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2023年05月17日
ちょっとだけMリーグ#152
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は鈴木 優プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/ZmpsbgHDPBA
2022年12月20日 第1試合
南2局
東家 滝沢 和典 23200
南家 鈴木 優 28100
西家 魚谷 侑未 31000
北家 日向 藍子 17700
(敬称略)
魚谷さんが二着目と2900点差の微差、三着目・滝沢さんはトップ目と7800点差で7700クラスをアガれば届きそう、ラス目・日向さんは13300点差で跳満ツモで届く点差です。
最初に親・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
この時点で赤2+ドラがあり満貫くらいは望めそうなメンツ手4シャンテン。
ドラが孤立牌なので重ねるか切るならどのタイミングで切るのかくらいは考えておきたい。
赤2あるのであまり手役は考えず、リーチ・ツモ狙いでいいと思います。(567三色になれば十分くらい)
ツモ打
次に南家・優さんの手は
ドラ優手牌
123三色が少し狙えそうなメンツ手3シャンテン。
雀頭が無いのでドラを引いてドラタンキ待ち三色やマンズノベタン待ちなどもありそうです。
ツモ打
続いて西家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
ドラが孤立牌のメンツ手3シャンテン。
トップ目の魚谷さんは放銃に注意しつつ進めるので良さそうです。
ツモツモ切り
最後に北家・日向さんの手は
ドラ日向手牌
ピンズ7枚+字牌2種でピンズや字牌が増えればピンズホンイツ、234三色、どちらかを引けばイーぺーコー、字牌と19を切ればタンヤオもあります。
ツモ打
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
とカンチャン受け入れが多い3シャンテン。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
ペンチャン、カンチャン受け入れが目立つ2シャンテン。
また同巡、日向さんは
ドラ日向手牌
こちらは3シャンテン。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
ドラが重なり雀頭にするかポンもできます。
ターツオーバーになるので(ソウズがと不安定ですが)一番埋まりにくいペンチャン落とし。
また同巡、優さんは
打ドラ優手牌
ソウズ五連形になったのでここが2メンツ、マンズ1メンツあるのであと1メンツ+雀頭が必要です。
は123三色の材料で切らないとして残りどちらかを切ることになります。
優さんは残しでマンズ一気通貫も見ています。
もし次にツモならピンフとと入れ替えもできます。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
滝沢さんは一度切った残し。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
打でペン待ちスジひっかけリーチの布石を打っています。
また同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
ドラが浮いている2シャンテン。
次巡、優さんは
ドラ優手牌
雀頭ができ、123三色の1シャンテン。
次巡、日向さんは
ドラ日向手牌
役なし2シャンテン。
2巡後、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
ドラ2+赤2の2シャンテン。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
をと入れ替えて安全牌候補に。
更に同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
カンが場に3枚切れになり、打。
次巡、優さんは
ドラ優手牌
とワンチャンスを入れ替えて安全度の高い方を残したようです。
次巡、滝沢さんはツモ切り、これを優さんがチーして打テンパイ。
チードラ優手牌
123三色同順、待ち。
待ちは山にあと2枚、は0枚の合わせて2枚。
3巡後、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
567三色も残る受け入れの1シャンテン。
同巡、優さんは
ツモチードラ優手牌
123三色同順の300-500。
滝沢さん赤2+ドラ2、567三色もある6000オールや8000オールもある大物手を防ぐ、点数以上に大きなアガリでした。
優さんの捨牌は
優捨牌
チードラ優手牌
捨牌はターツ落とし、落としが目立っています。
捨牌の数牌に注目するとと6〜9に集中しています。
それに鳴いたと合わせて考えると123三色同順狙いがありそうです。
仮にこの捨牌の相手がメンゼンなら123三色か234三色が本線です。
相手が切らない数字を持っている可能性が高い(234を中心とした三色同順)わけです。
今回のまとめ
・親連荘を防ぐのが子の役目
ツモチードラ優手牌
ドラ滝沢手牌
優さんは123三色同順、食い下がり一翻で親跳満〜倍満を防いだ。
・特定の数字が切られないのが三色同順
優捨牌
チードラ優手牌
捨牌はターツ落とし、ターツ落としが目立っている。
捨牌の数牌に注目するとと6〜9に集中している。
優さんがチーしたと合わせると123三色同順狙いに見える。
切らない数字を中心とした三色同順狙いが怪しい捨牌。(もしこの捨牌のメンゼンなら123三色か234三色が本線)
・三色同順は必要牌7枚〜狙う
ドラ1巡目優手牌
1巡目で123三色の必要牌はの6枚しかないので狙わない。(可能性を残す程度)
2巡後
打ドラ3巡目優手牌
優さんは123三色、マンズ一気通貫の可能性も残す打。
この時点で123三色の必要牌は7枚、これで123三色狙いをおすすめ。
次巡
打ドラ4巡目優手牌
123三色の必要牌8枚、ペン待ちスジひっかけリーチの布石やチーのしやすさも考えての打と思われる。
後に上家のチーしてテンパイ。
チードラ優手牌
3巡後ツモアガリ。(300−500)
ツモチードラ優手牌
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2023年05月15日
ちょっとだけMリーグ#151
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は白鳥 翔プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/u3q-O08PimQ
2023年4月13日 第2試合 セミファイナル
東3局
東家 白鳥 翔 29200
南家 黒沢 咲 24300
西家 二階堂 瑠美 19800
北家 内川 幸太郎 26700
(敬称略)
前局白鳥さんが3900(+1000)をアガって親番を迎えた東3局。
まだ東場なので点差は意識しなくてかまいません。
トップ目とラス目の差が満貫ツモ差(約10000点差)あります。
※本編は動画01:48頃〜です。
最初に親・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
アンコの赤+ドラ、リーチ・・赤で9600点〜になりそうです。
ただドラ近辺の形がドラ表示牌を必要とするメンツ(既にが山にあと3枚以下)かドラを重ねないとドラを使えない形なのでここを切るか切らないかの選択がこの手のアガリ率に大きく関わってきます。
ツモ打
次に南家・黒沢さんの手は
ドラ黒沢手牌
がありそれ以外は19字牌が多く、愚形受け入れの多いメンツ手3シャンテン。
を使いづらい手になっていて789三色同順、チャンタ、純チャン、役牌を重ねてポンなどがありそうです。
もし789三色やチャンタ狙いではテンパイスピードが遅くなりそうなので他家のテンパイスピードを見ながらいつでもオリられる準備をしておいてもいいでしょう。
ツモ打
続いて西家・瑠美さんの手は
ドラ瑠美手牌
こちらもドラ含みペンチャンターツがありここが待ちとして残りやすくなっています。
ドラ表示牌ペンを引くかドラを重ねるかのどちらかを選択する必要があります。
4人の中で一番高い手が欲しい瑠美さんですが、リーチ・ドラ1では2600点程度、ピンフやドラを重ねたり赤引きでもう少し高い手にしたい。
ツモ打
最後に北家・内川さんの手は
ドラ内川手牌
ドラトイツを含む3トイツで4トイツになればチートイツを見ながら進めるか、リーチ・ピンフ・ドラ2なら満貫以上。
メンツ手3シャンテンなのでリーチ前提で進めるのも良いでしょう。
ツモ打
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
雀頭が無い形の1シャンテン。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
受け入れになった1シャンテン。
同巡、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
こちらは愚形だらけの0メンツのまま。
また同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
やっと1メンツ完成の3シャンテン。
更に同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
オタ風をトイツ落とししてタンヤオ。
次巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
くっつきを意識したのか残し。
同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
ピンズ受け入れになり、マンズやソウズ変化を見たい形に。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
テンパイ即リーチタンキ待ち。
待ちは山に1枚。
リーチの同巡、瑠美さんは
打ドラ瑠美手牌
リーチ現物打。
他に現物がありますが、その後現物のスジが出るかもしれません。
また同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
受け入れの1シャンテン。
次巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
2メンツ完成の3シャンテン。
同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
現物のスジ打の1シャンテン。
次巡、瑠美さんはできメンツから打。
同巡、内川さんは
打ドラ内川手牌
広めの1シャンテンになり打。
次にツモならテンパイ。
解説の藤崎プロ(連盟)は
「はめっちゃ狙い頃だと思ってるって事ですかね。」
と仰っています。
次巡、黒沢さんは
打ドラ黒沢手牌
現物が無くなり現物のスジ打、これが当たり牌。
リーチロンドラ裏ドラ白鳥手牌
「おっと裏3」のリーチ・・赤・裏3の跳満、18000点。
「白鳥何その待ち、いい加減にしなさいよあなた!」と黒沢さんが思っていたかどうかは別として、戦意喪失しかねない18000をセレブに叩きつけました。
このアガリで
白鳥 47200
黒沢 6300
瑠美 19800
内川 26700
親連荘が怖い黒沢さんを断ラス目にしたのは大きい一局でした。
今回のポイントはドラ表示牌です。
第1ツモで白鳥さんは
ドラ1巡目白鳥手牌
この手最大のネックは部分でドラ表示牌カンかペン待ちがかなりの可能性で残りそうな形です。(ドラ表示牌の時点で山に3枚以下)
そこから
打ドラ3巡目白鳥手牌
打リーチドラ5巡目白鳥手牌
とドラターツ落としタンキ待ちリーチ。
白鳥捨牌
ドラが現物で切られやすく、これがたくさん切られる程、の外側切られやすくなり現物でリャンメン待ちが否定され、シャンポン待ちかタンキ待ちにしか当たらない。
白鳥さんはおそらくそこまで想定してのタンキだと思われます。
今回のまとめ
・ドラ表示牌待ちは苦しい待ち(受け入れ)
第1ツモで白鳥さんは
ドラ1巡目白鳥手牌
ドラ表示牌カン(ペン)は待ちで残りやすく最初から1枚少なくて苦しい待ち(受け入れ)。
また、アガりづらい待ちでもある。
ドラ表示牌はドラそばでドラ入りメンツに欠かせない牌だから。(ドラなら、とが必要牌)
・出アガリ狙いは19字牌待ちが有利
字牌はメンツにならないので待ちの形が数牌(マンズ・ピンズ・ソウズ)より少ない。(タンキ待ちとシャンポン待ちしかなく切られやすい)
19牌も数牌の中ではリャンメン待ち、シャンポン待ち、タンキ待ちの三種しかなく端牌でメンツ手でも優先順位が低くくっつき性能も低く切られやすい。
今回の白鳥さん捨牌は
白鳥捨牌
ドラが現物で切られやすくドラがたくさん切られる程その外側は切りやすく、リャンメン待ちが現物で否定されている。
ドラが場に3枚切れになり現物0の黒沢さんは打して放銃。
打ドラ黒沢手牌
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2023年05月13日
ちょっとだけMリーグ#150
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は伊達 朱里紗プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/CKyclT6T3_k
2023年 1月16日 第2試合
南1局 4本場
東家 伊達 朱里紗 66500
南家 松本 吉弘 14700
西家 仲林 圭 8100
北家 黒沢 咲 10700
(敬称略)
伊達さんが断トツ目で子は親へ放銃するとラス確率が一気に上昇するので子は放銃できない場面。(二着目でも7700放銃でラス目)
逆に言えば、伊達さんは押しやすく更なる加点を目指したい場面です。
※本編は動画00:28頃〜です。
最初に親・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
赤1のピンフかタンヤオが狙えそうなメンツ手2シャンテン。
ペンがネックですが引きカンチーの食いタンなどもあるかもしれません。
ツモ?打
次に南家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
ドラ2のメンツ手3シャンテン。
松本さんがここで満貫をアガると三着目と跳満ロン差(12000点差)になるので二着率が高くなります。
リーチ・ツモ・ドラ2で満貫になりそうです。
ツモ打
続いて西家・仲林さんの手は
ドラ仲林手牌
赤1あるものの手役らしきものが見えない5シャンテン。
枚数の多いソウズと字牌が重なればホンイツ・チートイツ、ドラ色のピンズや字牌が増えればピンズホンイツ、ただのメンツ手では5シャンテンと他家に先制リーチされるのが見えているので他家のスピードを見ながら相手テンパイが近そうならオリで良さそうです。(この時点で守備意識)
ツモが良くてテンパイスピードで早そうな時だけアガリを見ます。
ツモ打
最後に北家・黒沢さんの手は
ドラ黒沢手牌
3トイツとトイツが目立っている3シャンテン。
これからのツモが縦ヅモ(トイツやアンコが増える)か横ヅモ(ターツやメンツが増える)になるかで今後の方針を決めます。
もしトイツ手になった時はトイツ→アンコになる受け入れ枚数は2枚しかない(→になるツモは2枚しかない)のでテンパイスピードは遅くなりやすく、メンツ手になった時は→メンツには受け入れ枚数8枚なので圧倒的にメンツ手の方がテンパイスピードで早くなりやすいです。
ツモ打
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
2シャンテン。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
これで3トイツ、チートイツ3シャンテン。
また同巡、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
1メンツ完成の2シャンテン。
次巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
これで4トイツ、前回も出た「0メンツ4トイツならチートイツ」。
チートイツ2シャンテン。
同巡、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
マンズリャンメンに変化。
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
とが必要な形で特に部分を一枚も引いていないのに注目してみるといいかもしれません。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
これでトイトイ、三暗刻も出てきました。
また同巡、黒沢さんはツモツモ切りと4トイツになりましたがツモ切り。
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
ドラトイツの松本さんは3シャンテン。
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
タンヤオを見てかトイツの打。
同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
1メンツ完成の2シャンテン。
また同巡、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
カンが場に2枚切れになり、黒沢さんはターツ払い。
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
メンタンピン赤も見える2シャンテン。
次巡、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
先に打でフリテンですが一応、一気通貫もあります。
次巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
1アンコ+4トイツでチートイツ1シャンテン、トイトイ2シャンテン。
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
伊達さんの目から3枚見え(ドラ表示牌込み)ですが打で受け入れを決めました。
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
マンズ三面張を決めました。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
チートイツ・赤・ドラ2もある1シャンテン。
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
ツモ打のスライド。
伊達さんは567三色を意識しているようです。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
チートイツ・赤・ドラ2テンパイ、タンキ待ち。
待ちは山に1枚。
また同巡、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
この手の浮き牌(手牌で使えない牌)はでは全員に無スジ、は仲林さんの現物。
1人には通るよりは通ってないを先に切るのが自然でしょう。
黒沢さんが切ったを伊達さんがチーして打テンパイ。
チードラ伊達手牌
待ちタンヤオ・赤2、で高目567三色の満貫。
待ちは山に0枚、は1枚、も1枚の合わせて2枚。
伊達さんテンパイから4巡後、
ツモチードラ伊達手牌
ツモアガリ。
4枚目のツモでタンヤオ・赤2・三色同順の満貫4本場、4400オール。
このアガリで
伊達 79700
松本 10300
仲林 3700
黒沢 6300
この親は五本場まで続き珍しく鳴いた黒沢さんが連荘ストップ。
ここで伊達さんの仕掛けについて考えてみましょう。
伊達手牌
チードラ伊達手牌
チー打した場面。
1〜8巡目でと切られてチーしたと合わせてタンヤオを意識しているようです。
捨牌のソウズはと切られてこの鳴きがリャンメン待ちだとすると、、、、待ちを否定しています。(ソウズリャンメン待ちはだけ)
次にソウズ愚形待ちはカンの可能性を考えてみましょう。(カンは食いタンにならないので除外)
カンはから4巡目打は牌効率的に損になり、(2枚の受け入れを捨てている)4巡目からカンを決めるのは不自然。
第二にカン待ちは9巡目ツモ切り、12巡目手出しで9巡目の時点でリャンメンターツがあったようです。
リャンメン待ちに取れるのにわざわざ枚数の少ないカンチャン待ちに取るのかは疑問です。
第三にカン待ちは12巡目手出しからとあったと仮定するとその前9巡目でメンツが完成するはずなのにを切っています。
つまり、ソウズが当たるなら待ちくらいです。(シャンポン、タンキ待ちなど例外あり)
後、ピンズはが通るのとチー打、例えば食い伸ばし(待ちを良くしたり待ち枚数を増やす為の鳴き)からチーはチーで待ちですが後からツモ切りで矛盾しています。
となると、1枚しか切られていないマンズ待ちの可能性が高そうです。
もしリャンメン待ちなら、、。
さらに手出しからやからの打がありそうです。
それにデカトップ目の伊達さんがわざわざ前に出てくる以上、安手ではなさそうです。(タンヤオ・赤2など5800点以上?)
伊達さんはリャンメンターツを決める時、よく先切りするのを見かけます。(伊達さんに限った話ではないですが)
今回でも
打ドラ10巡目伊達手牌
打ドラ11巡目伊達手牌
→
→
伊達さんの選択とツモが噛み合った一局でした。
今回のまとめ
・待ち選択には他家の不要牌を選ぶ
松本さんはが不要
仲林さんはが不要
黒沢さんはが不要でロンアガリにはここを待ちにすると良い。
伊達さんは
ドラ伊達手牌
受け入れの1シャンテンに構えた。
・相手捨牌の矛盾を探す
伊達さんの捨牌からソウズ待ちが薄そう、ピンズも後の現物から食い伸ばしを否定、残りのマンズ待ちが怪しい。
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2023年05月11日
ちょっとだけMリーグ#149
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は二階堂 亜樹プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/QWhUnc1iyyY
※今回は二階堂姉妹の牌譜検討の内容と合わせてお送りします。
2023年4月10日 第1試合 セミファイナル1日目
東1局 2本場 供託リーチ棒1
東家 佐々木 寿人 43000
南家 松本 吉弘 19000
西家 瑞原 明奈 18000
北家 二階堂 亜樹 19000
(敬称略)
亜樹「親の寿人さんが6000オール&流局で連荘中!早く親落としたい。」
最初に親・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
赤もドラも無いメンツ手2シャンテン。
ピンフが付くかどうかも怪しく、リーチのみになりそうです。
ツモ打
次に南家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
トイツ+赤の2シャンテン。
リーチで満貫になるので打点的に勝負になるかもしれません。
ツモ打
続いて西家・瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
赤もドラも無いメンツ手3シャンテン。
雀頭が無いので重なりやすさも考慮しつつ進めます。
ツモ打
最後に北家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
マンズ部分が不確定ですが引きならピンフになるメンツ手3シャンテン。
亜樹「配牌メンツ1ドラ1+第1ツモでリャンメン完成。やる気満々に!役牌から切っていく。」
次巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
受け入れの1シャンテン。
同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
受け入れのこちらも1シャンテン。
また同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
こちらは2シャンテン。
更に同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
役なし2シャンテン。
2巡後、寿人さんはツモ切りで出アガリ率を上げています。
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
カン待ちテンパイ。
待ちは山に2枚。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞葉手牌
イーぺーコー含みの2シャンテン。(か)
また同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
ピンフ・赤1シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
でテンパイする1シャンテン。
次巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
テンパイ、役なしリーチカン待ち。
待ちは山に2枚。
亜樹「ドラ切りリーチ!アンコから切ったとかレアケースは無視!何でもリーチする寿人さんだし大したこと無いと思って進行する。」
同巡、松本さんは無スジツモ切り。
瑞原さんは打。
ドラ瑞原手牌
亜樹「松押し→親現無い?押すほど良い手?既にテンパイ?様子見。
瑞原さん現物切り→こっちは一旦無視。」
また同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
受け入れの1シャンテンに変化。
次巡、亜樹さんはツモ切り。
亜樹「寿人さん現物のスジあるけど切っても後が続かないので押し!(この後スジも切りやすくなる)」
次巡、松本さんは打。
ドラ松本手牌
シャンポン待ち。
待ちは共に山に0枚、松本さんの待ちはありません。
同巡、瑞原さんはテンパイ即リーチ!
ドラ瑞原手牌
リーチ・タンヤオ、ノベタン待ち。
待ちは山に2枚、は0枚の合わせて2枚。
亜樹「と切っておとなしくしてると思いきや正直びっくり!親に追っかけ(リーチ)愚形で安いことはないなどうしよう・・・。」
同巡、亜樹さんはツモ切り。
亜樹「抜く選択もあるけど、親リーはたいしたことないと思ってるので瑞原さんの現物、松にもほぼ通りそうな切り。」
次巡、松本さんは震える手で切りリーチ!
松本さんは令和の侍でした。
松本さんはアガリ牌0で勝つ可能性0%。(もし流局ならガッツポーズしていいレベル)
亜樹「松ツモ切りリーチ、まあテンパってるよね、想定内!」
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
テンパイ即リーチ待ち。
待ちはが山に2枚、が0枚の合わせて2枚。
亜樹さんがを引いたので瑞原さんの待ちは1枚だけ。
亜樹「リーチ棒3本出てメンピン赤3900が6900に。待ちも悪くない!追っかけるだけの価値があるので勝負!」
これで4人リーチです。
巷の雀荘なら途中流局もあるので4人リーチで流局することもあります。
皆がツモ切りを繰り返す中、3巡後
リーチツモドラ裏ドラ亜樹手牌
リーチ・ツモ・ピンフ・赤、1300−2600の二本場、1500−2800点。(リーチ棒+4000)
このアガリで
寿人 39200
松本 16500
瑞原 15500
亜樹 28800
亜樹さんがトップ目とほぼ満貫ツモ差に迫ります。
今回のまとめ
・シャンポンリーチは基本的に不利
待ち枚数的に最大2+2=4枚、他家に使われやすい牌なら待ち0だと思った方が良い。
ドラ松本手牌
は純カラ。
は他家に使われやすくシャンポン待ちに向かない牌。
・追いかけリーチは好形率高め
寿人さん先制リーチに
ドラ寿人手牌
瑞原さん追いかけリーチ
ドラ瑞原手牌
ノベタン待ちは自分で待ちを1枚ずつ使っているのでリャンメン待ちより枚数は少なめ。(最大6枚)
次巡、松本さん追いかけリーチ
ドラ松本手牌
松本さんはリーチ・・ドラ3・赤の跳満、打点的に高いから勝負。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
リーチ・ピンフ・赤3900+二本場600+供託リーチ棒4本=8500点の収入になりリャンメン待ちだから勝負。
追いかけリーチするのは待ちが良いか打点が高いかの理由が多くなる。(他にはリーチで満貫、跳満になる、リーチした方が出やすくなるなど)
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2023年05月09日
ちょっとだけMリーグ#148
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は滝沢 和典プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/wthajVbF1K8
2019年 1月29日 第2試合
南4局
東家 魚谷 侑未 17400
南家 石橋 伸洋 13000 元U-NEXT Pirates
西家 佐々木 寿人 25900
北家 滝沢 和典 43700 滝沢さんが風林火山に所属していた頃です
(敬称略)
トップ目・滝沢さんは何点でもアガればトップ。
二着目・寿人さんは倍満ツモか三倍満ロン、滝沢さんから跳満以上直撃でトップ、1000点でもアガれば二着。
三着目・魚谷さんは2600オールツモや9600ロン以上で二着目(連荘)、8000オールツモや三倍満以上ロンでトップ目。(連荘)
ラス目・石橋さんは800-1600ツモや5200ロン以上で三着、跳満ツモやリーチ棒が出て跳満ロンなら二着、リーチ棒が出て三倍満ツモや役満ロン、滝沢さんから倍満直撃でトップ。
※動画の都合で00:40くらい〜飛ばして見ても大丈夫です。
最初に親・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
赤1のメンツ手2シャンテン。
高くはならなそうですが、を待ちにしてツモアガリが理想です。
ツモツモ切り
次に南家・石橋さんの手は
ドラ石橋手牌
赤1のメンツ手3シャンテン。
マンズ、ピンズ、ソウズ、の現状4ブロックですが、マンズやピンズを伸ばしてやを目指すと2メンツを作りやすくなります。
ツモ打
続いて西家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
こちらは0メンツ4トイツで私が提唱する「0メンツ4トイツからチートイツ」の基準に当てはまります。
まだここからメンツ手になる可能性もありますが、横伸びするツモが何度も続かない限りはチートイツを見て進めます。(、、など)
ツモ打
最後に北家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
ペンチャン2+リャンメン3のメンツ手3シャンテン。
赤もドラも無い手であまりアガリを見る手に見えないですが、他家の動向を伺いながら進めたい。
ツモ打
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
マンズ2メンツがほぼ決まっているので後はピンズとソウズの伸び方に注目します。
同巡、石橋さんは
ドラ石橋手牌
ソウズペンチャンができました。
また同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
マンズや字牌トイツが重なれば、ホンイツ・チートイツの選択も増えます。
次巡、石橋さんは
ドラ石橋手牌
タンヤオに決めたようです。
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
2メンツ完成の2シャンテン。
同巡、石橋さんは
ドラ石橋手牌
これで345三色や456三色も狙えます。
また同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
マンズを意識している様子。
ここで解説の瀬戸熊プロは
「しかも滝沢さんは石橋さんリーチ来たら打ってもいいからっても全部切っちゃうんですよね。
協力しますよ。」
と語ってらっしゃいます。
次巡、石橋さんは
打リーチドラ石橋手牌
待ち、で高目456三色同順。
待ちはが山に0、は0枚の合わせて0枚。
石橋捨牌
ソウズターツを嫌ったという事は他にペンチャンより良いブロックが残っているようです。(好形か手役、ドラ・赤など)
このリーチを見て瀬戸熊さんは
「ここはまっすぐ来るんですよね。まっすぐ来るけど一発とかは避けるしこれで打ったら相当高いってのは避けるかもしれないね。」
リーチから2巡経過し、魚谷さんが無スジ押しているだけです。
8巡目、滝沢さんは
打ドラ滝沢手牌
これに石橋さんがロン。
リーチロンドラ裏ドラ?石橋手牌
リーチ・タンヤオ・赤・三色同順の満貫8000点。
このアガリで
滝沢 +55.7
寿人 +5.9
石橋 −19.0
魚谷 −42.6
石橋さんが一着順アップの四着→三着、順位ウマで+20、素点+8の+28000点得するアガリです。
オーラス開始時の点棒状況は
南4局
東家 魚谷 侑未 17400
南家 石橋 伸洋 13000
西家 佐々木 寿人 25900
北家 滝沢 和典 43700
ラス目・石橋さんは800-1600ツモや5200ロン以上で三着、跳満ツモやリーチ棒が出て跳満ロンなら二着、リーチ棒が出て三倍満ツモや役満ロン、滝沢さんから倍満直撃でトップ。
滝沢さんは石橋さんへ跳満放銃までならトップです。
滝沢さんは一発放銃を避けて2巡様子見しましたが、場を見ると
魚谷捨牌
石橋捨牌
寿人捨牌
滝沢捨牌
滝沢さんが1枚切る場面。
ドラ滝沢手牌
捨牌からリーチに通っている数牌で、石橋さんは手出しリーチなのである程度好形待ちの可能性が高そうです。
リーチがリャンメン待ちだとするとマンズ、、、
ピンズは、、、、、
ソウズは、
マンズのスジ4本、ピンズは6本、ソウズは2本です。
そう考えると一番当たりそうなのはピンズ、それも滝沢さんから4枚見え。(捨牌に)
見た目枚数でが山に4枚以下で石橋さんが使えない可能性が一番高いのがです。
一発では裏2、裏3で倍満のケースもわずかにあるかもしれないので一発を避けたのだと推測します。
今回のまとめ
・オーラス、二着目と大きく離れたトップ目で差し込みを考える
オーラス開始時の点棒状況は
南4局
東家 魚谷 侑未 17400
南家 石橋 伸洋 13000
西家 佐々木 寿人 25900
北家 滝沢 和典 43700
ラス目・石橋さんは800-1600ツモや5200ロン以上で三着、跳満ツモやリーチ棒が出て跳満ロンなら二着、リーチ棒が出て三倍満ツモや役満ロン、滝沢さんから倍満直撃でトップ。
滝沢さんは石橋さんへ跳満放銃までならトップ。(倍満放銃で二着)
・差し込む牌は単純に見た目枚数が少ない牌から
魚谷捨牌
石橋捨牌
寿人捨牌
滝沢捨牌
石橋さんリーチに対し、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
ここから1枚切る場面。
滝沢さんから4枚見えで他家にとってスジ8枚の内使えるのは4枚以下しかないから切るならから。
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2023年05月07日
ちょっとだけMリーグ#147
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は佐々木 寿人プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/w4hqA0LSmTI
2022年4月8日 第2試合 (’21−22シーズンセミファイナル)
南1局
東家 勝又 健志 73800
南家 佐々木 寿人 10900
西家 多井 隆晴 2900
北家 小林 剛 12400
(敬称略)
勝又さんが断トツ目、子三人が二着の席を争う椅子取りゲームになっています。
ここで親に大きな放銃(8000点クラス)をすると、かなりラスの確率が高まります。
最初に親・勝又さんの手は
ドラ勝又手牌
ドラ1のメンツ手2シャンテン。
二着目以下との点差が61400点差もあり、子はここで大きな放銃すると着順に大きく影響します。
その条件があるだけで勝又さんはかなり押し寄りです。
ツモ打
次に南家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
赤1のメンツ手2シャンテン。
ペンがこの手最大のネックですがここが何とかなればアガリが望めそう。
またピンズは四連形なので、引きでリャンメン受け入れで好形になりやすい形です。(ツモでも1メンツ+雀頭)
後はにがくっつくと1ターツ+雀頭になるので雀頭が無い時はこんな作り方があります。(待ちになっても良形になりやすい)
役はタンヤオや345三色同順などがありそうです。
この手にはがありリーチ・赤・ドラ5200点以上になるので打点的には押し寄りです。
ツモ打
続いて西家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
こちらは赤もドラも無いメンツ手3シャンテン。
場風で役ありにはなりそうですが、赤やドラを引いてもあまり高い手にはならなそうです。
ツモ打
最後に北家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
赤+ドラがあるメンツ手5シャンテン。
この手にピンズが7枚+字牌4種あるのでピンズや字牌が増えればピンズホンイツ、赤やドラにくっつけたタンヤオ・赤・ドラで3900〜、役牌を重ねてポンでも役牌・赤・ドラ3900〜になります。
ツモ打
次巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
4枚で時間を使って勝又さんはアンカン、新ドラは。
アンカンドラ槓ドラ勝又手牌
ツモ打ソウズリャンカンが埋まり、受け入れの1シャンテン。
同巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
ピンズとソウズが伸びやすい形になり3メンツ+雀頭はなんとかなりそうです。
残りマンズ部分がどう変化するかを意識します。(や)
同巡、小林さんは
ドラ槓ドラ小林手牌
マンズリャンメンに変化した4シャンテン。
次巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
マンズメンツ完成の1シャンテン。
同巡、多井さんは
ドラ槓ドラ多井手牌
役牌2トイツで更に鳴きやすい手になりました。
また同巡、小林さんは
ドラ槓ドラ小林手牌
1メンツ完成の3シャンテン。
次巡、勝又さんは
アンカンドラ槓ドラ勝又手牌
テンパイ、待ちリーチ!
待ちは山に0枚、は4枚の合わせて4枚。
同巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
現物切ってタンヤオか?
また同巡、多井さんは
ドラ槓ドラ多井手牌
上家のはチーせず打。
次巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
打1シャンテン。
次に引きなら勝負か?
また同巡、小林さんは
ドラ槓ドラ小林手牌
カンドラが重なりチートイツ・ドラ2もあるかもしれません。
ここで解説の渋川さん(当時は選手になる前)は「放銃はほんとに罪ですよ!12000打ったらほんとにまずい。」と力説されています。
この親のリーチはアンカンが入り実質一翻アップ、裏ドラが乗る確率が約2倍に上がっています。
勝又さんはリーチ・ドラ50符二翻ですが裏1枚乗ると9600点です。
2巡後、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
ツモ打スライドのタンヤオで一翻アップ。
次巡、勝又さんが打、これを寿人さんがチーして打テンパイ。
チードラ槓ドラ寿人手牌
待ち、は山に2枚、も2枚の合わせて4枚。
次巡、寿人さんは
ツモチードラ槓ドラ寿人手牌
ツモアガリ。タンヤオ・赤・ドラ2の満貫、2000-4000。(リーチ棒+1000)
このアガリで
勝又 68800
寿人 19900
多井 900
小林 10400
寿人さんが三着目に約・満貫ツモ差をつけました。
ここで寿人さんがチーした場面に戻ってみましょう。
勝又捨牌
寿人捨牌
多井捨牌
小林捨牌
この時点で寿人さんから3枚見えなのではワンチャンス、寿人さんはチー打します。
ドラ槓ドラ寿人手牌
メンゼンでもツモでリャンメン待ち以上になり、食いタン(ヤオ)で鳴く時も以外で鳴きを考えます。(鳴きはポン待ちも)
マンズの形はの中ぶくれ形、ピンズはの四連形とあと1枚引くとリャンメン以上の好形を作りやすい形です。
また、勝又さんはアンカンした後にリーチしていてもし待ちだと仮定すると、
例1
こんな形からアンカンしてリーチした事になります。
例1では既にアガっていて矛盾しています。
それに勝又さんはを切っているので待ちも否定しています。
後はカンとタンキ待ちですがからアンカンするのも変で、それなら切りカン待ちを選びそうです。(タンキもへくっつきやへくっつきを考えそう)
寿人さんのスピーディな動きと鋭い押しがアガリを決めた一局でした。
今回のまとめ
・子は親の連荘を防ぐ役目がある
南1局
東家 勝又 健志 73800
南家 佐々木 寿人 10900
西家 多井 隆晴 2900
北家 小林 剛 12400
親・勝又さんは断トツ目で子は二着争いが予想される。
ここで連荘を許すとますます親との点差が広がり、親を止められなくなるから良くない。(10万点トップが生まれるのは親連荘させたのが理由)
親の点数は子の1.5倍で大トップに親連荘は欠かせない。
・断トツ目が親の時、親へ放銃は致命傷
↑の点棒状況で親へ放銃するとラス確率が大幅に上昇するからこの場面の放銃は×。
・四連形は真ん中(5)に近づくほど好形(リャンメン以上)を作りやすい
寿人さんのピンズはでここにを引くとリャンメン以上の受け入れになる。
・中ぶくれ形も好形を作りやすい形の一つ
寿人さんのマンズ(この間の牌が2枚で1メンツ+1枚が中ぶくれ形)でここにを引くとリャンメンになる、好形作りに欠かせない内の一つ。
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2023年05月06日
ちょっとだけMリーグ#146
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は本田 朋広プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/Ojr2mQmRIyA
2022年12月6日 第1試合
南4局 1本場
東家 本田 朋広 44900
南家 二階堂 亜樹 42500
西家 村上 淳 -13500
北家 鈴木 優 26100
(敬称略)
トップ目・本田さんと二着目・亜樹さんの点差は2400点、1000の一本場を直撃されたり亜樹さんテンパイ、本田さんノーテンでも入れ替わる(3000点縮まる)程度の微差です。
二着目・亜樹さんは2600以上ロンか400−700ツモ以上、本田さんへ1000点直撃でもトップ。
三着目・優さんはリーチ棒が出て倍満ロンかリーチ棒が出て跳満ツモか亜樹さんへ満貫直撃で二着、三倍満ロンか三倍満ツモでトップ。
ラス目・村上さんは大きなマイナスの役満ツモで三着、ダブル役満ロンでトップと現実的な着順アップは厳しそう。
※動画の都合で親・5巡目から見ていきます。
最初に親・本田さんの手は
ドラ本田手牌
こちらはが必要なメンツ手2シャンテン。
もしこれをトイツ手と見るなら4トイツでチートイツ2シャンテン。
手役を見るにもピンフが付くか程度なので攻めるなら役なしリーチになりそうで、亜樹さんへ1000点放銃でもトップ転落があるのでオリを考えてもいいかもしれません。
ツモ打
続いて南家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
こちらはメンツ手と見るなら2シャンテン、トイツ手と見るなら4トイツでチートイツ2シャンテン。
手役を見るなら345三色やピンフ、イーペーコーなどもありそうです。
ツモ打
続いて西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
こちらはメンツ手3シャンテン、3トイツでチートイツ3シャンテンでもあります。
ここからを切ればタンヤオ、4トイツになればチートイツ意識で進めてもいいでしょう。
ツモツモ切り
最後に北家・優さんの手は
ドラ優手牌
こちらはメンツ手1シャンテン。
手役を見るならイーぺーコーやピンフもありそうです。
亜樹さんから満貫直撃やリーチ棒が出て跳満ツモなら二着浮上があるので優さんはもう少し高くしたいですがドラ1で頑張って満貫程度。
例えばドラを重ねてピンフを付けてを引いてリーチ・ツモなら跳満にもなりそうです。
リーチツモドラ例1
ツモツモ切り
次巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
一応受け入れの1シャンテン。
次巡、村上さんは
ドラ村上手牌
タンピン567三色など、ドラや赤引きなら満貫以上の素点回復狙いか?
同巡、優さんは
ドラ優手牌
引きならテンパイする1シャンテン。
また、ドラが重なれば雀頭入れ替えもあるか?
次巡、本田さんは
ドラ本田手牌
解説の石橋さんは「食いタン前提で進めるんじゃないか?テンパんないとまくられちゃう。」とコメント。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
打と受け入れを固定した先切り。
変化によっては345三色もあります。
次巡、本田さんはツモでマンズを残していればマンズ2メンツになっていますがしくった(失敗した)形でツモ切り。
次巡、優さんは
ドラ優手牌
役なしカンテンパイですがリーチせず。
優さんは着順アップに最低満貫が必要なのでツモのピンフ、ツモのドラ2、ツモならフリテン三面張リーチもあるかもしれません。(待ちか待ち)
待ちは山に0。(ドラ表示牌込み)
2巡後、亜樹さんは
打ドラ亜樹手牌
こうしておくと、次にツモなら打で234三色と345三色の両方が狙えます。
ドラ例2
次巡、本田さんは
ドラ本田手牌
これで4トイツ、マンズをしくったり捨牌にトイツかぶりがあったり、本田さんはツモと選択がかみ合っていません。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
受け入れでタンピン567三色赤の1シャンテン。
2巡後、本田さんは
ドラ本田手牌
リャンメンの多い形ですが15巡目(あと3巡)でまだ2シャンテン。
同巡、亜樹さんは
打ドラ亜樹手牌
もう完全にオリ。
先切りしていなければここでテンパイでした。
同巡、優さんはツモ切り、これを本田さんがチーして打1シャンテン。
チードラ本田手牌
を引くか鳴くかすればテンパイ。
次巡、優さんがツモ切り、これを本田さんがチーして打テンパイ。
本田さんテンパイの直後、亜樹さんは
打ドラ亜樹手牌
を切った直後にツモ打1シャンテン。
同巡、優さんはツモ切り、相変わらず戦闘民族です。
次巡、本田さん最後のツモはツモツモ切り。
同巡、亜樹さんはツモ打と1シャンテンにも取りません。
ハイテイツモは優さんでツモ打。
テンパイノーテンは親から順に宣言します。(親→南家→西家→北家)
本田 ノーテン −1000
亜樹 ノーテン −1000
村上 ノーテン −1000
優 テンパイ +3000
亜樹さんがテンパイと読んだ本田さんがノーテンを宣言(手牌がテンパイしていてもテンパイを宣言するかどうかは自由)し、微差のトップを勝ち取りました。
流局まで残り3巡の時点で本田さんは2シャンテン。
ドラ本田手牌
そこから優さんの切ったを連続でチーして本田さんはテンパイ。
チーチードラ本田手牌
15巡目の亜樹さんは
打15巡目亜樹手牌
と15〜17巡目(亜樹さん最終ツモ1つ前まで)にを切っています。
場を見ると
本田捨牌
亜樹捨牌
村上捨牌
優捨牌
亜樹さんの切ったは場に2枚切れでトイツ落とししています。
そしては食いタン模様の仕掛けには確実に通る(本田さん現物だからフリテンになるは安全)牌です。
これに解説の多井さんは
「3枚切れでスライド(ツモ打)があまり無いですあの。
かなんかスパンといっとくのもアリだったかもしれないね。」
本田さんはインタビューで
「ノーテンかなと思えるぐらいの牌が最後3回続いたので伏せた方がいいかなと思って決めました!」
と語っています。
もし亜樹さんがテンパイなら亜樹+1500、本田ー1500で3000点差縮まるリスク(トップ逆転)もあるギャンブルにも見えかねない本田さんノーテン宣言でしたが、ここでも好判断が光っています。
結果は
本田 +63.9
亜樹 +21.5
優 −10.9
村上 −74.5
2400点差でウマ+40(40000点)変わる大きなトップでした。
今回のまとめ
・四連形は2メンツの素
5巡目本田さんは
打ドラ本田手牌
打するが、の四連形からはツモからの変化も含めてそれなりに2メンツを作りやすい形。
マンズは四連形で次にツモならリャンメン受け入れに、ツモでも1メンツ+1ターツ、その次にツモやツモでリャンメン変化もある。
例3
例4
→例5
→例6
・相手の捨牌のトーンからテンパイ・ノーテンを判断
本田捨牌
チーチードラ本田手牌
本田さんの食いタン模様の鳴きに亜樹さんはとトイツ落としを含む、タンヤオには当たらない牌ばかり切っている。
ここからおそらく本田さんは
本田「ノーテンかなと思えるぐらいの牌が最後3回続いたので伏せた方がいいかなと思って決めました!」とコメント。
本田さんはノーテン宣言して優さん一人テンパイ、本田さんはトップ終了。
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2023年05月04日
ちょっとだけMリーグ#145
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は瑞原 明奈プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/HcjEJ3YjWhk
2022年12月1日 第1試合
南2局
東家 松本 吉弘 45900
南家 内川 幸太郎 12300
西家 二階堂 亜樹 19400
北家 瑞原 明奈 22400
(敬称略)
今局を入れて最短あと3局。
トップ目・松本さんは流局OK、他家に大きな放銃は避けたい。
二着目・瑞原さんはトップ目との点差を縮める大きなアガリが欲しい。(最低満貫以上)
三着目・亜樹さんはラス目への放銃は×、二着目と3000点差なので3900以上のアガリが欲しい。(トップ目と26500点差で二回以上のアガリが必要)
ラス目・内川さんは三着目、二着目との点差を縮めるアガリ(直撃)や高いツモアガリが欲しい。
※今回は瑞原さんの牌譜検討の内容も付け加えてお送りします。
瑞原明奈 牌譜検討
https://www.youtube.com/live/CPBuijc1...
最初に親・松本さんの手は
ドラ松本手牌
赤もドラも無い、ポン1500点になりそうな手です。
また、マンズ・ピンズ・ソウズの伸びによっては345三色、456三色もありそうです。
ツモ打
次に南家・内川さんの手は
ドラ内川手牌
こちらは赤2でリーチ・赤2なら5200。
メンツ手4シャンテンと決して早くはないですが、打点的に勝負になりそうです。
もし役を見るなら役牌を重ねてポンか567三色が少しあるか程度です。
ツモ打
続いて西家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
役はがあるのでこれを生かしてホンイツ・で満貫、ドラが重なれば3900以上、メンゼンならリーチ・もありそうです。
ツモ打
最後に北家・瑞原さんの手は
ドラ瑞原手牌
既にソウズ8枚+字牌3種あるのでソウズや字牌が重なればソウズホンイツ、を切ればタンヤオ、イーぺーコーもありそうです。
瑞原「親落ちしてトップ目と23500点差で南2局。満貫・跳満アガれればトップも見えるが・・・」
次巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
が亜樹さんから3枚見えになり、亜樹さんは打。
配牌時点から日吉さんの口から「小四喜!」と盲言が飛び出していますが、ドラ表示牌の時点で小四喜はちょっと厳しそうです。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
瑞原「、引きともう1メンツできればメンピンイーペーコーあるけどホンイツやチンイツ、メンホンチートイ(メンゼン・ホンイツ・チートイツ)も見て切り。」
3トイツでチートイツ3シャンテン、ピンフ・イーぺーコー、ホンイツ・イーぺーコーなどまだ3つ以上の方向が選べます。
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
これで1メンツ完成の2シャンテン。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
瑞原「1枚切れ、2枚目出たら鳴くつもり。」
次巡、内川さんは
ドラ内川手牌
これで3トイツ、チートイツ3シャンテン。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
が重なればホンイツ・チートイツ、リーチで跳満。
瑞原「メン(リーチ)ピン(フ)イーぺーコーもあるけどやっぱりトップが欲しいから貪欲に切り。」
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
解説の河野直也プロは「456三色とかも見えますね」という話ですが、456三色にはの内2種類以上が必要になるのでまだ三色の可能性を残す程度でいいと思います。
同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
これで4トイツ、チートイツ2シャンテン。
もしリーチ・ツモ・チートイツ・赤2なら二着目になれます。
また同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
ドラが重なり、・ドラ2なら満貫になりそう。
次巡、内川さんは
ドラ内川手牌
5トイツ、チートイツ1シャンテン。
まだ0メンツでトイツ手に決めたのが良い選択でした。
ここで切られたを亜樹さんがポンして打1シャンテン。
ポンドラ亜樹手牌
亜樹さん打を見て
瑞原「チーする手もあるけど1枚切れがポンできなかった時だいぶアガりにくそう・・・攻守考えスルー!」
次巡、内川さんは
ドラ内川手牌
ここから1枚切る場面ですが打と四暗刻を見ています。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
4トイツでホンイツ・チートイツ2シャンテン。
瑞原「引き!いよいよメンホンチートイもあるな!」
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
受け入れの1シャンテン。
次巡、亜樹さんは
ポンドラ亜樹手牌
マンズリャンメンに変化。
次巡、4枚目のを松本さんがツモ切り、瑞原さんのターツは完成しなさそう。
瑞原「3枚切れ!も壊滅的。(3枚切れ2枚切れ)もうチートイツ以外のアガリはキツイな。」
次巡、内川さんは
ドラ内川手牌
ここから1枚切る場面ですが四暗刻にはどちらかを切る必要があります。
内川さんは打、これを亜樹さんがチーして打テンパイ、待ち。
チーポンドラ亜樹手牌
待ちは山に1枚、は2枚の合わせて3枚。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
5トイツ、ホンイツ・チートイツ1シャンテン。
瑞原「(2枚切れ3枚切れ)本当はから切らなきゃだけどカウントミスしてました。」
次巡、亜樹さんツモ切り。
瑞原「亜樹さんの切り、誰も鳴かない。待ちテンパイはダマ!待ちテンパイはリーチして打点狙おうかな。
は全体的に危ない。ダマにしても出なさそうだからリーチでツモ勝負でも良いかなと。
カンチーは警戒度上がるし考えてない。
私の河(捨牌)はソウズ高いけど一打目字牌&リャンメンターツ落とし無いから絶対染めってわけでもないし。」
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
タンキ待ちテンパイ。
次巡、松本さんは
打ドラ松本手牌
ここからタンヤオを見たり亜樹さんの現物を切りたかったのか打。
これが瑞原さんの当たり牌。
ロンドラ瑞原手牌
ホンイツ・チートイツの満貫。
瑞原「デバサイ!(出場所最高:トップ目から直撃など自分にとって好都合なアガリ)」
そこから松本さんは5800放銃(松本→内川)、7700放銃(松本→亜樹)と大乱調。
オーラス1本場は流局、松本さんの放銃により繰り上がる形で瑞原さんがトップ終了。
瑞原 +50.4
松本 +7.6
亜樹 −18.1
内川 −39.9
試合後のインタビューで瑞原さんは
「(を鳴かずにタンキのテンパイとなりましたが)序盤はポンからだったらブロックがまだ足りないんですけどチンイツ(清一色)に向かおうかなと思ってたんですけど
チーからするとブロックがまだちょっと足りてない、不確定でかつ他家からリーチが入った時に受けにくそうだなっていうのが漠然とあって
が重なった所からはもうチートイツ(七対子)だなと思ってやっている感じでした、はい。」
今回の瑞原さんの手は第1ツモで
ドラ瑞原手牌
ここからピンフを見るならなどのツモが必要です。
次巡、雀頭ができ
ドラ瑞原手牌
この時点で瑞原さんはホンイツやチンイツ、ホンイツ・チートイツも視野に入れています。
3巡後、上家の亜樹さんからが切られますが攻守両面からチーせず。
2巡後、
ドラ瑞原手牌
が重なりホンイツ・チートイツへ。
3巡後、が場に3枚切れ(実際はこれが4枚目)、瑞原さんの受け入れはかなり厳しい(実際はは山に0、は2枚)と判断できます。(あと1枚なのも理由)
2巡後テンパイし、次巡松本さんへ満貫直撃。
ロンドラ瑞原手牌
また同局の内川さんも
打ドラ内川手牌
0メンツ4トイツから打としますが、私ならもうここでメンツ手を見切る打をおすすめします。
その理由として後で押し返しづらい手にしたくない(他家リーチに押す牌を少なくする)のと待ちを強くする(他家の持ってない牌や不要牌を待ちにする)意味もあります。
今回のまとめ
・特定のスジが引けない時や場に特定のスジが多く切られた時にメンツ手をあきらめる
ドラ瑞原手牌
3巡後、が場に3枚切れ(実際はこれが4枚目)、瑞原さんの受け入れはかなり厳しい(実際はは山に0、は2枚)と判断できる。(あと1枚なのも理由)
この時点で鳴きづらく山に少ない引きを見るよりもホンイツ・チートイツ本線で進める。
・チートイツを決断する一つの基準は0メンツ4トイツから
また、この局の内川さんも
打ドラ内川手牌
0メンツ4トイツから打とするが、私ならもうここでメンツ手を見切る打をおすすめ。
その理由として後で押し返しづらい手にしたくない(他家リーチに押す牌を少なくする)のと待ちを強くする(他家の持ってない牌や不要牌を待ちにする)意味もある。
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2023年05月02日
ちょっとだけMリーグ#144
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は村上 淳プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/OcBurW-WCG4
2023年 2月14日 第2試合
南4局
東家 小林 剛 9200
南家 魚谷 侑未 19400
西家 村上 淳 33300
北家 二階堂 亜樹 38100
(敬称略)
トップ目・亜樹さんは何点でもアガればトップ。
二着目・村上さんは1000-2000ツモ以上かリーチ棒が出て3900ロン、亜樹さんから2600以上直撃でトップ。
三着目・魚谷さんは倍満ツモ以上でトップ、跳満ツモか村上さんから満貫直撃で二着。
ラス目・小林さんは6000オールツモで二着目、8000オールツモか三倍満ロンでトップ目。(連荘)
※今回は村上さんの牌譜検討の内容も付け加えてお送りします。
村上淳 ずんまるちゃんねる 牌譜検討
https://youtube.com/live/NcrxtHRinVY?...
(オーラスは動画2:35:42〜)
最初に親・小林さんの手は
ドラ小林手牌
この手にダブドラと役牌トイツ
この手から最初に浮かぶのはポンした・赤・ドラ5800。
ツモ打
次に南家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
こちらはメンツ手3シャンテンで2枚が必要です。
魚谷さんは着順アップに満貫直撃や跳満ツモが必要ですが赤もドラも無く、満貫すら厳しそうです。
もし親の小林さんがアガりそうなら阻止するアガリ三着もできるように構えておくといいかもしれません。
それ以外は打点が足りなそうならオリで良さそう。
ツモ打
続いて西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
最初からドラトイツで食いタン・ドラ2ならツモって1000−2000ですが、出アガリ(ロン)3900では900点足りません。
なので食いタンで進めた時は他家からリーチ棒が出るかどうかが鍵になります。
もし鳴く時はポンやツモを意識するといいかもしれません。
もう少しピンズとソウズの形がまとまれば、鳴いて1000−2000狙いも悪くないでしょう。
ツモ打
村上「配牌ドラドラ!はポン、満貫確定して出アガリもOKになるから他は鳴けないかな、チートイドラドラ6400もあるから。」
最後に北家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
このままでは役なしリーチになりそうなメンツ手5シャンテン。
役ありにするなら役牌を重ねてポンかピンフを付けたい所ですが、5シャンテンと遅く、二着目に2600点直撃されるとトップ転落があるのでオリ寄りに見えます。
ツモツモ切り
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ツモでポン12000がほぼ確定的に。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
これで4ターツ+雀頭の5ブロックが揃います。
また同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
これで4トイツ、チートイツ・ドラ2の2シャンテンでもあります。
村上「基本出アガリOKな手牌にしたい。『ツモ直』は言うは易く行うは難し!」
更に同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
3トイツでチートイツ3シャンテン。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
打でターツを決めました。
待ちになった時の出アガリ率を高めています。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
、、、、、の6ブロックあり、材料は十分。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ポンでテンパイする1シャンテン。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
まだ0メンツの3シャンテン。小林さんの1シャンテンと比べると大幅に遅れています。
また同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
6ブロックのままタンヤオへ。
次巡、村上さんは
ドラ村上手牌
アンコができ、目一杯のタンヤオ。
村上「こうなったら以外もポンしてリャンメン+リャンメン、ツモ直条件もしょうがないかな」
メンゼンでタンヤオ・ドラ2なら5200で条件を満たします。
次巡、村上さんは
ドラ村上手牌
2ブロック完成でトイツを切る必要があります。
の内、はドラで切れないのでどちらかの選択。
場に1枚、2枚見え(ドラ表示牌含む)、が1枚切れなのでポンならが良さそうですが村上さんは打.。
村上「やっぱ麻雀はツモだよ!無理そうな配牌が6巡目にこの形^^」
次巡、小林さんはツモ切りで戦う気満々。
同巡、魚谷さん打、上家のに村上さんはチーせず。
村上「魚谷さん切り!リー棒出てないしツモ直条件にならないからスルー。」
次巡、村上さんは
ドラ村上手牌
これならドラ切りリーチ待ちも辞さずの構えか?
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
待ちリーチ!
待ちは山に1枚、は2枚の合わせて3枚。
同巡、村上さんは
ツモドラ村上手牌
ツモで、小林さんの捨牌は
小林捨牌
小林さんは早い切りでタンヤオやピンフといった通常のメンツ手に見えません。(タンヤオなどでは必要牌になるから)
かといってチートイツなどのトイツ手は、ツモ切り後の手出しリーチでトイツになってもそこを嫌った可能性があるのでチートイツでもなさそうです。
村上「(剛さんは)ツモ切っているだけにこのは相当怖い!リャンメンはが怖い!」
捨牌だけで見るならから打、からの打がありそうですが切りでを否定。(実際はからの打)
切りから同様の理由で、からの打を考えたようです。(切りでを否定)
村上さんは打。
村上「危ないけど次局良い手が入るとも限らない!トップ取れそうな今、行くしかない!」
同巡、亜樹さんは打オリ。
次巡、魚谷さんはツモ切り。
村上さんはこれをチーして打テンパイ、シャンポン待ち。
チードラ村上手牌
待ちは山に0、は1枚の合わせて1枚。
村上「リー棒出て3900出アガリもOKになったのでチー。」
同巡、亜樹さんはツモで小林さんのは0。
次巡、小林さんはツモ切り、村上さんロン!
ロンチードラ村上手牌
タンヤオ・ドラ2、3900点。(リーチ棒+1000)
村上「綱渡りの局だった。このはホント心の中で泣きそうだった。」
このアガリで
村上 38200 +58.2
亜樹 38100 +18.1
魚谷 19400 −20.6
小林 4300 −55.7
村上さんが亜樹さんと100点差の逆転トップ。
今季初トップを修めました。
試合後のインタビューで村上さんは
「(トップ、おめでとうございます!)ありがとうございます!
(オーラス、小林選手からのリーチが来て「どうしよう」ってなりますよね?)
なんかむしろラス前でね4800差になったのでこれはだいぶトップ率上がったなと思ったら
ドラドラの手が来てくれて
ドラ村上配牌
むしろリー棒出て3900は想定してたので
これは全ツで打ったら謝ろうみたいな感じで開き直れて良かったです、はい。
チードラ村上手牌
(今シーズン初トップ、最初にどんな事が思い浮かびましたか?)
思ったより泣いたんじゃないかと思ったんですけどもうなんか笑顔が止まんなかったですね、嬉しくて。
結構なんていうか針の穴みたいなトップだったからなんか凄く嬉しかったです。」
今回のまとめ
・トップ条件に1000点以下足りない時はリー棒待ち
南4局
東家 小林 剛 9200
南家 魚谷 侑未 19400
西家 村上 淳 33300
北家 二階堂 亜樹 38100
二着目・村上さんは1000-2000ツモ以上かリーチ棒が出て3900ロン、亜樹さんから2600以上直撃でトップ。
ドラ村上手牌
村上さんはタンヤオ・ドラ2で鳴いて出アガリ3900ロンで900点足りないから他家のリーチ棒待ち。
・愚形待ちのツモ条件は難しい
チードラ村上手牌
シャンポン待ちは山に全生きでも2枚+2枚、その上ドラと真ん中5に近い待ちで他家にも使われやすい待ち。(実際は山に0枚、1枚と薄い待ち)
・微差のトップ目はオリ
南4局
東家 小林 剛 9200
南家 魚谷 侑未 19400
西家 村上 淳 33300
北家 二階堂 亜樹 38100
トップ目・亜樹さんは二着目に2600直撃されるとトップ転落が痛い。
村上さんがアガらない限りトップが無いので亜樹さんはオリ寄り。(流局、他家アガリならトップ)
ドラ亜樹手牌
小林さんリーチの時点で役なし3シャンテン。
愚形残りでテンパイしても分が悪そう。
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2023年04月30日
ちょっとだけMリーグ#143
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は仲林 圭プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/BeHBCZ2_bUA
2023年 2月27日 第2試合
南2局
東家 仲林 圭 2300
南家 萩原 聖人 24300
西家 園田 賢 67500
北家 多井 隆晴 5900
(敬称略)
園田さんがかなりリードしたトップ目、萩原さんも三着目と18000点以上離した二着目、多井さんと仲林さんは3600点差と僅差で争っています。
トップ目・園田さんは他家の親は早く終わらせたい。
二着目・萩原さんも二着で終了させたい。
三着目・多井さんはライバルの親はアガらせたくない。
ラス目・仲林さんはテンパイ流局でも良いので連荘したい。
最初に親・仲林さんの手は
ドラ仲林手牌
これは赤を含めたマンズ8枚+字牌3種あり、マンズホンイツもありそうです。
この局を含めて最短あと3局しかないのでそろそろ多井さんをリードするような3900以上のアガリが欲しい。
後はリーチ・タンヤオ・赤でも7700~あるのでツモに合わせて狙いを変えたい手です。
ツモ打
次に南家・萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
赤もドラも無いメンツ手4シャンテン。
ペンチャン2つあり形的にも遅そうです。
大きな放銃さえしなければかなり二着率が高いと思われます。
ツモ打
この一打は意図がわかりません。
配牌オリ(2〜8を切りつつ国士無双狙い)なら2枚あるから切った方が後々楽になると思います。
チートイツを見るにもまだ2トイツしかないので決め打ちにも少し早い段階です。
続いて西家・園田さんの手は
ドラ萩原手牌
こちらは赤1のメンツ手3シャンテン。
園田さんは相手の親を流せばいいので役ありテンパイなら1000点でいいのでダマテンにとって流せばOK。
ツモ打
最後に北家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
この時点で既に2メンツ完成しているメンツ手2シャンテン。
特にソウズの形が七連形なので引きでソウズ一気通貫、引きでリャンメン受け入れ以上になります。
今回の多井さんのソウズは私が以前、「一気通貫に向いている形」として挙げたうちの1つです。(、、の3種)
仮に一気通貫にならなくてもリャンメン受け入れ以上になるのでピンフにはなりそう。
ツモ?打
2巡後、仲林さんは
ドラ仲林手牌
これでマンズ10枚ならホンイツやチンイツもありそうです。
同巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
これで3トイツ、チートイツの3シャンテン。
次巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
次に引きならマンズホンイツ、他のマンズならチンイツ1シャンテン。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
これでドラ2、リーチ・ピンフ・ドラ2なら満貫の1シャンテン。
次巡、萩原さんがをツモ切り、九蓮宝燈(ちゅーれんぽうとう)の可能性がかなり低くなりました。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
2メンツ完成のこれで2シャンテン。
2巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
これでリーチ・ピンフ・ドラ2やタンヤオ・ピンフ・ドラ2、456三色もある1シャンテン。
引きならテンパイ。
次巡、園田さんは
ドラ園田手牌
マンズ一気通貫やピンフ、イーぺーコーも狙える1シャンテン。
次巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
場に3枚目のが切られた後のタイミングでカンテンパイ。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
テンパイ。
ここから1枚切る必要がありますが、テンパイに取るなら打のどちらか、受け入れを多くするならソウズを切るのが良さそうです。
まだ雀頭がない形なのでソウズで頭を作って待ちにしたい手です。
多井さんは打1シャンテン戻し。
次巡、萩原さんは打、これを仲林さんがポンして打テンパイ。
ポンドラ仲林手牌
ホンイツ・赤、シャンポン待ち。
待ち共に山に1枚ずつの合わせて2枚。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
テンパイ、待ちリーチ!
待ちも共に山に1枚ずつで合わせて2枚。
多井さんリーチの2巡後、仲林さんは
ツモポンドラ仲林手牌
多井さんの当たり牌を引き、ツモ打。
このように当たり牌を引いてもスジを切って放銃回避できる時があります。
こういったスジを引いて同じスジの牌を切る行為を「スライド」と呼びます。
これは放銃回避だけでなく、手変わりで高くなる時も意識します。
例えば
ツモ打例1
ツモ打例2
ツモ打例3
例1はピンフ→タンヤオ・ピンフの一翻アップ。
例2は役なし→純チャン・123三色同順の五翻アップ。
例3は役なし→タンヤオ・678三色同順の三翻アップ。
例2、例3はあまり多くないですがスライドでここまで変わることもあります。
これで多井さんは待ち1枚、仲林さんは2枚。
同巡、多井さんはツモ切り。
これを見た仲林さんはフリーズ。
ポンドラ仲林手牌
もしカンでチーすると、
チーポンドラ例4
待ちに変化します。
場を見ると、
多井捨牌
リーチの待ちがリャンメン待ちだと仮定すると、ピンズ、、、待ちを否定しています。
他家がを通しているのでもなし。
ソウズは、を否定。
マンズは、を否定、仲林さんがを通して待ちもありません。
後は萩原さんが1枚を切っているので仲林さんから3枚見えで待ちはワンチャンス。
それに仲林さんから5枚見えでリーチがマンズ待ちだとするとここが本命です。(相手が使えない牌ほど、相手の待ち確率アップ)
仲林さんは時間を使って鳴かず。
そして仲林さんはツモ切り。
こうなるとますますは切れません。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
タンキ待ちテンパイ。
待ちは山に0。
次巡、園田さんは
ドラ園田手牌
ピンフの役ありに変化、待ち。
待ちは山に2枚、は0枚(ドラ表示牌込み)の合わせて2枚。
3巡後、園田さんは
ドラ園田手牌
タンヤオが付き、リーチ!
次巡、ハイテイツモは仲林さん。
ツモポンドラ仲林手牌
ホンイツ・赤・ハイテイの満貫、4000オール。(リーチ棒+2000)
このアガリで
仲林 16300
萩原 20300
園田 62500
多井 900
ラス目を突き放すアガリとなりました。
今回のまとめ
・スライドで放銃回避のケースもある
多井さんのリーチに対し
ドラ多井手牌
仲林さんは
ツモ打ポンドラ仲林手牌
で放銃回避。
このスジを引いて同じスジを切る行為をスライドと呼ぶ。(ツモ打など)
・スライドの手変わりを見逃さない
ツモ打例1
ツモ打例2
ツモ打例3
例1はピンフ→タンヤオ・ピンフの一翻アップ。
例2は役なし→純チャン・123三色同順の五翻アップ。
例3は役なし→タンヤオ・678三色同順の三翻アップ。
・七連形は一気通貫向き
多井さんの手は
ドラ多井手牌
ソウズ七連形、次にツモで一気通貫、ツモでリャンメン以上の受け入れになる。
これと同様に、は一気通貫やリャンメン以上の好形作りに向いている。(前者はツモ、後者はツモで変化)
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