成熟しているため、消費者はすでにどのカテゴリーにおいても何らかの製品を使用している。そうした状況の中、 メーカーが他社の製品を使用している顧客に対して自社製品の購入を促すことで、新規顧客として獲得することは容易なことではない。そのため、1人の顧客と良好な関係を築くことが望まれるようになった。

アメリカ・マーケティング協会による近年の定義として、 以下2004年のものと2007年のものが挙げられる。
2004年の定義

マーケティングとは、顧客価値を創造・伝達・提供し、組織とそのステークホルダー(利害関係者)の双方を利する形で顧客との関係性を管理するための組織機能と一連のプロセスのことを指す
2007年の定義

マーケティングとは、顧客やクライアント、パートナー、さらには広く社会一般にとって価値のあるオファリングスを創造・伝達・提供・交換するための活動とそれに関わる組織・機関、および一連のプロセスのことを指す

※2007年の定義の大きな変更点としては、「組織とそのステークホルダー」等の言葉が除かれ、「顧客やクライアント、パートナー、社会一般」という言葉が用いられている。このことから、より大きなマーケティングの役割を重視した概念が用いられていること、「価値」という言葉が除かれ、「価値あるオファリングス」という言葉が用いられ、提供する価値がより明確な概念となっていることがいえる。
マーケティング3.0

マーケティング3.0とはP.コトラーが近年提唱した「価値中心のマーケティング」の考え方であり、消費者との協働を通して新しい価値を創出していく概念を中心に掲げられている。「世界をよりよい場所にすること」を目的に、消費者との協働によりグローバル化における世界的課題の解決を目指したマーケティング概念である。Marketing3.0において重要視されているツールは、SNSなどのニューウェーブ技術である。マーケティング3.0の固有の特徴として以下があげられる。
・企業理念の重視
・協働志向・価値共創の重視
・社会貢献・社会価値の重視
・精神的価値の重視
マーケティング2.0

消費者志向のマーケ ティングであり、「顧客満足の重視」の概念がある。多品種・小ロットといった柔軟な市場対応が重要視される。情報技術の進展に後押しされる形での展開が見られ、より優れた製品をターゲット市場セグメントに投入することの重要性が高まった。
Marketing1.0

製品中心のマーケティングである。オートメーション技術が重要視される
ソーシャル(社会的責任)マーケティング

ソーシャル・マーケティングには大きく2つの内容が含まれる。1つは企業の社会的責任に基づいたマーケティングであり、もう1つは非営利組織や政府機関が社会問題などに直接働きかけることである。
コーズ・リレイテッド・マーケティング

コーズ・リレイテッド・マーケティングとは、特定の主義主張(コーズ)と企業の販売活動を結びつけるマーケティング手法のことである。製品の売上によって得た利益の一部を、社会貢献事業や環境保護活動を行っている組織に寄付することで、売上の増加を目指すマーケティング活動であり、消費者の問題意識に働きかける手法である。 例えば、飲料水の売り上げに応じて、NGO団体に寄付するキャンペーンなどが挙げられる。
サステイナブル・マーケティング

消費者の長期的な利益あるいは社会的利益に配慮してマーケティングを行うということだけでなく、それを企業の長期的な経営計画と統合することを目指すマーケティングのこと。一方でソサイエタル・マーケティングは、消費者の将来的なニーズを考慮する。
CSR(Corporate Social Responsibility)

企業の社会的責任のことであり、法令遵守、消費者保護、環境保護などの分野において、企業が持続的な発展を目的として行う自主的取組みのことである。よって自主的取組であり、 受動的な考え方ではなく、またチャリティのみならず本業と関連性のある社会的責任に関する取組みも含まれる。
CSV(Creating Shared Value)

2011年にマイケル・ポーターが「共通価値の戦略」で提唱した考え方で社会的価値と経済的価値の両立をうたうものであり、高い収益性の実現を重視するものである。
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